機動戦士ガンダムSEED〜日本奮戦記〜   作:ShiGeRu

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プロローグ

C.E70 2月11日

地球連合はプラントに宣戦布告すると、月面プトレマイオス基地から宇宙艦隊が出撃した。そして2月14日、プラントの農業用コロニー「ユニウスセブン」に対し、核ミサイル攻撃を実施、これにより「ユニウスセブン」は24万3721人の犠牲者を出し、崩壊した。後に「血のバレンタイン」と言われる、文字通りの虐殺であった。

この核攻撃に対し、オーブ連合首長国と同様に、地球連合と距離を置き、消極的中立を宣言していた日本は、内閣総理大臣による非難声明を出した。

そして地球・プラント間での戦闘は激化の一途を辿り、地球圏全土を巻き込む大戦へと拡大していった。

 

そしてC.E70 4月1日

ザフトは、赤道封鎖作戦「オペレーション・ウロボロス」を発動、軌道上に多数の降下部隊を集結させた。

このザフトの動きに対し、日本はL3宙域にある宇宙要塞「安土」から宇宙軍艦隊を出撃させ、ザフト降下部隊に対する攻勢に打ってでた。

 

衛星軌道上 日本宇宙軍 第一軌道艦隊

「艦隊旗艦より、各艦へ現在ザフト軍は、軌道上から降下ポッド多数が地球へ向け降下中である。全艦艇はザフト軍艦艇に対処、MS・MA隊はザフト軍MSを迎撃しつつ、降下ポッドを撃墜せよ」

 

宇宙軍からの緊急通報により、日本本土では陸海空全軍に対し、非常呼集と即戦準備が発令されると、急ピッチで迎撃準備が進められていた。

 

東京 統合幕僚司令部

「司令部より、全軍宛、現在宇宙軍の軌道艦隊がザフト降下部隊を迎撃中なるも、既に多数が大気圏突入に入っているとのこと。全軍は速やかに所定の迎撃行動をとれ」

 

日本海 第一艦隊 旗艦イージス戦艦「雲仙」

「衛星軌道上からザフトの降下ポッド多数現出!ターゲットカウント64、いや67!なおも増加中!」

 

「対空戦闘、CIC指示の目標、撃ちぃ方始めぇ!」

 

「撃ちぃー方始めぇ!」

砲雷長が叫ぶと、

垂直式ミサイル発射装置(VLS)開放!」

射撃員が即座に応じた。

誘導電波照射装置配分(イルミネーターリンクス)!」

彼の言葉を受けた射撃管制員が、ミサイル一発一発にどの敵を撃墜するのか、データ配分していく。

目標諸元入力を完了した射撃管制員が叫んだ。

「迎撃ミサイル発射用意よし!」

発射命令発令(リコメンド・ファイヤー)!」

砲雷長が喉を張り上げた。

一斉射撃(サルヴォー)!」

ミサイルの発射パネルが操作され、艦首と艦尾の甲板に組み込まれているVLSがハッチオープンした。

そして、セル内に格納されていた艦対空ミサイルが、ロケットブースターを作動させる。

 

「ESSM、トラックナンバー2436から2450、撃墜!」

 

「新たな優先攻撃目標、本艦からの方位270度、距離15マイル、なおも降下中!」

 

「僚艦より入電!『我、対空ミサイル残り僅か』」

 

「艦隊防空圏外の降下ポッド、多数降下中!」

第一艦隊は、全力で対空戦闘を行ったが、数が多く、取りこぼしがなおも地表へ向け、落下していた。

 

「編隊指揮官機から各機へ、全機対空ミサイル発射始め!落とせぇ!」

迎撃のために上がった、海空軍の戦闘機隊から次々に対空ミサイルが発射され、降下ポッドが撃墜されていく。

そして、地上では陸軍の高射師団がペトリオットミサイルによる迎撃態勢を敷きつつあった。

 

「海空軍戦闘機隊による迎撃網が突破された以上、我々高射師団が最後の砦である。日頃の訓練の成果を遺憾無く発揮し、国土と民間人を絶対に死守せよ!」

地上では、高射師団が保有するペトリオットミサイル発射され、次々に降下ポッドを撃墜していく。

そしてその合間を、警察官や陸軍憲兵隊によって民間人の避難誘導が行われていた。

だが彼等の奮戦を嘲笑うかの様に、迎撃を免れた降下ポッドが日本列島の西日本地域、九州から中四国地方にかけて落着した。

特に福岡県中心部に落着し、起爆したポッドの影響で、福岡県庁、JR福岡駅等が全壊し、避難誘導にあたっていた警察官、陸軍憲兵隊だけでなく、一般市民にも多くの死者・行方不明者が出た。

この一連の戦闘で、日本は宇宙軍を中心に多くの戦死者を出し、また被害を受けた地域でも多くの市民が命を落とした。

日本政府が発表した最終被害報告では、一般市民の死者・行方不明者は16.520人、迎撃戦での戦死者3.685人、被害総額5兆9000億という甚大な物であった。

そしてザフトが投下したニュートロンジャマーにより、地球の原子力発電所は軒並み停止を余儀なくされ、またニュートロンジャマーから発せられた電磁波による被害も甚大なものであった。

地球上で、ニュートロンジャマーによる強い影響を受け、経済活動が停滞していた頃、プラントでは評議会議員たちが頭を抱えていた。

それはオペレーション・ウロボロスにおけるザフト軍の被害であった。

ザフト軍は、ニュートロンジャマーとMSの全面投入により、地球連合軍との戦闘を優位に進めていたが、低軌道で行われた日本宇宙軍との戦闘は、彼等に衝撃を与えた。

地球連合軍が、未だにMAでの戦闘を行う中で、日本は地球国家で初めてMSを投入し、ザフト軍MSと戦闘を繰り広げた。

MSを用いた戦闘は、ザフト軍に一日の長があったが、日本の投入したMSは、全機ビーム兵器を装備し、日本軍MSにジンが拘束されたことにより、日本宇宙軍艦隊の突入を許してしまった事により、ザフト軍艦隊の被害も甚大な物であった。

そしてプラントは、日本を地球連合よりも脅威と看做すと、日本の宇宙港拠点である種子島の制圧作戦を立案し、カーペンタリア基地の戦力を用いて作戦実施にあたった。

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