TS暗殺者はお姫様の従者 〜だけど勇者パーティーには入りたく無い〜   作:雷雷帝王

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暗殺者は合流する/お姫様は自分の従者に噛み跡をつける

 

 Side レイ 一人称

 

 順調に奥へ奥へと進んで行くと、広い空間に出た。

 そして、辺りを見回しながら振り返ると、後ろに3つの出口があった。

 

「……成る程な。マリナ、ここでソフィア達を待とう」

「えぇ~、そうですねぇ〜」

「……お前切り替え早いな」

「何の事ですかぁ〜」

「……なんでもない」

 

 ……触らぬマリナに祟りなし、ここは触れずに大人しくしておこう。

 

 そして、暫く待っていると先にユウキ達のチームがオレから見て右の出口から出てきた。

 

「おや、私達が一番乗りじゃなかったのか。2人とも、随分早いんだね」

「まぁ、な……。オレ達が歩いた道は魔物がいなかった。そうだろ?」

「はい〜、レイさんの言う通り魔物がいませんでしたぁ〜」

 

 オレがマリナに問い掛けると、マリナはいつもの間延びした喋り方で返してきた。

 

「じゃあ、後はソフィア達が来るのを待つだけって事か」

「その通り、のんびりソフィア達が来るのを待つとしよう」

 

 オレがそう言うと、クルシュが意外な物を見た様な表情をしながらオレを見た。

 

「へぇ、意外だね。てっきりソフィアが心配だから迎えに行くとか言うと思ったよ」

「……足手まといが2人いるとはいえ、その程度のハンデでソフィアがピンチになる事なんてない」

 

 オレが当たり前だと言わんばかりにそう言うと、クルシュは引きながら「そ、そっか、信用してるんだね……」と言ったその瞬間、大声が空間に響いた。

 

「ちょっと!誰が足手まといだって言うのよっ!!」

「……言わないと分からないくらいアホなんだから足手まといは正解だろ」

「はぁ!?ふっざけんじゃないわよ!!いいわっ、そんなに言うなら相手して上げる!」

 

 そう言ってエレナは杖を構えた。

 

「はぁ、魔物のいる洞窟で大声を出してるバカの相手なんてするかよ。バ〜カ」

「〜〜っ!!ソフィア!!アイツなんとかして!!」

「もぉ〜、レイ〜?エレナをからかうのはダメだよ?」

 

 ……あちゃ〜、案の定ソフィアはブチギレの様だ。

 言葉や仕草や表情には出してないが、オレには分かる。

 内心オレに対して滅茶苦茶キレてるって事がな。

 

「……はぁ、分かった。ほら、さっさと奥に行くぞ」

「そうですね。みんな、先に進みましょう」

「お、おう」

 

 オレとソフィアがそう言って催促すると、全員奥へと歩き始めた。

 

 そして数分歩いていたら、この洞窟のゴールであろう壁に阻まれた。

 

「行き止まり……ここがこの洞窟の終点みたいだね」

「そうだな。けど、依頼に描いてあった魔物は何処にもいないな」

「えぇ~、今日はお留守なのでしょうかぁ〜」

「フッ、自らの巣穴を手放すとは愚の骨頂だな……」

「……確かに、こんなの他の奪って下さいって言ってる様なものね」

 

 チカゲとエレナの言う通り、縄張りのボス相当の魔物が自身の巣穴を離れる事はない……普段は何をするにも下っ端に任せるのに、何故かここのは自分で行くタイプらしい。

 

「今日は一旦帰るか。明日またここに来てみよう」

 

 ユウキの言葉に全員頷いて、今日の所はフルト村へ戻るのだった。

 

 

 

──────────────────────

 

 

 

 フルト村に戻る頃には、日も沈みかけて空がオレンジ色に染まっていた。

 勇者パーティーの全員と飯を食べながら昨日の予定を軽く話し合っているうちに、日は沈んですっかり夜になっていた。

 そして、各々泊まっている部屋に戻っていった……かく言うオレもソフィアと一緒に部屋に戻った。

 

「ここ最近、色んな事が立て続けに舞い込んできてる。身体を壊さないよう早めに寝るといい」

 

 オレがそう言って、ソフィアとは別のベットに腰掛けようとした瞬間、ソフィアに手首を掴まれてベットに押し倒された。

 

「……ねぇ、どうして?どうしてマリナと契約なんて結んだの?」

「あぁ〜、悪いが言えない」

 

 オレがそう言うやいなや、オレの服をひん剥いて右肩に噛み付いてきた。

 

「……っ!」

 

 噛まれてる肩から継続的に痛みがやって来た……はぁ、やっぱりソフィアの悪い癖が出たか。

 きっかけは分からないが、ソフィアはオレの体に噛み跡をつける癖が出来てしまった。

 今日みたいにオレがソフィアが不機嫌になる様な事をしたり、時折ある噛み跡を確認する時に痕が薄くなってたら、その上から噛み付いて痕をつけたりしてくる。

 

「……脱いで」

「………その癖、直した方がいいぞ」

「脱いで!」

「はぁ、分かった分かった。……ったく、痕を隠す方の身にもなってもらいたいんだがな」

 

 オレはそう愚痴りながら服を脱いで、下着姿になった。

 ……最初は肩だけだったのに、段々と上半身の至る所に付け始めて、今では全身に付けてくるようになってしまった……はぁ、なんでこんな癖を身に着けてしまったんだか……

 

「ほら、脱いだぞ」

「……寝そべって」

 

 クソッ……オレが力じゃ勝てない事をいいことに好き勝手命令しやがって……いやでも、仮に抵抗してもすぐに対策してくるからどうしようもないんだよなぁ……

 なんで自分の従者に噛み跡を付ける様な変態が天才なんだよ!!

 

「……なぁ、もういいか?」

「まだ」

「はぁ……」

 

 そこから数十分の間、ソフィアは同じ所を何度も噛んで歯型をよりくっきりとさせたり、自分が付けた噛み跡を撫でたりとオレの身体で好き放題した。

 そして、とうとう満足したのかオレから離れて、遠目にソフィアの噛み跡だらけのオレの身体を見て満足気に頷いて、抱き着いてきた。

 

「さっ、今日はもう寝よっか!」

「……じゃあ、服を着てm「ダメ」……だよなぁ」

 

 ソフィアの目がさっきみたいに目が据わったので、反論は諦めてこのまま寝る事にした。

 

「あっ、そういえばその下着似合ってるよ。流石私ね!」

「……そりゃどうも。それより、明日もどうせ早いんだ。早く寝ろ」

「そうね。おやすみ、レイ」

 

 ソフィアはそう言って、静かに寝息を立て始めた……相変わらず、寝るのが早いな。

 オレはそう思いながら瞼を閉じて、眠りにつくのだった。

 





 レイ·ノネームド…全身噛み跡だらけにされた人。ソフィアの噛み癖を直そうと頑張ってる

 ソフィア·フォン·アスラード…自分の従者に噛み跡を付けるのが癖の人。原因は1年前くらいにふざけ半分でレイに付けた噛み跡を見て、所有欲と独占欲が刺激されたから
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