使うモノ語り   作:イヤマナ ロク

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第32話 とっ散らかった物達と激情の傀儡と実質的な神

「何なんですの!次から次へと!?」

「えっと……人間のお方?」

「私は人間ですが」

「「お前じゃねーですわ!!」」

バカ医者達はもう頭の処理が追いついていなかった。

 

「キミは一体なんなんだい?怪人を倒しにやってきたのかなー?」

その女性にチェンジャーは問いかける。

「オレはシャーバラン。本来ここにはいないハズ何だよね。」

 

「?どういう意味だい。」

「オレは日曜日の祝日。それもサイクリングが出来るくらいよく晴れた日にしか地上に降り立てられないんだ。そして自転車の魂を払ったら強制帰還。」

 

「自転車の魂……付喪神の事かい?」

チェンジャーは怪人の攻撃を捌きながら話を聞いている。

彼の質問にシャーバランは指を鳴らしながらのサムズアップで応じる。

「おっキミよく知ってるね!オレって普段は自転車の付喪神を下界から見守ってるんだ。そして気に入らないのがいたら」

 

「付喪神を殺すんだねー。」

シュリプレットのハサミをクランボで受け止めながら言う。

「まぁ…そうだね。でも理由は分からないんだ。やる時は殺戮衝動が身体中を蝕んで制御が効かないんだ。」

シャーバランも向かってきたグフゴにフレームチェーンをぶつけながら答える。

 

「でも自転車にその力は勿体無いと思うなー。だって怪人に効いちゃうんだよー。」

「でもオレ怪人は専門外なんだよなぁ。」

などと言いながらシャーバランは的確にフレームチェーンをぶつけている。

やがてグフゴは倒れて力尽きた。

 

「おっコレでトドメで」

「待て、グフゴは特出した武器はないが死ぬと高濃度の猛毒を辺り一帯に撒き散らす!処理はオレ任せろ!」

クリゴがナギを持ちながら慌てて駆け寄る。

 

「キミ、オレの存在驚かないの?」

シャーバルンが自分に指差して尋ねるが

 

「あぁ驚かない、もう受け入れたから。それよりもまずグフゴだ。こうやって毒素のある内臓を取り除いてと、内臓を焼却すれば……問題なしだっ……とヨシ。これでOK!それにしてもやっぱこの握り心地だぁ〜。」

「ちょっと、オイラに対してスキンシップ積極的すぎない!」

クリゴはナギでグフゴの体を開いて内臓取り除いた後ナギの柄を頬擦りし始める。

 

「……なんだよアレ。」

チェンジャーはその様子を半目になりながらじとりと見ていた。

「おや、ヤキモチでしょうか?」

「そんなんじゃないよー!いいからクランボ行くよ!」

クランボにからかわれ即座に否定する。

そしてバックパックからハンマーを取り出しハンマーとクランボを相手に突き出す。

 

「シュウラア!」

シュリプレットは両腕のハサミでハンマーを挟む。

 

「かかったな!」

相手の手が塞がったところでドロップキックを腹に当てる。

そしてバックパックから目にも止まらぬ速さでレイピアを出す。

「これじゃ鎧も無意味だねー!」

外骨格の隙間に次々と刺していく。

「ジュルルアァ!」

全身の節間から出血したシュリプレットは痛みのあまり尻餅をついた瞬間に

 

「終わりだぁー!!」

ハンマーと棍棒の質量が体中に襲い掛かり撲殺され、爆発した。

「ふぅー。怪人は一筋縄ではいかないんだねー。」

チェンジャーが一息ついたところで隊員の声が鳴り響く。

 

「残りの怪人は全て水族館に集結した模様!大至急全隊員は大至急水族館前の本部へ!」

「了解!」

隊員達が一気に水族館へ向かって走り出す。

 

「………いけるか?」

クリゴが皆に行くかどうかの旨を問う。

 

「勿論。じゃんけんの鬱憤を晴らさなきゃだからねー。」

チェンジャーが笑顔で青筋を立てながら言う。

 

「私も行くぞ!ユーザにも会いたいし。」

「やめましょう!」

「危険ですわ!」

バカ医者は即座にツミとラブクープに却下される。

「まっ何とかなるっしょ。なぁ鏡の中の私?」

「そりゃそうだろ?私が言うなら間違い無いぞ!」

 

「貴方のお墨付き程心配な物はありませんわ!」

「まぁいいんじゃないの?オレ手空いてるから守るよ?」

シャーバランがバカ医者の護衛を引き受ける。

「……分かった。でも慎重にな!」

クリゴ達は隊員達を追いかけ水族館へ向かった。

 

その頃ユーザは大苦戦を強いられていた。

「クソっ倒しても倒しても出てくる!何なんだよ!?」

「うむ、ここへ来てから10体は確実に倒したがまるで減っていない。海の声を聞かせようにもこれではまるで集中できん!」

ユーザ達は槍を振り回して怪人達を薙ぎ払っていた。だが怪人達は次々とやってくる。

 

「後なんか強くなってない!」

「よく見たら魚食ってるんだよ。満腹でエネルギーは前回なんだろうな。てかリン!こんな時に何で上の空なんだよ!お前も戦え!」

リンは水族館に来てからずっとしばらく上の空を見てからソワソワするのを繰り返していた。

 

「だから来たんだよ……月曜日の深夜なのに車輪の錬金術師が、来たんだよ!平静でいられっかっちゅーの!あぁ〜全然特訓出来てないのにぃ〜!」

 

「もうアイツはほっとこう。そもそも気にかける暇もねぇし!」

ユーザの体力は確実に減っていた。

攻撃のキレがみるみる無くなっていく。

いつの間にか水族館内の角に追い詰められていた。

 

「万事休す……かよ!」

ユーザは槍の突起部分とで壁を叩く。

壁が破壊されて出来た小さな穴にユーザは入り込み逃げ込む。

怪人達も追いかけるが一気に詰め込むので穴を通り抜けられずユーザ達は何とか逃げる事が出来た。

 

「ハァ、ハァ………っぶねぇ!」

ユーザは大粒の汗を流しながら走り続けついに倒れ込んだ。壁に寄りかかり何とか呼吸を整えようとする。

「てかアスカさんは!?」

ハーズの一言でユーザは飛び上がる。

「え…?………あああああああ!すっ水族館の前に来た時はいたよな?」

ハーズは尋ねられ

「うん。で、中に入った途端怪人が押し寄せてきて……その時にはぐれちゃった!どうしよう!怪人に襲われてたら……」

 

「こうしちゃいられないアスカさんを探すぞ!ってココドコォ!」

怪人の難を逃れようと訳もわからず走ったせいで自分ごどこにいるかも分からなくなっていた。

 

「どうすりゃいいんだよ。この後バカ医者も探さなきゃだし……」

ユーザがパニック陥いりかけたその時。

「ユーザさん!ボクは無事でーす!」

 

「え?その声は……アスカさん!」

「こっちへ!」

「一体なんで?」

ユーザはアスカの後ろにつきながら尋ねる。

「怪人が押し寄せてきた時誰かがボクの手を引っ張ったんです。で、それはラメルだったんです。」

「え?それ彼女さんの名前……あぁー!会えたのね!」

「何とか無事に。相変わらず狂ってはいますが……」

 

「総員突入!」

「了解!」

その頃本部に集まった500人もの隊員が一斉に水族館へ突入した。

隊員達は入り口の左側にいたが壁を蹴破り突入していった。

対する怪人達は42体で10分の1にも満たない。

が一番乗りの隊員たちは次々と吹っ飛ばされていく。

 

「おいおい!こりゃあヤッベェぞべらぼうめぇ!」

「マズイな!あの調子じゃ全員死ぬ。オレ達も助けるぞ!あっ医者そこで待ってて。」

 

クリゴとチェンジャー無理矢理館内に入り込み怪人に挑みかかる。

中は大混戦で有耶無耶の大騒ぎとなっていた。

 

バカ医者は外で待っていた。

すると何か空で不審な物を見かける。

「おいなんだあの鳥!」

「鏡越しでもクッキリだぞ」

バカ医者と一緒に見ていたシャーバランはさらに何かに気づく。

「いや….…人が乗ってる!?」

シャーバランが気づいた瞬間、空の物体からその人影が落ちてきた。

猛スピードで落ちる人影は水族館の屋根を突き破りそのまま落ちていった。

人影はそのまま戦場に落下する。

 

「………シャバの空気だなぁ。ヒッサビサだなぁ。」

 

「今度は何だ!」

隊員やクリゴ達が一斉に振り向く。落下地点を見たチェンジャーが一言。

 

「………ユーザ?」

 

落下したクレーターから出てきたのはユーザに似た顔の男だった。

「おや?オメェら神の降臨を祝福しないのカナァ〜?」

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