─────時は遡り、四月。
眠たくなるような温かい空気で、ピンク色の花が咲き誇る、日本の美しき季節。
そんな季節の中、外国から来た少女がマンモス校である虹ヶ咲学園まで来ていた。
エマ「わぁぁぁ、ここが虹ヶ咲学園。画像で見るよりずっと大きい……!」
その少女は風邪で飛ばされないように帽子を手で抑えながら、学園を見上げる。
彼女の名はエマ・ヴェルデ。
スイスから日本へはるばるやってきたエマの目的は、ここ虹ヶ咲学園 国際交流学科へと編入し、ある活動をするためにやって来たのだ。
そのある活動とはスクールアイドル─────
今、高校生の子供達の間で流行っている、学校でアイドル活動。
─────それが
エマは幼い頃に動画サイトで見たスクールアイドルに憧れ抱いた。
そして、自分もスクールアイドルになりたいという強い思いがあり、現在に至る。
言うなら、スクールアイドルはエマにとっての『なりたい』、『叶えたい《夢》』なのだ。
エマ「えぇと………学生寮の地図は……」
エマはしゃがみこみ、バックから案内の地図を探すが中々見つからない。
果林「どうかしたの?」
すると大人っぽい、凛々しい少女の声がした。
声がした方向に視線を移すと、高校生とは思えない、大人っぽい制服を着ている少女がいた。
エマはその少女に一瞬見惚れていたが、着ている制服が虹ヶ咲学園の者だと気づくと質問をする。
エマ「あ、あの……!虹ヶ咲学園の人ですか………?」
果林「ええ」
─────これがエマと果林の出会いだった。
─────虹ヶ咲学園食堂。
あの出会いから数日経った今、食堂の隅っこの席に果林は座っていた。
果林「─────」
果林が窓から外を見ていると─────優しく穏やかな声が聞こえる。
エマ「この前はありがとう♪」
その声の主は数日前に道案内(?)をした赤毛で三つ編みの髪型をした少女・エマ・ヴェルデだった。
果林「………あっ………あら………」
エマ「─────一人?」
果林「えぇ………騒がしいのは苦手なの」
エマ「そっかぁ……ウフフッ♪良かったら、一緒に食べていい?」
果林「─────好きにしたら?」
エマ「……わぁ♪」
嬉しそうにエマは手に持っていたトレーをテーブルに置くと、椅子に座った。
不意に果林は、彼女のトレーに乗っている物を見た。
果林「─────え?」
テーブルに置かれた、彼女の昼食を見て驚いた。
白米が入っている《虹》と大きく書かれた丼ぶりに、醤油と卵だけという、何とも言えずに絶句する果林。
エマはそれを笑顔で嬉々と言う。
エマ「これ、スイスにいた時からず〜っと憧れてたのぉ!」
そしてその後、卵を割り、丼ぶりに入った白米に黄身を出すエマ。
黄身と白米をかき混ぜ、出来上がった卵ご飯を口に運ぶ。
エマ「あ〜むっ───── う~ん!とってもボーノ♪」
果林「あっはは……それを食べる為にわざわざ日本へ?」
エマ「えっ?ううん!そうじゃなくて!」
エマは果林の質問に、ブンブンと焦るように首を振る。
その姿を見て、果林は
果林「冗談よ」
エマ「なぁんだ〜。フフフッ♪」
エマは日本に来た理由を話す。
果林「私ね─────スクールアイドルになりたくて日本に来たの」
果林「スクールアイドル?」
エマ「小さい頃、日本のアイドルの動画を見て、心がポカポカってなった事があるの。だから私も、そんな事が出来るアイドルになれたらっと思って。」
果林「それで日本まで?フフッ♪やるじゃない!」
自分の夢を叶える為に一人で
その度胸の強さに、意思が強い子だと思う果林。
少女「あの~朝香果林さんですか?」
そんな中突然─────二人の女子生徒が話しかけてきた。
果林「えっ?ええ………」
二人「わぁ…… 」
少女「私達、雑誌でよく見てて!」
少女「ファンなんです!」
果林「ありがと」
少女「これからも頑張ってください!」
二人の女子生徒は応援の言葉を贈り、興奮しながら去って行った。
その様子を、不思議そうにエマは尋ねた。
エマ「─────モデル………してるの?」
果林「ええ。読者モデルだけどね。」
エマ「すごーい!」
パァーと花を咲かすようキラキラとした目で言うエマ。
果林「アイドルだって凄いじゃない♪ お互いに頑張りましょ?」
エマ「うん!」
─────エマと果林。
二人は出会い、僅かな時間で早々親友同士になった。
今回からアニガサキ5話です!
第2章はこの5話で終わる予定です!
もうすぐ6話だ…あと少し…
因みに今回はオリキャラが一人も出ておらず、原作通りの内容となりました…
そして、UAアクセスが1000となりました!
ありがとうございます!