使うモノ語り   作:イヤマナ ロク

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第51話 カサカサ来るのも万国共通

超常大陸──

 

全ての怪人を統べるべく奮闘しているネイションはある場所へ向かった。超常大陸とラジョーア大陸。二つの場所を繋ぐ海域。そこにいたのは

 

「お前がカインか。」

ネイションは砂浜に立つ1人の船頭に声をかけた。

「おや、ユーザさん?なんだか……ウッ!」

ネイションは槍を突きつける。ネイションはわざとらしい微笑みで問いかける。…

 

「オレはネイションだ。聞きたい事がある。ユーザという男について。」

その場に沈黙が流れる。配下の怪人達がカサカサと近寄りカインを取り囲む。

「ある情報筋によるとお前はユーザを約10年前から知っているとな。詳しく話せば何もしない。」

「もしこれから話す事が全て嘘だったとしてもいいんですか?」

 

カインは表情を変えずに淡々と問いかける。

「………なるほど。嘘を言わなければならないほどにユーザという男は曰く付きという訳か。」

「あなた達とが怪人と関わりを持っているからですよ。全く、怪人風情もああ言えばこう言うんですね。」

ネイションはそれを聞いてため息混じりに嘲る。

「仮に嘘だとしてもそれを確かめる力が我々にはあるからな。だからお前という情報源にも行き着いたんだ。お前の負けだ。」

ネイションは向けた槍を下ろし手を差し伸べる。

「受け取れば……いいんですね。」

「あぁ。」

ネイションはカインの右手を受け取り固い固い握手を交わした。

 

「ねぇ…これホントにやるの?」

「依頼だから仕方ねぇだろ。でも……」

一方その頃ユーザは蜂の巣を屋根の上で睨んでいた。

「何やってるんですか!?相手はスズメバチの10倍の毒を持つオオクロバチですよ!さっさとやっちゃって下さいよ!」

サンはユーザを焦らせる。

「いや無理でしょ!こんな熱い中でこんな薄着でハチ駆除だなんて……ウソだろ?」

その後ユーザはどうやって蜂の巣を取り除くか頭を捻った。その結果

「ハーズ!突っ込め!」

「うおおおお!!」

ハーズはユーザの手が離れ巣に突っ込んで行った。

「破壊!」

ハーズは巣に猛スピードでぶつかって行き、屋根の蓋にあった巣は地面に落ちて行く。

「よっしゃ!」

ユーザはガッツポーズをしたのも束の間

 

「ぎゃああああああ!!」

絶叫が室内から聞こえてくる。

「何だ!?」

ユーザは慌てて室内に戻ったらそこには

「何だよコレ!?ゴキブリがデカすぎる!」

大量のゴキブリに雅之が泣きそうな声で飛び跳ねていた。ゴキブリはかなり巨大で手のひらの半分くらいの全長があった。

「ぎゃ!寄ってくるな!」

ゴキブリは何故かバカ医者に群がっていた。

「ホラ!ゴキブリもおかしいでしょ!このサイズ!」

「ですね。てか助けなきゃ!」

ユーザは室内に置いておいたザッドを手に取り網を作り出し、ゴキブリに覆い被せる。

「大丈夫か?」

バカ医者がゴキブリにたかられていたのはごく僅かな短時間だがかなり精神を抉られていた様子だった。

「………でも何でゴキブリが?」

「人間扱いされてないんだろ。」

 

「一体何ですか?騒がしかったですが……」

別の部屋に待っていたリアスが声をかけてきた。

「あの…申し上げにくいんですが……ちょっとこの家おかしいですよ?」

ユーザは猛毒バチと巨大ゴキブリについて話した。だが

「虫なんてそんなもんじゃないですか?」

「いや違うと思いますよ……」

(あっコレ依頼人がヤバいパターンだ!)

 

「おいユーザ!ゴキブリとハチが戦ってるぞ!」

外で待機していたリンが室内に入ってそう告げた。

「何だこれ!」

外は地獄絵図だった。おびただしい数の虫による抗争が繰り広げられていた。雅之とバカ医者はそれを見て気絶していた。

 

「これくらい普通ですよね?」

「普通じゃないから!!」

ユーザとシャーバランによる虫退治は夜まで続き夜には別の虫も沸き始め、ユーザ曰く

「怪人よりキツイ!」

らしい。

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