「着きました。ホウルホーストです。」
「じゃあ早速作業に入りたいので城に行きましょう。」
魔法使いとハーズの一行はホウルホーストに戻りすぐ、大魔法使いが住んでいたとされる城に向かった。
ハーズはテイの手の平の上にいた。
「もしかして城ってあのデッカいヤツ?」
ハーズは遠くに見える山のような巨影を指差す。テイは歩きながら説明する。
「はい、小山くらいの大きさはある、非常に巨大な城です。現代でもこれ程の建築物は滅多にありませんし、大魔法使いが生きていたのは3000年以上昔なのは分かっていますがその時代に作る事のも不可能です。」
「じゃあ魔法で作った城?」
「そう考えて間違いないでしょう。」
「じゃあ私は家帰ってるね。」
「ボクもチェンジャーの所に。」
「分かった。それじゃあオレは城に行くから、何かあったら連絡して。」
こうして全員各々の場所に散って行った。
「ここから城まで歩いてくとかなり疲れるし、何日もかかるので」
「何日!?」
「魔法で行きますか。」
するとテイは呪文を唱え始める。
「ウクタニュラ・エムラスキン」
すると今までにないほどの強風がテイの背中から吹き始める。だがその風は地面から空に向かって吹いている不思議な風だった。
「え?何これ?」
ハーズが戸惑っている内にテイの身体は宙に浮きはじめる。
「えぇ!?風が吹いたと思ったら、えっ浮いたぁ!」
「もっと上がりますよ。」
彼が言う通りテイの体はさらにさらに真上は向かって突き進んでいく。
「ここから雲の中に入ります。」
風が勢いを増していき雲の中も一気でも一気に上昇していく。
「え?風に乗って空を飛んでくんじゃないの?」
「それよりももっと早く行ける魔法があるんですよ。」
「アレ?もう雲突っ切っちゃった?うわ眩しい!」
最終的にテイは雲さえない遥か上空に来てしまった。紫外線がかなり強く照りつける大気の中テイはまた呪文を唱え始めた。
「ラリャトナブ・クシタアトフ」
するととてつもない轟音と共にテイの身体が一直線に城に向かって行く。
「ぎゃあああああああああ!」
「え?あっ待って!大丈夫!着地は問題無いから、ちょっと!」
テイの忠告を聞かずハーズは勝手にテイの腕にハマり、テイの腕を勝手に操り手の平を大きく開く。
「死ぬぅーーーーーーーーー!」
目標地点から少し離れた所にハーズは手を置く。その瞬間地面はその衝撃に耐えられず崩壊し、大きなクレーターが出来る。石畳が砂のようになってしまった。
「ハァ…ハァ…死ぬかと思った。」
「………別に着地する時は無傷なんですがね。」
そういうテイの体は傷どころか砂埃一つついていなかった。
「ごめんなさい!」
「いやそりゃビビりますよね!とりあえずこの穴を抜け出し城を目指しましょう。」
するとテイはまた風を呼び起こし、体を浮かせクレーターから抜け出す。
「アレ?呪文は?」
「この程度の風なら無詠唱で出来ます。魔力を多く消費して強力な魔法を使う為の物です。」
テイは城へ向かって歩みを進める。