虹色の始まり   作:MLBU

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4話 天使天才 後編

 

 

 

 

─────翌日以降も、璃奈は特訓を続けた。

最初は見るに堪えなかった歌や踊りも、同好会メンバーの指導の元、璃奈は短期間でライブが出来るようになるまで成長した。

─────そして、週が明けた木曜日の放課後。

かすみはタオルで汗を拭いながら、璃奈へと言う。

 

 

かすみ「ダンス、大分いい感じになってきたね、りな子!」

 

璃奈「そう………かな?」

 

 

璃奈はほんの少し、自信なさげな様子。

だが、せつ菜がその自信を焚きつけるように言った。

 

 

せつ菜「ええ─────この調子で頑張りましょう!」

 

 

すると─────このタイミングで璃奈のクラスメイトである、浅希や今日子、色葉の三人が偶然通りかかり、璃奈へと話しかける。

 

 

浅希「あっ!天王寺さーん!」

 

璃奈「!」

 

色葉「練習頑張ってるね!」

 

浅希「明後日のライブ、絶対見に行くから!」

 

今日子「新しいPVもすっごく可愛かった!今からライブが楽しみだよ!」

 

璃奈(今の私なら……きっと……)

 

 

璃奈は勇気を出して、一歩踏み出そうと、浅希達に話しかける。

 

 

璃奈「あっ……あの」

 

浅希達「?」

 

璃奈「もし……よかったら………もしよかったら………私と……!」

 

 

次の言葉を言おうとしたその時、璃奈は見てしまった。

─────否、見えてしまったんだ。

硝子に写る自分の無表情の顔を………

 

 

璃奈「─────」

 

 

中々、次の言葉を発さない璃奈に色葉が声をかける。

 

 

色葉「天王寺……さん?」

 

璃奈「─────何でもない」

 

 

璃奈はそう言って浅希達へ背を向け、歩き出す。

─────否、歩くどころか、少し駆け足気味だ。

そんな璃奈の様子を、不審に思ったせつ菜とかすみは言う。

 

 

せつ菜「璃奈さん!」

 

かすみ「何処いくの?!」

 

璃奈「ごめんなさい………今日は帰るね……」

 

 

 

 

──────────────────────────

 

 

 

 

康太「テメェ後出ししただろ?!!」

 

弘「してねぇよ糞ボケ!!!」

 

 

─────翌日の放課後。

康太と弘は屋上でじゃんけんをしていた。

その理由は、負けた方に頭の上にボールを乗せ、虹ヶ咲学園の女子生徒達にそのダサい姿で見せるという罰ゲームだ。

それを狡したと思った康太は、弘に文句を言っていた。

 

 

弘「まぁ………似合うんじゃねぇの?王子様みたいだしな─────アホ王国の」

 

バコンバコン!!!

 

バコンバコン!!!

 

 

その瞬間─────康太と弘は殴り合いをした。

昼休みが終わるまでにずっと殴り合いをしていたのであった。

 

 

 

 

──────────────────────────

 

 

 

 

─────同時刻。

英二と一也達・スクールアイドル同好会は、天王寺璃奈を待っていた。

なのだが、その本人が来ていなかった。

彼らの空気は今、澱んでいた。

明日は璃奈のライブがあるのにも関わらず、当の本人が練習どころか学校にも来ていない。

そんな空気の中、果林が口を開く。

 

 

果林「─────もう練習始める?」

 

侑「!……でもまだ璃奈ちゃんが……!」

 

果林「来ないでしょ?連絡しても繋がらないんだから」

 

 

ドライな感じで果林は言うと、重い空気がこの場を支配した。

 

 

かすみ「何でですか?!!りな子のライブは明日なんですよ?!!あんなに頑張って準備したのに!!!」

 

果林「─────決めるのは璃奈ちゃんよ」

 

かすみ「うぅ………」

 

 

確かにその通り。

これは璃奈の気持ちの問題

だが、英二と一也は知ってる。

璃奈はどんな想いでここまで変わろうと、必死に努力していたことなのか。

だから、二人はこの想いを努力を無駄になんかさせたくないと思っていた。

 

 

果林「今日はもう解散にしない?」

 

侑「えっ?!」

 

 

英二と一也、エマはとあることを見据えた。

もしかして、果林は─────

 

 

英二「─────果林先輩、アンタは拗ねてる?」

 

果林「な、何で私が?!」

 

エマ「確かにそうかも─────だって明日はモデルのお仕事入れないようにしてたもんね」

 

一也「本当は璃奈のライブ、楽しみにしてたんじゃないのか〜?」

 

 

三人は果林の心を見透かし、それを彼女は頬を紅く染める。

 

 

果林「わ、私はライブの内容に興味があっただけよ!」

 

英二・一也「へいへ〜い」

 

果林「この二人………!」

 

愛「アタシ、ちょっと行ってくる!」

 

 

愛が引き金となり、続々とついて行くことになるスクールアイドル同好会メンバー。

明日、無事にライブができるのか………

 

 

 

 

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