古代の偉大なる魔術師、永遠のTS幼女になってしまう。   作:第616特別情報大隊

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古図書館//地下5-6階層

……………………

 

 ──古図書館//地下5-6階層

 

 

 わしらは地下4階層にもう化け物がいないことを確認し、準備を整えてから、地下5階層の会談の前に立った。

 

「準備はよいかの?」

 

 わしは先遣隊のメンバーにそう確認する。

 

「準備万端だ」

 

「準備はできている」

 

 わしの言葉に先遣隊のメンバーがそう返した。

 

「では、行くぞ。何が出ても驚くでないぞ」

 

 わしらはそう決意して、階段を下っていき、地下5階層に入った。

 

「……静かじゃな……?」

 

 これまでのように何かの足音や気配がするわけではなく、地下5階層は酷く静かじゃった。まるで化け物など存在しないとでもいうかのように……。

 

「姉上。表面構造(テクスチャ)に異常がないみたいだ」

 

「そのようじゃ。つまりここには……」

 

 化け物は存在しないというわけじゃな。

 

「しかし、どうして急に何もでなくなったんだ? そもそも化け物が出没した理由もよく分かってないが……」

 

 エリオットはそう疑問を呈する。

 

「もっともな疑問じゃ。明らかにこれまでの化け物は異界魔術で生み出されておった。それが不意に出没しなくなった。もしここが最下層ならば異界魔術を使っていた人間が潜んでおると思ったのじゃが……」

 

 ここには上階と同様に本棚が並ぶ図書館の構造をしており、異界魔術を使っていた人間というものも見当たらない。

 

「どうやらまだまだ下の階があるのやもしれぬ。用心して捜索しよう」

 

「了解だ」

 

 わしらは散らばり、地下5階層を探る。

 

「おっと。やはりあったか。さらなる地下への階段……」

 

 わしはそこで地下に繋がる階段を見つけた。

 

「ここからいきなり地下に飛ぶこむのは無謀だな。まずはこの地下5階層の補強工事と拠点の設営からだ。段々と地上から遠くなっている。しっかり準備しなければ、負傷者などが出たときに対応できなくなる」

 

「そうじゃの。しっかり準備しなければならぬな」

 

 わしらはまずは地下5階層にしっかりとした拠点を設置することに。

 

 建築資材を運びこむのもだんだんと時間がかかるようになり、わしとレオ坊は作業員たちを魔術で手伝って、彼らの作業を手伝った。

 

 補強工事は順調に進み、それから医療班と補給班が展開する。

 

「準備完了です、アレクサンダー博士」

 

「よし。いよいよだな……」

 

 エリオットは全ての準備が整ったことを確認してから、わしら先遣隊の方を見る。

 

「では、行こう、諸君」

 

「うむ!」

 

 わしらはエリオットを先頭に地下6階層へと踏み入ることに!

 

 慎重に、慎重に階段を降りていく。ランタンの明かりだけが光源であり、わしらは階段を下るが、それはこれまでのものよりずっと長い階段じゃった。

 

 どこまでも続く階段をわしらは下り続ける。

 

「長い階段だな……」

 

「地下6階層はかなり広いようだ」

 

 わしらは延々と続く階段を下り続けた。

 

 それから幾分が時間が経ったときじゃ。

 

「おっと。どうやら床が見えてきたようじゃぞ」

 

 わしらはようやく階段の終わりと見つけたのじゃった。

 

「ここは……。恐ろしく広いな……」

 

「しかし、ここは図書館ではなさそうじゃが……」

 

「そうだな。何かの神殿のような作りをしているように思える……」

 

 わしとエリオットは円柱とは石像が並ぶ神殿のごとき地下6階層をランタンの明かりで照らして呟く。

 

「姉上。何かがいる」

 

 そこでレオ坊がそう警告を発した。

 

「確かに表面構造(テクスチャ)の構造が乱れておるし、これは……」

 

 わしらが警戒していたとき、不意に地下6階層に明かりがともった。

 

「ああ……。ここに辿りついてしまったのですね……」

 

 謎の神殿──その祭壇のような場所にいたのはひとりの女性。

 

 古ぼけた白いワンピースの上から擦り切れた黒いローブを纏った若い女性だ。

 

「おぬしは?」

 

「私は“貪食”のセレストリア。魔女学会の魔女のひとり……」

 

「魔女学会……!」

 

 セレストリアとやらが発した言葉にわしらは一斉に警戒する。

 

「これまでの道のりで異界魔術で生み出した化け物をけしかけておったのはおぬしか」

 

「ええ。その通りです……。あなた方はここに来るべきではなかった……」

 

「来るべきではなかった?」

 

 セレストリアの言葉にわしは首を傾げる。

 

「お前たち魔女学会は既にテロリストとして認識されている。お前たちの言い分はあとで聞こう。まずこれに答えてもらう。ここに何を隠している?」

 

 エリオットはそうセレストリアに問いを突き付けた。

 

「まだ明かすべきはない知識……。あなた方はこれに触れるべきではない……」

 

 セレストリアは静かにそう言うとどこからともなく杖を取り出した。

 

「備えろ! 魔術が来るぞ!」

 

 わしはすかさずそう警告を発し──。

 

「竜よ。来たれ……」

 

 セレストリアのその詠唱の直後、表面構造(テクスチャ)が大規模に乱れた。

 

 その表面構造(テクスチャ)への上書きの結果、現れたのは!

 

「ドラゴン……!?」

 

 そう、ドラゴンじゃ!

 

 巨大な赤い鱗のドラゴンがわしらを見下ろし、その長い首をもたげた。

 

「屠れ」

 

 セレストリアがそう命じ、ドラゴンは重低音の方向を響かせた。

 

「ドラゴンだって!? こんなもの、どうすれば……!」

 

「落ち着くのじゃ、レオ坊! これも今までと同じじゃよ! ただ図体が大きくなっただけじゃ!」

 

「そうだね! やってやろう!」

 

 レオ坊は“鬼哭啾啾(きこくしゅうしゅう)”の刃を浮かべ、それをドラゴンに向けて放つ。青白く光る刃はドラゴンを貫くはずじゃったが……。

 

「弾かれた!?」

 

 何もかも貫くはずじゃった“鬼哭啾啾(きこくしゅうしゅう)”の刃が、ドラゴンの鱗によって弾かれてしまったのじゃあ!?

 

「何ということじゃ……。敵はなかなかに手ごわいぞ!」

 

「攻撃を叩き込むしかない! それ以外に方法は……!」

 

「そうじゃな! 攻撃あるのみじゃ!」

 

 わしはまずは時間の流れを遅れさせ、ドラゴンに向けて一斉に運動エネルギーを叩き込み続ける。しかし、ドラゴンは全く意に介する様子もなく、ひたすらに攻撃を受け続けると反撃だと言わんばかりにその顎門を開いた。

 

 そして、炎が放たれる。

 

「防御だ!」

 

 エリオットが叫び、指向性のエネルギー場を展開。炎がそうやって作られた壁にぶつかるが、一方向にしか伝わらないエネルギー場のおかげで防がれた。

 

「不味いのじゃ。こいつはどうやって仕留めたものか……!?」

 

 あらゆる攻撃を跳ねのけ、強力なブレスを叩き込んでくるドラゴン。

 

 これをどう倒すべきか、わしらは苦戦していた。

 

「何か弱点はないか、姉上……?」

 

「ドラゴンの弱点というと……」

 

 以前にもわしは異界魔術からドラゴンが生み出されたのを見ておる。そのときには確かにドラゴンには弱点が存在したはずじゃ。

 

 それは……。

 

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