ガンダムシリーズ【魔を滅する転生頑ーSEEDー】 作:月乃杜
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ユートはアラートを聴いて直ぐにブリッジへと上がり……
「何があった!?」
怒鳴る様に叫んだ。
「ユート、それが……ZAFTが来たのは取り敢えずいつもの通りよ」
「それはまた、嫌ないつものが在ったもんだな」
マリュー・ラミアスの答えに、げんなりとした表情で呟くユート。
「それで?」
「此方に第八艦隊の先見隊が向かって来ていて、どうもその中にアルスター外務次官が居らっしゃるみたいなの」
「アルスター外務次官……げっ、忘れていたな」
少し前にこの腐れブルーコスモス傾倒野郎に付いて考えてはいたが、フレイ・アルスターが余り好きなタイプでも無かったのと、ブルーコスモスに対する嫌悪感も相俟ってすっかり忘却の彼方であったらしい。
ブルーコスモスによるコーディネイター憎し、パトリック・ザラのナチュラル憎しと同じくらいの熱量で、ユートはブルーコスモスという輩が嫌いだったのが大きかろう。
それでも、フレイ・アルスターとヤれるとかならもう少し真面目に考えたかも知れなかったが、カテジナ・ルース程では無いけど食指が動かなかった事もあって完全に後回しにしていたのだ。
とびきりの美女で無くとも良い、多少であるのならばぽっちゃりしていても構わない、処女である事に拘りなど無い、然しながら性格というものはどうしても或る一定以上の悪さを許容出来ないらしく、初代ガンダム三大悪女呼ばわりをされた内の二人は兎も角として、カテジナ・ルースだけは度し難いと感じてしまって萎える。
それでも敵として現れたら、寧ろ性格の醜悪さを餌に昂るのだからユート本人も度し難いけど。
それは扨置き、名前は確かジョージ・アルスターだったか? フレイ・アルスターのブルーコスモス被れの謂わば元凶でもある。
その為か、全く以て好意的には視れなかった。
確かモンドゴメリでも、外務次官としてごり押しとかしていた筈だ。
他人の迷惑も省みず自らの欲望に忠実という、少なくともアレが戦場に出なければモンドゴメリが沈んでも、フレイ・アルスターがヤンデレ染みた事には成らなかったろうに。
「まぁ、良いや。作戦の通りに僕はラクスを乗せて行くから」
「ええ、判っているわ」
事前に話していた通り、どうせ置いておいてもナタル・バジルール少尉が人質にしてしまうし、それで結局はキラ・ヤマトが仲間達と返してしまうのだから、余計な危険を回避する為にもラクスにはさっさと向こうに帰って貰いたい。
それさえ無ければ可愛くて穏やかでたおやかな彼女とは、一緒に食事をしたり会話を愉しんだりと中々に悪くない時間を過ごせたのに。
嘆息しつつムウ・ラ・フラガ大尉へ向き直る。
「フラガ大尉」
「おう?」
「未だにシミュレーションばかりで初の実戦だ、早速で悪いんだけどルブリスで出て貰うよ」
「ま、任せろよ!」
MAメビウス・ゼロで戦場を渡り歩いてきたが、ムウ・ラ・フラガ大尉にとってMS乗りとして見れば正しく初陣、ちょっとだけ新兵として初めての実戦に出た時みたいな高鳴りを感じていた。
ブリッジを出たユートは、迎えに行くべく直ぐにラクス・クラインが軟禁された部屋へ赴く。
「ラクス!」
「はい、ユート様」
ニコニコと笑顔、アラートは聴いていただろうから用向きは知っていよう、だからユートは用件をソッコーで切り出した。
「ノーマルスーツは用意してある、君をZAFT側へと返還をするから直ぐ此方に着替えてくれ!」
「判りましたわ」
何故か服を脱ごうとするラクス・クラインに、ユートは流石に慌てて外へ出ると扉を閉めた。
自分の女――【閃姫】や【準閃姫】、乃至は愛人の類いなら、その白い柔肌を確りと目に焼き付けたのだろうけれども、今のラクス・クラインとはそんな仲では無いのだから視たいのを自制したのである。
着替えたラクス・クラインが出てきてクスクスと笑っていた。
「ユート様になら見せて構いませんでしたのに」
「莫迦を言うなよ。君の許嫁のアスラン・ザラへ引き渡そうってのに、君の柔肌を視たりしたら、返したく無くなってしまうじゃないか」
「まぁ」
再び笑顔を向けてくる。
「さ、ラクス嬢」
「ええ、ユート様。それではエスコートを御願い致しますわ」
優しくも芯の強い笑みを浮かべながら差し出された手を取り、ユートに連れられたラクス・クラインは静かに後を付いていった。
揺ったりとした時間の流れを感覚的に感じながらも、互いが相手の目を確りと自身の視界に映しながら、惜しむかの様に急ぎながらも出来るだけゆっくりハンガーへ向かう。
「マードック軍曹!」
「はいよ、整備は完璧だぜ」
「感謝する」
頷き、ユートはラクス・クラインを連れて飛び上がると、開いたコックピットへと二人で入る。
「フフ、大変な時ですのにわたくしドキドキとしていますわ」
「親が決めた婚約者とはいえ、アスラン・ザラという許嫁が居ながら浮気は宜しく無いと思うぞ」
「あら、わたくしってばいけない事をしていますのね? もっと胸がドキドキと高鳴りますわね」
まるで悪戯っ子みたいな微笑みを浮かべてくるラクス・クライン、別の世界――【スパロボ】系の世界でもラクス・クラインとは会っていたし、会話だってしてきたというのに目の前の彼女みたいな感覚には陥らなかった筈。
「ラクス」
「はい?」
「もうちょっといけない事をしてみようか?」
その意味を理解したのか……
「はい」
頷いて顔を軽く上げると、白い肌な頬を紅く染めながら瞑目をする。
ユートの顔がラクス・クラインの顔へゆっくりと近付いていき、実際より体感的に永く感じられた刻の中で彼女の若々しく瑞々しいぷっくりとした唇に、ユートは自分の唇を重ね少し力を込めて押し出した。
不意に込められたからか、ラクス・クラインの頭が軟らかいとも硬いとも取れないシートに付いてしまい、『あっ』と口を開いてしまった隙を突いてユートの舌が彼女の口内に侵入。
吃驚して目を開いたラクス・クラインの青い瞳に映るユートの顔、その目が『嫌なら離れて構わない』と言ってるみたいに感じてしまったのか、にこやかな笑みを浮かべて再び目を閉じる。
ラクス・クラインとてもう無知な子供では無いのだから、唇を重ねるだけのお子ちゃまなキスと舌を絡ませる大人なキスくらい知っていた。
舌が絡み合う水音を耳にしつつ、数秒か或いは数十秒かという短くも永いと感じられる時間を、御互いに抱き締め合った温もりも余り感じられないスーツ姿だが、それでも直に触れ合う舌の熱さに脳を焼かれながらも愉しい刻を体感する。
ラクス・クラインの口内に溜まった唾液をコクリコクリと、喉を鳴らして嚥下をする姿が堪らなくエロティカルな為にか、御互いがノーマルスーツで無かったら判ってしまうくらいユートのJr.が硬度を増した。
(やらかしたな)
セイラ・マスやアマテ・ユズリハ、彼女達の時と同じ過ちを繰り返してしまったユートだけど、この唇を奪えたのならば後悔は無いと断言する程に甘くて刺激的な一時。
ユートの体液には、異性の潜在力の開花や顕在している能力の強化をしてしまう機能が有る。
彼の二人は未覚醒状態なニュータイプ適性を引き出され、ユート限定ではあるものの嘘を吐いているか否かの判断が出来る様に成っていた。
ラクス・クラインはニュータイプ適性など持たないが、代わりに“SEED”をいずれ覚醒する事に成っていた訳だけど、若しかしたらこの時点でもある程度は引き出しているかも知れない。
Superior Evolutionary Element Destined-factor――即ち、優れた種への進化の要素である事を運命付けられた因子という意味だが、覚醒には何らかのファクターが必要と成るし、遺伝子に精通をしていないと覚醒だとか何だと言われてもピンと来ないであろう。
実際に当人らも、何だか急に思考がクリアに成ったという程度の認識でしか無かったらしい。
下手をしたらラクス・クラインがその能力を、先程のキスを切っ掛けに目覚めさせたかもだ。
(セイラやマチュでやらかしたのに、全く以て学習をしないな僕は)
とはいえ、心通じ合えたなら肉体接触で確かめたいと思うのは男女共通事項で、キスをしたくなるのは必定なのだからどうしようも無い。
一頻り唇を、舌の感触と温もりを堪能した後、名残惜しみながらも唇を離すと混ざり合った白濁した粘ばったい唾液が、まるで橋を架けるみたいに口と口の間で伸びてプツリと途切れる。
僅かな時間での遣り取り、それが故に誰も気付かない。
「キラ・ヤマト、ストライク……行きます!」
「ムウ・ラ・フラガ、ルブリス……出るぞ!」
カタパルトデッキから発進するストライクガンダムとルブリス、ユートは襟を正して自身の膝へラクス・クラインを乗せると操縦棹を握る。
「アストレイ・シルバーフレーム、発進をどうぞ!」
管制官のミリアリア・ハウから声が掛かって、カタパルトデッキに移動をしたシルバーフレームを発進するべくスロットルを踏んだ。
「ユート・オガタ、ガンダムアストレイ・シルバーフレーム
カタパルトで射出される様にアークエンジェルより発進をするシルバーフレーム、それはまるで宇宙を高速にて飛翔する銀色の流星の如く。
「さてと、イージスガンダムは何処かいなっと」
アスラン・ザラでないといけない、少なくともイザーク・ジュールやディアッカ・エルスマンではOHANASHIには成るかも知れないがお話には成るまい、せめてブリッツガンダムのニコル・アマルフィくらいでないと。
「デュエルガンダムやバスターガンダムが出てきたら退避するとして、出来得る事なら初めっからイージスガンダムと当たりたい処だが?」
ユートの偽らざる思いだ。
〔現れたな、銀色ぉぉっ!〕
「って、来たのがデュエルガンダムかよ!?」
あちゃーと右手で頭を押さえるユート、余りにも余りな話だったが、取り敢えずは目的の敵では無いのだし適当に相手をして退避する。
「あらあら、声からしてアスランではありませんわね?」
「イザーク・ジュール、アスラン・ザラの謂わば同僚だよ!」
デュエルガンダムが撃ってくるビームライフルを躱しつつ離れようと動くと、オープンチャンネルで再びイザーク・ジュールの怒鳴り声が。
「逃げるか貴っ様ぁぁっ!」
これから先を担う事が約束されているであろうイザーク・ジュール、彼だけでは無くディアッカ・エルスマンやアスラン・ザラも未来に於いて必ず要と成る存在、唯一そうでは無い人間なのが途中で鬼籍に入ったニコル・アマルフィだ。
だからと云って、ニコル・アマルフィなら殺して良いという訳でも無いのが難しい処だろう。
死ぬなら死ぬで、原典での死に場所で死んで貰わないと帳尻が合わなくなって面倒だからだ。
「はっ!?」
ピキィィィンッ! とか、ニュータイプ張りの直感を以て死角からの射撃を躱したユート。
「ジンだと!?」
それは数機で構成されたジンの集団であった。
「莫迦な、クルーゼ隊以外の部隊が来たのか?」
クルーゼ隊は死亡した二人、ミゲル・アイマンとラスティ・マッケンジーに関してはユートが傍に居た訳でも無かったから死亡させているけど、これだって別に見殺しにした訳では決して無い。
それは兎も角、この時点ではアークエンジェルを追うのはクルーゼ隊のみであり、戦艦にしてもローラシア級とナスカ級の二隻のみであった筈なのに新たなローラシア級が。
「なっ、ローラシア級がもう一隻居るだと!?」
どうやら彼らは其処から出撃をしたらしいが、流石にユートも有り得ない増援に狼狽えていた。
(チィッ、狼狽えるな小僧共ってなぁぁっ!)
嘗ての教皇たる牡羊座のシオンが青銅聖闘士の坊や達に、上空へと吹っ飛ばしての車田落ちをさせた時の科白を頭の中で自らの叱咤に使うと頭を切り換えて、増援として現れたローラシア級と数機のジンというイレギュラーの対処に廻る事に。
「此方はユートだ、新しく現れたローラシア級とジンには取り敢えず僕とフラガ大尉でぶつかる。キラ、ストライクガンダムは悪いがブリッツガンダムとイージスガンダムの相手を! デュエルガンダムは此方で、バスターガンダムはフラガ大尉の方で防いでいてくれ!」
〔ムウ・ラ・フラガ、了解した!〕
〔キラ・ヤマト、了解!〕
ユートとムウ・ラ・フラガ大尉が増援のジンを相手にする分、キラ・ヤマトには二機のGを相手に闘って貰うのが取り敢えずの作戦となる。
〔さぁ、踊って貰うぜ!〕
ムウ・ラ・フラガ大尉が叫ぶと、ルブリスに着いていた一部分が外れて浮かび上がっていた。
〔ビットステイヴ!〕
ルブリスは都合、七基のビットステイヴを装備されており、シミュレーションでもやっていた様にオールレンジ攻撃を行える他、背部に装着して機動力を上げたりシールドとして合体させたり、レシーバーガンに装着して攻撃力を上げたりなどに使える割と万能な遠隔武装。
それは同じく遠隔武装なガンバレルに似ていながらも、有線武装だったアレより完全な無線武装な此方の方がより闘いに使い易くなった。
とはいえ、本物のガンダム・ルブリスが使っていたGUNービットに比べると、どうしても挙動にはラグなどが入って彼方より遅い印象だ。
然し、それでも……
〔ウギャァァァッ!〕
未だにドラグーンの開発に成功をしていなかったZAFTの兵士からしたら、ガンバレル以上に自由自在の動きをしてくるビットステイヴは捉え切れないらしく、ジンの一機がビットステイヴの本体に先ず両腕両脚を穿たれた上、放たれたビームにてコックピットごと内部を焼かれていて死亡をしてしまった。
〔此処に来て新型ぁぁ!?〕
驚愕するディアッカ・エルスマン、それを視ていた他のガンダムパイロット達も矢張り驚く。
〔アレもまさかGなのか?〕
〔アスラン、僕が潜んで奴を攻撃します!〕
〔だが、ニコル!〕
〔大丈夫、行きます!〕
ブリッツガンダムに装備された固有兵装となる一つは、周囲から景色に溶け込み相対的な透明化をする事が出来るミラージュコロイド・ステルスシステムを搭載しており、これは機体表面に特殊な粒子を定着させた物で視覚的にも電子的にも、外部から行われている探知を不可能にさせてしまう優秀なシステム。
とはいえ、これにも矢張り欠点は存在する。
ミラージュコロイドの展開をすると、ガンダムに使われている折角のPS装甲が展開不能と成ってしまう為に、展開中の防御力は正しく物理的には神装甲な筈なのに紙装甲にも等しいし、スラスターによる移動をすると、ノズル周りの粒子が吹き飛ぶから熱源による反応を見付けられてしまうとかだ。
そんなデメリットに目を瞑っても使えるけど、お陰で固定火器――イーゲルシュテルンみたいな武装すらをも持たされてはいないのである。
「やらせない!」
〔うわっ!?〕
ミラージュコロイドを展開しようとしていたら行き成りの攻撃、その所為でブリッツガンダムの透明化は防がれてしまい、一瞬だが動きを止めてしまったニコル・アマルフィ。
〔ニコル! クソッ、キラか!〕
其処にはエールストライクガンダム、近距離用のソードストライカーでも遠距離用のランチャーストライカーでも無い、中・近距離で闘う事が出来るエールストライカーパックを選んでの闘いだ。
突っ込んで来たイザーク・ジュールが操縦をするデュエルガンダム、そんな彼のフォローをするかの如くで何機かのジンが周囲に侍ている。
〔銀色のぉぉぉっ!〕
「チッ、名前で呼べよ!」
何故か……というか名前を知らないから色で呼んでいるみたいだが、アークエンジェルにしても見た目から『脚付き』とか呼んでいる連中だし、古くからは【機動戦士ガンダム】でも、ホワイトベースを『木馬』と呼んでいたくらいだ。
斬り結ぶ事が出来ない仕様のビームサーベルでの戦闘、其処へジン数機が射撃武装たるマシンガンによるデュエルガンダムに対する援護射撃を行ってきた。
「見える!」
そんなマシンガンの弾丸を、ユートのシルバーフレームが紙一重という僅かな動きで躱す。
大きく躱したのなら未だしも、本当に最小限の動きで躱されたのだから、ナチュラルに対しての彼らは確実にプライドを傷付けられたろう。
〔このっ!〕
女性――否、声質からして恐らくは少女と呼べるのだと思われるが、パーソナルカラーなのか或いは特殊なジンなのか? その理由は定かでは無いけど、漆黒に塗られた機体に乗っているのはどうやら女の子? であるらしい――が、再び放ってきたマシンガン。
「無駄だ無駄だ無駄なのだ!」
次は躱すのでは無く、ラムダ・ドライバによる特殊な障壁を展開して弾丸を弾いてしまう。
〔ハァ?〕
恐らく指揮官機な漆黒のジンのパイロットが、意味不明なまでの防御に驚愕と呆れを含んだ声で疑問の声を上げた。
「喰らえ! さぁ、舞い踊れネビュラよっ!」
シルバーフレームの両腕には今までの機体で着いていなかった装備……それは鎖、星雲鎖と呼ばれる嘗ての仲間たる青銅聖闘士、アンドロメダの瞬が使っていたネビュラチェーンのレプリカ。
元より、ユートは使い易い星雲鎖を生身の方でもよく使っているからこそ、シルバーフレームにも攻防両用で扱えるこれを新装備させた。
これも意味が解らない射程で、意味が解らない分身? による鎖が複数に成る攻撃を繰り出されてジンの一群は何とか躱していたが、遂には内の一機が星雲鎖により躯躰を絡め取られてしまう。
〔うわっ!?〕
視るからに通常のジン、巻き付いて来た星雲鎖により両腕も封じられて身動ぎしか出来ない。
「
それは必ず殺す技と書いて必殺技を期して放たれた攻撃、右腕の角鎖は正しく攻撃に特化された武装である訳だけど、それがどういった原理に基づくものか理解が及ばない範囲にあった訳だが、回転をし始めてガリガリッと金属が削られていく様な不快音が耳をつんざく。
チェーンソーとは、とあるゲームに於いては神すら一刀両断に斬り裂く神殺しの武器(笑)だが、その実態は樹を斬る為の道具でしかない。
とはいえジェイソンを識るなら解るだろうが、人体の解体をする武器としても当然だが使える。
ジンの両腕が削り取られてボディから離れてしまい、直接的にコックピットが存在する躯躰へと鎖は絡めて更に回転が激しく成っていく。
嫌な予感がする……というよりも嫌な予感しかしない、漆黒のジンもデュエルガンダムも早くに絡め取られたジンを救うべくシルバーフレームに攻撃を開始したけど……
「
最早、音速で回転をしているチェーンにより阻まれてしまって、実弾であるジンのマシンガンは於ろかデュエルガンダムのビームライフルでさえ防ぎ切り、ならばと他のジン達が重斬刀を振り被って攻撃を仕掛けてみたけど、か細い鎖なのに何処にこんな力が? と思う程に防ぐ。
それは、デュエルガンダムの持つビームサーベルも同じ結果だ。
そして遂には躯躰すらをも解体されていき、コックピットからは内部の空気が漏れていく。
ノーマルスーツでヘルメットも被っているから無事だが、緑服のパイロットは眼前へと迫り来るチェーンソーと化した星雲鎖に恐怖感しかない、あと少ししたならジンの躯躰の如く自身の肉体も凶悪な鎖に斬り刻まれるのだから。
〔い、嫌だ! こんな死に方は嫌だ! 俺はこんな死に方をする為にパイロットに成ったんじゃ無いんだぁぁぁぁぁっ! 嗚呼、母さん!〕
ギャリィィィンッ! 最後に甲高い金属の音が鳴り響いて、ジンはその躯躰を上半身と下半身へと泣き別れにされてしまうのであった。
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