夏油リンクス!   作:かりん2022

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ハック1

「ガー君、来い!」

「み“ー!」

 

 小さな猫のマスコットが一際鳴くと、ブラックホールが現れる。

 

「すげー!」

「父さん、凄い!」

 

 子供がすごい凄いとはしゃぐ。

 下から卵を産むと、最大で10歳ぐらいの子供が生成できる事がわかった。

 

 上からの卵も、下からの卵も、父方の能力を受け継ぐ。

 めちゃくちゃな強能力である。

 また、父とリンクして能力を使う事もできる。

 これで、奪われた力を取り戻せる事がわかった。

 

「ご協力をお願いします」

 

 公安ヒーローからお願いをされて、ヒロは決意した。

 ヒロだって役立ちたい。

 ヒロは、たくさんのヒーローとキスをして、卵をたくさん産んだ。

 

 その事で、多くのヒーローが復帰できた。

 人は、普通は二つ個性を持つことがない。

 

 なので、バケの能力がカモフラージュとなってくれた。

 

 

 ヒロの力は、というかヒロが作った眷属は、バケの世界でも役立ってくれた。

 

 そうこうする内に、バケは呪術高専に入学した。

 

「俺、五条悟! よろしくな」

「わ、私は夏油傑。よろしく頼むよ」

「家入硝子だ。よろしく」

 

 挨拶をする。

 まさかまさかの五条と会って、バケは大いに動揺した。

 なにせ、同位体同士が恋人なのである。どうしたって運命が頭によぎって、バケは首を振った。

 五条悟は明るく優しく、バケはどんどん惹かれていった。

 

 そんな中、ハックの方もドタバタが起こりつつあった。

 

 ハックの住まう世界はSFの世界。

 まあ言ってしまうと、科学が進みすぎて農産物が死んでしまった世界だ。

 食料品がクッソ不味く、ハックはヒロやバケの所の食料品販売で生活をしている。

 もちろん、身元を徹底的に隠しながら、だ。

 

 そんな中、ハックは一つの大きな実験をしようとしていた。

 広い土地を作って農業をしようというのだ。

 広い土地というのは、呪術を使った異空間である。

 ゆくゆくは科学的に解明して異空間を作り出したい。

 

 その実験の為にも、ハックにはお金が必要だった。

 さて、ハックが出かけていると、追われている男が目に入った。

 

 ハックは目を見開く。

 

 五条悟だった。ボロボロである。

 

「虹龍」

 

 思わずバケが内側から呪霊をだした。追っていた銃火器を振り回すドローンを攻撃させて、助けてしまった。

 咄嗟にハックは五条に手を伸ばす。

 

「あんた、逃げるぞ!」

 

 そうして、なんとか五条を連れて隠れ家にやってきた。

 

「あーもう! あんたが五条悟に似てるから!」

「俺は五条悟だけど?」

「同姓同名なんだよ! 顔もそっくり!」

 

 ハックは苛立った様子を見せる。

 

「いいか、その顔が困ってんのは寝覚が悪いから、匿ってはやる。だけど、ここにいる以外で俺に迷惑かけたらそれまでだからな!」

「あー、それはありがとう?」

 

 そして、乱雑に料理を作る。

 バケとヒロは、空気の汚いここに姿を表す事はできない。

 なので料理もハックが自分で作るのだ。

 スープの素を入れ、ザクザクと野菜を切り、肉を入れる。

 あまりにも豪快で豪勢なそれに、五条は息をのんだ。

 

「お前、大金持ちなの?」

「食料品だけは食うのに十分な量手に入るんだよ」

 

 ご飯を炊いて、器にもる。

 

「うっまー!」

「まずいって言ってたらぶっ飛ばしてた」

 

 なにせ、本物の植物と肉で作った食事だ。まずいはずがない。

 

「こんな美味いの初めて」

「そうだろうな」

「お前。何者なの?」

「食品研究者」

「食品研究者。すげー研究者? それがなんで俺を?」

「顔と名前が似てる奴を知ってる」

「顔と名前。まじでそれだけ?」

「悪いか」

「いや。助かる」

 

 そうして、食事を掻き込む。

 

「なあ、ずっとここ居ていいの」

「邪魔しないなら好きなだけ」

「お前……変なやつ」

 

 それから、同棲生活が始まった。

 五条は積極的に研究を手伝ってくれた。

 というかいつの間にやら主導権を取られた。

 

 ハックよりも五条の方が内蔵頭脳コンピューターの精度が高かったし、研究に向いていた。

 

 ある日、コーヒーを飲みつつ外部記録媒体に思考入力をしていると、後ろから五条がのしかかってきた。

 

「なあ、俺の顔好きなんだろ?」

「好きだが」

「じゃあ、なんで手を出さねーんだよ。こっちはいつ気まぐれで捨てられるか不安なんですけど?」

「そんな事を気にする必要はない」

「俺は気にするんだよ」

 

 そうして唇を奪われた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 朝起きたら、大豪邸の中にいた。

 大きな品のいいベッドのシーツで、裸で眠っていた。

 

「は?」

「おはよ、傑」

 

 いい笑顔の五条悟。

 

「どこだ、ここは!」

「研究資料だったら持ってきてるから安心しろよ」

「だから、ここは!」

「五条コンツェルンの隠れ家。迎えがきたからさ」

「だったら帰ればよかっただろう!」

「傑を失いたくなかった。言ったろ。捨てられないか不安だって」

 

((どうする? 逃げるかい? ハック。逃げるのは可能だと思うけど))

 

 ハックに五条がのし掛かる。

 ハックはなにも言えなかった。

 ハックは四人の中で1番面食いで、そして五条はとびきり美しかったのである。

 

 

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