虹色の始まり   作:MLBU

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6話 今しかできないことを

 

 

 

 

─────時は遡り、四月。

眠たくなるような温かい空気で、ピンク色の花が咲き誇る、日本の美しき季節。

そんな季節の中、外国から来た少女がマンモス校である虹ヶ咲学園まで来ていた。

 

 

エマ「わぁぁぁ、ここが虹ヶ咲学園。画像で見るよりずっと大きい……!」

 

 

その少女は風邪で飛ばされないように帽子を手で抑えながら、学園を見上げる。

彼女の名はエマ・ヴェルデ。

スイスから日本へはるばるやってきたエマの目的は、ここ虹ヶ咲学園 国際交流学科へと編入し、ある活動をするためにやって来たのだ。

そのある活動とはスクールアイドル─────

今、高校生の子供達の間で流行っている、学校でアイドル活動。

─────それが()()()()()()()()

エマは幼い頃に動画サイトで見たスクールアイドルに憧れ抱いた。

そして、自分もスクールアイドルになりたいという強い思いがあり、現在に至る。

言うなら、スクールアイドルはエマにとっての『なりたい』、『叶えたい《夢》』なのだ。

 

 

エマ「えぇと………学生寮の地図は……」

 

 

エマはしゃがみこみ、バックから案内の地図を探すが中々見つからない。

 

 

果林「どうかしたの?」

 

 

すると大人っぽい、凛々しい少女の声がした。

声がした方向に視線を移すと、高校生とは思えない、大人っぽい制服を着ている少女がいた。

エマはその少女に一瞬見惚れていたが、着ている制服が虹ヶ咲学園の者だと気づくと質問をする。

 

 

エマ「あ、あの……!虹ヶ咲学園の人ですか………?」

 

果林「ええ」

 

 

─────これがエマと果林の出会いだった。

 

 

 

 

──────────────────────────

 

 

 

 

─────虹ヶ咲学園食堂。

あの出会いから数日経った今、食堂の隅っこの席に果林は座っていた。

 

 

果林「─────」

 

 

果林が窓から外を見ていると─────優しく穏やかな声が聞こえる。

 

 

エマ「この前はありがとう♪」

 

 

その声の主は数日前に道案内(?)をした赤毛で三つ編みの髪型をした少女・エマ・ヴェルデだった。

 

 

果林「………あっ………あら………」

 

エマ「─────一人?」

 

果林「えぇ………騒がしいのは苦手なの」

 

エマ「そっかぁ……ウフフッ♪良かったら、一緒に食べていい?」

 

果林「─────好きにしたら?」

 

エマ「……わぁ♪」

 

 

嬉しそうにエマは手に持っていたトレーをテーブルに置くと、椅子に座った。

不意に果林は、彼女のトレーに乗っている物を見た。

 

 

果林「─────え?」

 

 

テーブルに置かれた、彼女の昼食を見て驚いた。

白米が入っている《虹》と大きく書かれた丼ぶりに、醤油と卵だけという、何とも言えずに絶句する果林。

エマはそれを笑顔で嬉々と言う。

 

 

エマ「これ、スイスにいた時からず〜っと憧れてたのぉ!」

 

 

そしてその後、卵を割り、丼ぶりに入った白米に黄身を出すエマ。

黄身と白米をかき混ぜ、出来上がった卵ご飯を口に運ぶ。

 

 

エマ「あ〜むっ───── う~ん!とってもボーノ♪」

 

果林「あっはは……それを食べる為にわざわざ日本へ?」

 

エマ「えっ?ううん!そうじゃなくて!」

 

 

エマは果林の質問に、ブンブンと焦るように首を振る。

その姿を見て、果林は(からか)い甲斐があると思った。

 

 

果林「冗談よ」

 

エマ「なぁんだ〜。フフフッ♪」

 

 

エマは日本に来た理由を話す。

 

 

果林「私ね─────スクールアイドルになりたくて日本に来たの」

 

果林「スクールアイドル?」

 

エマ「小さい頃、日本のアイドルの動画を見て、心がポカポカってなった事があるの。だから私も、そんな事が出来るアイドルになれたらっと思って。」

 

果林「それで日本まで?フフッ♪やるじゃない!」

 

 

自分の夢を叶える為に一人で日本(いこく)の地へ降り立つ、なんて実際にやろうと思う人はそんなにいない。

その度胸の強さに、意思が強い子だと思う果林。

 

 

少女「あの~朝香果林さんですか?」

 

 

そんな中突然─────二人の女子生徒が話しかけてきた。

 

 

果林「えっ?ええ………」

 

二人「わぁ…… 」

 

少女「私達、雑誌でよく見てて!」

 

少女「ファンなんです!」

 

果林「ありがと」

 

少女「これからも頑張ってください!」

 

 

二人の女子生徒は応援の言葉を贈り、興奮しながら去って行った。

その様子を、不思議そうにエマは尋ねた。

 

 

エマ「─────モデル………してるの?」

 

果林「ええ。読者モデルだけどね。」

 

エマ「すごーい!」

 

 

パァーと花を咲かすようキラキラとした目で言うエマ。

 

 

果林「アイドルだって凄いじゃない♪ お互いに頑張りましょ?」

 

エマ「うん!」

 

 

─────エマと果林。

二人は出会い、僅かな時間で早々親友同士になった。

 

 

 

 





今回からアニガサキ5話です!
第2章はこの5話で終わる予定です!
もうすぐ6話だ…あと少し…
因みに今回はオリキャラが一人も出ておらず、原作通りの内容となりました…
そして、UAアクセスが1000となりました!
ありがとうございます!
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