え?殺し屋?いえ、ただのアルバイトです 作:僕アルバイトォ!!
もっとみんな書け(過激派)
──今は過去、かつて伝説の殺し屋がいた
その男の名は"坂本太郎"。
彼は最強だった。
彼は全ての悪党から恐れられ、全ての殺し屋の憧れの存在だった。
しかしある日、彼は出会った。運命の人に。
所謂一目惚れ。
1人のコンビニ店員に心を奪われ、そこからはトントン拍子の引退・結婚、そしてはてには子も授かる。
そんな彼は今どこで何をしてるのか。
▼▼▼
「──テンチョー。カッブ麺ばっか食ってないで品出し手伝ってぇよ」
「………今食べ終わる」
とある個人商店。
そこで制服のエプロンを身につけ、棚に品物を並べつつ俺はレジカウンターに座る太ったアラサー男に声をかけた。
彼はのんびりとカップヌードルを啜りこっちをボケーッと眺めてるだけ。
そんな様子にため息をこぼし、伝家の宝刀を俺は抜いた。
「はよしないと葵さんに言っちゃうっすから──」
言い終える前に男の姿は掻き消え、気がつけば俺の背後で棚に品物を並べていた。
相変わらず嫁さんには頭が上がらないようで。
やはり世の中女性が強いのだろうと改めて実感した。
さて、テンチョーが仕事に戻ったのであれば。
「次は俺がきゅうけーい!」
「……ずるいぞ」
「さっきまでカッブ麺食ってサボってたでしょーが。俺にも息抜きくだせぇよって」
そう言って、テンチョー食べかけのカッブ麺に手を伸ばす。
まだ温かく、麺も伸びてない。
ではでは手を合わせていただきます、と。
「……これは俺のカッブ麺だ」
瞬間、俺の手元のカップ麺はテンチョーの手に移動していた。
「………じゃあ、新箱とってくだせぇ」
「だめだ。在庫がそろそろ切れる」
「(ꐦ ^-^)」
在庫が切れる前に俺がキレそう。
「じゃあ廃棄の弁当とか……」
「まだ廃棄って時間でもない」
今は昼時。
廃棄が出るとすれば夜。なんならド深夜にならないと基本廃棄扱いにならない。
となると……。
無言の時間が続き、お互いの目が合った。
「………それをよこせ坂本ッ!」
「これはやらん…!」
そこから始まるやいのやいののカッブ麺をかけた戦い。
この戦いはテンチョーこと"坂本太郎"の嫁さん。坂本葵が帰ってくるまで続いた。
▼▼▼
「お兄ちゃん、折り紙折ってー」
「任せろ」
時間は夜。坂本太郎が店長を務める"坂本商店"、その2階。
坂本家のお家に俺はいた。
目の前にはテンチョーの娘、花ちゃん。
彼女は手にした折り紙を差し出しながらニコニコと話しかけてきた。
カワイイ( ᐛ )
こんなんお兄ちゃんになっちゃう。
「花の相手させてごめんねー」
「いっすよ別に苦じゃないんで。むしろ懐かれてんのは嬉しいっすから……ほい、兎さん」
「わぁー!凄い!」
渡した折り紙野ウサギを手にしはしゃぐ花ちゃん。
(*´ω`*)
非常に良き光景。カワユスカワユス。
「……花に対して変な気を起こしたら殺す」
「起こすか」
殺気を感じる言葉に呆れてしまう。
まだ5歳、今度小学生に上がる女の子に変な気なんて起こすわけないでしょうが。俺をロリコンと思ってるのか?今すぐその認識を改めて頂きたい。
「こら、あなた。殺すーなんて物騒なこと言わないの」
「……はい」
「やーい、タロさん怒られてやんのー」
そう言うと今度はしっかりと殺気の籠った気配とか視線を感じた。
へっ、そんなもので俺がたじろぐと思うたか。ばかめ。
「さっ、みんな夕飯できたよ。テーブル開けてー」
「はーい」
「いやー、毎度晩飯すんませんね」
「いいのよ。いつもパパがお世話になってるし、遠慮しないで」
「うす」
「……少しは遠慮してもいいぞ」
ぶっきらぼうにそういうタロさんにジト目を送る。が、それを無視してテーブル前へと腰掛け食事の準備をしだした。
「ご飯はいつも通りメガ盛り?」
「あ、オナシャス!」
「はーい」
そう言って運ばれできたごはんを前に手を合わせる。
そのまま、坂本家の面々と過ごす夕ご飯の時間。
これが元伝説の殺し屋、坂本太郎の現在の日常である。
そして、そんな中にいる俺は坂本商店でアルバイトをしてるだけの21歳。
"佐藤ヒロ"。
ただの
主人公、坂本の呼び方
・勤務時→テンチョー
・普段時→タロさん
・???→坂本
あたまにある構想じゃ主人公もまともじゃない人ではあるけどその説明をするまで話は続くかな。続けたいなあ。