ウォーハンマー×ブルアカ   作:eriza7170

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うちの戦団の設定

戦団の母星

ゴールドライト

 

所属星系

アウレシス星系

 

遺伝種子の系譜

ウルトラマリーン

 

主な敵対勢力

オルク/スラーネッシュ信奉者

 

戦団の戦術思想

コデックスを基礎とした柔軟な戦術

 

最高機密

惑星規模の古代機械知性

 

 

 

第一章 — 黄金の守護者たち

「黄金とは富ではない。鍛えられ、傷つき、それでもなお形を保つ意志の証明である」

— 第二代戦団長、アレックス・オリバー

ゴールデンアスタルテスは、ウルトラマリーンの遺伝種子を受け継ぐ後継戦団である。

創設からおよそ千年。彼らはアウレシス星系を拠点とし、その中心的な居住惑星であるゴールドライトを守護してきた。

彼らの装甲は黄金色に輝き、武器の多くは母星で産出される特殊鉱石によって鍛造される。戦団の装備は実用性と威厳を兼ね備え、戦団長や古参の英雄ともなれば、鎧の各所に歴代の戦士たちの遺物が組み込まれている。

帝国の記録官たちは、この戦団をしばしば奇妙な存在として記述する。

彼らはコデックス・アスタルテスを尊重し、部隊編成、補給、指揮系統、戦場での役割分担を重視する。その一方、実際の交戦では教義を文字どおりに守ることよりも、勝利と戦友の生存を優先する傾向がある。

ある戦場ではウルトラマリーンのごとく緻密な包囲網を敷き、別の戦場ではスペースウルフを思わせる猛烈な突撃を敢行する。

ただし、彼らはスペースウルフほど伝統や誇りを戦術の中心には置かない。自由奔放に見える行動の背後には、独自の計算と、常人には理解し難い直感が存在している。

彼らの戦術教義を最もよく表す言葉がある。

「聖典は道を示す。だが、敵の首を刎ねるのは我らの腕である」

ゴールデンアスタルテスは規律を軽視しているのではない。規律が本来守るべきものを忘れないのである。

それは、帝国の民を守ること。

戦いの後に生き残った者たちが、再び平凡な日常を営めるようにすること。

そして、どれほど苛烈な戦場にあっても、戦士自身が人間であることを完全には捨てないことだった。

 

 

 

第二章 — アウレシス星系と黄金の母星

ゴールドライト — 黄金の世界

ゴールドライトは、銀河有数の鉱物資源を有する惑星として知られている。

その地表には黄金色の山脈が連なり、地殻には通常の帝国技術では加工困難な特殊鉱石が眠っている。河川の一部は金属成分に富み、山岳地帯には生物由来とは思えない巨大な結晶構造が露出している。

この惑星の資源について、ゴールデンアスタルテスは誇らしげにこう語る。

「この星の資源だけで、我らは一万年戦える」

それが実際に可能なのか、あるいは戦団特有の誇張表現なのかは、帝国の監査記録でも明らかになっていない。

確かなことは、ゴールドライトが通常の採掘惑星とは根本的に異なるという点である。

惑星表面で採掘される鉱物には、食用に適したものや、加工によって飲料となるものまで存在する。こうした特殊鉱物は帝国内の富裕な貴族階級の間でも珍重され、所有すること自体が財力と権威の象徴になっている。

ただし、すべての鉱物が安全なわけではない。

採掘された鉱石には微量の未知の汚染物質が含まれる場合があり、適切な処理を怠れば、通常の生物に深刻な障害を引き起こすことがある。

アウレシス星系の防衛網

ゴールドライトを中心とするアウレシス星系には、複数の重要惑星が存在する。

- ゴールドライト — 戦団の本拠地。特殊鉱石の産出と戦団の兵器製造を担う。

- 工業惑星 — 戦車、宇宙艦艇、弾薬、重工業製品を生産する。

- 食料惑星 — 星系の人口と守備隊を支える農業・畜産拠点。

- 防衛惑星 — 恒星間航路と星系への接近経路を監視する防衛施設群を有する要塞世界。

この星系は、単一の惑星に依存しない防衛・補給体制を確立している。

しかし、帝国の戦略家たちが最も注目しているのは、豊富な鉱物でも強固な防衛網でもない。

ゴールドライトという惑星そのものが、資源を生産し続けている可能性である

 

 

。

地下深部のマザー・システム

ゴールドライトの地下深部には、惑星規模の機械システムが存在する。

戦団内部の一部記録では、これを「マザー・フォージ」と呼称している。

その実態は、惑星全域に広がるナノマシン群と、それらを統括する巨大な中枢演算装置であると考えられている。

マザー・フォージは、外部から流入した物質を分解・再構成し、ゴールドライトの環境に適した鉱物資源へと変換する。

その対象は隕石や無機物だけではない。

有機物もまた、変換の対象となる。

惑星に侵入した敵性生物の遺体は、必ずしも埋葬されるわけではない。戦闘が終結し、敵の活動が停止したことが確認されると、遺体はあえて放置されることがある。

時間が経過すれば、マザー・フォージの作用によって、それらは鉱物資源へと組み込まれていく。

オルクの死体が新たな鉱床の一部となったという記録も存在する。

もっとも、この現象を単純な錬金術と解釈するのは誤りである。

ゴールドライトの生態系には、惑星の防衛機構と結びついた原生生物が存在する。これらの生物は外部から侵入した異物を検知し、排除する役割を担っていると考えられている。

彼ら自身はマザー・フォージによる鉱物化を受けない。

戦団は、この仕組みを母星の自然な摂理として受け入れている。

しかし、帝国の機械技術者がその全貌を知れば、異端技術の疑いを避けることは難しいだろう。

 

 

 

第三章 — ゴールドの試練

 

ゴールデンアスタルテスの採用候補者は、まず母星の環境に耐えうる肉体と精神を持つかどうかを試される。

そのために行われるのが、ゴールドの試練である。

試練の参加者は、金色に輝く滝壺へと身を投じる。

そこから川沿いに進み、上流から下流まで、およそ一週間にわたって歩き続けなければならない。

食料や医薬品などの支援は極めて限定される。参加者は、道中の地形、原生生物、汚染された水、そして自らの肉体と精神に襲いかかる異常に対処しながら進む。

川の水は、通常の人間にとって致死的な汚染を含んでいる。

一般人が直接曝露すれば、短時間で不可逆的な障害を発症し、数日のうちに死亡するほどである。

川には、巨大な蛇や狼などの原生生物が生息している。全身を黄金色の毛や鱗に覆われた個体も多く、なかには五メートルを超えるものさえ確認されている。

候補者たちは、これらの生物から逃げるだけでは合格できない。

道を見失えば汚染された川に取り残され、無謀に戦えば体力を失い、仲間を見捨てれば孤立する。

必要なのは、勇気だけではない。

直感、忍耐、判断力、そして死の恐怖に直面しても前へ進む意志である。

試練の脱落者は少なくない。生き残った者であっても、すべてがスペースマリーンとしての改造に適合するとは限らない。

それでも、この試練を突破した者は、ゴールデンアスタルテスの候補者として認められる。

黄金の直感

試練の生存者には、通常のスペースマリーンの能力を超える異常な現象が見られる。

- 敵の攻撃を受ける直前に危険を察知する。

- 崩落や爆発の直前に、理由もなく最適な退避経路を選ぶ。

- 敵の動きや戦場の変化を、経験だけでは説明できない精度で予測する。

- 致命的な負傷を受けても、通常では考えられない判断速度を発揮する。

戦団はこれらを、ゴールドライトの恩恵と呼ぶ。

帝国のサイカーや予知能力者と同じものなのか、それとも未知の技術による生体反応なのかは、確定していない。

ただし、戦団内部では、これらの能力がゴールドライトの地下深部に存在する機械システムと関連しているという説が、密かに受け継がれている。

鍛造の本質

ゴールドの試練が候補者に与えるものは、単なる汚染耐性や戦闘センスではない。

彼らの身体には、未知のナノマシンが取り込まれている。

それは損傷した組織の修復を助け、神経系の反応を変化させ、筋肉や感覚器官を異常な領域へと押し上げる。

戦団は、この変質の過程を**「鍛造の本質」**と呼んでいる。

鍛造の本質が進行すると、戦士は死者の声を聞くようになる。

それは戦場に残された記憶の残響なのか、ナノマシンが収集した情報なのか、あるいは本物の霊的現象なのか、誰にも判別できない。

最初は、戦死した兄弟たちの声が夢に現れるだけである。

次第に、その声は戦闘中にも聞こえるようになる。

そして、やがて戦士は、聞こえてくる声が幻聴なのか、死者の記憶なのか、自分自身の思考なのかを区別できなくなっていく。

その最終段階に達したとき、戦士の身体は変質を始める。

皮膚、筋肉、骨、臓器、そして神経系。

あらゆる組織が黄金色のミスラリオン鉱石へと変わり、最後には完全な鉱物体となる。

戦団はこの現象を、鍛造の失敗とは呼ばない。

彼らにとって、それはまだ理解されていない鍛造の終着点なのである。

変質した戦士は、神殿の奥深くに安置される。

戦団は、いつの日か彼らが元の姿へ戻る可能性を捨てていない。

一方、民間人に同様の現象が起こった場合、その遺体は兵器や装備の素材として加工されることがある。

この扱いの差は、ゴールデンアスタルテスの価値観をよく表している。

戦士の遺物は神聖なものとして扱われる。しかし、民間人に対しては、資源を無駄にしないという実利的な考えが優先されるのである。

 

 

 

第四章 — 黄金の英雄たち

第二代戦団長 — アレックス・オリバー、〈ゴールデン〉

「若き黄金」と呼ばれる戦団長。

アレックス・オリバーは、わずか十歳でゴールドの試練を突破した異例の戦士である。

ゴールデンアスタルテスにおいて、試練の突破は肉体的な強さだけでは測れない。異常な直感を発揮し、汚染環境を生き抜き、戦場での判断力を示すことが重要視される。

アレックスは、それらすべてにおいて傑出していた。

彼は、数多くのスペースマリーンの命を奪ってきた巨大な黄金狼の毛皮をまとい、斧とライフルを携えて戦場を駆ける。

遠距離では正確な射撃を行い、敵の陣形が崩れた瞬間には斧を手に突撃する。

その戦い方は荒々しく見えるが、彼の行動には独特の合理性がある。

敵が反撃を決意する直前に距離を詰め、味方が危険にさらされる前に射線を変え、戦場の誰もが不可能と判断した瞬間に突破口を見つけ出す。

彼の直感は、予知と呼ぶほかない精度を見せることがある。

アレックスは、ゴールドライトの歴史に残る戦闘「アルゴノーツの防衛戦」で名声を得た。

オルクの大部族、オオゴンパンチ氏族との戦いにおいて、彼は絶望的な状況を覆す戦果を挙げた。

その功績と、初代戦団長ジョン・オリバーの後継者としての立場が認められ、彼は第二代戦団長に任命された。

ただし、彼の最大の強みは未来を見通すことではない。

未来がどれほど不確かなものであっても、決断を下し、責任を負うことができる点にある。

それこそが、かつて彼を妬んだ者たちには最後まで理解できなかった資質だった。

 

 

 

ジャスティスのバッツ

正式な機体名は記録によって異なるが、戦団員たちはこのドレッドノートを「ジャスティスのバッツ」と呼ぶ。

機体はゴールドライト産の鉱物を中心に構成され、戦団独自の加工技術によって製造されたとされる。

その内部には、バッツ・バイオレンスという名の戦士が搭乗している。

彼は戦場での支援と突破戦を得意とし、巨大な機体の腕で敵を握り潰し、あるいはその足で踏み砕く。

機体の装甲には、数々の強敵を倒した証として、返り血を思わせる赤黒い塗装が施されている。

バッツの問題は、その戦闘能力ではない。

彼は戦闘中、異常なまでに高揚する。

敵を撃破するたびに戦意が増し、戦況が激化するほど攻撃的になる。味方の援護を担当しているにもかかわらず、いつの間にか敵陣の中央へ突入していることさえある。

戦団員からの評価は、極めて複雑だ。

彼は頼りになる。

彼がいる戦場では、敵の装甲部隊が長く持ちこたえることは少ない。

そして、彼と同じ戦場に配置されることを喜ぶ者は、決して多くない。

切り込み散らかし軍曹族

戦団長の護衛と支援を担う、五名の歴戦の軍曹からなる特別部隊。

 

 

 

構成員はジョン、ネルソン、アンダー、サンジェ、ビック。

彼らは、それぞれが軍曹として長い戦歴を持ち、数々の武勲を挙げてきた。それにもかかわらず、五名全員が戦場で致命的な損傷を受けずに生き残っている。

その事実から、彼らは「最強」の二つ名を与えられた。

彼らの役割は、戦団長の護衛に限定されない。

戦団長が突撃するなら、その側面を守る。戦団長が撤退するなら、最後尾を支える。指揮系統が崩壊したなら、各自が独立して戦況を立て直す。

五名は「常在戦場の誓い」を立てている。

それは、戦団長の命令に盲従する誓いではない。

戦団長が戦場に立つ限り、誰かが彼の背後を守らなければならないという、実戦から生まれた信念である。

なお、部隊名の由来については複数の説がある。最も有力な説は、彼らがあまりにも頻繁に突撃し、戦場のあらゆる場所を切り散らかすためだというものだ。

 

 

初代戦団長 — ジョン・オリバー、〈ゴールデン〉

ゴールデンアスタルテスの創設者にして、アウレシス星系の最初の発見者。

ジョン・オリバーは、ある惑星の防衛作戦へ向かう途上、ワープ航行中の事故に巻き込まれた。

彼の艦隊は、本来の目的地へ到達することができなかった。

到着した先にあったのは、未知の星系だった。

ジョンは星系の調査を進め、その防衛システムを発見する。システムは、登録された人類の指揮官にのみ操作を許可する仕組みになっていた。

彼が自らの名を登録したことで、星系の防衛網は起動した。

その後、数十年に及ぶ調査と防衛活動の功績が認められ、彼は新たな戦団の長として任命される。

だが、彼の治世はアルゴノーツの防衛戦によって大きく変わる。

オオゴンパンチ氏族との戦闘でジョンは重傷を負い、生死さえ定かでない状態に陥った。

彼は戦団長の指揮権を義息子アレックスへと譲渡した。

現在、ジョンはリデンプター・ドレッドノートに搭乗している。

その存在は、戦団にとって生きた歴史そのものである。

アレックスが未来を切り開く者であるなら、ジョンは過去の誓いを守り続ける者なのだ。

 

 

第五章 — 黄金を鍛える資源

 

ミスラリオン

Mithralion

金に似た外観を持つが、通常の金属とは比較にならない硬度を有する特殊鉱石。装甲板、弾頭、武器部品、精密機械の配線などに利用される。戦団にとって最も重要な資源であり、鍛造の本質が最終段階に達した者の身体を構成する物質でもある。

 

 

アルライト

Alurite

水に浸すことで、高級酒に似た飲料を生み出す希少鉱石。貴族階級の宴席で珍重され、所有すること自体が富の象徴となる。ただし、鉱石には軽度の汚染リスクがあり、処理方法を誤れば健康被害を引き起こす。

 

 

コッコレート

Coccolate

甘味を持ち、食用に適した鉱物。ゴールドライトでは比較的ありふれた存在で、子供たちが拾って食べることもある。過酷な鍛造の本質に苦しむ戦士たちにとっても、日常の小さな楽しみの一つとなっている。

 

 

ゴールデンアスタルテスにとって、これらの資源は単なる物質ではない。

ミスラリオンは不屈の意志を、アルライトは日常の豊かさを、コッコレートはささやかな幸福を象徴する。

この戦団は、戦いのためだけに生きているわけではない。

彼らは戦いの後に食事を楽しみ、酒を酌み交わし、戦友と冗談を言い合う。

そうした行為は、戦士としての弱さではない。

むしろ、いつか死ぬと知りながら生き続ける者にとって、最も大切な営みなのだと彼らは考えている。

 

第六章 — 黄金を愛する者たちの文化

ゴールデンアスタルテスの文化は、帝国の多くの戦団と比べて、奇妙なほど人間的である。

彼らはコデックス・アスタルテスを尊重するが、その規則を絶対視しない。状況に応じた独自の判断を認め、現場の指揮官が適切と判断したならば、教義に記された標準的な戦術から逸脱することも許容する。

その姿勢は、時に中途半端と評される。

ウルトラマリーンのように教義を重視しながら、スペースウルフのように大胆な判断を下す。規律を求めながら自由を尊重し、戦団の伝統を守りながら、現場で培われた新しい習慣も受け入れる。

しかし、この曖昧さこそが、彼らの強さなのかもしれない。

平凡な幸福を守る

ゴールデンアスタルテスは、民間人の生活に強い関心を示す。

戦争で家族を失った者がいれば、再建を支援する。食料の供給が途絶えれば、軍用の備蓄を分配することもある。戦いが終わった後、兵士たちが住民と同じ食卓につくことも珍しくない。

彼らにとって、帝国を守るということは、皇帝の名の下に領土を維持することだけではない。

人々が明日も同じ家で目を覚まし、食事をし、家族と話せること。

それこそが、守るべき帝国の姿なのである。

もっとも、彼らは慈悲深いだけの戦士ではない。

敵に対しては容赦なく、反乱や侵略を鎮圧する際には苛烈な手段を取ることもある。彼らの人間性は、帝国の現実を知らない理想主義とは異なる。

彼らは戦争の残酷さを知っているからこそ、平凡な日常を守ろうとするのだ。

黄金への執着と、その代償

ゴールドライトの住民には、黄金に対する強い執着が見られる。

それは富への欲望だけではない。装飾品、武器、食器、建築物、祭具に至るまで、黄金色の物品は尊ばれる。

ゴールデンアスタルテスも例外ではない。

しかし、鍛造の本質が進行する戦士にとって、快楽や娯楽への執着は単なる趣味ではなく、精神を保つための手段となる場合がある。

食事、酒、娯楽、装飾品、そして戦友との交流。

それらは適度であれば、戦士の精神を安定させる。

だが、過度な執着は判断力を鈍らせ、欲望そのものを目的へと変えてしまう。

ゴールドライトでは、過剰な享楽が重罪とされることがある。

その厳格さの背景には、戦団の公式記録にはほとんど残されていない、過去の悲劇が存在する。

彼らはかつて、黄金への愛を通じて、自分たちの心が何者かに侵食されることを知ったのである。

 

 

 

 

第七章 — 敵対勢力

 

オルク — オオゴンパンチ氏族

ゴールドライトに対する最大の物理的脅威は、オルクである。

惑星が発見されて以来、ゴールデンアスタルテスは繰り返しオルクの侵略を受けてきた。

その理由は単純だった。

黄金色に輝く惑星は、オルクたちにとって魅力的な略奪対象だったのである。

侵攻の頻度は異常なほど高い。少ない時でも一か月に一度、多い時には一週間に一度、オルクの艦隊が星系に出現する。

オルクたちはゴールドライトを襲撃し、鉱物資源を奪おうとする。

しかし、この惑星はオルクにとって特殊な戦場だった。

通常の惑星では、オルクの死体から放出された胞子が新たなオルクの発生につながる。ところがゴールドライトでは、ナノマシンによる敵性生物の検知・分解システムが胞子を速やかに処理する。

少なくとも、戦団の観測記録では、惑星内でオルクの繁殖が定着した例は確認されていない。

その結果、オルクたちはゴールドライトで暴れ回ることはできても、通常の侵略地のように死体や胞子を利用して勢力を拡大することが難しい。

それにもかかわらず、彼らは何度でも戻ってくる。

戦団は、この現象をオルク特有の略奪本能と戦闘への執着によるものと考えている。

その中でも、オオゴンパンチ氏族との戦闘は戦団史上最大級の戦いとして記録されている。

アルゴノーツの防衛戦では、初代戦団長ジョン・オリバーが致命的な重傷を負い、指揮権がアレックスへと移った。

この戦闘で発生したオルクの死体は、戦闘終結後も完全には回収されなかった。

やがて、それらはゴールドライトの鉱物循環へと取り込まれていった。

オルクにとって、この惑星は何度でも戦争を楽しめる場所である。

ゴールデンアスタルテスにとっては、何度でも侵略者を打ち倒さなければならない場所なのである。

 

 

 

 

スラーネッシュ — ギルデッド・ハスカーズ

ゴールデンアスタルテスにとって、最も忌まわしい敵は、黄金を愛する心そのものを利用する渾沌の誘惑である。

その背後に存在するのが、快楽、過剰、欲望、そして際限のない追求を司る渾沌の神、スラーネッシュである。

堕落は、最初から明確な形で現れたわけではなかった。

最初の兆候は、ある戦士の心に生じた小さな嫉妬だった。

彼の名はオブライナー。

ジョン・オリバーの第二の相談役を務めた、優秀なスペースマリーンである。

ジョンは複数の相談役から意見を集め、その中から最も有効と考えた案を採用する習慣を持っていた。

しかし、オブライナーは自らの提案が第一の相談役に劣ることを許せなかった。

自分の知識が認められない。

自分の功績が評価されない。

そして、自分より劣る者が自分より上の地位にいる。

こうした不満は、次第に黄金への執着と結びついていった。

彼は、自らの装飾を増やし、戦功を誇示し、周囲から称賛を得ることに異常な情熱を注ぐようになる。

やがて、彼の脳内には声が響くようになった。

その声は、戦術的な助言を与えた。

敵の動きを予測し、戦場の最適解を示し、オブライナーの提案を驚くほど正確なものへと変えていった。

彼の意見は次々と採用されるようになった。

しかし、彼が求めるものは、もはや戦団の勝利ではなかった。

次の戦団長は自分であるべきだ。

そう確信していた彼にとって、ジョンの義息子アレックスが後継者に選ばれたことは、耐え難い屈辱だった。

オブライナーはアレックスに決闘を申し込んだ。

戦いは激しく、アレックスは苦戦を強いられた。オブライナーの予測能力は驚異的であり、攻撃の多くは、まるで未来を知っているかのように正確だった。

だが、最後に勝利したのはアレックスだった。

オブライナーは敗北によって、最後の希望を失った。

その瞬間、スラーネッシュは彼の心を完全に支配した。

さらに、アレックスの選出に不満を抱いていた一部のスペースマリーンたちも、同じ誘惑に屈した。

彼らは戦団を去り、堕落した戦士たちの集団となった。

ギルデッド・ハスカーズ。

黄金に飾られながら、決して満たされることのない者たち。

彼らはかつて、ゴールデンアスタルテスの兄弟だった。

現在では、戦団の指揮官たちを狙い、戦術情報を利用し、鍛造の本質に苦しむ戦士たちの心を侵食する不浄なる敵となっている。

彼らの恐ろしさは、戦団の戦術を熟知していることだけではない。

彼らはゴールデンアスタルテスが何を愛し、何を恐れ、何を失いたくないと考えているのかを知っている。

そして、そのすべてを利用する。

 

 

 

 

第八章 — キン族との秘密協定

ゴールドライト周辺には、人類に近い姿を持つキン族が居住している。

彼らは屈強な体格を持ち、スペースマリーンに匹敵するほどの筋力を備える者もいる。また、技術力においては、帝国の多くの工業惑星を凌駕する。

しかし、帝国におけるキンの立場は複雑である。

彼らは人類との共通の起源を持つとされる一方、独自の技術体系や人工知能を使用することから、帝国の一部勢力には異端の存在として警戒されている。

ゴールドライト周辺のキン族も例外ではなかった。

彼らは惑星の防衛システムに人類として認識されず、その操作権限を得ることができなかった。

事態を変えたのは、初代戦団長ジョン・オリバーだった。

ジョンが防衛システムを起動した際、キン族は彼に知識の交換を提案した。

ジョンはその申し出を受け入れた。

以来、両者は表向きには距離を保ちながら、秘密裏に協力関係を維持している。

キン族は優れた技術で鍛えた武器や装備を提供し、ゴールデンアスタルテスは彼らの存在を帝国に知られないよう取り計らう。

帝国の公式記録には、両者が対立しているかのような報告が残されている。

しかし、戦団の上級指揮官たちは、この秘密協定の存在を知っている。

異端審問官が真相を突き止めた場合、その対応は担当者によって大きく異なる。

ある者は秘密を黙認するかもしれない。

別の者は、戦団とキン族の双方を異端の疑いで追及するだろう。

そして、最悪の場合、秘密を守るための殺害や粛清が行われる可能性すらある。

この協定は、ゴールデンアスタルテスの存続に不可欠であると同時に、戦団全体を破滅へ導きかねない危険な秘密なのである。

 

第九章 — 帝国の機密記録:黄金の真実

機密指定:戦団上級指揮官限定

 

MECHANICUS ARCHIVE / AURESIS SYSTEM / ACCESS RESTRICTED

 

ゴールドライトの起源について、戦団が公式に認めている記録と、実際の由来との間には重大な相違が存在する。

ゴールドライトは、自然に形成された鉱物資源惑星ではない。

その惑星規模の変換機構は、帝国の技術水準では再現困難な古代技術に由来する。

さらに一部の断片的記録は、この技術体系が帝国の成立以前、あるいは皇帝が機械教団と接触する以前の時代に由来する可能性を示唆している。

その設計思想は、黄金色の鉱物を基盤とした星系規模の実験計画と結びついている。

実験の目的は不明。

ただし、惑星の資源変換、自己修復、生体改変、そして外部物質の再構成という機能が、単一のシステムとして統合されている点は注目に値する。

これがかつてのメカニカスに関係する実験場であったとすれば、その規模は通常の工業計画を大きく超えている。

現在のマザー・フォージは、単なる採掘設備ではない。

それはゴールドライトという惑星そのものを、巨大な製造装置として機能させている可能性がある。

 

この秘密は、ゴールデンアスタルテスの起源を大きく変える。

彼らは偶然、豊かな鉱物資源を持つ惑星を発見したわけではない。

彼らの母星は、何者かが設計した巨大な機械実験の産物なのかもしれない。

そして、ゴールドの試練によって戦士たちの身体に取り込まれるナノマシンも、その実験計画の一部である可能性が高い。

では、なぜそのシステムは人類を登録し、防衛設備を起動するのか。

なぜ原生生物は変換の対象から除外されるのか。

なぜ一部の戦士は死者の声を聞き、黄金へと変わっていくのか。

それらはすべて、同じ問いにつながっている。

マザー・フォージは、何を完成させようとしているのか。

そして、ゴールデンアスタルテスは、その計画の守護者なのか。

それとも、いまだ完成していない実験の一部にすぎないのか。

戦団の誰も、その答えを知らない。

少なくとも、現在のところは。

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