オルクハンター
分類:重オートマタ/独立系戦闘請負人
装甲属性:重装甲
攻撃属性:爆発
専門分野:オルク討伐、重火器による制圧、対モンスター戦闘
1. 概要
オルクハンターとは、かつてカイザーコーポレーションに所属していた重オートマタであり、キヴォトスにおいて最も多くのオルクを撃退した実績を持つ戦闘兵器である。
その巨体は重装甲に覆われ、両腕には状況に応じて換装可能な重火器を備える。正面からの撃ち合いでは容易に怯まず、敵の火力を受け止めながら、圧倒的な火力によって敵集団を粉砕する。特にオルクのような大群で押し寄せる敵との戦闘において、その能力は遺憾なく発揮される。
しかし、彼を特徴づけているのは、その戦闘能力だけではない。
オルクハンターは、英雄として称賛されることにも、勲章を授与されることにも、さほど興味を示さない。彼が求めるものは極めて単純である。
仕事をしたのなら、その仕事に見合った報酬を支払え。
かつて彼は、カイザーのために数え切れないほどのオルクを撃退した。戦果は申し分なく、戦闘記録には輝かしい数字が並び、彼の功績を称える勲章は増え続けた。
だが、肝心の給料は増えなかった。
最終的に彼は、報酬の代わりに新たな勲章を渡されたことを理由にカイザーを退職した。
それは怒りに任せた反乱でも、企業への復讐でもない。契約条件に不満があったため、契約関係を終了した。それだけのことである。
現在は独立した戦闘請負人として活動しており、オルクに限らず、危険なモンスターや武装集団、元ジーンスティーラーなどへの対処も請け負っている。
彼にとって戦場とは、英雄になるための舞台ではない。技術と火力を提供し、その対価を受け取るための職場なのである。
2. 性格と仕事観
オルクハンターは現実主義者であり、契約と報酬を重視する。
依頼内容、危険度、必要な弾薬、装備の消耗、作戦に必要な時間。それらを可能な限り見積もったうえで仕事を引き受ける。勝算の薄い依頼については追加報酬を要求し、報酬に見合わないと判断すれば、相手が誰であろうと断る。
もっとも、金銭に執着するからといって、無分別な守銭奴というわけではない。
彼は危険を正確に評価する慎重さを持ち、戦闘中には無用な損害を避けようとする。一方で、勝機を見いだした瞬間には躊躇なく全火力を投入する。普段は合理的に行動しながら、必要な場面では大胆な決断を下すのである。
また、仕事に対する姿勢は一貫している。契約を交わした以上、依頼人が求める成果を可能な限り達成する。必要な準備を怠らず、約束した仕事を途中で投げ出すことも好まない。
彼自身の言葉を借りるなら、仕事とはそういうものだ。
「契約書に書いてあるだろう。俺は敵を撃退する。あんたは報酬を払う。簡単な話だ」
この価値観は、カイザー時代から変わっていない。
彼はカイザーを特別に憎んでいるわけではなく、適切な報酬が提示されれば、元の雇用主からの依頼であっても検討する。かつての同僚や担当者に対しても、必要以上に敵意を向けることはない。
ただし、未払いの報酬については話が別である。
「給料をまともに払ってくれれば、今でも働いていたんだがな」
この言葉に、皮肉以上の感情が込められているのかどうかは、本人にしかわからない。
3. カイザー時代
カイザーに所属していた頃のオルクハンターは、対オルク戦闘に特化した重戦力として運用されていた。
オルクは個体の脅威だけでなく、集団化した際の物量と破壊力が厄介な敵である。一般的な警備部隊では対処が難しい規模の襲撃においても、彼は重装甲と火力を生かし、敵の進撃を食い止めた。
その戦果は圧倒的だった。
カイザーにとって、彼は極めて有用な戦力であった。オルクによる被害を抑え、施設や輸送路を守り、人的損害や設備の損壊を減らす。その働きによって得られた利益は、決して小さくなかったはずである。
しかし、企業が彼の働きに対して用意したものは、十分な給与ではなく、数々の勲章と称賛だった。
機械に栄誉など不要だと考えられていたのか。それとも、彼が文句を言わずに働き続けると判断されていたのか。あるいは、カイザーという組織が、功績を認めることと報酬を支払うことを別問題として扱っていたのか。
理由は定かではない。
確かなのは、オルクハンターがその待遇を受け入れなかったことだ。
彼は抗議し、条件の改善を求め、最終的には退職を選んだ。会社に忠誠を誓った兵器が反旗を翻したわけではない。雇用条件に納得できなくなった労働者が、職場を去ったのである。
その後、彼は独立して戦闘請負人となった。
皮肉なことに、カイザーは彼を失ったことで、極めて優秀な対オルク戦力を一つ失うことになった。もっとも、オルクハンター本人は、その判断を後悔していない。
「俺が辞めたあと、オルク対策の予算は増えたか? そうか。なら、次は俺に見積もりを出させろ。割増料金でな」
4. 戦闘能力と装備
オルクハンターの戦闘スタイルは、重装甲による耐久力と、状況に応じて換装する重火器を組み合わせた制圧戦闘である。
彼は単に火力をばらまくのではなく、敵の規模、地形、交戦距離、弾薬の残量を考慮して武装を選択する。重装甲であることを過信せず、危険な攻撃を避けられるなら避ける。装備の損耗も戦闘計画に含めるため、無意味な消耗戦を好まない。
主な武装は以下のとおり。
ガトリングガン: 大量の敵を相手にする際の主力兵装。オルクの大群や武装集団に対し、圧倒的な弾幕を形成する。敵の進路を封鎖し、味方が行動するための時間を作る用途にも優れる。
火炎放射器: 遮蔽物に潜む敵や、接近してくる敵を排除するための装備。狭い通路や建造物内部など、敵が回避しにくい地形で特に有効。ただし、周辺環境への被害や味方の位置にも注意を払う。
キヴォトス製高級ラスガン: 重火器による制圧が適さない状況や、弾薬事情を考慮する必要がある場合に使用する。比較的精密な射撃を必要とする交戦にも対応できるよう、状況に応じて装備を切り替える。
重装甲と豊富な武装を持つ一方、彼もまた無敵ではない。長時間の連続戦闘は弾薬と装備を消耗させ、機動力を生かした敵や、複数方向からの攻撃は脅威となる。
だからこそ彼は、戦闘前の情報収集と作戦立案を重視する。
敵を倒すことだけが目的なら、弾薬を惜しまず撃ち続ければいい。しかし、依頼を成功させ、報酬を得て、次の仕事にも対応できる状態で帰還することまで考えるなら、無駄な戦闘は避けるべきなのだ。
彼にとって弾薬も装甲も、使い捨てにしてよいものではない。すべてが戦闘を成立させるための資産なのである。
5. キヴォトスローグトレーダーの仲間たち
オルクハンターは、斬合キレルとナビちゃんを仲間に迎え、三人で活動している。
彼はチームの火力担当であると同時に、依頼を獲得し、作戦を立案し、必要な資金を管理する役割を担う。
斬合キレルは近接戦闘において極めて優秀だが、敵の弾幕を突破して接近する必要がある。オルクハンターは重火器で敵の動きを制限し、彼女が得意な距離まで到達できる状況を作り出す。
ナビちゃんは情報収集と支援を担当する。敵の所在や戦力、潜伏場所などを把握できれば、オルクハンターは無駄な交戦を避け、より有利な条件で戦闘を開始できる。
三人の関係は、必ずしも戦友としての熱い誓いや、崇高な理念によって結ばれているわけではない。少なくとも、オルクハンターにとって仲間とは、一緒に仕事をし、互いの役割を果たし、報酬を分配する相手でもある。
しかし、実利を重視することと、仲間を大切にしないことは同義ではない。
彼は仲間の能力を評価し、必要な装備や支援を惜しまない。無謀な戦闘で仲間を失えば、依頼の成功率が下がるだけでなく、共に働く者そのものを失うことになる。
だから彼は、仲間を使い潰すような仕事を好まない。危険が大きければ、その分だけ依頼人に相応の報酬を要求する。
彼が仲間をどれほど大切に思っているかを、本人が口にすることは少ない。
だが、依頼人が仲間を安く使い潰そうとすれば、普段の彼からは想像できないほど厳しい態度を取るだろう。
「俺の装甲に傷がつくのは構わん。修理費を請求すればいい。だが、仲間の命まで見積もりに含めるな。そういう契約は受けない」
6. ウルトラマリーンとの関係
オルクハンターは、ウルトラマリーンから複雑な視線を向けられている。
その理由の一つは、彼の外見がマルネウス・カルガー閣下を思わせることにある。さらに、オルクを撃退する卓越した戦闘能力まで備えている。
しかし、その仕事観はウルトラマリーンが重んじる名誉、責務、忠誠と必ずしも一致しない。圧倒的な戦果を挙げながら、報酬への不満から雇用主を去り、現在は独立した戦闘請負人として活動している。
彼らからすれば、優秀な戦力であることは認めざるを得ない一方、その価値観には納得しがたいものがあるのだろう。
もっとも、オルクハンターは彼らの視線をさほど気にしていない。
「また睨んでるのか。あの連中、俺に給料を払う気はないのか?」
彼にとって、ウルトラマリーンの名誉も、カルガーに似ているという評価も、報酬の代わりにはならない。
それでも、彼は彼らを無能だと考えているわけではない。戦場で果たすべき責務を理解し、契約した仕事を完遂するという点では、共通する部分もある。
ただし、彼が忠誠を誓う相手は、組織の看板や英雄の称号ではない。
自分が納得した契約と、それを共に果たす仲間たちである。
7. 現在の目的
現在のオルクハンターは、独立系の戦闘請負人として、オルクや元ジーンスティーラーをはじめとする危険な敵への対処を請け負っている。
その活動には金銭的な利益がある。しかし、仕事のすべてが単純な金稼ぎというわけでもない。かつての敵が引き起こす被害を食い止めることは、依頼人だけでなく、キヴォトスで暮らす人々を守ることにもつながる。
彼は自分を英雄とは呼ばない。英雄という言葉が嫌いなのではなく、その称号が仕事の対価になるわけではないと知っているからだ。
誰かを救ったのなら、救ったという事実が残る。それで十分なこともある。しかし、それを理由に労働への報酬を省いてよいことにはならない。
彼は今日も依頼を確認し、報酬を交渉し、武装を整える。
そして、必要とあらば重装甲の巨体を戦場へと進める。
「敵の数は?」
『推定二百。うち大型個体が十七。』
「弾薬は?」
『現有量で対処可能。ただし、長期戦の場合は追加補給を推奨。』
「よし。なら契約どおりに片付けよう。……ああ、そうだ。追加補給の費用は依頼人持ちだ。見積もりに入れておけ」
戦場において、彼は頼もしい英雄である。
だが、戦闘が終われば、彼は請求書を提出する。
勲章では弾薬は買えない。名誉では装甲は修理できない。そして、英雄と呼ばれたところで、仲間の生活費は支払われない。
それがオルクハンターという男の、いや、重オートマタの変わらぬ信条である。