コズミック・イラで人機一体な件   作:森の翁

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 えぇ、一晩で評価が尋常じゃない上がりかたしてびびっている作者です。

 皆さんどうしちゃったんです?作者めちゃくちゃびっくりしたんですけど。

 まぁそれはさておき今回は数話ぶりのカナード君のお話です。


外伝:カナード・パルスの憂鬱②

【コズミック・イラ68年ユーラシア軍事兵器開発局アスクレピオス】

 

 今日もまたカナードを対象とした実験が行われていた。

 

 カナードに対して危害を加えるような実験をすると毎回事故が起きたり死人が出るので、アスクレピオスの面々は仕方なくある程度緩めの実験を繰り返すようになった。

 

 なお...

 

『カナード、そろそろ君の誕生日だね!』

 

「...(頼むから今話しかけるのは勘弁してくれ、耐久実験の真っ最中だから!)」

 

 実験中は、アマナが常に付きっきりで横にいるので、下手なことして研究員がぶち殺されないように気を配るカナードであった。

 

 

 

 

「んで?俺の誕生日がなんだって?」

 

『うん!あのね、そろそろカナードをここから脱出させてあげようかなって』

 

「はぁ?」

 

『始めてあった時のカナードはまだ6歳だったでしょ?だからここから出してあげようにも肉体的に弱すぎて、外に出てもすぐ死んじゃうと思ったの、でも今のカナードならギリギリ大丈夫かなって思って脱出の準備をしておいたんだ!』

 

 にわかには信じがたかった。

 

 ここの警備は他の研究所に比べても凄まじく厳重で、万が一にも脱走者が出ないようモビルスーツ部隊が外をうろついてるくらいだ。

 

 脱走したところで、警備用モビルスーツに蜂の巣にされるだけだろう。

 

『大丈夫だよ、そのためにあらかじめ組んでおいたモビルスーツの設計図をこの研究所に送ったの!そのモビルスーツがつい数日前に完成したんだ!』

 

「はぁ!?つまり俺を脱走させるためだけに新型モビルスーツを設計したっていうのか!?」

 

『そだよ、だってこんなところにずっと閉じ込められてるの可哀想なんだもん、早く出してあげたいなぁって思って、一番手っ取り早い方法を用意したの』

 

「まさか」

 

『うん!その用意してモビルスーツでこの研究所を破壊して脱走するの!』

 

 

----------------------------

 

 

【ユーラシア軍事兵器開発局アスクレピオス.モビルスーツ格納庫】

 

 アマナの手引きにより、隔離房から脱走したカナードは軍の格納庫に来ていた。

 

「ここにそのモビルスーツがあるのか」

 

『そこの角を右に曲がったら目的のモビルスーツがあるよ』

 

「どんなものが出てくるのか怖くて仕方ないが、どのみちもう戻れやしないんだからとことんやらせてもらう!」

 

 カナードが通路を抜けると、その先はかなり開けた場所だった。

 

「まさか、これが姉さんの言っていたモビルスーツなのか?」

 

『その通り、これこそがカナードを外の世界に連れていってくれるマスターキー、その名も!』

 

 カナードの顔は驚愕の表情を浮かべて固まっていた。

 

『CAT1-X01...フリューゲル、これがカナードの未来を切り開く剣だよ!』

 

 カナードの眼前にあったその機体は、まさしくガンダムと呼ばれるものであった。

 

 CAT1-X01フリューゲル、その特徴的な青い機体に、試験型ストライカーパックの1つ『ガンバレル』を装着した実験機。

 

 この機体最大の特徴は、なんと言っても背部ユニットに接続されたガンバレルによるオールレンジ攻撃である。

 

 また、この機体にはシャンブロのものを応用して作られたらビーム歪曲フィールドも搭載。

 

 全てにおいて隙のない設計になっている。

 

『どう?気に入ってくれた?』

 

「あぁ...気に入ったよ!ありがとう姉さん、これなら俺はどこまでも羽ばたける!」

 

 早速コックピットに飛び乗ったカナードは機体を起動させるべくチェックを始める。

 

「駆動系、バッテリー系、武装系、管制システム、チェック完了!システムオールグリーン...よし、フリューゲル!カナード・パルス出る!」

 

 機体を拘束していた留め具を破壊しながら動き出したフリューゲル、その異様はまさにガンダムと言って良いだろう。

 

「モビルスーツ反応!?早速止めに来たか!」

 

 フリューゲルに乗るカナードの前に2機のモビルスーツが降り立つ。

 

 連合製汎用モビルスーツ『ファランクス』だ。

 

「そこのモビルスーツ及びパイロット止まれ!その機体は我々ユーラシアの最重要機密事項である!今すぐに機体を降り投降せよ!」

 

「投降?冗談だろ!せっかく自由になれそうなんだ...派手に一暴れしてやるか!」

 

「こいつ抵抗する気か!」

 

 フリューゲルは腰にマウントされた2つのパーツを手に取り合体させた。

 

「試作連結式対艦刀グラム、こいつは良く切れそうだな」

 

 そう呟いたカナードは機体を急発進させた。

 

「なっ!?消えた!」

 

「やつが消えたぞ!」

 

「違うなぁ、お前らの動きがとろすぎるだけだ!」

 

「なに!?」

 

 連合パイロットがフリューゲルを見失った瞬間、なんとカナードは機体の重心を極限まで下げてファランクスの後方に回り込んだのだ。

 

「ぶっ壊れろぉ!!!」

 

「うわぁぁぁぁぁ!」

 

 ファランクスが慌てて振り返った時にはもう遅かった。

 

 フリューゲルが振るった対艦刀が、ファランクスのコックピットに深々とめり込んでいた。

 

「貴様ぁ...よくも隊長をぉぉぉ!」

 

 目の前で仲間がやられたことにより、冷静さを欠いて突撃してくるもう1機のファランクス。

 

 だが、それはカナードの思惑通りであった。

 

「言っただろう?お前らはとろいって」

 

 そう言ったカナードは、対艦刀の刃はそこに置いたまま、機体を横にずらした。

 

「なにぃ!?まずい止まれっ...うわぁぁぁ!!!」

 

 勢いを殺せなかったもう1機のファランクスはそのまま対艦刀に突っ込んでしまった。

 

 いわゆる"置き対艦刀"である。

 

「...終わったな」

 

『周囲に敵性モビルスーツの反応はないよ、今なら行けるね』

 

「あぁ、行こうか」

 

 

 

 

 こうして、本来の歴史からずれたカナード・パルスの旅は始まった。

 

 その先に何があるのかは、まだ誰もしらない。

 

 もし知っているものがいるとするならば、それはアマナ・ヒビキ1人であろう。

 

 次回、歌姫。




【ひそひそ話】

 フリューゲルの見た目はハイペリオンの機体カラーを濃い青にして背中にガンバレルストライカーを装備したものだよ。
 
 なんか本家ハイペリオンと違う機能が色々ついてるらしいよ。
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