古代の偉大なる魔術師、永遠のTS幼女になってしまう。 作:第616特別情報大隊
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──大戦争//大通りの戦い
レオとザリオンはオルテシアの進軍を阻止するために大通りに到着した。
「間違いない。あれはゴーレムですね。術者は……」
「あそこだ」
ザリオンが術者を探すのに、レオが前方を指さす。
そこには水兵服にローブの女性オルテシアがいた。
「おや。アストリウスの弟子たちがお出迎えか」
オルテシアはにやりと笑ってそう言う。
「ああ。ここから先には進ませない」
レオはそう言って“
それに応じるようにオルテシアが操るゴーレムたちも槍や剣を構える。
「これもルナフィーナの命令ですか?」
そんな中でザリオンがそうオルテシアに尋ねる。
「だとしたら、どうする?」
「ルナフィーナはどこにいるのです? 彼女と話させてください」
ザリオンがそうオルテシアに訴える。
「残念だが答えはノーだ。学会長がお前たちと話すことはない」
オルテシアはそう言って手を振り下ろし、ゴーレムが一斉に前進を開始。
「来るぞ!」
「迎え撃ちます!」
レオが警告を放ち、ザリオンが精霊魔術で生み出した炎をゴーレムに叩き込む。
精霊魔術で生み出された高温の炎はゴーレムの装甲を融解させ、ゴーレムたちは融けた装甲の中に沈んでいく。
「やはり強い。流石は古代帝国の魔術師……!」
レオはそう言い、“
それが威力を発揮する。
「ほう?」
この前はオルテシアのゴーレムを引き裂けなかった“
「戦いの中で進化したか。そうだな。進化しないものなどいない」
オルテシアはそう言い、ゴーレムたちに頑丈な盾を構えさせた。
「燃えよ!」
「貫け!」
その盾はゴーレムの行動を著しく制限したが、ザリオンの炎でも、レオの“
「さらにカタフラクトよ。突撃せよ」
以前の戦いで恐るべき脅威となったゴーレムの跨る鋼鉄の軍馬が並び、レオたちに向けて槍を構え、突撃を開始した。
「ここは通させない!」
レオは“
しかし、それでもまだまだカタフラクトは突撃してくる。
「炎よ!」
そこでザリオンが手を打った。
ザリオンが炎を生じさせたのは──カタフラクトたちの足元だ。
「おお!」
レオが驚く中、カタフラクトの足元がマグマのように溶け、そこにカタフラクトたちが呑み込まれていった。それによって全てのカタフラクトが撃破された。
「まだやるかい、オルテシア?」
ザリオンはそう呼び掛ける。
「もう勝ち目はないぞ。降伏しろ」
レオも“
しかし、そう言われてもオルテシアは不気味に笑うのみ。
「さて、どうかな? まだ私は降伏するつもりはないぞ」
オルテシアがそう言うと彼女は背後からゆっくりと何かが起き上がるのが見え、それがレオとザリオンの前にはっきりと姿を見せた。
それはこれまでのゴーレムより3、4倍巨大なゴーレムたちだ。
「これ以上、いくらゴーレムをけしかけようと結果は同じだ」
「そうだよ。君のゴーレムではここを突破できない」
それを見てもレオとザリオンが特にうろたえることはなかった。既にカタフラクトを退けた彼らにとって、ゴーレムがいくら巨大になろうとここから先に突破できることはないのである。
「私の目的はここを突破することではない。お前たちをここに留めることだ」
しかし、オルテシアが余裕の笑みでそう言った直後、ロイヤルオークの方から大きな爆発音が響いてきた。
「まさか!」
「どうやって突破を……!?」
ロイヤルオークに向かう道路は全て軍と警察によって封鎖されているはずなのにとレオとザリオンが動揺する。
「お前たちがここから退けば、私は悠々と前進できる。どうする?」
「くっ……!」
レオとザリオンは完全にここに釘付けにされてしまったのだ。
「レオ君。迅速にオルテシアを倒して、それからアストリウス師の下へ」
「ああ! そうしよう、ザリオンさん!」
そして、ザリオンとレオはオルテシアと再び戦闘に突入。
* * * *
「レオ坊たちは大丈夫かのう……」
ロイヤルオークの外から銃声や怒号が聞こえるようになってきた中で、わしは出撃していったレオ坊とザリオンのことを心配しておった。
ふたりならばよほどのことがない限り大丈夫じゃろうとは思うのだが。
「──では、ここに根源魔術の節度ある発展を目指し──」
演台ではトーランド教授が今回の会議を纏めようとしておる。もう少しでこの会議も閉会じゃ。
しかし、そこで事件は起きたのじゃ……。
「あれは……」
不意に会議が開かれている会場に奇妙な虹色の光が生じた。
「な、なんだっ!?」
それから列席者たちが慌てる事態となる。
その虹色の光から触手のようなものが伸びてきたからじゃ!
「これは……攻撃か!?」
「皆のもの! すぐにここから避難を!」
うろたえるトーランド教授を横にわしは叫んだ。
ぐねぐねとうねる触手は会議会場のあちこちに触手を伸ばし、列席者たちを捕えようとする。そこでわしは運動エネルギーを叩き込んで、それを妨害したのじゃ。
それでもあの虹色の光がある限り、触手は無限に湧き出てくるようじゃあ!
「こっちへ! 避難するんだ!」
エリオットたちも要人の避難を誘導し、わしは避難が完了するまでと思い触手を相手にする。触手の一部は槍のように鋭くなるなどして、わしの方に襲い掛かってくるので、わしは異界の刃でそれに応じた。
伸びる触手を迎え撃ち続け、会議会場から少しずつ避難が完了していく。
「しかし、この魔術は奇妙じゃ……。全く術者の姿が見えないのに維持されており、それに加えてこの
この魔術が一体どういう魔術なのかすらわしには理解できぬ状態じゃ。
それから再び触手が伸びたかと思うと、周囲に根を張るように触手がロイヤルオークの壁を貫いて固定され、虹色の光がゆっくりと大きく広がっていく。
そこから現れたのは……。
「久しいな、我が師アストリウスよ」
「おぬしは……! やはりルナフィーナ、おぬしじゃったのか!」
そう、現れたのはわしが死んだ時から変わらぬ姿のルナフィーナともうひとりの魔女であった。
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