もちろん抵抗するで、拳で   作:暇けんぴ

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終章2

 

 

 

 ショウマがニエルブと手を組み、ボッカ討伐を試みた日の夜。

 

 無事人間界へと戻ってきたショウマは、仲間たちとはぴぱれに居た。その場にはグロッタも居て、どういう状況なのかイマイチ把握できていないショウマと幸果。そんな二人に、拳二が説明する。

 

「グロッタはちょっと前にストマックを離反した。んで、今は俺んとこで居候している」

 

「まさかグロッタ姉さんがストマック家を裏切るなんて...」

 

「...色々あってね」

 

「でもなんであの扉が使えるんだ? ストマックを裏切ったなら使えなくなってもおかしくないが」

 

「それはニエルブと取引したからだ。まあ、望んでいたものじゃなかったが、結果的にショウマを助けれたからヨシ!」

 

「それって、ストマック家の当主にしろっていう...?」

 

「ああ。やろうとしたのはショウマと一緒で、ストマック家の当主になってボッカを倒し、グラニュート界のトップに立つ。そうすれば、嫌でも闇菓子を止めさせることができる。最悪、当主自ら出頭って形でストマック社を潰すこともできるしな」

 

「...ウマショーもケンちゃんも一人でなんでもやろうとしすぎ」

 

「...ごめんなさい」

 

「減給は勘弁してください!」

 

「...次やったら二人とも一か月お菓子禁止ね」

 

「「はい!」」

 

 一人で闇菓子事件を終わらせようとしたショウマと拳二に、幸果は頬を膨らませながらも許す。二人は大好きなお菓子が禁止されないように気を付けようと心の中で気を引き締める。

 

「それであの扉を使える理由だったよな? 当主の代わりにってことであそこを俺とグロッタが使えるようにしてもらったんだ。その対価にアイツの毒を飲まされたけどな」

 

「え!? アレを飲んで無事なのか!?」

 

「もう人間辞めてるだろ、それ」

 

「まあ純粋な人間じゃないからな! それに毒もなんか苦いだけで特になんもなかったな」

 

「え!? ケンちゃんが人間じゃないってどういうこと!?」

 

「あ、そういや社長には言ってなかったっけ?」

 

 拳二にグラニュートの血が流れていることを一人知らされていなかった幸果は、彼らの会話に驚く。そんな彼女の反応を見て、拳二は自身の出自を説明する。拳二の説明を聞いた幸果はゾンブに怒り、ストマック家の男はなんで家族を大切にできないのかと憤慨する。

 

 それを聞いたグロッタはふと兄弟について考える。長男のランゴは実力至上主義に重きを置き、実力や成果が無ければたとえ家族でも容赦なく切り捨てる。次男のニエルブは、家族に対して平気で人体実験を行えるサイコパス。そして三男のジープは、自分のわがままで家族を引っかき回し、ストマック家を崩壊に導いた。

 

 改めて思い返すと、確かにストマック家の男連中に碌な者はいないなと考えるグロッタ。例外は末っ子のショウマと大叔父のデンテ。そして、拳二とその父親の四人だけ。やはりストマック家から離れてよかったと改めて思うグロッタだった。

 

 話は戻り、ニエルブの実験を対価に扉の間を行き来することができた拳二とグロッタ。そのおかげで、絆斗たちと共にショウマを救出することができた。結果的に当主にならなくてよかったと話す拳二に、なんで軽く話せるんだと頭を抱える絆斗とラキア。

 

「にしても...なんでニエルブに乗せられたんだ?」

 

「ニエルブ兄さんは本気だったから。その証拠に大量のヒトプレスを渡してきたし...」

 

「おい、それどういうことだ? そんな話聞いてないぞ」

 

「あの日、ニエルブ兄さんに協力するためにヒトプレスを解放して欲しいって頼んだんだ。そしたらその夜に箱三つ分のヒトプレスが来て、それで...」

 

「あの子は自分の目的のためなら何でも使う子よ。ヒトプレスが無くなってもしばらく闇菓子の在庫はあるから問題ないと差し出したんでしょうね」

 

「...だとしても、何するかわかんねえ奴の話を鵜呑みにすんなよ。危うくお前死ぬとこだったんだぞ」

 

「それは、ごめん...」

 

「...まあ、ショウマが決めたんだ。俺はお前を信じる。だから、今度は俺たちを頼れよ」

 

「絆斗...ありがとう」

 

 ニエルブに対しあまりいい感情を抱いていない絆斗だが、ショウマを信じて今回の件に関して自身の中で決着を着ける。そんな絆斗にショウマは礼を言い、改めて明日話そうと今日は解散する。

 

 そして翌日。

 改めて集まったショウマたちは、ランゴが生きていたこと。そして、これからのボッカたちの行動について話し合い、その場は解散となった。

 

 一方その頃、グラニュート界の大統領官邸では、全身に傷をつけたニエルブがある物を持ってボッカと面会していた。

 

 自身の謀反をボッカに知られたニエルブは散々痛めつけられ、自身を処刑するようボッカに伝えた。だがボッカはニエルブを生かし、彼が開発していた『人間牧場化計画』の最後のピースとなる物の完成を急がせた。その結果、ニエルブは見事完成させ、これでお役御免だと考えた。だがボッカはまだまだ彼を利用するつもりでいる。

 

 そしてニエルブが完成させた物をリゼルとジープが人間界に持ち込む。二人が持っているのは中を布で覆った鳥かご。二人は同時に扉を開けると、中から水色とピンクのゴチゾウが大量に出てくる。街中を駆けまわるゴチゾウは、ある程度人通りの多い所へ出ると、二体ペアとなって力を解放する。すると周りにいた人たちが一斉に動きを止め、笑顔になる。そしてまた動き始めるが、その様子は先ほどと違い皆幸せそうな表情をしている。

 

 この現象は街中の至るところで起きていて、はぴぱれも例外ではなかった。

 幸果と共にひだまりに来ていたショウマは、優と共に会話を楽しんでいたのだが、突然二人の様子がおかしくなり、二人をはぴぱれへと連れてきた。そこにラキアも帰って来て、二人の様子に真顔になる。

 

 ラキアもこの現象に遭遇し、人々の様子がおかしいことに気づいてはぴぱれに来た。ただ自身とショウマに影響がないことから、恐らく彼の毒素を利用したものだろうと推測する。人間にだけ効果があるのだと考えた二人は、ふとある人物が思い浮かぶ。その人物は現在...

 

 

 カフェで周りの人と同じように笑顔を浮かべていた。

 

 

 二人が思い浮かんでいたのは絆斗だった。

 彼もグラニュートの器官を移植したとはいえ人間。この現象の影響を受ける人物である。

 

 そんな彼だが、テーブルの上に置いてあるスマホの振動で意識を取り戻し、通話に出る。ショウマから街中で起こっていることについて聞くと、急いで荷物を片付ける。その際、ふと窓の外側を見た。その視線の先にあったのは...

 

 絆斗を見て笑っている拳二とグロッタだった。

 

 自分を見て笑っている二人に、彼の額に青筋が一本浮かび上がる。更に拳二がスマホの画面を絆斗に見せてくる。そこに映っているのは、周りと同じように幸せそうな笑みを浮かべる絆斗。それにまた一本青筋が出てきた。

 

 トドメに二人で絆斗の真似をしたことで我慢の限界を迎えた絆斗は、猛ダッシュで外に出て二人に向かってドロップキックを仕掛ける。だがそれを真面目に食らうはずもなく、二人は絆斗の足を掴み宙づりにする。そして無防備な絆斗の尻をペンペンと叩く。

 

「正気に戻ったか~?」

 

「しっかり毒素の影響受けてるんじゃないわよ」

 

「戻った! 戻ったから! 下せ!」

 

 慌てる絆斗に満足した二人は手を放し、絆斗を地面に下す。地面に落ちた衝撃で痛む尻を擦りながら絆斗は立ち上がり、街の状況について共有する。それを聞いた二人は先ほどのふざけた様子から真剣になり、ショウマたちとは別に元凶であろうゴチゾウを探すと言って走っていく。二人を見送った絆斗も急いで原因を探りに行く。

 

 絆斗と別れた二人は、ショウマたちが捕らえたというゴチゾウと同じ特徴を持つものを探す。すると突然拳二が片耳を押さえ、顔を顰める。

 

「どうしたの!」

 

「気持ち悪い...なんだこのムズムズするの...」

 

「私はどうってことないわよ?」

 

「多分俺の力に関係してんだろうな...こっちか!」

 

 様子がおかしい拳二に首を傾げるグロッタだが、突然拳二が草むらに手を突っ込んだことに驚く。何をするのかと思ったが、拳二が掴んだ黒いゴチゾウを見て納得がいった。

 

「コイツだな...」

 

「これで毒素と催眠を同時に行うのね」

 

「みたいだな。じゃあ、潰すか」

 

 拳二はそう言うとゴチゾウを握りつぶす。すると不快感が取れ、いつもの様子に戻る拳二。

 

「この感覚を頼りに潰していくか」

 

「頼むわよ、ここ掘れワンワン」

 

「うるせえ、今度クレープ奢らねえぞ」

 

「それは嫌よ」

 

 そう言うと二人は街中を駆けていくのだった。

 

 

 

 


 

 

 突然歩き出した幸果と優にリゼルたちが何かしたのだと考えたショウマは、二人をラキアに任せ元凶を探す。

 しばらくして人々がある建物に向かっていくのを見つけ、急いで向かう。そこに辿り着くと、建物の中からリゼルが現れる。ショウマはすぐに止めさせようとするが、ショウマの前にニエルブが立ちはだかる。

 

 ニエルブが無事だったことに喜ぶショウマだが、ボッカから仮面ライダーたちを倒すように命じられたニエルブは、怪人態へと変身しショウマに近づく。だがそこにヴァレンがニエルブにドロップキックを叩き込み、ショウマから遠ざける。ニエルブは交戦しながらショウマが悪いんだと吐き捨てる。その言葉を聞いたショウマはケーキングフォームに変身し、ニエルブと交戦。

 

 ニエルブが繰り出す矢を避けながら打撃と斬撃を入れていくガヴたち。そうして二人で挟み撃ちをするが、ニエルブの武器が弓から双剣へと変形し、多様な斬撃を繰り出すことで形勢を変える。毒を使った攻撃にてこずるガヴたちを見て喜ぶリゼルの下に、ボッカがやってくる。その姿を見たニエルブはガヴたちを矢で吹っ飛ばし距離を開ける。そして懐から一つのスイッチを取り出す。

 

 ニエルブは自身が開発したゴチゾウ内に爆薬を仕込んだ。それを起爆させることでボッカの計画を破綻させ、一矢報いろうと考えたのだ。それをボッカの目の前で行える絶好の機会と考えたニエルブは、今ここで実行することを決意した。一人狂気を滲ませながら笑うニエルブを静観するボッカ。そんなボッカに構わず、ニエルブはスイッチを押す。

 

 ゴチゾウたちが爆破する...と思われた。

 

 だが数秒経ってもゴチゾウは爆破されず、それに戸惑うニエルブ。その次の瞬間、スイッチから人ひとりを巻き込むほどの爆破が起こる。その爆破に断末魔を上げることもできないまま、ニエルブは跡形もなく消え去った。

 

 予想外の最期に、ショウマと絆斗は言葉を発せないでいる。そんな中、ボッカはニエルブが自身の計画を壊そうとしていることを察知し、部下に細工をさせたことを話す。まんまと自身の企みに引っかかったニエルブを嘲笑うボッカに、ガヴは怒りを露わにして切りかかる。

 

「次は君たちの番だよ」

 

 ボッカはそう言うとガヴの動きを止め、二人に向けてビームを放つ。咄嗟にヴァレンが氷の壁を生成したことと、ガヴが何とかホイップ兵を生み出し彼らを盾にしたことでダメージを軽減したものの、二人は変身解除に追い込まれる。

 

 倒れる二人にボッカはトドメを刺そうとするが、そこにバトラーから報告を受けたリゼルがヒトプレスの回収が済んだことを告げる。それに気分を良くしたボッカは、ショウマたちから興味が離れ、グラニュート界へと帰るのだった。

 

 

 

 


 

 

 翌日。

 

 昨夜ボッカに大敗したショウマたちは、この状況を打開する案を模索する。その中で、ショウマはある人物に会いに行った。一方、ラキアは昨日の騒動の際はぴぱれを出てリゼルたちの下に向かっていた幸果と優をヒトプレスにすることで阻止。二人を正常に戻すため、ある実験をする。

 

 それはデンテがラキアにと遺した彼の毒素の中和剤。ラキアはこれをヒトプレスに吹きかけることで効果が出るだろうと期待。早速幸果に試し、ヒトプレス化を解除する。

 

 解放された幸果はいつものテンションで自分をじっと見つめるラキアに問いかける。普段と差が変わらないテンションに、中和剤が効いているのか疑問に思うラキアに声をかけ続ける幸果。

 とりあえず会話はできそうなので事情を話す。その際、自身が幸果たちをヒトプレス化したことも告げたが、幸果は特に気にせず、むしろ辛いことさせてごめん謝る。そんな幸果に、ラキアの心が救われる。

 

 二人は続けて優にも中和剤を吹きかけてヒトプレス化を解除。無事に効果を確認でき、これで二人の心配をしなくてもよくなった。安堵しているラキアの下に、ショウマから連絡が入る。内容を聞いたラキアは、直ぐに研究所に向かう。

 

 研究所に集まったショウマと絆斗とラキア。拳二にも連絡したが、通話に出ないのでメッセージを残し、三人は打開策を話し合う。そこでショウマから出たのは、ランゴと手を組むこと。

 

 かつて自身が倒したランゴ。その強大な力を分かっているショウマは、自分たちと同じくボッカを倒したいと思っているだろうランゴに取引を持ち掛けた。ボッカ討伐に協力する代わり、今後闇菓子の製造を停止すること。人間界からも手を引き、これ以上被害を出さないことを条件に、ランゴと手を組むことが決まった。

 

 これに真っ先に反対すると思われた絆斗は、特に反対しなかった。

 目の前でニエルブの最期を見たことで彼の考えは変わった。ボッカを倒したいという思いは信じれるとし、もしもの時は自分たちが止めると決意する。

 

 ラキアも反対せず、三人はランゴが指定した場所へと向かう。

 

 三人が約束の場所へ向かう頃、ランゴはリゼルを誘拐し、街から離れた丘へと来ていた。リゼルが解放しろと言うも、ランゴは要求を聞く意味はなくなったとして無視。しばらく待っていると、ボッカが姿を現す。

 

 自身の娘を誘拐した男に、以前とは違い殺意を向けるボッカ。それに臆することなく、ボッカを倒せると確信しているランゴは笑みを浮かべる。そんな彼に神経を逆撫でされたボッカは、自身の力を解放する。スーツを着ていた時と違い、筋骨隆々な肉体に金色のガントレットとブーツを装着している。

 

 本気のボッカを前に、ランゴも怪人態に変身して攻撃を仕掛ける。超高速であらゆる方向から攻撃を仕掛けるが、全て防御されカウンターを食らってしまう。それでもなお向かってくるランゴに、何故力の差を理解しないのかと憐れむボッカ。二人が交戦している中、ボッカと共に来たジープがリゼルの下に行き、急いでその場を離れる。

 

 そんな中、ショウマたち三人が現れる。

 

 彼らの姿を見たボッカは、ショウマたちを威圧する。だがそれに臆せず、ショウマたちはそれぞれ自身の最大の力を発揮できる姿に変身。ランゴも合わせて四人でボッカと交戦する。各々自身の能力を解放して攻撃を仕掛けるが、ボッカの防御を貫けない。それどころかボッカの能力で地面に叩きつけられると、一人ひとり吹っ飛ばされる。その威力は絶大で、ショウマたちの変身が解けてしまう。

 

 地面に倒れるショウマを足で踏みにじるボッカは、傲慢な考えを話す。それを聞いて歯向かうショウマたちをくだらないと評し、足に力を入れる。痛みに苦しむが、決して諦めないショウマ。燃え盛る激情と共に地面に落ちたグミを口に入れ、噛み砕く。その想いは形となり、ショウマのガヴから赤いゴチゾウが生まれる。ゴチゾウはショウマを踏みつけるボッカを吹き飛ばし、ショウマの手に入る。

 

 ゴチゾウを手にしたショウマはガヴにセットし、レバーを回す。ショウマの足元から広がるマグマに、地面が溶けていく。レバーを回し終え、瞳を閉じる。数瞬置き、瞳が妖しく光ると同時にボタンを押し込む。

 

 

『アメイジングミー! ジューシー!』

 

 

 瞬間、広がったマグマが弾け、ショウマを包み込む。爆炎の中、真紅の肉体へと変化したガヴが現れる。内から溢れる灼熱の想いを宿した姿、『アメイジングミフォーム』へと変身した。

 

 変身を終えたガヴは、ボッカに向かって駆けだす。それを見たボッカは、ガヴを止めるため言葉を発する。それによってガヴの動きが止まるかと思われたが、動きは止まらず炎を纏った拳がボッカを貫く。

 

 ボッカの能力は、大気を利用した振動操作。これにより彼は自身の言葉を介し、相手の動きを思いのまま操っていた。だが、この能力はあくまで大気に対して働く。その大気の振動を捻じ曲げられる相手には通用しない。今のガヴはその身体から灼熱を常に放出している。その熱さは大気を歪ませるほど。そのため、ボッカの能力は意味を為さないものとなった。

 

 自身を掴み何度も膝蹴りを浴びせてくるガヴに、ボッカはガヴを空中に放り、エネルギーをチャージしたパンチを当てる。その衝撃はガヴの身体を貫き、地面に膝を着いてしまう。

 これで終わったと思うも、ガヴはなお立ち上がる。痛みを堪え、ボッカの掴み立ち上がっていく。ガヴに掴まれた箇所は、その熱で溶けていく。そんなガヴの姿に感化され、倒れていた絆斗とラキアも再び立ち上がり変身する。

 

 ボッカのカウンターを食らって吹き飛ばされるガヴをヴラムがシールドで受け止め、ヴァレンがドロップキックで勢いを乗せてガヴを飛ばす。その勢いを乗せながら、左手にエネルギーをチャージするガヴ。左手で放つ掌底は、ボッカのガードを破りダメージを与える。

 

 着実に攻撃を入れていくが、決定打にならないガヴたち。そんな彼らに、ボッカはまた捻り潰すだけと攻撃を仕掛けようとするが、その時背後からランゴに大剣で刺される。その攻撃は身体を貫通し、ボッカの動きを封じる。

 

「まさか、最初からそのつもりで...! ランゴ! 貴様ァ!!!」

 

「やれ! 赤ガヴ!!!」

 

 ボッカの隙を突くため、ずっと潜んでいたランゴ。ようやくチャンスを掴んだランゴは、トドメをガヴたちに任せる。そのチャンスを活かすため、ガヴたちはエネルギーをチャージしていく。

 

 

『プリンテンペスト!』

 

 

『フラッペいずボルテックス!』

 

 

『アメイジングミバースト!』

 

 

 三人のキックがボッカに炸裂する。その威力は絶大で、ボッカの身体にヒビが入っていく。

 

 

「まだだ...! 私がこんな奴らにやられるわけがない!!!」

 

 

 必死に抗おうとするボッカは、動きが制限される中、懐から何かを取り出しそれを口に入れる。その瞬間、ボッカの身体から衝撃波が発生し、ガヴたちとランゴが吹き飛ばされる。一体何が起こったのか。衝撃波によって巻き起こった土煙で見えない中、ガヴたちは構える。煙が晴れ、見えてきたのは...

 

 

「危なかった...()()が無ければ私は死んでいただろうね」

 

 

 そう呟くボッカの姿は全身にヒビが入っている。そのヒビからエネルギーを放つと身体が砕け散る。マッシブな肉体の中から姿を現したのは、先ほどと違い全身が細くなっていた。だがその身を構成する筋肉は凝縮されており、完成されている。装備していた金色のガントレットとブーツも、その身に合わせてグローブとブーツへと変化している。

 

「赤ガヴくんのマスターモードとやらを参考にしてみたよ。感謝する。これで私は、更なる高みへと至れた」

 

 そう感謝を述べるボッカが放つ殺気は、先ほどとは比べ物にならないほど濃密なもの。それはこれから起こる惨劇を予知していた...

 

 

 

 

 To be continued……

 

 

 

 




大統領がそう簡単にやられるわけないよネ☆

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