異世界ファンタジー世界でカードゲームしてる   作:nyasu

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仕様です。本人に言ってください

ロベルトがドローしたカードをそのまま引っくり返す。

何だ、良いカードでも引いたんだろうか。

 

「俺は聖水をコスト2を支払い発動、生命力……ライフを回復する」

 

17→19と、ロベルトの頭上の炎が形を変える。

 

「カウントダウン!信仰の宝石の数字が変わる」

 

ズゴゴゴと地面から急に結晶のような物が盛り上がって出てくる。

中には人が入っており、巨大な結晶の中に閉じ込められてる形だ。

さっき召喚したのに出てこないと思ったらそういう演出なのか。

 

「ターン終了だ」

「俺のターンドロー!俺はコボルトと血に酔ったウルフを召喚!」

 

ドローによって4枚になった手札からモンスターを召喚する。

よし、いい感じの盤面になった。

 

コスト1攻撃力1体力1のコボルトが2体。

コスト2攻撃力2体力1のウルフが2体。

手札はルール改定があったものの4→2で現在は2枚。

自傷ダメージのせいで20→18と言ったところだ。

 

相手であるロベルトの状態を見る。

相手の手札は4枚。

アミュレットが1枚、結晶が存在していて……カウントダウン確認できないのキツイな。

おい、仕様変更してくれよ……あっ、結晶の上にも炎の数字が灯った。

リアルタイムで仕様変更してくれるのかよ。

それでせっかく攻撃したのに回復されてしまったので、相手のライフは17→19だ。

 

「戦いは数だ、行け!」

「くっ、ライフが……」

 

19のライフにモンスター達の攻撃が集中し、6ダメージ入る。

19→13と3ターン目にしては良い感じだ。

だが、明らかなコントロールデッキ。

回復手段は多そうだ。

 

「ターンエンド」

「俺のターン、ドロー!カウントダウン1→0により、敬虔なる信者が召喚される」

 

ロベルトの前にあった結晶に罅が入り、音を立てて崩壊する。

そして、眼の前にシスターのような女が現れる。

結晶の中にいた人だ。

 

「敬虔なる信者の効果……くっ、毎回頭が痛くなるのはどうにかならんのか。効果により、信仰の奇跡を召喚する。信仰の奇跡はカウントダウン2のアミュレットだ」

「コストを踏み倒して来たか」

「俺はコスト3の召喚に必要なポイントを払って、敬虔なる司祭を召喚。今度は頭痛くならんのか、よく分からん」

「ブツブツ言ってないで効果を言うんだぜ!」

 

何かシスターの横に爺が現れる。

メッチャ、シスターがチラ見してる、爺ちゃんはよろよろしながら結晶の方まで歩いている。

メッチャ、シスターが補助したそうだぞ。

俺もちょっと転ばないか心配だぞ。

 

「敬虔なる司祭の効果発動。敬虔なる司祭の信仰は人々に希望を与え、奇跡を起こす」

「なん……だと……」

「俺は体力を2つほど回復し、カウントダウンを2進める」

 

13→15とロベルトのライフが回復する。

そして、お爺ちゃんが結晶に触れた瞬間、結晶から強烈な光が発生する。

チカチカ眩しい、あ、あれは……なんだ!

 

「信仰の奇跡のカウントが0になった事により、祈りは届き天使が召喚される。現れろ、敬虔な天使」

 

空から天使が現れた。

すごい、1ターンに2体も召喚してきたぞ。

だが、モンスター……シスターと爺は弱いし天使とやらが出たところで俺の方が強い。

……ハッ、まずい!この思考はフラグ過ぎる。

 

「敬虔なる天使は攻撃力2体力2の精霊だ。そして、加護を与えることが出来る」

「うーん、敬虔シリーズとでも言う感じかな……」

「天使の加護により敬虔なる信者と敬虔なる司祭は強化される」

 

ロベルトの盤面にいたシスターが祈ってる体勢から立ち上がる。

爺ちゃんも猫背から身体をピーンと伸ばす。

その頭上から天使が空を飛んだ状態で手から光の粉みたいなのを出してきた。シスターの服、肩部分が吹き飛んでムキムキの二の腕が現れる。

爺ちゃんの服も上半身が吹き飛びムキムキの肉体が現れる。

肩に冷蔵庫乗っけてるのかい!てか、その光の粉は大丈夫な奴か!

ツッコミ多いぞ、演出面!

 

「敬虔なる信者と敬虔なる司祭の攻撃力と体力は1だったが、両方天使の加護により+1される。よって、攻撃力2体力2の精霊は3体になる、召喚酔いにより攻撃は出来ない。ターンエンドだ」

「ちゃんとデュエルしてやがる……」

 

相手はライフ15、手札は4枚、盤面は攻撃力2と体力2のモンスターが3体。

 

「なかなかやるな」

「ふざけるな、こちらの魔法が使えなくなってんだぞ」

「仕様だ!俺のターン、ドロー!」

 

4ターン目。

手札2→3、ライフ18、使用できる魔力……MPとでも呼べばいいか。

俺の中ではPPは4か。

 

「俺はコスト4支払い、人食い熊を召喚。人食い熊は自傷ダメージ2与える代わりにすぐに受肉出来る。そして人食い熊の能力発動、相手プレイヤーに1ダメージ与える」

『グルァァァ!』

 

血走った目で、涎を撒き散らす熊が威嚇の声を上げる。

周りのコボルトとかウルフが、ちょっと距離を取った。

コイツら、やっぱ意思があるよな?

 

「バトル!ウルフ2体で、シスターと爺を攻撃!コボルト達は天使だ!」

 

うおおおと駆けるコボルト達、それを抜き去って駆けていくウルフ。

血に酔ったウルフ達がシスターと爺の首に噛みつくのだが、そのまま相手にハグされて泡吹いてブッ倒れた。

首から噴水のよう出血しながら、背骨をハグする形で折ったシスターと司祭。

いや、倒し方……あっ、消えた。

なお、コボルト達は天使の羽に噛み付いて落ちたところを蹴ったり殴ったりしていた。

翼食われてる時の天使の表情は恐怖に染まっていた。

まぁ、あと死ぬしかないみたいな状況だしな。

 

俺の体力は16、盤面はリセットされて人食い熊攻撃力3体力3がいる。手札は2枚とちょっと不利だ。

手数が限られてるから処理されたくないなぁ。

 

「クソ、数の利があったか。俺のターンドロー!」

 

5ターン目、相手の手札は5枚、ライフは15。

 

「俺は天使の裁きをコスト5を使って発動」

「何だそれ?」

「人食い熊を消し去る」

「何だそれ!」

 

空が急に真っ暗になる。

暗雲だ。

そして、そこから雷が人食い熊に落ちて、人食い熊が真っ黒な黒い塊になった。

待て、まだ何もしてないが!?

 

「ターンエンド」

「畜生、ハンドが弱い。ドロー!俺は……訓練場の案山子を召喚。カウントダウン3、ダメージを肩代わりするアミュレットだ。ターンエンド」

 

俺の手札は2枚、ライフは17、アミュレットの案山子が俺の前に現れる。

丸太に鎧を被せただけのそれ。

それは俺の代わりにダメージを受ける、3という数字が炎で作られて鎧の頭上にあった。

 

「俺のターンドロー。コスト6払い、敬虔なる騎士を召喚。効果によりライフを3回復、信仰の剣を召喚。カウントダウンは2だ」

 

ここに来て、相手の手札は5枚、ライフは18になってしまった。

アカン、クソすぎる。

これはトップ解決が望まれる。

 

「俺のターン……よし、俺はコスト6を使い開祖マティーナを召喚!」

「開祖だと、まさか祖霊を召喚したのか!」

「開祖マティーナの能力、互いのライフを10にする。そして、魔力を1回復させる。俺は回復した魔力でコスト1コボルトを召喚」

「強力だな。だが、手札は0枚だし、次のターンに処理出来る」

「それはどうかな、ルールを確認することをオススメするぜ」

「何!?」

 

今のターンは6ターン目。

5ターン以降、この魔法には元になったゲームのシステムが組み込まれている。

それは、モンスターの強化だ。

 

「開祖マティーナを魔力を使って強化することが出来る!」

「そうか、後攻は3回、先行は2回使える強化権か!」

「開祖マティーナを強化、攻撃力は5から7体力は5から7になり、相手モンスターを破壊したらXダメージ与える。Xは相手の攻撃力だ」

『やっと儂を出したか。実装されてから出されてなくて退屈しておったわ』

「インチキ効果も大概にしろ!攻撃力10のモンスター出したら倒された時に負け確定じゃないか!」

 

いや、そんな事言われてもそこで胸張ってる幼女が考えた能力だし、本人に言ってよ。

流石修羅の国みたいな時代に生きてただけあって殺伐とした能力だぜ。

肉を切らせて骨を断ちに行ってやがる。

あと、確かに都合がいいけど多分、意志があるからデッキ操作してそう。

 

「バトル」

「敬虔なる騎士は攻撃力と体力は共に6、相打ちにできんか」

『食らうがいい、星の光に裁かれよ!』

 

ウチのご先祖が、その幼女ボディの小さい手で指先を騎士に向ける。

騎士がウチのご先祖を剣で切り捨てようとするのと同時に、ご先祖の指先からはビームが出た。

騎士の上半身を蒸発、そのビームがロベルトを襲う。

 

「ぐっ……」

 

18→9と数字が変動。

すごいぞ、流石ご先祖だぜ!

俺の手札は0枚、盤面は攻撃力7と体力1の御先祖と攻撃力1体力1のコボルトだ。

 

「だが、8ダメージなら2残る」

「いや、処理出来なければコボルト進化……じゃなくて強化で10ダメ入るから負けだぞ」

「……クソ、なんでコストが足らないカードしか残ってないんだ!そもそも、こんなコストでカウントダウンとか間に合わんだろうが」

「サレンダーするか?」

「例え負け戦でも、尻尾を巻いて逃げれるか!ターンエンド!」

 

その意気や良し、ちょっと気に入ったぞ。

それはそれとしてカード破ったのはムカつくので死ね。

 

「よし行け!」

 

ご先祖のビームの後、コボルトが噛みついて命の炎とも言うべき頭上の炎が消えた。

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