虹色の始まり   作:MLBU

19 / 33
4話 太陽 後編

 

 

 

 

─────虹ヶ咲学園内ベンチ。

時刻は、逢魔ヶ時(逢魔ヶ時)であった。

せつ菜とかすみの二人以外同好会メンバーはベンチに腰をかけ、会話をしていた。

彼方が確認するように呟く。

 

 

彼方「今週は土曜も集まるんだっけ〜?」

 

エマ「うん─────お台場でランニングだよ?」

 

 

彼方の質問を、エマが優しく答えた。

すると、歩夢が不安そうに口を漏らす。

 

 

歩夢「ランニングか……私、あまり得意じゃないんだよね……」

 

英二「大丈夫だ。俺と一也も一緒に走るから」

 

一也「ああ」

 

侑「私も走るよ!」

 

エマ「しずくちゃんはこの後演劇部?」

 

 

彼方を自身の肩に寝かせながら、エマはしずくに聞いた。

しずくは「はい」と、答えた。

 

 

英二「演劇部?」

 

彼方「しずくちゃんは掛け持ちをしてるんだよ〜。それに演技も得意から〜」

 

一也「成程─────にしても、掛け持ちって大変じゃないのか?」

 

 

一也は持っていたパピオカを飲みながら言う。

それを聞かれたしずくは笑顔で答える。

 

 

しずく「─────趣味(すき)でやっていることですから」

 

英二「趣味か………いい趣味をしてるな」

 

歩夢「愛ちゃんは今の運動部の助っ人してるの?」

 

 

今度歩夢が愛にそう聞いた。

 

 

愛「勿論!だから、明日は来るのが遅くなるかも」

 

英二「愛もなんだな……俺は元帰宅部だから耐えられるかねぇ………」

 

一也「俺も不安だ……」

 

彼方「二人共頑張ってるね〜」

 

 

彼方は何時も通り、眠そうに欠伸をしながら言う。

エマは璃奈の方を見た。

 

 

エマ「同好会はどう?」

 

璃奈「………楽しい………」

 

エマ「?」

 

 

璃奈はそう言うが、表情が先程から無表情で声も無機質だ。

しかし感情を解釈するように、愛が璃奈の小さく華奢な身体を抱きつき、彼女の柔らかな頬をプニプニしながら言う。

 

 

愛「こんなにウキウキなりなりー初めてみたよ!愛さんも楽しい!」

 

璃奈「……ごめんなさい……私、上手く気持ち出せなくて……」

 

エマ「ううん!楽しんでくれてるならよかった!」

 

愛「でも本当、他ではやってないことばかりで凄く新鮮!」

 

英二「そんなに違うのか?」

 

 

愛の言葉に疑問を思った英二。

愛は両手を後頭部に回しながら言う。

 

 

愛「違うよ!かすみんが、『アイドルはどれも正解』って言ってたけど─────実際その通りっていうか、皆やっぱりタイプ違うけど、すっごく優しくて面白くて!そこから最高って感じだし!」

 

 

愛の声のトーンが段々と高くなっていた。

彼女の内心は興奮気味みたいだ。

 

 

愛「このメンバーで、『どんなライブをすることになるんだろう?』って考えただけで、めっちゃワクワクするよ!」

 

彼方「─────愛ちゃんは鋭いね〜」

 

しずく「分かってはいるんです─────私達が先に考えなきゃいけないことって………」

 

 

そう─────それが問題だった。

個性豊かなのはいいことだが、その代わり、心を一つにして合わせられるかだ。

それが、彼女達の悩みであった。

それを愛は何かを考え始めていた。

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。