今度は異世界転生じゃなくて異世界転移かよ ※リメイク版 作:にゃすぱ@梨
私はロキとリムルの話を一言も発さずにただ聞いていた。
ロキとリムルはお互い友人と話すかのように気軽に話している。
ロキが神っぽくないって言われたらそれまでだけどそれでもロキファミリアのオラリオ最大派閥の主神だ。
こんなタメ口で、自分の友人と話す感じでロキと話す人はまず居ない。
なのにこのリムルはどうだろうか。
普通に話し、お礼として飲みに誘った。
そして、それをロキは簡単に承諾をする。
私はティオナの事でリムルの事は気にはなっていたが、今回の件でより知りたいと思った。
2人の話は終わりリムルは帰った。
「いや〜、やっぱリムルはおもろいやつやなぁ〜」
「ねぇ、ロキ」
「どないしたん?」
「彼は一体何者なの?」
私は単純な疑問をぶつけた。
するとロキは「ん〜」と少し考え始めた。
数秒過ぎ、ロキは「よし」と言うと私を見据えた。
「うちのもんにも話すつもりやったから先に伝えてもええか。あくまでうちなりに解釈して伝えるけどええな?」
「うん」
「…リムルは、うちらと同格と言ってもいい存在やな」
私は一瞬それを言われて理解が出来なかった。
うちと同格?
神と同格っていうこと?
「まぁ理解できないのはわかるで、うちやって初めて話聞いたときぽかーんとしとったからなぁ。でも、少なくともティオネ達はリムルに助けられとるやろ?」
「うん」
「あの時のリムルはこれっぽっちも本気で戦ってなかったらしいしな」
「そんな…確かに余裕そうに戦ってたのは見たけど…」
「あれや、うちらは下界に降りてくる時、天界にいた時の力はほぼ使えん。だから、普通の人間と一緒や。だけど、リムルはなんでもありやな。」
「そんな…」
「だから決してリムルを怒らせたらアカンで?もしリムルの逆鱗に触れたらリムル1人にこのオラリオが潰される。いや、この世界ごと消されるかもな」
やばいやろ?とロキは笑いながら言った。
いやいや、全然笑えないんですけど!?と思いながらリムルのことを思い返す。
全然怒らなさそうな温厚そうな人だというイメージがある。
あと話しやすい。
確かにこういう人ほど怒ると怖いとはよく言われている。
まぁでも、リムルがどういう存在か知れただけよしとしよう。
普通に関わる分には何も問題無さそうだし。
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「ソーマファミリアねぇ…面倒くさくないといいけど」
俺はロキファミリアのホームを出て帰路に着く。
まぁでも実際会ってみないことには分からないよなぁ。
なんとかなるか……
ベルが契約したサポーターについては一旦会うまで保留ということにした。
あ、ねぇねぇシエルさんちょっとよろし?
[なんでしょうか?主様]
さっき飲んだお酒って解析鑑定って出来てる?
[もちろんです]
それって作れそう?
[問題ありません。むしろ、あれが失敗作と言うのであればそれを余裕で超える物を完成させましょう。]
え…?まじ?
でも、どうやって作るの…?
[私にお任せ下さい。主様は完成を楽しみにしていてください。]
お、おう…すごい自信……わかった、任せるよ?
[はい!]
相変わらずシエルの有能さは計り知れない…
でも、あれを超えるものが飲めるかもしれないとなるとやはり気になってしまう…
うん、今回はやりすぎてもよしとしよう。
別に売る訳じゃないし、自分で楽しむだけだし…うんうん。
そして俺はホームの着いた。
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「それじゃあリリルカさん明日朝10時にこの噴水のところで待ち合わせでいいかな?」
「はい、問題ありません。」
「それじゃ、明日からまたよろしくね!」
そう言うとベル様は笑顔で手を振り走って行ってしまった。
「はぁ…」
私はため息をついた。
どうしてこうなってしまったのだろう。
冒険者は皆同じ、ろくでもない連中しかいないと思っていた。
力がない私のせい。
サポーターは惨めで冒険者から搾取されるだけの存在。
報酬なんてまともに貰ったことさえない。
私は私自身を恨んだ。
冒険者としての力がない自分を。
だから、どうにかしてお金を稼ぐ方法を模索していた。
新人のパーティに加わり魔石などちょろまかしたり、時にはその人が身につけているものを盗んだり。
冒険者たちがそうなら私だってどんな手を使ってもお金を集めてやる。
私はそう決心して生きてきた。
だけど、ベル様は違った。
何度も私に対して「ありがとう」と言ってきた。
そして、最後何の躊躇いもなく分け前を私に少し多く渡してきた。
私はすごい困惑した。
もしかしたらこの人は今までの冒険者とは違うのだろうか…?
少し期待しようかと思ったが、またどうせ裏切られる可能性がある。
演技かもしれない。
だから私はベル様を信用しない。
なんとか早くこの人と別れないと…。
私はどう行動するべきかベル様と別れたあとずっと考えていた。
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「たっだいま〜!」
俺は勢いよく扉を開ける。
「あ、おかえりなさい!リムルさん!」
中からベルの声がした。
「ベルが雇ったサポーターはどんな感じの子だ?」
「んー、そうですね…体は小さいんですけど、大きな荷物もっててとても頼りになりますよ?おかげで今日だけで13万ヴァリスも稼げました!」
ベルはキラキラした目で話してくる。
なんというか、ベルはお人好しすぎるというか、人を簡単に信じすぎるというか…それがベルのいい所でもあるんだよなぁ…
「居るのといないのではやっぱり違うのか?」
「はい!リリルカさんがいなければあんなに早く10階層まで行けませんでしたし」
「ふむ、明日も一緒に行くんだろ?」
「そうですね」
「よし、なら俺も一緒に行こう」
「本当ですか!?」
「おう!」
「分かりました!明日朝からなのでよろしくお願いします!」
ベルはそう言うと自分の部屋に戻って行った。
ベルの話を聞く限りだと悪い人には見えないけど…はてさて、どうなる事やら…
となると…明日は朝ベルとアイズとの特訓をやったあとにってことか…
最近はベルもだいぶ成長したし、アイズもベルに教えてるおかげか初心に戻って自分のことも確認してるみたいだしいい傾向だな
あとはティオナか…結局、初日以降来てないんだよなぁ
どーしたんだろうか…
アイズに聞いても分からないとの事だし…ふむ、まぁ来たくなったら来るだろう。
その後はお風呂に入り明日に備えて休むことにした。
そして次の日
ベルとアイズとの特訓を終え、約束した時間に間に合うように準備をし家を出た。
「リムルさんとのダンジョンすっごい久しぶりですね!」
「確かに、最初以来行ってないか?」
俺とベルは雑談しながら目的の場所へ歩いていくとそこには既にフードを被って大きなバックを背負った小柄な少女がいた。
「あ、リリルカさーん!」
ベルはそれに気が付き手を振りながら近づく。
その声に相手も気がついたのだろう、顔を上げ「ベル様」と声をかけている。
「ごめん、待たせちゃったかな?」
「いえ、私も今来たばかりなので」
ベルは笑顔で話しているがリリルカと言う少女は少し俯きがちだ。
「あの、ベル様」
「どうしたの?」
「そちらの方は…?」
少女は俺に視線を向けてくる。
「あ、そうだ忘れてた。僕と同じファミリアのリムルさんだよ!今日一緒に行きたいって行ってくれて連れてきたんだけど大丈夫だったかな?」
「俺は、リムル・テンペストだ。」
俺は少女に挨拶をし手を差し出す。
「あ…リリルカ・アーデです」
少女も手を差し出し握手をした。
「ごめんね、リリルカさん俺が無理言って付いて来たんだ。リリルカさんが嫌なら帰るけど大丈夫かな?」
「えと…大丈夫ですよ?冒険者は皆普通はパーティ組みますし」
「お、ありがたい。じゃあ早速だけど行こうか」
「はい!」
ベルは元気に返事をし、リリルカさんは細い声で返事をした。
ダンジョンの入口に向かって歩き出そうとした時。
[主様、あそこの木陰から3人ほどがこちらを監視しています。]
なにかしてくる気配はあるか?
[今のところは…明確な敵対反応を各視認し次第また報告します。]
わかった、ありがとうシエル
[いえ、当然のことです。]
そして俺らはダンジョンに潜った。
「ベルって最高到達階層っていくつ?」
「まだ12階層までしか行ったことないですね。13階層からは中層になるのでレベル2からじゃないとダメってエイナさんに言われてまして…」
「なるほどなぁ…でも俺が居る時はエイナさんからは別に大丈夫と言われてるから気にしなくていいだろ」
「そうなんですか?」
「昨日会った時そんなことと似たようなこと言ってたと思う…うん」
俺たちは雑談しながら進んでいく。
そうすると目の前に2体のゴブリンが出てきた。
「ベルがやるか?」
俺がそう聞く頃にはベルは地面を蹴ってゴブリンに向かっていた。
そしてすれ違いざまに首を跳ね、2体同時に屠った。
「リムルさん何か言いました?」
「いや、なんでもないよ。それにしても本当に成長したなベル」
「ありがとうございます!これもリムルさんのおかげですよ!」
俺とベルが話しているとリリルカさんはベルが倒したモンスターの所に行き魔石を回収していた。
なるほど、確かに自分で回収しない分戦いに集中できるしバックパックの中身が最初より重くなることは無いのか…
これは便利だな
まぁ俺の場合は全部自己完結するんだけど
「ありがとう、リリルカさん」
ベルがリリルカさんに声をかける。
「いえ、これが私の仕事なので」
リリルカさんは素っ気なく答える。
「ねぇ、リリルカさん。その後ろのバックパックの大きさからして普通に考えたらリリルカさんが持てるような重さじゃないと思うんだけどどうして持てるの?スキル?」
「え?あ、そうですね。そんな感じです」
そんなスキルもあるのか…ほんとに便利だな
そして俺たちはその後も難なく進み12階層までやってきた。
「問題なくこれたな」
「はい!」
「リリルカさんは大丈夫?」
「大丈夫ですよ」
俺は周囲を見渡す。
ここまではベル一人でも十分に対応できている。 モンスターへの対処も早いし、動きにも余裕がある。
「上層はもうベル一人でも問題なさそうだな」
「本当ですか!?」
「ああ。だから次の段階に進んでもいい頃だと思う」
「次の段階……ですか?」
「13階層から先、中層だな」
その言葉を聞いた瞬間、リリルカさんの顔色が変わった。
「ちょ、ちょっと待ってください!」
「ん?」
「13階層より下に潜るつもりですか!?」
「そうだけど?」
「駄目です!絶対に駄目です!」
リリルカさんは慌てた様子で首を横に振る。
「13階層から先は中層です!適正レベルは二以上!レベル1の冒険者が行けば全滅してもおかしくありません!」
「まぁ、本来ならそうだろうな」
「ならどうして!?」
「経験のためかな」
「経験……?」
「もちろん無茶をするつもりはないさ。危険だと判断したらすぐ撤退する」
俺はベルとランガを見る。
「ベルに中層がどんな場所か見せておくのも、今後のためになると思ってな」
「ですが……!」
「まぁ、心配してくれるのはありがたいよ」
そう言ったところで、シエルから念話が入る。
《主様。前方よりオーク一体が接近しています》
お、ちょうどいいな。
「じゃあ実際に少し見てもらおうか」
「え?」
俺は振り返った。
すると通路の奥から、豚の頭を持つ大型モンスターが姿を現した。
「オーク……!」
リリルカさんが息を呑む。
オークは中層の代表的なモンスターだ。 上層のモンスターとは比較にならないほど強い。
「ベル、今回は俺がやる」
「分かりました!」
オークはこちらに気付き、咆哮を上げながら突進してきた。
「ブモオオオオオッ!!」
その瞬間。
俺は一歩だけ前に出る。
オークが腕を振り上げた。
だが、その攻撃が振り下ろされる前に。
俺は鞘に納めたままの刀を軽く振るった。
次の瞬間。
ズドンッ!
オークの巨体が真っ二つになり、そのまま灰となって消えていった。
静寂。
リリルカさんはぽかんと口を開けたまま固まっている。
「どう?」
「…………え?」
「まだ足りない?」
「い、今……何をしたんですか……?」
「斬っただけだけど?」
「見えませんでした!!」
「そう?」
「そうです!!」
リリルカさんは信じられないものを見るような目で俺を見てくる。
「ほ、本当にレベル1なんですか!?」
「一応そうなってるな」
「そんなの絶対嘘です!」
「いやいや、本当なんだけどなぁ」
「信じられるわけないでしょう!?」
「まぁまぁ」
俺は苦笑する。
「少なくとも、ベルとリリルカさんを守れるくらいの実力はあるってことで」
リリルカさんはしばらく何かを言いたそうにしていたが、やがて大きくため息を吐いた。
「……もし危険だと思ったら、すぐ撤退してください」
「もちろん」
「絶対ですよ?」
「分かってるって」
「はぁ……」
リリルカさんは頭を抱えた。
「よーし、じゃあ中層探索開始だな!」
「はい!」
ベルは元気よく返事をした。
「……本当に大丈夫なんでしょうか」
そう呟きながら、リリルカさんも俺たちの後に続いた。