魔法少女りん☆マギカ   作:志筑 桂

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いつかの時間軸のはなし

日付が変わって二時間弱ほどたった深夜の学校

その屋上に、それぞれ珍しい服を身に纏った少女二人だけが存在していた

 

「ねえ、気分はどうかな?

"ひとりぼっち"の巴さん」

 

一人は銀髪の少女、彼女はその左手に持った短めの刃物をもう一人、金髪の少女の首筋に当てたまま問いかける

 

「ぁ・・ちがう、私は・・」

「違う?何処が違うの?貴女に友達なんて居ないでしょう?」

「そ、んなこと」

 

怯えた顔をする金髪の少女、名前は巴マミ

彼女の目に当てられた刃物は映っていない。彼女が今見ているのは銀髪の少女の言葉に映る、知りたくないモノ

それを分かっている"からこそ"、銀髪の少女は綺麗な笑顔で言葉を続ける

 

「ない、と言い切れるの?

・・あぁ、そういえば確かに鹿目さんと美樹さんとは仲がいいんだったかな」

 

その言葉に彼女は希望を見つけたと目が少しだけ輝かせた

ーーしかし

 

「そう、そうよ・・私には皆が・・!」

「けれど、彼女達は"友達"だったの?」

「・・・・・え?」

 

その希望にも、銀髪の少女は笑顔でそれ(知りたくないモノ)を映し始める

 

「貴女と彼女達は友達と呼べるほど対等だったの?

貴女と彼女達は友達と呼べるほど普段から仲が良かったの?

 

貴女と彼女達は魔法少女同士という関係(言い訳)無くしたら、繋がっていられるの?傍に居られるの?」

「ーーーーーー」

 

巴マミは喋らない。というよりも反論が出来なかった

 

そんなの分からない

確かに学校の事を話すことだってあったけど、何処かで話が変わっていて魔女対策の話をしている事が多かった

一緒に外へ出掛けるのも、特訓や見回りが殆どだった

魔法少女としての会話が多すぎて、普通の会話だけの量だったら仲がいいなんて言えないかもしれない

私と彼女達はあくまで魔法少女の先輩後輩で、友達じゃなくて、強くなってしまったら佐倉さんみたいに繋がりがなくなってしまうの?

 

「ーーーそんなの、嫌よ」

 

とても小さな声

けれど、それが彼女の中の堰が壊れる音だった

 

小さな声に合わせて、巴マミが身に付けていた黄色い花の形をした髪飾りが黒く染まり始めた

少しずつでも確実に、少女の綺麗な黄色は黒い汚れ(呪い)に侵されていく

 

「嫌、嫌嫌嫌っ・・嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌嫌あああ!!!!

私を置いて行かないで、独りにしないで、寂しいのは嫌、誰も居ないなんて嫌なの!誰か、誰か傍に居て・・私と一緒に居てよぉ・・・!!」

 

自身の身体を腕で抱き、涙を流して叫ぶそれが彼女の一番奥底の願いだった

その願いの為ためなら身を堕としても構わない、そんな願い。それが銀髪の少女の言葉で溢れだした

だから巴マミは黒く染まる。自身の願いを叶えようとその身を堕とし、理想の世界(魔女の結界)を作りだすためにーー

 

そしてその願いが叶えられる寸前に

銀髪の少女が、刃物をしまい自由になった左手を黒く染まる髪飾りに手を添えた

 

「・・・・・なに?」

「じゃあね巴さん。来世があったら白い生物との契約はお薦めしないよ」

「え?」

 

パキン

そんな音を立てて髪飾りは割れた

勿論銀髪の少女が壊したのだ。が、それだけだった

けれど、巴マミは支えを無くした様に銀髪の少女に倒れ込む。その目には既に命の光は宿っていなかった

銀髪の少女は倒れ込んだ彼女を受け止め抱えたまま、クルリと巻いた彼女の金色の髪の毛を指先で弄り遊ぶ

 

そうして数秒、突然背後から足音が聞こえて焦る様子もなく振り返ると、今度は黒髪の少女が銀髪の少女を力一杯に睨んでいた

 

 

「柚木、輪・・・!」

「・・あれ?確か二年の転校生さんだよね?

おかしいなぁ、足音今の一回しかなかっのに。君上から降ってきたの?」

 

そうして彼女、柚木輪は黒髪の少女とは対称的に笑顔で少女に問いかけた

 

 




マミさん生存ルートを書きたいので、この世界軸ではほむほむのループは終わらない


軽いオリ主設定:柚木輪
中学三年。マミさんと同じクラス。あまり話した事はない
ジェムはJ 黒 左頬
願いは「私のジェムが濁りきりませんように」
つまり魔女化システムを理解し、尚且つ叶えたい願いなく契約
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