原作知識ありの呪術師天野ケータ(偽)   作:不知火勇翔

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 奇妙な人達を見かけた直後からスタートです。


第1話

 俺の名前は天野ケータ(偽)。ワケあって小学5年生に成った転生者である。転生理由はトラックに跳ねられるというごく普通なもので、昨日までは、ぶっちゃけ妖怪ウォッチの世界で天野ケータに成れるとか勝ちじゃん楽勝じゃん超ヨユー!!!とか思ってました。バリバリの殺し合いの世界でビックリしています。

 いや、マジ何なの???何故呪術廻戦なの?バカなの死ぬの???もう渋谷には行きたくないんだけど???

 ・・・・・・・・・ふぅ。というワケで、はい。理由は言わずもがな、強く成ろうと決意しました。

 産まれた直後から昨日までは、5年生に成らないと妖怪ガシャからウィスパーが出てこないだろうし、まずは様子見と資金集め(お小遣い貯め)だなとか思ってたけど知りません。知るかバカ(豹変)。

「ってことで、やって来ました『おおもり山』」

 とりあえず、まずは妖怪ガシャに500円をブチ込む。コレで、単発でウィスパーを引き当てないと何も始まらないのだが・・・。

 ガラガラガラという音とともに出てきたのは白玉だった。ツチノコによる確定演出も無し。躊躇無くカプセルを捻ると、カプセルから見慣れた光が飛び出した。白いフヨフヨ・・・どうやら成功らしい。

「封印から出してくれてありがとうございます。私の名前はウィスパー「良いから妖怪ウォッチを出せ」・・・は、い?」

「俺の名前は天野ケータ。よろしくな。早く妖怪ウォッチを出せ」

「え、いや、あの、ケータきゅん???」

「うるせぇ出せ」

「アヒンッ」

 正直、天野ケータである以上サボらなければ空亡もイケると思っていた。しかしこの世界は呪術廻戦のため呪術師がいて恐らく呪霊もいる。何らかの弾みでアキノリ辺りが死んだらその時点で世界は終わるため安心はできない。流石に未来のチート主人公達が何とかするだろ(鼻ほじ)と楽観視できるほど俺の肝っ玉はすわっていないため1分1秒だって惜しいのだ。だから抵抗するな。あとついでに妖怪メダルも出せ。

 ウィスパーの思わぬ抵抗もあったが無事(?)に妖怪ウォッチを手に入れた俺は、次にヨロズマートに駆け込んだ。

「ケータきゅん?コンビニに行って何をするでウィスか?」

「決まってんだろ。有り金全部使ってジバニャンを買収するんだよ」

 財布の有り金全部をレジに叩きつけてチョコボーを買い込んだ俺は、すぐに店を出て魚屋の前にある交差点に向かった。そして妖怪ウォッチのライトを振り回してジバニャンを見つけ、そのジバニャンに全力土下座を敢行した。

「オネシャーッス!!!!!!」

「なっ、何ニャン何ニャン!?!?」

「ジバニャン!!!!俺と友達に成ってください!!!」

 ジバニャンは序盤における貴重な戦力で、漫画時空なら最強戦力の一角だし映画時空ならジバニャンがいないと原作が成り立たないため必ず友達にしないと俺が死ぬ。ワリとマジで。

「なのでジバニャン!お納めください!!!」

 全力で頭を地面に擦り付けながらスッとチョコボーの山を差し出すと、「な、何でオレっちにそこまで・・・」と言ってきた。ふむ。ならば少し語らせてもらおうか。

「ジバニャン。お前、アカマル時代にエミちゃんから『車に轢かれて死ぬなんて・・・ダサッ』って言われたから何度も何度も車に挑んでるんだよな?」

「なっ、マジで何で知ってるニャン?流石にキモイニャンよ・・・」

 もう誰も覚えていないかもしれないが、ジバニャンのバックストーリーは結構重めである。

「うるせぇ聞け。あのな、これは100%善意で言うんだがエミちゃんが本当にそんなことを言うと思ったのか?」

 エミちゃんの本心を知らないままの初期ジバニャンに早く真実を伝えたいと思ったのは俺だけじゃないと思う。正直見てられないし。だから、映画のストーリーを大事にしたいし・・・とか言って原作まで待つとかいう蛮行は、俺が許しても全世界の妖怪ウォッチファンがそれを許さないだろう。下手したらこの2次創作が続けられなくなるかもしれない。なので今ココだ真実を明かす。慈悲は無い。

「俺は真実を知ってたから見に行ったけど、アカマルの葬式でエミちゃんは本当に本当に悲しんでたぞ」

 この日のためにあらかじめ用意していたボイスレコーダーをポケットから取り出し、再生ボタンを押す。するとエミちゃんの、アカマルの死を悲しむ言葉や最後の言葉についての話が再生された。

「このボイスレコーダーはやるよ。じゃあな」

 状況終了。まぁ上々の反応だな。

 ボイスレコーダーを押し付け、固まってしまったジバニャンを捨て置き、俺は再び駆け出した。

「行くぞウィスパー!次だ!!!」

「行くってドコへでウィスか!?」

「こやぎ郵便だよ!!!!!」

 

 

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「お客様。本日はどのような・・・」

「せかいはともだち!ようかいはともだち!ようかいだらけ!がんばれウィスパー!じばくれいジバニャン!にゃんだふる!!!」

「コチラをどうぞ」

「ありがとう!!!!行くぞウィスパー!」

「ちょっ、待ってくださいでウィスー!!!」

 

 

☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★☆★

 

 

「うぉおおおおおお!!!!!」

 スペシャルコイン→赤。

 五つ星コイン×2→青×2。

「クソガアアアアアアアアアアア!!!」

 こうして俺は、最悪のスタートを切ったのだった。

 

 

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