ガンダムシリーズ【魔を滅する転生頑ーSEEDー】 作:月乃杜
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木星圏統一政権と嘗ては名乗っていたが現在は木星帝国――ジュピター・エンパイヤを名乗り、その女皇の玉座に就くのはテテニス・ドゥガチという木星圏統一政権の頃、総統の座に就いていたクラックス・ドゥガチの娘に当たる。
序でに云うと、宇宙世紀の世界で火星に国を興して玉座に就いていたジオン王国の女王アルテイシア・ソム・ダイクン、ザビ星国の星王の玉座に就いていた星王ミネバ・ラオ・ザビも木星帝国と国を三分する形で治めていた。
とはいえ、全員が宇宙世紀世界の安定の為にと唆されて玉座に就いた者ばかりだし、ミネバ・ラオ・ザビなどユートと出逢ったのは一歳に成るか成らないかの、正しくオムツを替えた事すらあるのがユートだと知らされて頭を抱えたくらいだ。
また、どうでも良い話だけど三人共が基本的に御忍びで動く時は簡単な変装と偽名を名乗る。
テテニス・ドゥガチはベルナデッド・ブリエットであり、ブリエットは母親のダナエ・ブリエットという彼女の実家の苗字だ。
アルテイシア・ソム・ダイクンはセイラ・マスとして、嘗てダイクンの遺児としてザビ家の台頭の際に逃げ出し、マス家に匿われていた際に名乗っていた偽名というよりもう一つの本名。
ミネバ・ラオ・ザビはオードリー・バーンと、何故かしっくりクるからと名乗り始めていた。
それは兎も角、この三人が大きなキングサイズのベッドの上でユートやニカと共に眠っている。
女皇だったり女王だったり星王だったりお偉い肩書きは有れど性別が女、ユートが木星圏に戻っているなら普段の為政者として働いて溜まる一方のフラストレーションを解消するべく閨に潜り込んで来たのだ。
因みに、お偉い肩書きは有るけど【閃姫】としてはニカ・ナナウラの方が先輩である。
とはいえ、相手は大きな括りで三人共が女王様だから一庶民の感覚なニカ・ナナウラからしたら大変な相手だし、この三人自分より遥かに綺麗で美しさが数割増し処か三倍の戦力。
勿論、ユートがそれで顔面偏差値がどうのなどとは言い出さないのは理解しているが、ニカ・ナナウラ本人はどうしても気になった。
だから押し切られてしまう、フラストレーションの解消の為に構って欲しいと言う三人の圧に。
一対一で抱かれたかったけど最早仕方が無し、女四人対ユート一人の謂わば5Pというプレイをするより他に無く、一応ニカ・ナナウラとヤりに来たからと自分を優先し最初にユートに抱かれたので良しとする。
尚、手が空いた者は基本的に女性同士で絡み合うという百合プレイでユートを愉しませていた。
男同士の絡みは悍ましくて視たくも無いけど、女同士での絡みは寧ろ“ユートのユート”が成長期~究極体にワープ進化をしたデジモンの如くで、強く大きく逞しく成るのだ。
「んんっ? ふあ~、おはようごじゃいましゅ」
呂律が回らぬ口調で起きてきたのはテテニス・ドゥガチ、それこそ誕生から出産に至るまで視続けてきた女性であり、木星帝国の女皇の玉座へと就かせた時から皇配として支えてきた。
それはアルテイシア・ソム・ダイクンとミネバ・ラオ・ザビも同じだが、前者は出逢ったのが彼女が一五歳の時だったし、後者は既に誕生をして一歳に成るか成らないかの頃である。
本当の意味で産まれたばかりの姿を視たのは、テテニス・ドゥガチだけという話であった。
「おなか、しゅきまひた」
「まぁ、テテニスも色々と頑張っていたからな」
言うとボンッ! と顔を真っ赤に染めていた、今ので充分に目が覚めてしまったのであろう。
「も、もう……」
茶々号に朝餉の準備をして貰い、他の三人も起こして食卓に着いた。
「はぁ、王様業務が無ければ私も地球に行ってバリバリ活躍してみたいな~」
などと溜息と共に溢すテテニス・ドゥガチ。
ニカ・ナナウラは元より、テテニス・ドゥガチもアルテイシア・ソム・ダイクンもミネバ・ラオ・ザビもMSには乗れるし、全員がニュータイプだからそれなりに戦闘力も高い。
ミネバ・ラオ・ザビの両親――ドズル・ザビとゼナ・ミアはオールドタイプだったみたいだが、彼女にはニュータイプとしての資質が有ったらしくて養殖により覚醒をしている。
アルテイシア・ソム・ダイクンはセイラ・マスであると名乗っていた頃から、既にニュータイプ適性を覚醒させていた上に【閃姫】の仮契約で更に強まった。
「無茶を言うな無茶を」
「むぅ……」
膨れっ面になるテテニス・ドゥガチだったけど油断大敵というべきか、彼女は僅かな隙間さえ在るならば何処にでも潜り込んで密航をしてしまうので、必ず目の届く範囲内に居させないといけないのである。
それは娘のベルナデッド・ドゥガチも同様だ。
母親であるテテニス・ドゥガチの血を純度で云えば九〇%を受け継ぎ、その上でユートの素養も約一〇%を受け継いだスーパーハイブリッドであるが故に、彼女を目視が出来ていない状態では決して油断をしてはならない。
因みに、原典でテテニス・ドゥガチとトビア・アロナクスの血を引いた彼女はMSに乗ったりはしないけれど、ユートの血を引いた彼女は普通にMSを乗り回している。
ニュータイプでは無いものの、念動力者として産まれてきたので強力な念動兵器を扱えるのだ。
ガンダムエルメスの進化機体なガンダムキュベレイを与えられ、GUMDービットとして構築をされたストライクシールドを操れる。
Rー3が使うストライクシールドより遥かに小さな物で、ガンダム・エアリアルなどが使っているGUMDービットの様に武器や防具として装着をしても使えるし、遠隔操作で一基一基を武装として攻撃する事も可能と成っていた。
「さて、溜まったフラストレーションも解消が出来たから私は戻るわ」
アルテイシア・ソム・ダイクンはとても満足そうな表情をしていたが、それは果たして朝餉への満足かそれとも閨による満足か?
「出来たら次はユートお兄様の御料理を食べたいですね」
ミネバ・ラオ・ザビはそんな風に、物欲しそうな瞳を向けて言ってきた。
「基本的に僕は作らない人だ。確かに料理の腕前はそれなりだと自負もしている訳なんだけどな」
流石にミネバ・ラオ・ザビのオムツを替えてはいないけど、一歳か其処らからの保護者の一人であったから稀にユートが料理を作って響する事が有ったのを忘れていない。
それに両親が唯一、自分の御相手として認めていたのがユートだった事もあり、ミネバ・ラオ・ザビは『お兄様』と呼んで慕っていた。
地球から最も離れたスペースコロニー群であるサイド3、ジオン・ズム・ダイクンが提唱をしたジオニズムを語るジオン共和国は彼の死後には、ミネバ・ラオ・ザビの祖父デギン・ソド・ザビが新たにジオン公国とし、地球連邦に独立を訴えた上でコロニー落としを敢行したのだ。
俗に云う一年戦争。
この一年戦争にジオン公国は敗北を喫してしまった訳だが、その理由が何とも阿保なもので公王デギン・ソド・ザビはギレン・ザビが地球連邦との和平交渉の最中にコロニーレーザーで殺害し、そのギレン・ザビは妹のキシリア・ザビにド頭を銃で撃ち貫かれて死亡、そしてそんなキシリア・ザビもシャア・アズナブルが戦艦にMSのバズーカを放って殺害をしてしまったのだ。
詰まり殆んどは身内で殺し合った内ゲバとか、余りにも愚かに過ぎる理由で勝手に自滅した。
そんな阿保な自滅の中でドズル・ザビとゼナ・ザビは生き残り、原典ではアクシズに落ち延びていたゼナ・ザビとミネバ・ラオ・ザビだったが、これにドズル・ザビを加えて木星圏統一政権へと亡命をする形と成る。
その為に、ミネバ・ラオ・ザビがアクシズにて傀儡政権の当主にされる事も無くなっていたし、ゼナ・ザビが心労から病に倒れて早くに亡くなる事も無かったし、何よりドズル・ザビが生きていたから家族で仲良く暮らす事も出来ていた。
ミネバ・ラオ・ザビはユートに懐いていたし、他の男ならば『許さんぞぉぉぉっ! ミネバを儂から奪うならば先ずは儂を倒して見せい!』とか叫びそうだし、『ヤらせはせん、ヤらせはせんぞぉぉぉっ!』なんて叫んでいたであろう。
然しユートの場合は寧ろ早く孫を抱きたいと、余りに早々な言葉にはユートもゼナ・ザビも苦笑いを浮かべていたものだった。
「はぁ、結局は私達の四人掛かりでもユートさんには気絶をさせられちゃいましたよね~」
ユートが所用で席を立って居なくなったのを良い事に、ニカ・ナナウラは昨夜の体たらくとでもいう出来事を反芻しながら呟く。
「それはまぁ、邪神とはいえ神様の力に呪われたのが原因らしいもの」
【閃姫】は全員が教えられている、ユートが昔に強壮たる【C】に屈辱的な行為を成されていて呪いとも云うべき状態に、即ち無闇矢鱈と性行為に対して強く成り過ぎてしまったという事を。
敢えて語るなら、次から次へと無制限に涌き出る精子、どれだけの回数を射精しても決して尽きる事無き体力、女性を惹き付けつつ警戒心を和らげるフェロモン、女性の性的に弱い部位を的確に見定める魔眼だ、更には邪神に全く関係が無い処で氣を交ぜて一体感を与える事で弥増すであろう性の快感。
だからこそ、産まれて間もなかったり産まれた時から出逢ったミネバ・ラオ・ザビやテテニス・ドゥガチは兎も角、セイラ・マスとして出逢ったアルテイシア・ソム・ダイクンと裏道で家無き子だったニカ・ナナウラ、この二人は大した警戒心を懐く事も無く前者はボランティアへの参加を促し、後者は自身に差し出された手を取ってユートに付いていく事を決めたのだ。
「お陰様でユートが私達の相手をしてくれてるんですから、其処はそのナントカっていう邪神様に感謝ですよね」
テテニス・ドゥガチと同意見だった三人共が頷きながら笑った。
◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆◇◆
ニカ・ナナウラは木星圏に戻った侭で、新しいMSを設計するべく工房に篭る。
無論だが、女王の三人は木星帝国とジオン王国とザビ星国の纏め役として政務に勤しんでいた。
アークエンジェルに戻ったユートは早速とばかりにムウ・ラ・フラガ大尉を呼び、ルブリスと名を変えた旧ジンの引き渡しをしておく。
「何かジンじゃ無くね?」
「全く別のMSにしか見えないんだけれど……」
「これは、いったい?」
ムウ・ラ・フラガ大尉を筆頭に、ルブリスを見上げたマリュー・ラミアスとナタル・バジルール少尉がぽかーんとしながら呟いていた。
「ジンというより、寧ろストライクの方が何だか似ているみたいだわ」
「正解だ、マリュー。こいつのモデルと成ったのはガンダム・ルブリス、モノアイでは無くツインアイに成っているのもガンダムタイプだからで、流石にガンダムとは名乗らないけどジンでは無くこれは飽く迄もルブリスなんだよ」
「……ルブリス」
ユートの説明に聞き入るマリュー・ラミアス。
「ルブリスにはフラガ大尉が使うガンバレルみたいな武装も有るから、取り敢えずデータを入れておくからZAFTが襲撃してくる前に、ルブリスには慣れておいて貰いたい」
「了解だぜ」
ユートのゲームカードにはガンダム・ルブリスのデータも当然有り、ムウ・ラ・フラガ大尉に渡したゲームカードにそのデータを移す。
その作業には一〇分も要らない。
「よっしゃ、ならルブリス……早速征くぜ!」
ジンのガワを変えただけのルブリス擬きでは無くて、これのデータは本当にガンダム・ルブリスなのだけれど、性能的には弱体化をさせておいたからアークエンジェルに有るルブリスと同じ。
故に、好きなだけシミュレーションが出来た。
OSは既にルブリスの方もTCーOSに換装を終えている為、ナチュラルであるムウ・ラ・フラガ大尉でも普通に扱える機体と成っている。
「このGUMDービットってやつぁスゲーな、おい」
コンポガンビットシールドは次世代群体遠隔操作兵器システム、ビットステイヴが七基によって構成をされていて分離させる事で、ガンバレルよりも高性能なビットを操作して攻撃が出来た。
性能はガンバレルと比べるべくも無いくらい、上位互換なんて言葉では済まされないレベルだ。
ビームサーベルやレシーバーガンの性能一つを取っても、現段階であればストライクガンダムの扱うソレより遥かに攻撃力も凌駕している。
「こいつは御機嫌だねぇ!」
背中に携行される固定武装のビームサーベルを引き抜いて、それをジン相手に振り抜くと胴体を簡単に斬り裂いてしまえる威力。
更にレシーバーガンは速射性に優れたビームを放つだけには限らず、砲口からビームブレイドを形成して近接戦闘をすら対応が可能。
「こうして視ると最早、実はジンの魔改造品と誰も思わんだろうな」
苦笑いのユート。
形からしてジンの面影が無く、ガンダム・ルブリスというこの世界には存在しないガンダムタイプのMS、アークエンジェルの格納庫に立たされているソレをZAFTの人間が視て、実はこれがジンだと云われても首を傾げるであろう。
同じ格納庫に置かれたシミュレータで大暴れをしているガンダム・ルブリス、ムウ・ラ・フラガ大尉は『ヒャッハーッ!』と世紀末モヒカン野郎みたいな奇声すら上げ兼ねない程にノリノリだ。
「征けよ、ビットステイヴ!」
それは既に蹂躙でしか無かったのだと云う。
「ラウ・ル・クルーゼをあれで上手く殺せれば、この戦乱も収め易く成るかも知れないんだがな。だけど僕は奴を殺すのは矢張り勿体無いとは思ってしまうよ、ムウ・ラ・フラガ大尉の今現在を視てしまうと……ね」
ビットステイヴはGUMDービットのシステムを使ったモノで、ガンバレルやドラグーンと似て非なる武装と成っているし、【機動戦士ガンダム00】のファングや【機動戦士ガンダム】系列でのビットやファンネルも矢張り似て非なるシステムで構築をされた武装なのだ。
「パーメットこそ使用していないが、あれは間違いなくGUMDービット。それをこうも容易く扱えるセンスは中々に凄いんだよな。アル・ダ・フラガの血族だから……なのかね」
ムウ・ラ・フラガは勿論、ラウ・ル・クルーゼも今の科白を聴けば良い表情には成るまいけど。
念動力を扱う強念者、アヤ・コバヤシは其処までの域には無かったけどストライクシールドを扱うので、ムウ・ラ・フラガとは似た闘い方も出来るであろう彼女はそれなりに強いし、SRXチームではRー3を指揮官機として纏まっていた。
その実力を出せなかっただけで、彼女は矢張り優秀なパイロットだったろう。
「あの、ユートさん」
「どうした、キラ?」
モニターを観ていたなら、キラ・ヤマトが少しばかり真剣な表情で話し掛けて来る。
「ムウさんが使っている兵装ですが、僕も使えますか?」
「GUMDービットをか?」
「はい、ルブリスでしたか? とても凄い兵装だと思いますし」
ビットステイヴを単独で操作しているだけではなく、普段はシールドへと装備して防御力を高めている他にも、レシーバーガンに二基を装着して威力を弥増すなんて使い方も出来る。
「MSとしては造れる人間が居ない。だいたい、ストライクガンダムに装備をするのかな?」
「それは……」
「ストライカーパックとして造れば可能だけど、詰まりドラグーンストライカーってやつかね?」
「ドラグーンストライカー」
ユートは俯き呟くキラ・ヤマトを見詰めつつ、自身が言ったドラグーンストライカーの可能性に付いて思考を巡らせると、ストライクガンダムが背部へとドラグーンを装着したドラグーン・ストライクガンダムを何と無くだけど想像が出来た。
「問題は一度でも技術が出れば相手も同じ事をしてくる点だな。正直、ルブリスを出すのも本当はどうかと思っているからな」
「それは……」
「まぁ、そんな事を言っていたら何も造れんし何も出せないからな。それに言った通りZAFTが既にガンバレルの上位互換的なドラグーンは開発中の筈だから、ドラグーンシステムは今更だろう」
問題は造る技術者が居ない。
「コジロー・マードック軍曹が造れたりはしないだろう、詰まりは何処か造れる技術が存在している場所に行かないとどうにもならんな」
それこそオーブ連合首長国に行く必要がある。
「ユートは造れないの?」
「僕は技術者じゃない」
【創成】を使えば造れなくは無いが、教えていない能力を使ってまで造る気はユートには無い。
ユートはキラ・ヤマトを嫌ってはいないけど、それでも其処まで仲が良い訳では無いのだから。
ムウ・ラ・フラガに関しては、原典で下手したら死んでいた事を鑑みてMSの操縦を早くにさせたかったし、
尚、現在進行形でキラ・ヤマトの将来的な恋人と随分と仲良しなのは考えないものとする。
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水星の魔女→1話のみR18 鉄血のオルフェンズ→4話のみ 宇宙世紀シリーズ→6話のみ。
一番進んだSEEDのみを連載として公開。
因みに、水星の魔女はニカ・ナナウラとのR18を血迷って書いてしまったので1話のみでした。