─────虹ヶ咲学園内ベンチ。
時刻は、
せつ菜とかすみの二人以外同好会メンバーはベンチに腰をかけ、会話をしていた。
彼方が確認するように呟く。
彼方「今週は土曜も集まるんだっけ〜?」
エマ「うん─────お台場でランニングだよ?」
彼方の質問を、エマが優しく答えた。
すると、歩夢が不安そうに口を漏らす。
歩夢「ランニングか……私、あまり得意じゃないんだよね……」
英二「大丈夫だ。俺と一也も一緒に走るから」
一也「ああ」
侑「私も走るよ!」
エマ「しずくちゃんはこの後演劇部?」
彼方を自身の肩に寝かせながら、エマはしずくに聞いた。
しずくは「はい」と、答えた。
英二「演劇部?」
彼方「しずくちゃんは掛け持ちをしてるんだよ〜。それに演技も得意から〜」
一也「成程─────にしても、掛け持ちって大変じゃないのか?」
一也は持っていたパピオカを飲みながら言う。
それを聞かれたしずくは笑顔で答える。
しずく「─────
英二「趣味か………いい趣味をしてるな」
歩夢「愛ちゃんは今の運動部の助っ人してるの?」
今度歩夢が愛にそう聞いた。
愛「勿論!だから、明日は来るのが遅くなるかも」
英二「愛もなんだな……俺は元帰宅部だから耐えられるかねぇ………」
一也「俺も不安だ……」
彼方「二人共頑張ってるね〜」
彼方は何時も通り、眠そうに欠伸をしながら言う。
エマは璃奈の方を見た。
エマ「同好会はどう?」
璃奈「………楽しい………」
エマ「?」
璃奈はそう言うが、表情が先程から無表情で声も無機質だ。
しかし感情を解釈するように、愛が璃奈の小さく華奢な身体を抱きつき、彼女の柔らかな頬をプニプニしながら言う。
愛「こんなにウキウキなりなりー初めてみたよ!愛さんも楽しい!」
璃奈「……ごめんなさい……私、上手く気持ち出せなくて……」
エマ「ううん!楽しんでくれてるならよかった!」
愛「でも本当、他ではやってないことばかりで凄く新鮮!」
英二「そんなに違うのか?」
愛の言葉に疑問を思った英二。
愛は両手を後頭部に回しながら言う。
愛「違うよ!かすみんが、『アイドルはどれも正解』って言ってたけど─────実際その通りっていうか、皆やっぱりタイプ違うけど、すっごく優しくて面白くて!そこから最高って感じだし!」
愛の声のトーンが段々と高くなっていた。
彼女の内心は興奮気味みたいだ。
愛「このメンバーで、『どんなライブをすることになるんだろう?』って考えただけで、めっちゃワクワクするよ!」
彼方「─────愛ちゃんは鋭いね〜」
しずく「分かってはいるんです─────私達が先に考えなきゃいけないことって………」
そう─────それが問題だった。
個性豊かなのはいいことだが、その代わり、心を一つにして合わせられるかだ。
それが、彼女達の悩みであった。
それを愛は何かを考え始めていた。