魔女っ子傑はクラッシャーである。   作:かりん2022

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魔女っ子は鬱クラッシャー

傑はひたすらちくちくしていた。

正気には戻ったけど、魔女仲間が囚われていたり、危ういところだったりで合わす顔がなかったのだ。

いい加減、出ないととは思うのだが。

 

そもそも、胸が大き過ぎてウエストが小さくなりすぎ、着られる服がなく、出ていけなかった。

もちろん、硝子に頼むなどすればいいのだが、自分に言い訳をして、服を縫って時間を稼いでいたのだ。

おかげで、やたらと可愛い服ができてしまった。

 

とりあえず、それを着てソローっと部屋を出てみる。

 

「夏油さん! 心配しました! その服素敵ですね!」

 

 ホッとした顔の灰原に、夏油も肩の力を抜いた。

 七海や硝子も合流し、食堂で食事をしながら引きこもっていた間の話をする。

 悟は相当暴れたらしい。

 魔女達も何人かは救い出されたとか。

 

 魔女様は、呪詛師に攫われたことより、呪術師に救い出されたことを重要視すると声明を出したとか。

 

 話を聞いていると、悟が帰ってきた。

 

「傑!!」

 

 そして、私に手を触れようとして、止まる。壊れ物に触れるように、そっと触り、ぎゅうっと抱きしめる。

 

「とても心配をかけてしまったようだね」

「心配した。守れなくてごめん」

「怒るよ」

 

 悟に私を守る義務はない。私達は対等なのだから。

 

「だって、俺が……俺が守りたかったんだ。傑。もう、男にもどるのは難しいって聞いて」

「まあ、魔女は女有利な所もあるし、良いきっかけができたと思うことにするよ」

「傑……」

 

 ぽんぽんと悟の頭を撫でる。

 

「だから、悟が気に止む必要は全然ないんだよ。というより、気にされると私の立場がないから」

「傑! 責任は必ず取る。傑は俺が守る。俺と結婚してくれ!」

 

 うん、話聞いてないね?

 

 大体守るってなんだ、と思ったんだが、任務で結婚しろって指令が来るのはなんなのかな!?

 

 見下されるし胸を見られるし、セクハラされるし、女の待遇悪すぎだよ、呪術界!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私、男に戻るから!!」

 

 悟に胸を揉まれつつ、ぷりぷりして答える。

 

「戻れんの?」

「以前の体に正しく戻ることを考えないなら簡単だよ。男になる魔法を重ねがけすればいい。正規の方法で戻るにしろ、流れ星を使えば全て解決だよ」

「貴重なんじゃねーの」

「そりゃ貴重だけど。ちょうど星降りの夜が近いから、すごく頑張れば作れるよ」

 

 その言葉に、悟から力が抜けた。

 

「良かった。でも、この乳とお別れは嫌だなー。まー男でも思いっきり喧嘩できるしいっか」

 

 そうして私の胸をこねくり回す。全くもう。

 それでも、悟が私が戻れると知ってホッとしてくれたのがわかるから。

 

 私はぎゅっと悟の頭を抱きしめ、胸に埋もれさせた。

 

「悟。心配してくれてありがとう」

「……うん」

 

 悟にいう必要はないだろう。

 流れ星を作るのは命懸けだってことは。

 

 生き残れば済む話だしね!!




マシュマロ
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