機動戦士ガンダムSEED〜日本奮戦記〜   作:ShiGeRu

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第6話

実習船からの救難信号を受け、宇宙軍が本部を置いている安土鎮守府は、パトロール部隊に巡洋艦戦隊と合流後直ちにヘリオポリスへ向かうよう指令を出していた。

 

宇宙軍 先遣隊旗艦「鳥海」

「艦長、パトロール部隊及び空母伊吹と合流しました」

 

「分かった。陣形を整え次第我々先遣隊はヘリオポリスへ向かう」

 

「了解しました」

鳥海艦長 島 大吾大佐は、指示を出すと静かに前を見た。

「しかし艦長、伊吹と合流できたのは僥倖でしたね」

 

「全くだよ。もし伊吹がいなかったら航空戦力のいない我々だけでヘリオポリスに突入しなければならなかったからね」

空母「伊吹」艦橋

「艦長、本艦の航空隊はいつでも出撃可能です」

 

「了解した。旗艦から命令があり次第直ちに航空隊を出そう」

 

「しかし相手はザフトのMSですか・・・・ウチの航空隊でも真正面からぶつかり合うのは危険ですね。・・・・本艦にもMSの配備が間に合っていたら・・・・」

 

「飛行長、過ぎた事を嘆いている暇はないぞ。今は少しでも多くの戦力が必要とされている。それにヘリオポリスには海洋高専の生徒だけでなく、戦争がイヤでヘリオポリスに移った民間人も居るんだ1人でも多く助けられるよう努力しよう」

 

「ハッ、了解です」

 

「旗艦鳥海から通信です!伊吹は索敵機を発進させよ、との事です」

通信士からの声に、艦長は飛行長と目を合わせると強く頷いた。

「索敵機を出す!索敵機発艦後、残った機体も艦隊直掩のため発艦させるぞ!」

伊吹艦長の命令と共に、伊吹艦橋内は俄に活気づいた。

 

鳥海艦橋

「伊吹より、索敵機発艦!ヘリオポリス到着まで約30分程と思われます」

 

「全艦に警戒を厳にするよう通達。併せて現時点で全艦に戦闘配置を発令する!・・・・砲雷長、ヘリオポリス宙域に突入と共に、信号弾による停戦指示を行う。それともし連合軍とザフト軍が戦闘中だった場合に備え、主砲はすぐ撃てるよう準備しておいてくれ」

 

「了解しました」

それから間もなく、伊吹から発艦した索敵機から通信が送られてきた。

「伊吹の索敵機から通信、ヘリオポリス宙域に到達、映像も送られてきています」

 

「よし、メインモニターに出せ!」

そしてメインモニターに映し出された光景に誰もが言葉を失った。

そこには完全に崩壊し、デブリと化したヘリオポリスコロニーの姿だった。

「か、艦長・・・・これは一体どうなっているのですか!?これでは生存者は・・・・」

 

「狼狽えるな!コロニーには非常用の脱出ポッドもあるそこに避難した民間人がいるかもしれん!兎に角艦隊は、最大戦速でヘリオポリス宙域に入る!伊吹に直掩隊発艦後、フリゲート艦2隻を付け、退避するよう伝えろ」

艦長の言葉を受け、誰もが眦を決した表情をした。

 

 

直掩隊を伴った先遣隊が、ヘリオポリス宙域に突入した時、ザフト軍とヘリオポリスから脱出したアークエンジェルが戦闘を繰り広げていた。

「艦長!前方に戦闘と思われる閃光を視認!」

 

「宜しい、通信長、発光信号弾を打ち上げろ!双方の動きが止まったところで共通回線で呼び掛けを行う」

 

「アイ・サー!信号弾テェ!」

信号弾の眩い光に戦闘を行っていた両軍は、その動きを止めた。

「此方は日本宇宙軍である。ザフト・連合両軍に通達する。貴軍等が戦闘を行っている場所は、中立国オーブの領域である!両軍は直ちに戦闘を中止せよ!また両軍指揮官は本艦への出頭を要請する!」

突如戦闘宙域に現れた日本宇宙軍に、ザフト側指揮官であるラウ・ル・クルーゼは、内心舌打ちをしつつ、どうしたものかと思案し始めていた。

だが此処で予想だにしないことが起きた。

 

「ナチュラルの癖に生意気な!」

クルーゼが止める間もなく、1機のジンが先遣隊へ向け突撃したのであった。

 

「敵MS1機、本艦に向けきます!・・・・!敵MSからロックされました!」

 

「イカン!緊急回避!面舵一杯!下げ舵20度!グズグズするな、急げ!」

 

「だ、ダメです!敵弾本艦への直撃コースです!」

誰もが駄目だと思ったその瞬間であった。

鳥海の前方に立ち塞がるように艦が現れた。

「フリゲート艦真鶴、本艦の前に出ます!」

 

「馬鹿野郎!ヤメロ!」

艦長の叫び声が響く中、鳥海の前に立ち塞がった真鶴の船体中央部にジンから発射されたバズーカの弾が直撃すると同時に、真鶴は火球に包まれデブリ帯の一部になった。

「っ!砲雷長!正当防衛射撃!撃ち方始め!」

 

「アイ・サー!全砲門開け!真鶴の仇だ!撃ち落とせ!」

鳥海からの主砲射撃を受けたジンは、瞬く間に爆散した。

ザフトと日本の間で、戦端が開かれた瞬間であった。

 

 

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