QCの記憶   作:qw4

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第7話

突如、僕たちの前に現れたのは異形の怪物——ブレードチャリだった。

 

左腕だけが異様に長く、その一撃を受ければ、ひとたまりもない。

その異常さに、僕は一瞬、動きが止まった。

 

だが——

 

三国「なんだこいつ……! 力が、オケアニスの比じゃねえ!」

 

三国が刀を構え、正面からぶつかり合う。鍔迫り合い。

しかし、ブレードチャリは圧倒的だった。

 

ギリギリと軋む刃。三国の刀が持ち上げられ、体勢が崩れる。

 

三国「——くっ!」

 

その隙を突いて、ブレードチャリの鋭い蹴りが三国の腹部を撃ち抜いた。

三国「うっ……があっ!」

彼の体は宙を舞い、背中から壁に叩きつけられ、ズルズルと崩れ落ちる。

 

河凪「三国!」

 

叫んだ僕の足が前に出かける。だが、目の前の化け物を放っておけない。

 

すぐに、背後から銃声が響いた。

 

ババババッ!

 

高橋がサブマシンガンで援護射撃を開始。

弾は確かにブレードチャリに命中していた。だが——

 

高橋「えっ……?」

 

ブレードチャリは長い左腕で胴体を覆い、弾丸を防いでいた。

さらにそのまま、物陰へ跳び込んで身を隠す。

 

一瞬の静寂。だが、高橋は冷静だった。

 

高橋(速いけど、動きは単調……予測できる!)

 

再び飛び出してくるタイミングを読み、高橋が射撃。

 

ババッ! バッ!

 

数発が命中。手応えに、高橋の表情がわずかに変わる。

 

高橋「……左手で重要な部位を守ってるのか。少し、厄介」

 

敵も高橋の正確な射撃を警戒したのか、次の瞬間——

 

ドッ!

 

鋭く踏み込んだブレードチャリが、高橋に向かって突撃する!

 

高橋「くっ!」

 

高橋はギリギリで後方にステップし、攻撃をかわす。

だが、追撃の間合いはそのままだ。

 

河凪「それは、させない!」

 

僕がナイフで割って入る。しかし——

 

河凪(……長さが、足りない!)

 

金属の腕とナイフがぶつかる。

衝撃が僕の腕に直撃し、ナイフが弾かれる。

 

その隙に、ブレードチャリは物陰へと消える。

 

河凪(くそっ、僕じゃ、ブレードチャリの攻撃を防ぎきれない……!)

 

河凪「高橋、僕だけじゃ無理だ! 三国を……起こしてくれ!」

 

僕が警戒を続ける中、高橋がリロードしながら三国のもとへ駆け寄る。

 

高橋「三国さん、大丈夫ですか!」

 

三国は意識が朦朧としていたが、かすかに応える。

 

三国「……少し……休ませてくれ……」

 

高橋は彼を安全な物陰へと引きずっていく。

 

高橋「河凪さん! 三国は、しばらく動けそうにありません!」

 

河凪「了解……二人でやるしかないか!」

 

次の瞬間、ブレードチャリが高橋へ突進してきた。

 

高橋は迎撃のため連射する——しかし、

 

高橋「なに……!?」

 

敵は、倒したオケアニスの死体を右手に持ち、盾にしていた。

弾丸は全て、その肉盾に吸収される。左手は変わらずガードに使われている。

 

高橋は三国の言葉を思い出す。

 

高橋(……体が装甲などで、攻撃が効きにくい相手には、足元を狙え それなら)

 

高橋は足元を狙い、射線を調整する。だが——

ブレードチャリは急激に方向を変え、予測を外す!

 

高橋「ま、まずい……!」

 

足がすくむ。呼吸が浅くなる。

周囲の音が遠ざかり、視界が狭まっていく。

 

高橋(見えない……どこに……どこに撃てば……!)

 

パニックが高橋を支配した。狙いはブレ、無意識のうちに引き金を引いていた。

 

高橋「これ以上……打つ手がない……! うああああ!!」

 

弾が乱れる。命中率は、最悪だった。

 

ブレードチャリは物陰へ。だが、次の一手を考えているのがわかった。

 

河凪(こいつの防御は硬い。でも……爆発ならどうだ!?)

 

河凪「僕のナイフは通じない。でも、これなら!」

 

僕は手榴弾を取り出し、敵の隠れた方向へ投げ込む。

 

ブレードチャリが匂いで爆発に気づく。が、判断が一瞬遅れる。

右腕と肉盾で防ごうとした瞬間——

 

ドオオオン!!

 

火花と衝撃。爆炎の中から現れたブレードチャリの姿は——右腕がなかった。

 

河凪「……効いた、カオスオケアニスには……!」

 

だが次の瞬間——

 

ギィィィィィィィ!!

 

ブレードチャリが、吠えた。

その体が赤黒く光り、明らかに力と速度が跳ね上がっていく。

 

河凪(まずい……怒らせた……!)

 

突進。その速度は先ほどとは別物だった。

 

僕と高橋に向けて、迷いなく突っ込んでくる。

 

高橋が避けようとする。だが、速すぎる。

 

高橋「くっ……!」

 

僕は再びナイフで防ごうとするが、勢いで打ち払われる。

高橋も、弾切れのまま避けようとしたが——

パニックのまま、敵の位置を正確に見失っていた。

横に逃げたつもりが、ブレードチャリの軌道に飛び込んでしまう。

 

ドシュッ!

 

高橋「——ぐあっ!!」

 

高橋の体が吹き飛び、地面に叩きつけられる。

 

倒れた彼から、血がにじんだ。

 

河凪「……高橋!!」

 

僕の叫びが、暗闇に響く——。

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