TS暗殺者はお姫様の従者 〜だけど勇者パーティーには入りたく無い〜   作:雷雷帝王

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暗殺者はお姫様に丸投げする/勇者パーティーはお姫様の従者を勧誘する

 

Side レイ 一人称

 

 筋肉ダルマを倒して勇者パーティーの皆さんはソフィアを囲んでお祝いムードになっていた。

 オレはこのあと起こるであろう事に憂鬱な気分になっていた。

 ……このまま忘れてくれねぇかなぁ

 

「レイ、説明してもらってもいいか?」

「そうよ!あんなに強かったなんて、ずっと私達を騙してたってこと!?」

「まぁまぁ、落ち着きなってエレナ」

「そうですよ〜レイさんも何か事情があったのかもしれませんよぉ〜」

「フッ、流石は我がライバル。謎に満ちているな」

 

……やべぇ、マジで説明するの面倒くさいな。ソフィアに丸投げしよっかなぁ……よし、丸投げしよう。

 

「あ〜……ソフィア…様、後は頼んだ」

「コラ、説明するの面倒くさくなるんじゃ無いの」

「……疲れた、寝たい。面倒くさ過ぎる」

 

 オレはソフィアにそう言って見つめると、ソフィアは仕方ないなぁと言ってユウキ達の方を向いた。

 

「レイは元々、私の命を奪いにきた暗殺者なのよ。それを私が雇って今に至るわ」

「……ソフィア、それだと色々誤解が生まれるぞ」

「え?そうかしら?私は簡潔に説明しただけだけど……?」

「ユウキ達を見ろ、驚き過ぎて開いた口が塞がらなくなってるぞ」

 

 オレはユウキ達の方を顎で指した。それを見たソフィアは指された方向を見た。

 

「あ、あんた達、どうしてそんなに仲良く出来るのよ……!?」

「命を狙った側と狙われた側とはとても思えないね」

 

 そう指摘されたオレとソフィアはお互いの顔を見た。

 オレとソフィアは不思議そうな顔をしながらお互いの結論を出した。

 

「そうかしら?3年も一瞬にいたらこんなものでしょ?」

「さぁ?知らん」

「知らんって、あんたねぇ……!」

「あ、でも()()があってからじゃないか、距離が縮まったのって」

「アレ?……ああ!アレですね。確かにアレの後ですね、私達が仲良くなったのは」

 

 オレとソフィアが納得していると何の話をしてるのか分からなかったユウキ達は頭の上にハテナマークを浮かべていた。

 

「ちょっと!2人で勝手に納得しないでくれる!?アレって結局なんなのよ!」

「……誰しも秘密の1つや2つあるだろ」

「成る程、要するに教えないって事かな?」

「そういう事だ。それより早く宿に戻ったらどうだ」

「……そうだね、みんなさっきの戦いで疲れてるよね。今日はもう宿に戻って休もう」

「そうですねぇ〜、詳しいことは明日話し合いましょうかぁ〜」

 

 オレが早く宿に戻るよう急かしたら、ユウキがそれに賛成して約1名ほど納得出来てない奴がいたが全員、宿に戻っていった。

 

 

 

▼△▼△▼△▼

 

 

 

 宿に戻り、そのまま夜になった。オレはソフィアにお願いされて同じベットで寝ていた。

 

「レイ、今日はその……ごめんなさい」

「……別に…オレも面倒って理由だけだったからな」

「でも私、あんまり憶えてないけど変なこと言っちゃったから」

「……あんまり気にすんな。ソフィアが無事なだけでオレは安心出来る」

「……ふ〜ん、安心するんだ」

「言っとくが従者としてだからな」

「ふふっ、そういうことにしておくわ」

「……なんだよその目」

「素直になれない私の従者を見る目かしら」

「素直になれないって、別にオレは言わなくていいことだと思ってるだけだ」

「じゃあ、普段から思ってるんだ」

「……ガキはもう寝る時間だ。さっさと寝ろ」

「あっ!ごまかした!もう……!まぁ、いいわ。おやすみ、レイ」

「はいはい、いい夢を」

 

 オレたちそんなじゃれ合いをしながら眠りにつくのだった。

 

 

 

▼△▼△▼△▼

 

 

 

 早朝に目を覚まし、清潔魔法を使って身を清める。その後執事服に着替えて、ソフィアを起こして清潔魔法を掛けて着替えを手伝いそのまま髪を梳かす。

 梳かしている最中に二度寝をしているソフィアを叩き起こすが、なかなか起きないため諦めてそのまま1,2時間寝かしておく。

 そしてソフィアが起床し、ソフィアの身を少し整えて部屋を出る。

 これが野宿なら勇者パーティー全員分の朝食を作るが、今日は宿のためその必要がないとても楽な日だ。

 

「うぅ、レイ〜おんぶ〜」

「……はぁ~、まだ寝ぼけてんのか。早く起きろ」

「うぅ……」

 

 寝ぼけたソフィアを連れながら他の勇者パーティーの居る酒場へ向かった。

 


 

Side ユウキ 一人称

 

「遅い!レイとソフィアはまだなの!?」

 

 エレナのそんな声が俺達が囲むテーブルに響いた。

 

「まぁまぁ、エレナさん。落ち着きましょうよ〜ソフィアさんが朝に弱いのは周知の事実じゃないですか〜」

「そうだよ。レイもソフィアの世話があるから遅くなるのは仕方ないよ」

「いつもなら別に気にしないわよ。けど、今回が違うじゃない!レイのことや四天王のこととか話し合うことがあるじゃない!なのに、なんでいつも通りに出来るのよ!?」

「何時でも平常を保てるのはいいことじゃないか」

「そうですよ〜エレナさん。平常心、平常心、ですよ〜」

 

 怒れるエレナをマリナとクルシュがエレナを慰めていた。だが、エレナの言う事は最もであった。四天王がこんな辺境の村に出てきたのは確かに大問題だ。

 しかもレイが戦えること、しかも結構強い。まぁ、これはあとでレイに直接聞けばいいか。

 今の俺達の課題は四天王だ。幹部でさえあの強さ、四天王が本気をだしたら今の俺達じゃ太刀打ち出来ない。

 ……レイを俺達のパーティー…勇者パーティーに入れれるかソフィアに聞いてみるか。

 なんて考えていたらレイとソフィアが酒場俺達と合流した。

 

「ちょっと!あんた達!遅いわよ!」

「ごめんなさい、エレナ。ほらレイも謝って」

「……メンド」

「あんたねえ……!そんなキャラじゃなかったじゃない!」

「色々バレたんだ。今更取り繕う方が可笑しいだろ」

 

 レイはそう言うとソフィアと共に空いてる席に座った。だが、前のような礼儀正しい態度とは一転して面倒くさそうな態度をとっている。

 

「……みんな揃ったね。それじゃあ、昨日のことを話し合おう」

 

 俺はみんな揃ったことを確認しながらいつもの会議を始めた。

 会議と言っても旅の最中に足りなくなったものなどの買い出しを誰にするかと言う軽いものから戦闘での反省など様々である。

 

「……その前に、昨日言い忘れてた事がある」

「レイ、分かった。言ってみてくれ」

「オレ、四天王の1人に目を付けられた」

「「「「「……は?」」」」」

「フッ、流石我がライバル。四天王さえ魅了してしまったか」

 

 レイが今とんでもない爆弾を投げてきた。それはもう剛速球で。

 ……今、何つった?四天王の1人に目を付けられた……じゃあレイは1人で四天王を相手取って目を付けられるくらいの戦いをしたってことか?

 

「レイ、四天王の誰だったの?」

「?何がだ?」

「だから!レイに勝手に目を付けた四天王は誰って言ってるの!?」

「……名前は確か、ガルバリンだった気がする」

「!?剛腕のガルバリンだって!?」

「そいつって確か四天王の中でも2番目に危険って言われてるあの?」

「ああ、私達が出会った叡智のカリシュリンが3番目に危険、そしてレイが出会った剛腕のガルバリンが2番目に危険だね。神秘のカロレイン4番目に危険で、最後の禁忌のガラアインが1番危険って私達は分けているね」

「2番目って相当危険だな」

「その通りだよ。四天王1人で国1つを滅ぼせるんだからね。ガルバリンはその剛腕を駆使して拳1つで3つの街を壊滅に追いやった」

「……レイ、単刀直入に言う。俺達のパーティーに入ってくれないか」

「嫌だ、メンドイ」

「!?あんた、分かってるの!?相手は四天王なのよ!どんなにあんたが強くたって勝てっこ無いわよ!?」

「だからこそ都合がいいんだ。いつお前らに奴の視線が行くか分からない。だったらオレ1人が相手取った方がいいだろ。それに、万が一でもソフィアに危険があったらオレはお前らを殺す」

「ッ!……分かった。けど、ガルバリンを1人で相手取って勝てる確証があるのかい?」

「……禁忌を犯せばいい」

「レイ」

「分かってる。あくまで最終手段だ」

「そう、分かってるならいいわ」

 

 レイとソフィアの間には何とも言えない雰囲気が漂っていた。





 レイ·ノネームド…ソフィアに対してどんどん過保護になっている人。ソフィアの為なら何でもやれると思っている
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