最後の一人を屠り、増援まで時間があると気が緩んだ時、ある男が現れた。
「やあ、君がエウレカかい?」
「!?」
血の海を作り、死体の山を築かれた戦場に立っている私の背後から、語りかけてきた存在がいた。
誰だ、私の背後をとった存在は。そう思いながら前の方に飛び出し、後ろを取った存在を視認していく。そこにはいつからいたのか分からない、得体のしれない男が立っていた。
「何者だ貴様」
「僕はイーヴァン。闘争を好む、しがない存在さ」
闘争を好むだとか、そんな狂った事を言ってのけるその人の姿を一つ一つ確認していく。
細見の体格で目に傷を負っている以外は好青年の様な容姿、質素なローブを纏い、腰には長剣を帯刀している。物腰柔らかな感じだが、言ってる内容も今のこの戦場で湧いて出てきたのもあって、第一印象は胡散臭い人、だ。
「こんな状況下の中で悪いけど、君の強さを知りたくなった」
「……戦いたいって事ですか?」
「その通り」
にこやかに笑いながら、腰に帯刀されていた剣が抜き、構えてきた。
彼を警戒しつつ、チラ見しながら状況を見てみる。私たちの周り一面は血の海になり、死体の山を築かれた状態で走りにくさに拍車をかけている。敵の増援も、味方の増援も見込めない状況の中で一騎打ちだと、背を向けて逃げるのは得策ではないのが分かる。
何よりも、彼が逃がしてくれる気配を感じさせない。
ならば、私の獲物である大鎌を構えざるを得ない。
「行くよ!」
構えたのが合図になったのか、そう言うや否や脚に力を込めて、突進を繰り出し、私に急接近してきた。
それを素直に受け止める事無く、横に回避し、カウンターを決める様に大鎌を彼に向けて振り払うも、当然の如くと言う様に体を捻り、回避してきた。
勢いが付いた状態から回避行動をとれる辺り、修羅場を潜り抜けてきたのが一目瞭然だ。胡散臭いが実力はあるのが分かる。
「ま、これくらいは出来るよね」
不敵な笑みを浮かべ、余裕しゃくしゃくな様子なのが見て取れる。
だが、私は戦場で戦っていたのもあって疲弊している。敵の増援が来ないとは限らない以上、長期戦は不利になるだけだ。
「……ならば」
魔法の唄を口ずさみながら、自身には魔法の障壁を、大鎌には属性を付与していく。
触れる者に問答無用で切り傷を生み出して出血させ、また同じことをしてくる者に対しての耐性を得る出血の唄。
「……触れたらアウト、短期決戦を狙うのなら良い手段だ」
相手が何をするのか気になるのか、私の唄を止める気が無い様に思えた。
そして、今の内容から何を唱えたのかも見破られていると思って良いだろう、そう思いながら、大鎌を構え直す。
「今度は私から」
脚に力を入れて踏み込み、彼に突撃する。
横に一閃するもしゃがまれて回避されるが、反撃を許さない為に勢いがついたまま一回転し、振り上げる様に一閃しするも、彼は後退して回避行動をとった。それに追い打ちをかける様に更にジャンプしながら詰めて一回転し、切り裂く様にもう一閃する。
だが、これも後退されて回避された。
「ちょこまかと、ならば!」
魔法を唱えながら地に手を付けて戦場で飛び散った血を使い、蔓のように伸ばして彼の腕と足を縛る。血なんて戦場であればどこにでもある。これで彼を無限に縛り付けて拘束し、身動きを取れないようにする。
「回避行動に制限をかける。戦いにおいて実に良い手段だ」
「その余裕な態度、いつまで持ちますかね?」
あの胡散臭い態度を剥がして本性を暴く。
この状況下でも問題無いとでも言うのだろうか?腕と足を拘束されているというのに余裕な態度を崩さない姿に腹が立つ。
「その余裕な顔を歪ませてやる!」
彼の首目掛けて大鎌を一閃し、その胡散臭い存在を刎ね飛ばそうと大鎌を振り払った。
「迂闊だね、拘束を破る相手が存在すると想定しなきゃ」
「な!?」
だが彼は腕を拘束した血の蔓を腕力で引きちぎり、そのまま体を逸らして私の攻撃を回避してきた。
腕力で破ると思わず、突然の回避行動に対して呆気にとられ、戦場だと言うのに致命的な隙を晒してしまった。
「隙あり」
「っ!?」
シャキーンっと音と共に、逆に私の首が彼の持つ長剣によって刎ね飛ばされてしまった。首と胴体が別れる等、普通なら即死だ。ほどなく私の首が地に着き胴体は倒れ伏すだろう。……普通なら、な。
「その首、貰った!!」
別れた胴体を動かし、彼の首めがけて大鎌を一閃する。
誰に対しても有効的だった、初見殺しの反撃。
私には首を狩り取った所で死にはしない。情報を聞いていても存在するはずが無いと警戒しなかった相手が私の首を刎ねた所、逆に首を刎ねられて恐怖のどん底に陥れた、私にしか使えない技。
「その死んででも殺す気概。とても良い闘争心だよ」
「ば、馬鹿な!?」
まさか、情報を信じていたのか、この男、首を刎ねられた私に対して警戒を解かず、胴体の動きを見切り、体を逸らして紙一重で回避してきた。
「でも甘い」
「ぐぅあ!」
胴体を蹴られ、吹き飛ばされた。
いくら胴体と首が別れようと痛覚はあるし、不死身と言う訳でもない。
今まで問題無く行えた首狩りを回避された事で動揺してたせいで、胴体を動かして回避行動をとる事が出来なかった。首と胴体を密着させ、元に戻しながら彼を見る他になかった。
「驕りは腐敗を招く。覚えておくと良いよ」
「く、クソが……」
ゆっくりと歩を進めながら諭す様に言うこの男の、胡散臭い態度を崩せなかった自分に対してか、まだ本気を見せていない彼に対しての苛立ちかは分からないが、罵倒する他になかった。
「よぉそこの兄ちゃん。ソイツを追い込んでくれてありがとよ」
「こ、こんな時に限って敵の増援か……!」
神は私を見放したらしい。いや、神と人間の間に産まれた半神が、どの神も信じなかった私を救おうとする神等いるわけがないか。
私はどうやらここまでらしい。
「よく見ると良い女じゃねか。連れて帰って今までの礼をたっぷりとしてやろうぜ」
私の顔を覗き込んだ男がそんな事を言ってきた。よりによって下種な男が増援に来たのか……神は私が辱めに遭うのをご所望のようだ。
「……駄目だね、君らは戦場に不要な物を持ち込んできてるから」
「あ?んだと?」
さっきの男が、私に対してあれだけ余裕を見せながら胡散臭い態度をとって立ち回っていたというのに、今は打って変わってしかめっ面で怒気を纏っているのが分かる。
何が彼の琴線に触れたというのか。
「ここで殺すというと言うのなら止めなかったけど、辱めるというのなら話は別だ」
そう言って彼が私を起こして魔法で体力を回復させた。
この男、何がしたいと言うのだ。少なくとも敵でも味方でもないと言う事だけは分かるが……目的は一体なんなんだ?
「ねえエウレカ。勿体ないと思わない?」
「……何がだ」
「君はまだ戦う意思が残ってる。だと言うのに彼らは腐敗する意思を持ってる。それに屈するのは実に不愉快だとは思わないかい?」
回復してくれた以上、抵抗する気でいたのは確かだ。
それを見透かされた事に対しては気持ち悪さを感じるが、言い分としては分からないでもない。戦場の中で辱める思考がくるのは不愉快だったのも事実だ。
「ふふ、実に良い。ちょっとばかり私の力を貸すとしよう」
そういうや否や、私に手をかざして何かを送り込んできた。
受け取った自身の内側から湧き出る力を、闘志を、戦火に燃える炎を感じる。
この男、本当に何者だ?胡散臭い感じは拭えないが、今はこの力を存分に使えと、体が命じているのが感じ取れる。
「さあ、存分に頑張ると良い」
そう言われ、体が感じるがままに動いた。
獲物である大鎌を使い、私を辱める発言をした男に接近して一閃。
戦場だというのに警戒を一つもしていなかった男は私の行動に対して何一つ抵抗も出来ず、あっさりと首を刎ねられるのを許し、血の噴水を作った。
「っ!?やっちまえお前ら!!」
刎ねられたのを開戦の合図になったのか、男の一人が怒号を上げ、自身の獲物を構えて私に突撃をしてきた。
一対多という不利な状況だというのに絶望せず、更に闘志が燃えていくのが感じる。誰を優先し、その命を刈り取れば良いのか肌で感じる。
「エウレカ、何も使わないといけないのは鎌だけじゃないよ」
観戦を決め込んだのか、腕を組んで高みを見物をしているイーヴァンという男からアドバイスが送られてきた。どういう訳か今は普段使わない大槌が、長剣が、杖が、槍が扱えるように感じられる。
「ならば今は……」
大鎌を置き、首を刎ねた男から取り回しの良い細身の長剣を抜き取り相手する。
感覚が研ぎ澄まされているのか、一人ひとりの動きがゆっくり感じられ、最小限の動きで回避が行えると同時に、カウンターを決める要領で長剣で装備の隙間を狙い、脇から胴体に向けて突き刺していき、処理する。
「まだまだぁ!」
先程までの疲労が嘘だったかのように体がとても軽く、どんどん思考が、感覚が研ぎ覚まされていくのを感じる。
今も走り込んで大槌を振り下ろし、私の頭を砕かんとする男がいるが、勢いがついたそれを受け止めるのは至難の業だ。ならばその力、逆に利用させてもらう。
「その武器、私が使わさせてもらう!」
「な!?」
振り下ろす直前で回避し、そのまま背負い投げをする勢いで地に叩きつけ、持っていた長剣を彼の顔面にめがけて地面に縫い付ける様に突き刺す。
長剣が使えなくなったが別にいい。コイツが持つ大槌を使えば良い。コイツにはもういらん。
「女が舐めやがって!!」
「その女に蹂躙されてる気分はどうだい?」
「殺す!!」
ちょっとした罵倒で頭に血が上るとは、沸点の低い男だ。
猪突猛進に突っ込めばどうなるかなんて、そこに倒れ伏してる男共を見れば分かるだろうというのに。
連続して槍で突き刺そうとするのを避け、ペース配分をしなかった事で疲れを見せた所で槍の柄を掴んで引き寄せバランスを崩させる。
そのまま倒れた男に向けて大槌を振り被って血の海を作り、肉の塊に変える。
「ナイスミンチィ!」
観戦を決め込んでいたイーヴァンが、私が敵対している相手をミンチにしたのを喜んでいる。
しかし今はそんな彼を気にする暇はない。今は目の前にいる増援の処理が先だ。
落とした槍を拾い、大槌と槍の二刀流にする。扱いにくくて仕方無いが、物は使いようだ。
「そんな状態で立ち回れると思うなぁ!!」
斧を持った男が私に反撃の隙を与えないとばかりに連続で攻撃してきた。
腕力任せの攻撃。一つ一つが大振りで回避自体は容易いが、当たれば首を刎ねられても平気な私であっても重い一撃には変わりないだろう。当たれば、だが。
「ここ!」
「!?」
回避しながら振り被る瞬間を見極め、槍を短く持ち、腕の装備に出来た隙間を縫うように突き刺し、行動を妨害する。そして大槌をそのまま顔面に目掛けて槍のように突き刺す。面攻撃なので槍のように突き刺さりはしないが転倒を誘発させた。
普通なら手痛いカウンターを決められたようなもの。だが、私はまだ、魔法の唄、出血の唄の効果が残っている。と言う事は、だ。
「!?どこから血が!?がぁあああああああ!?!?」
当たった腕から、顔から侵食するように切り傷を次々と生み出し、男の鎧の中を血で満たしていき、状況不明な状態に陥った男は錯乱して暴れ狂う。それももがき苦しんだんだ後、静かに動きを止めた。
「お、おい……やべえぞこの女!!」
「に、逃げろ!!」
恐怖を抱き、戦場だというのに相手に背を向けて、逃走を図りだした。
だが、戦略撤退でもなく、背を向けて逃走をするという事は、煮るなり焼くなり好きにしてくださいと言ってるのも同義な、愚の骨頂の立ち回りだ。
「降伏は無駄だ、抵抗しろ」
大槌を置き、槍を勢いよく放り投げて逃走を図った男の1人を串刺しにしてトドメを刺す。出血の唄はまだ残っている。内部から切り裂かれて絶命を待つだけだ。
そして戦場にある血を使い、血の蔓を作って操って一人、またひとり拘束していく。
「やはりこの武器が一番手に馴染む……」
さきほど置いた、私が使っていた大鎌。これで一人ひとり、血の蔓で拘束された者の首を狩り取っていく。
ブオオォーン
笛が鳴る音がした。これは撤退の合図だ。
戦略的に不利を悟り、一時撤退の為に鳴らすと決めていた音。だが、今撤退するには実に惜しい状態だ。
私はまだ動く、動ける。いや、逆に考えろ、殿を務めるという体で居残れば、相手のターゲットは私だけになる。
身体を覆わんとする戦火の炎が鎮まる事を覚えず、更なる敵を求めているのが感じる。もっと、もっと敵を寄越せ。私に充実感を与えろ。
「エウレカ!何をしている!!撤退だ!!!」
なんて味方の声が聞こえるも気にも留めなかった。
今はこの高ぶる気持ちを抑えずに解放したまま暴れ狂いたかった。私だけの地獄の戦場を駆け回り、生の実感を得たかった。
大槌で武器ごと潰し、長剣で切り刻み、大鎌で首を刎ね、槍で串刺しにしていき、血の蔓を操り拘束したり同士討ちを狙い、血の唄で付与した武器で攻撃し、触れた者を血の海に沈めていく。
「その馬、利用させてもらう」
奪い取った杖で力を増幅させ、血の蔓を操って乗馬していた敵兵を落馬させて、そのまま血の海に変える。
馬を力で屈服させて奪いとり乗馬し、高速で私1人だけになった戦場を駆け回りながら槍で一人ひとり突き刺し、杖で血の蔓を作り、更なる血の海を広げていく。
私の独壇場となった戦場を、ひたすら敵を屠っていった。
―――
「……っ!」
「おっと、危ない。さっきと違って対応してきたの良いよ」
背後から何かが来るのを感じ取り、槍を後ろに向けて放ったというのに、余裕な態度を崩さず回避された。馬は激戦の中、スタミナを無視し走らせた事で倒れ伏したので降りた。
「で、エウレカ。気分はどうだい?」
「気分ですか?そうですね、実に最高ですよ」
「そうかいそれは良かった」
胡散臭い感じは変わらないが、少なくともこの男に授けられた力は本物だ。今までなら出来なかった事も、今なら出来るように感じる。
……この男に勝つにはまだ何もかもが足りないのも感じ取ってしまったが。
「改めて名乗るとしよう。私の名は戦禍のイーヴァン。戦禍を司る、しがない神の一柱だよ」
「戦禍……なるほど、あの噂は本物だったのか」
噂とは、戦場に似つかわしくない、質素なローブを着た男が佇んでいるという噂。
その姿が戦禍のイーヴァンと酷似しているというものだった。
だが戦場に佇むのは自殺行為ととれるし、今まで見かけなかったので眉唾物だったが、今回の件で力を与えられたり、何一つ攻撃が命中しなかったのもあって本物である事を嫌でも教え込まれた。
「戦禍のイーヴァン……いえ、イーヴァン様、これからは私は貴方様の信徒となります」
信仰したい神等いなかった。私自身が神の力を持ち合わせていたのもあって、どこか私以外の敵などいないと驕り、停滞し、腐敗していた。それを気づかせ、鼻をへし折ってくれたのは他ならぬこのお方だけだ。
「入信するのかい?」
「どこか物足りない日々を過ごして居ました。信じる神もいないと。しかし、貴方様に仕え、この力を振る舞うのが良いと悟りました」
「停滞は腐敗を招く。だから、適度な刺激が必要なのさ。君は停滞した今を脱却したいんだね?」
「勿論です」
「ふふ、入信するというのなら、僕は止めないよ」
彼は、戦禍のイーヴァン様は、停滞していた私を苦々しく思い、わざわざ下界に降りて私と対峙してくれたのだろう。他の神が下界に降りる等聞いたことが無い。
変わり者の神、それが彼なのだろう。
「次戦場で会ったら、その首、もらい受けます。それまで洗って待って居て下さいね?」
「信仰する神を殺そうというのかい?」
「おや?戦禍を名乗るのなら、神殺しを行えるのが最上の信徒だと思うのですが。まさか自分は対象外とでも言いますか?」
神々は神々で戦う事があるらしい。
それならば、人が神を殺す事があっても不思議ではあるまい。力の差が歴然としているだけで、神殺しを求める事は悪い事ではないはずだ。それが信徒である存在からであっても、だ。
「いや言わないね。ふふ、その闘争心。実に良い。君に目をつけて正解だったよ。君に、戦禍の加護があらんことを」
――
「エウレカ、前へ」
「ハッ」
撤退の敗戦となったのを勝ち戦に変えた後、将軍に呼ばれた。
周りには軍のお偉いさんが並び立っている中、私1人が中央に立ち、先の戦場での私の功績を褒め称える様に次々と語られているが、正直な所そのような物に興味がなく、右から左へ聞き流す様に立っている。
「従ってエウレカに異名を与える。戦禍の奏者」
「戦禍の奏者……ですか?」
「うむ」
将軍が語るには戦火を中、魔法の唄を口ずさみながら、次々と武器を使い分け、敵の断末魔を響かせていくその姿はまるで奏者のようだと味方から語られた事で思いついた異名だという事だ。
戦禍……ふふ、敬愛するイーヴァン様と同じ、戦禍。悪くない異名だ。
「これからも活躍を期待しているよ戦禍の奏者、エウレカ」
「勿体なきお言葉」
―――
『その軍服、あの将軍も良い趣味してるね』
「……見ていたのですか?」
『もちろん、あの後が気になっていたからね』
部屋に戻り、将軍から渡された軍服の整理をしていた所で唐突に頭の中で声が響いた。どうやら神は頭の中に直接言葉を届ける事が可能らしい。
そして良い趣味というのは、白い軍服の事だろう、白をベースに、ではなく、全てが真っ白な軍服。
『その服を着て返り血に染まる姿を相手に見せつけろって事かな?』
「どっちにしろ私がする事は変わりないですよ」
『衣装一つで相手を威圧できるかそうでないか変わる。君も想像してご覧?汚れが目立たない相手と、返り血に染まった服を纏って襲ってくる相手、どちらが相手を威圧できると思う?』
「……なるほど」
まだまだ私は未熟者だなと思った。衣装から威圧か……そう考えると、色に染まりやすい白い軍服とは将軍様も考えたものだ。洗いはどうする気だとも思うが。
しかしそれはそうと疲れた。シャワーなどを浴びて寝たいところだが、それをする気にもならん。もう寝るとしよう。
「おーい雪ー。いるかー?」
「ぴきゅー?」
飼っている雪プチを呼びつけ、抱きしめる。
スライムのようにプニプニした体と、雪と見間違えさせて天敵から身を護る為に、そして体温を下げないようにふかふかの毛を持つ種族だ。
上手く飼育すれば害の無い可愛らしい愛玩となるので、その個体を一体飼っている。
私のひそかな趣味でもある。このプニプニが私に癒しを提供する。
「うん……ん……」
思ったより疲れがあったようで、睡魔に抗える気がしない。
こんな体たらく、イーヴァン様は怒るのだろうか?なんて考えていたら脳内で響いた。
『ゆっくり休むといい。苦難を乗り越えるには休息も必要だからね』
その言葉を聞き、睡魔に身を任せて眠りについた。
ゲームの設定をなるべく拾って書いたSSです。
設定の間違えあったらごめんなさいね
ノリノリで書いたエウレカSS
拙い部分はあると思いますが、こういう信仰もどうかなと思いまして。
戦争依頼を受けてwave毎の合間にイーヴァン様が降臨して来たって感じです。