武闘派小国の青年と完璧聖女の逆転劇 作:究極の闇に焼かれた男
明朝──フィリアはエドワードの母国であるフーガ王国へと自らの意思で行くと決意した後、2人はキャンプ地から離れ数時間かけて道なき道をひたすら歩き続けた末にフーガ王国の近隣に到達していた。
「フィリア。 あと少しでフーガ王国に辿り着くけど、体調の方は大丈夫か?」
「特に問題ないわ」
木々が生い茂る森の中を歩いている中、不意にエドワードが心配する様に声を掛けるとフィリアは特に疲れた様子もなく平然と答えた。
「なら良いけど……少しでも身体が疲れたり、足が痛んだりしたら嘘偽りなく教えてくれよな」
「わかった。 それよりエドに少し聞きたいのだけど」
「何だ? 遠慮せずに聞いてくれ」
「実際のフーガ王国はどんな国なの?」
「そうだな……簡単に説明すると、近隣諸国に知られている通り年齢や老若男女問わず、民の1人1人が何かしらの武芸を嗜んでいる。 それと他国の建築方式や料理等といった技術や文化の良い所を積極的に取り込んでいるのと、一応は教会はあって基本的には神父が管理している。 それと神父は普段は温厚な性格をしてるけど、いざ戦いになると魔獣に対して無双し始める位の実力を持ってる」
「魔獣を相手に無双する神父………?」
エドワードの言った情報にフィリアは神父の姿を思い浮かべるも、自分の知っている神父像と余りにもかけ離れている為に思わず宇宙猫の状態と化した。
「まあ、そういう反応になるよな……(少し前に遊びに来たパルナコルタの第二王子に説明した時と全く同じ反応をしてるな)…と、そう言ってる内に、ようやくフーガ王国が見えてきたぞ」
エドワードがそう告げると、それに釣られるようにフィリアが視線を移すと高さにして約40メートル近くは優に超えていると思われる城壁が目に映った。
「あれがフーガ王国…?」
「ああ。 フーガ王国は聖女が居ない分、結界の代わりとして城壁で周囲を守る城郭都市なんだ。 城壁の上には常に見張りとして数人の弓兵が交代制で警備してる。 国内にも番所が東西南北のそれぞれ四箇所に設置されていて、都市内を毎日の様に見回りをしてるんだ」
「そうなんだ」
「とりあえず、門番にはフィリアの事を俺の客人として説明するから大丈夫だけど、国内を見て回る前にフィリアには俺と一緒に国王陛下と謁見して貰うが大丈夫か?」
気遣うようにして問い掛けるとフィリアは頷き返す。 それを見たエドワードは「それなら良かった」と言い、フィリアと共に門へと急ぐのだった。
──────────
フーガ王国の周囲を囲う城壁、そこに備えられた門の前にて2人の警備兵が立っていた。
「将軍が例の件の調査に出向いてから一週間も経つのか」
「そう言えばそうだったな……将軍は元気にやっているだろうか心配だな」
「最近は魔物の出現率が頻繁になってる上、一瞬も気を抜けない日々が多くなってる。 もしかしたら将軍も魔物の群れと遭遇してしまったのでは……」
「例えそうであったとして、あの将軍が魔物の群れ如きに殺られる筈がないだろ」
「それでも、将軍は民や我々部下の為に無茶をする事も厭わない御方だ。 心配するなと言う方が無理な話だ」
「確かにな〜。 ……ん? おい、誰か此方に来てるぞ」
そう言いながら兵士達が会話を繰り広げていると、ふと1人の兵士が遠くから此方に近付いてくる二つの人影を捉えた。
「アレは……っ!? "エドワード将軍"だ!」
近付いて来る人影の一つ──エドワードの姿を認識した兵士の1人が声を上げるのだった。
──────────
「「エドワード将軍、お勤めご苦労様です!!」」
城郭都市の正門前へと辿り着いた2人を出迎えた第一声、それは門を警備していた兵士達がフーガ王国の将軍であるエドワードを労う言葉だった。
「そちらも警備の任、ご苦労だ。 すまないが、陛下に急ぎの報告が有るから通してくれ」
「分かりました。 それと、失礼を承知で尋ねますが、将軍の御側に居られる御方は何方様でしょうか?」
「彼女は俺の客人だ。 一応、今回の報告の件に関わってるとだけ言っておこう」
「そう言う事でしたか。 では、門を開けますので少々お待ちください」
そう告げると兵士達は門を開けるべく行動を開始した。
「エド……将軍って呼ばれてたけど、もしかして」
「ん? ああ、そういえば言ってなかったな。 実は俺、フーガ王国では将軍……つまり、ジルトニア風に言うと騎士団長的な役職に着いているんだ」
「っ!?」
エドワードからの衝撃的なカミングアウトにフィリアは目を見開きながら驚くのだった。
数分後…
エドワードから衝撃的な事実を告げられた後、門を警備する兵士達によって門が開けられた。
「ようこそフーガ王国へ。 フィリア、この国に住む1人の人間として君の事を歓迎するよ」
そう言ってエドワードは優しげな表情で歓迎の言葉を送りながら手を差し出し、それをフィリアが握り返すとともに2人は門を潜り抜けフーガ王国へと足を踏み入れるのだった。
コメントお待ちしております。 それと次回はフィリア視点になる予定です。(理由としてはフィリア視点で話を進めないと余りにフィリアのセリフが少な過ぎると思った故)
質問ですが、オリキャラと原作キャラの恋愛要素を導入しますか?
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はい
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いいえ