Fate/DreamDevil 東京聖杯戦争   作:リリス様病患者

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2話連続掲載です。荒らしじゃないです。投稿し忘れてただけなんです。


第2話 海と獣と戦神

ライダー、アンドロメダ。そのマスター、森久保両太。

聖杯戦争が始まってから一か月が過ぎようとしている中、彼らは今日も東京湾に来ていた。

 

「今日も良さげかい? クジラちゃん」

「今日はね、良いの釣れると思うよ! 楽しみだね! もりおじ!」

「ハハ、じゃあちょっと船を借りて遠出でもしようかな」

「いいじゃん! やったれやったれ!」

 

呑気に釣りをしているのである。

森久保両太は、動画配信者である。つまり一般人だ。

説明はされたが、特に聖杯にかける願いもなく、アンドロメダと共に過ごしている。

受肉も必要とせず、一期一会を大切にし、突然現れたギャルにも驚かず、未練はない。

故に、狙われやすい。そう提言されたのである。

最近は船をレンタルし、東京湾の真ん中あたりで釣りをしている。

収入は、過去の収入、退職金と生活保護である。動画配信では収益を得ていない。

 

「さて、誰か来る前に早く行こうか。」

「もりおじ早起きだもんね。今5時だっけ? 早く行こ!」

「今日は何が釣れるかね」

「またブリ釣れるといいな、煮付けおいしかった!」

「ハハ、あの店の煮付けは最高だからね。」

 


 

阿紗駆(あしゃかる)はライダー陣営を観察していた。

彼女は韓国で兵役に付き、軍事を学んだのである。

持ち前の分析力と学んでいたマネジメントを使い、二年の兵役で同僚のスペックを2段階上げる程の功績を残し、「バイナリ女傑」と呼ばれるようになった。

そのため、現在はライダー陣営を倒すために、データを集めている最中なのだった。

 

「進捗はどうだ、紗駆」

「全体で78.8%と言ったところ。今の勝率は89.6%。」

「あのライダーはまだ誰かわからないんだろう? やはりアサシンをぶつけてどちらかに絞るべきじゃないか?」

「そうだな、そろそろアサシンの分析に行こう。お前が言うなら正しい。」

 


 

「おいミール、サバゲーって言うのは楽しいな。人が簡単に戦士の真似事が出来る。これは良いことだ。いつでも戦士になれる。」

「ハッハァ! 俺の地元でもバカスカ銃撃ってたから、手慣れたジャパニーズ共相手にしても楽しいぜ! なあテスカ!」

アサシン陣営は、今日も八王子のサバイバルフィールドで戦っていた。

 

アサシンのマスター シャケイ=ミール。イスラエル出身の元軍人だ。

SNSを活用しており数々の国を旅して、危険な場所に行き、飯を食べる発信をしている。

フォロワー数は多く、7千万人も居る。

理由としては、やはりどこに居ても楽しそうにしているその気楽さだろう。

そして、彼のもとに金髪の男の友達が現れた。

テスカトリポカ。アステカ文明の戦神である。

何の因果か、彼が日本に渡航した時に聖杯戦争が始まり、現地に着くやいなや召喚。詳細を聞かされた後、シャケイ=ミールはこう言った。

「よし! 楽しもうじゃないか!」

そう、彼は殺し合いを楽しむことにしたのだ。

彼の国で軍人として勤め、訓練する際に、銃の訓練で即座にSMGで遠くの上官を撃ち抜き、即刻退役となった。

その時彼の心は、全く動かなかった。

いや、少しは揺らいだが、彼自身は気付いていない。

そしてたどり着いた答えは『なんでも楽しむことにする』であった。

例えそれが、命のやり取りになっても。

 

「GG! 今日も二人で勝利だ!」

「またシャケに負けたよー」

「マジで元軍人って噂本当だろ」

「金髪の奴も只物じゃなさそうだし、なんなんだろうな」

「でも金髪の方一回もキルしてないぜ」

「索敵が強いんだよ! あとグレネードも的確だし、別々に強いんだよなぁ~」

「言われてるぜ? 戦神。」

「……銃は慣れてないだけだ」

「戦神? 称号があるのか?」

「まあな! 俺達の国とは違う所で功績をあげたらしいぜ!」

「お前もヤバそうだなぁ、いくつ国を渡ったんだ?」

「まだ10個だな。日本語は習得するの難しかったぜ!」

「のわりには流暢じゃん。やばいってー」

 

「今日も楽しかったな、テスカ」

「次の楽しみは飯か? 何食べるんだ。」

「今日はまたラーメンだ! 日本のラーメンは多種多様で楽しい! 量、辛さ、そしてダシのウマミ! 楽しいったらありゃしない!」

「ハハ、インフルエンサーっていうのもある種の戦士かもしれないな。情報で戦い発信力で生き残る、立派な戦士だ。」

「俺は元軍人だ、十分戦士だろ?」

「……確かにな。」

 


 

ライダー、アサシン、バーサーカー。三つの陣営が戦おうとしているが、ライダーとアサシンが距離的に遠いのだ。

だが、阿紗駆には案があった。

それは、都市戦サバゲーである。

湾口街でサバイバルゲームを開催し、おびき寄せて戦うつもりなのだ。

阿紗駆には作戦があった。

まずアサシン陣営と手を組むふりをし、都市戦サバゲーイベントを開催。

アウェイの中ライダーを殺害し、勝利の余韻のところでアサシン陣営を殺害という算段である。

セイバー、アーチャー、ランサー、キャスターの事はまだ考えていなかった。

というより、阿紗駆には聖杯戦争以外の目的があった。

それは日本の侵略である。

そのためには東京湾を獲らねばならず、しかしライダーは未知数であった。

そこで比較的立ち回りが楽なアサシン陣営と手を組み、東京湾を奪取。

あわよくば他陣営を潰し、最後にアサシン陣営を潰し、バーサーカーを受肉させ、侵略戦争を単独で起こす事が最終目標であった。

また、聖杯戦争で無差別殺人を引き起こし魔力を吸い、ついでに内乱を起こす予定である。

 

「なんというか……ゴッホが呼ばれた理由が分かった気がしました。これはダメですねぇ……早いところなんとかしないと……」

 


 

「お前がシャケイ=ミールか?」

阿紗駆、ついにアサシン陣営を発見、接触。

「ああ、君は? もしかしてファンかい?」

「違う。マスターだ。」

「あぁ、何の用?」

「……戦士。」

「ライダーを殺害したい。手を組みたい。聖杯は全員葬ってから対決しよう。どうだ。」

「うん、端的だね! どうしようかなあ、どう思う? テスカ」

「こいつは生粋の戦士だ。わかるだろう。」

「まあね、同じ軍人だからかな」

「わかるなら早く回答しろ。」

「うーん、君、楽しい事ってある?」

「日本の侵略」

「……つまらないね。悪いけど、提案は却下させてもらうよ。人殺しが楽しくなってもいいけど、英雄になろうなんて、おこがましいよ」

「イスラエル人の割には日本語が達者だ。情でも移ったか」

「そうじゃない、君は身の丈に合わないことをしてるってこと。君は戦士であって、英雄の器にはなれない。テスカ!」

「あぁ。そらよ、本物の戦って奴を見せてやる。」

「バーサーカー!」

「チッ、計画破綻してんじゃねえか。何がバイナリ女傑だ」

「うるさい! マスターを殺せ! アサシンは私が対処する!」

「はいはい、じゃ、死んでくれや。」

 

「戦士と英雄は違う。わかるだろう?」

「英雄になりたいわけじゃない。日本という国を侵略する我が国の使命のためだ」

「それを英雄になりたがる奴って言うとテスカトリポカ思うワケ。で、だ。その身に余る闘志をどうする気が? 俺にぶつける気か?」

「当たり前!」

阿紗駆は何もノープランというわけではなかった。聖杯戦争に参加した際、魔術について一週間勉強した。

そして才能があった。

「ガンド!」

「!? チッ、厄介だな」

「ガンドガンドガンドガンドガンドガンドガンドガンドガンドガンドガンドガンド!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

「おいおい! お前、死ぬ気か!?」

「まだまだ! 避けてる場合か!?」

阿紗駆は対人戦の武器だけではなく、ガンド等の魔術を会得出来たのだ。そして魔術回路も上澄みレベル、驚異の身体能力でカバーしガンド20連発が可能になった。そして。

「投影!」

「おいおい……こんなの当たるなっていうのが無理だろ」

阿紗駆の後ろには大量のマシンガンが投影されていた。勿論、弾には魔術がこもっている。

「斉射!」

「流石にキツイな……無断だが、宝具を使うか。」

第一の太陽(・・・・・)。相手が無敵を誇っていようとも、それを超えて冥界の地均しを起こす宝具。

勿論、シャケイ=ミールも巻き込まれるが、テスカトリポカは信頼している。

阿紗駆さえなんとかしなければ。そう思っていた。

 

 

 

 

 

「……流石に、嘘だろ?」

テスカトリポカの霊核は貫かれていた。

阿紗駆の魔術の才能は、天才の範囲に収まらない。ただ資料に載っていた魔術の殆どを使える程だ。

それは幻術(・・)さえも。

「アサシン、獲った。」

ガンド20連発も、大量のマシンガン投影も、全て宝具を引き出すための幻術。

そして独自に開発した霊核を貫くナイフを強化魔術で投影。

「オマエ、戦士でも英雄でもないな。」

「じゃあ何になるんだ。敗北者」

「ただの、殺戮の天使だ」

テスカトリポカは、敗北した。

 

シャケイ=ミールも、クーフーリン相手に苦戦していた。出来ていたのだ。

テスカトリポカさえ勝てば。そう思っていた。

「……テスカ。」

「お前の負けだな、どうする?」

「友人を喪ったんだ。もうやる気はないさ。君の勝ちだ。令呪でも魔力でも持っていくといい。」

「ではお前にやってもらうことがある」

「……なんだい?」

「新宿にあるという聖遺物倉庫を襲って全て奪ってこい。」

「……なるべく頑張るよ。これ、俺の個人的なスマホの連絡先。これで連絡するよ。」

「落ち合う場所は奪った後で連絡する。じゃあな、敗北者。」

「……キミよりマシだよ」

 


 

「あれ、ゴッホ、もしかしてヤバくないですか? ちょっと、マズいなぁ。御免なさい、私、ニホン大好きなんですよ。今の現代日本も、美術が溢れていて意欲がわいてくるんですよ。なので、ちょっとそれは、あの、というわけです」

 

「……なんだ、貴様は」

「……単独顕現」

「あ、はい。どうも。フォーリナー、ヴァン・ゴッホ(・・・・・・・・・・・・・・)。阿紗駆さん、貴方から日本を守るために立ちはだかります。」

「ヴァンゴッホ、なんだ。芸術家か。相手にもならんな」

「……冗談言ってる場合か? 俺のクラスとアイツは相性が悪い。逃げるかお前が補助しろ」

「何馬鹿な事言ってるんだ。アイツはただのサーヴァントじゃないんだ。全力 いや、お前の全てを出せ。さもないと諸共死ぬぞ」

「……チッ。気乗りしないが、やれ! バーサーカー! 宝具三連発!」

桁違いの魔力を令呪なしで送り、パワーが増すクーフーリン。

「あぁ。せめて死ぬなよ、獣の軍人。俺がコイツの首を獲るからなァ!!!」

 

 

「あぁ、やはり、ダメなんですね。貴方はダメです。正気の沙汰ではない。だから作り上げる。全部作り上げる。私の星月夜には、勝てない。」

 

「あ、 ア  」

「阿紗駆!」

 

なんだ、この脳の痛みは 初めテ ナに この  ワから  な    イ

 

「その間に、バーサーカーさん。失礼します。まーさーかー。フッフッフ。ゴッホジョーク……」

「!? しまっ……」

 

星  星   星     星   星   ほし   ほし  きらきら  グルグル

 

 

 

        キ   レ    い     ?

 

 

「……死にはしなかったが、頭は二度と使い物にならないな。」

「現実を見据えすぎて狂うと、私みたいな想像に狂った人に負けるんですよ。想像だにしないだろー。ゴッホジョーク……」

「気に食わねえ。後はどうするつもりだ」

「さて、どうしましょう。セイバーがちょっと気になるので、助けてあげましょうかな?」

「ハッ、俗人め。」

「……クーフーリンさん」

「なんだ、狂人画家。」

「獣の軍人同士、気が合いました?」

「……愚問だな。聞くまでもないだろう」

「そうでしたね、グモンジャー……ゴッホジョーク……」

 

こうして、アサシン陣営、バーサーカー陣営は気取られず、敗北した。

 

「日本海、守りましたよ。ホクサイ。これで十分ですか?

 


 

次回。セイバーとゴッホ。




倒れる速度が早いですが、まあ短編になるかと。
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