Re:トリガーには無限の可能性があるんだ!   作:アルピ交通事務局

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第11話

 

 小南パイセンが戦神丸の足を壊した。なにやってくれてんだと言ったからそれは終わりとしておいてボーダー本部に向かう。

 ボーダー本部にある設備の方が戦神丸の修理を早く出来るからと迅さんからアドバイスを貰ったのでボーダー本部にやって来た。

 

「来たか、三雲」

 

「いや、ここの方が修理しやすいんで来ただけです……玉狛の人間になってますけど形式上は政府の人の諜報員的なポジションですからね」

 

 トリガー開発室に向かえば鬼怒田さんが出迎える。

 鬼怒田さん的に有能なエンジニアは1人でも欲しいと思っているのだろうが、俺は戦闘も出来る隊員だ。

 引き抜きに関しては嫌だし、そもそもで自分が作りたい物を作るし量産とか誰でも使えるとかそういうの一切計算してない。

 

「君が噂の三雲か……俺は寺島雷蔵だ」

 

「あ、どうも」

 

「幻龍丸とか色々とデータ見たけど、中々に強いな……操縦出来るかどうかは置いといて」

 

「やっぱそこがネックですよね」

 

 A級は強いからA級だ。例外はあるけどもオペレーターからの支援は受けていた方がいい。

 だから嫌でも優秀なオペレーターは魔神を動かせずB級中位以上のオペレーターが頑張ってるのだが普通に難しい。

 ただ運転するのでなく実際に敵を倒さないといけない。千佳にも空王丸と空神丸と戦神丸の操縦のやり方しか教えてない。邪虎丸とか夏鬼丸とかの操縦方法は教えていない。雷蔵さん目線で操縦+戦闘がシンプルに難しいとなる。

 

「それに関してなにかアドバイスはないか?」

 

「実戦経験積むしか無いですよ……トリオン効率度外視で作ったのは良いけれどもパワー強すぎて使えない魔神ありますし」

 

 邪虎丸がそれである。千佳のトリオンに物を言わせた結果、レバーを数ミリ上げるだけで数十kmの速度をドカンと出す。

 スポーツカーと同じで馬力とか回転数とかそういうのが普通のと比べて高すぎるのでホントに操縦が難しい……鋼衣邪虎丸とか割と洒落にならない火力が出るからな。

 

「あ〜足をバッサリとやられたな……誰がやったんだ?」

 

「小南パイセンがメテオラの弾幕散らして双月でスパッと……ギブアップって言ったのに……」

 

 戦神丸を呼び出せば片足がバッサリと無いのを冬島さんが確認する。

 誰がやったのかを聞けば小南パイセンと言い、簡単に想像する事が出来ると遠い目をした。

 とりあえず戦神丸のもう片方の足を外しトリオンを調整する。

 

「確かエスクードみたいに物質化したトリオンと金属を合わせた文字通りの超合金出来てるんだったか?」

 

「くそ少ないトリオンをコツコツと物質に変換して金属と掛け合わせて作ってます……トリオン体で戦った方が効率良いですけど」

 

「運動音痴にはこういうのありだぞ?」

 

「いや、細かな動作とか出来ないんで最終的にモビルトレースシステム辺りがベストになるんで、じゃあトリオン体で戦えよ!で終わるんで」

 

 冬島さんが戦神丸を見てコレは中々と興味深そうにする。

 一応は龍蒼丸等の設計図やメンテナンス方法は一応はデータとして送っているのだが、緊急時以外は使えない。

 

「2機ずつ用意は出来なかったか?」

 

「この国でそれをやれば、後で痛い目に遭うとポルトガル人は学びましたよ」

 

 バラして構造を1から10まで理解する。

 設計図は平面だったりするし実際の配線図とかそういうのを目視出来ればそれはそれで嬉しい事だ。だから2機用意してほしい、1機は普通に使うために、もう1機は色々と改造や解析に使う為に。ポルトガル人が種子島で銃を売りに来たら2つ買って1つ分解して構造やシステムを理解して量産にありつけたと言う逸話は有名なので下手に量産しない。

 

「コストとかどうなんだ?」

 

「今からのアップデートで俺の手間賃含めて新型の原付ぐらいです……戦神丸1体はスマホのBluetooth機能で音楽が聴ける中古車レベルの値段です」

 

「……高い……いや、安い……基準が分からないな」

 

「物理的に凹まされたらその時点で毎回の修復とかありますから冬島さんレベルのトリオンの人が防衛任務でバリバリ使えば維持コストがバカ高い……冬島さんが設計図を渡してるのに改造していいとかそういうのを一切聞きに来ないって事は塗装とかじゃない機械的な部分のメンテナンスが出来る人が居ない感じですよね……問題はそこですよ、そこ……迅さんがヤバいの来るとかそういうのを言ってきた時に使うぐらいでいいんですよ」

 

 戦神丸の値段はスマホのBluetooth機能が対応する中古車ぐらい。

 販売的な意味合いだったら色々とボッタクれるけれども、戦神丸の値段は格安……でも、維持費が高い。

 防衛任務で当たり前の如く使っていたらメンテナンスが……塗装が剥げたガンダムが戦ってるって絵面的に嫌だ。

 

「ここの回路をこうしてああして……で、次からは刺股じゃなくて槍が出る様にして、足の塗装も真紅にして」

 

「拘ってんな」

 

「冬島さん、自分の仕事をしてくださいよ」

 

「いや、色々と勉強になるから……」

 

 手際とかスゴく良いし、その手があったのかとか思われるし、色々と勉強になる。

 冬島さんはおっさんだが勤勉だなと思いながらも戦神丸の回路を弄ったりパソコンでメンテナンスとかプログラムの書き換えとかをする。

 

「俺が遠征行ってる間にイレギュラー門があったし、なんかこう、対策的なのは?」

 

「近い内に三門市を対象に都市開発計画が行われます……都市開発と言ってもトリオンを蓄えるシステムとかを構築したり、引きこもりとか10年ぐらい主婦で資格をなにも取ってない人とかを対象に色々とやりますんでそこで色々と……大学卒業したボーダー隊員達は隊員以外の仕事を覚えたりもしないといけないですし…………まぁ、それでもなにかを言えと言うのならばトリオン体やトリオンで出来た物質を通さないドーム状の壁で包む……ロックマンエクゼのディメンショナルエリアみたいな感じで」

 

「アニメのロックマンオリジナルとはチョイスが渋い……」

 

 とは言え、トリガー使いならばトリガーオフにして生身に戻ってもう1回換装するだけで全てが終わる。

 トリオン兵を外に追い出さない感じならば普通に強いがドーム状のバリアを維持し続けるのがトリオンコストの問題が入り、そこは三門市民からトリオンを巻き上げよう、それで話が済む。そういうインフラ整備とかもボーダーと提携してしとかないといけないがそこまでになれば数が居るので俺は責任者とかめんどくさいからやらない。

 

「戦神丸の修理完了っと」

 

 冬島さんとラジオ感覚で雑談をしながら戦神丸の修理を終えた。戦神丸は新星戦神丸の見た目になり、刺股から槍にパワーアップを果たした。見た目が変わっただけで根本的な部分はパワーアップしたと聞かれれば刺股が槍になったぐらいだが、それでも普通に強い。

 戦神丸の修理を終えたので玉狛支部に帰るかとなったがトイレに行きたくなったのでトイレに向かい……迷子になった。

 

「ここはランク戦を行うスペースだが……何処が出口だ?」

 

「お、ナイスタイミング!」

 

「あ、どうも」

 

 ソロランク戦の場所に来てしまい何処から出れば玉狛支部に帰りやすい出口に出れるのかと考えていると太刀川さんに出会う。

 太刀川さんがナイスタイミング!と言っているのでとりあえず頭を下げてみれば太刀川さんは近付いてきた。

 太刀川さんの周りには二宮さんと弓場さんが居る。

 

「三雲が作ったのを買ったんだ!」

 

「……お前がか……」

 

「……あ、闇の魔導書のことですか?」

 

 俺から購入したと自慢気に語る太刀川さん。

 二宮さんはお前がかと玉狛支部の人間だからおかしな物は作ってて当然だがと言う反応を示す。

 

「太刀川さん、勝ち具合は?二刀流から1本になって切り替えとかは?」

 

「二宮をめっちゃカモれるから今のところ躓きは無い!あ、でも弓場にはカモられる……なんかならないのかって色々と話し合ってたんだけど、良いところに来てくれた」

 

「……切り替えをどうにかするしかないですよ?」

 

 弓場隊の弓場さんは射程距離を短くして弾数を減らし威力と速度を重視しているタイマン型の性能をしている。

 高速で飛んでくる弾丸に対して闇纏・無明斬りや黒星が処理しきれない……と言うよりは処理するとかなにかをする前にボコられる。

 なんか正しい使い方とかそういうのは無いのか的なアドバイスを貰おうって感じならば切り替えをどうにかするぐらいだ。

 

「アレの攻略法はあるのか?」

 

「その辺に落ちてる石を顔面に投げつけてノックバック判定がある内に速度重視の弾丸で撃ち抜く」

 

 二宮さんが闇の魔導書の対応方法について聞いてくる。

 聞いてくるってことはそこそこカモられたんだなと思いながらも闇の魔導書の攻略法について聞いてくるのでその辺に落ちてる石を顔面に投げつけてノックバックで闇の魔導書の発動の頭の意識が消えている中で速度重視の弾丸を撃ち抜く。

 闇の魔導書は使うって意識をしていなければ使えない。自動で使い続けてたらトリオンがスゴい勢いで減っていくので意識して使わないといけない。感覚的に言えば自転車を漕いでる時と同じ感覚でいいからその辺に落ちてる石を投げてノックバック判定を出す。

 

「……そんなのでいいのか……」

 

「むしろなんでそれをしてないんですか?その辺に落ちてる石を投げつけるだけで剣の間合い以上の攻撃が出来ますし、人間相手ならば驚いたりなにかが飛んでくるの反応で一手奪えますよ?」

 

「……おめえ、それは太刀川さんに失礼だろ……」

 

「なに言ってるんですか、その辺の落ちてる石を投げての攻撃は日露戦争で普通にありましたからね」

 

 石を投げるなんて野蛮とか失礼とか思ってる弓場さん。

 その辺に落ちてる石を投げての攻撃は日露戦争で実際にあったと言えばマジかよと驚いている……まぁ、その時代になれば戦車とか銃弾とかが当たり前の戦争で刀とか出番無いからな。

 

「ところでなんで本部に居るんだ?なんかスゴいトリガーを売りに来たのか?」

 

「小南パイセンにぶっ壊された戦神丸を修理に来て今終わったところです……パイセンやめてって言ったのに……」

 

「ほぉ……結果は?」

 

「俺の負けですが10分の足止めは成功しました」

 

 なんでここにいるのか気になった太刀川さん。

 戦神丸が小南パイセンの手によって破壊されたので修理しに来たことを言えばパイセンとの戦闘結果を聞く。教えれば小南パイセンを10分くらい足止め出来たと言えば太刀川さんは面白い玩具を見つけたという顔をする。

 

「嫌ですからね」

 

「え〜いいじゃねえか。壊れても修理出来るんだろ?」

 

「……」

 

 小南パイセンと同じ感じの空気が生まれている。

 二宮さんや弓場さんがあの小南を10分くらい足止め出来ると驚いている……そんな中で弓場隊のオペレーターの藤丸ののさんが現れた。

 

「弓場、そろそろ防衛任務だぞって……玉狛の」

 

「どうも……とりあえず使うか」

 

 太刀川さんが戦ってくれよと言う。このまま行けばパイセンの時と同じ二の舞になる。

 仕方がないからコレを使うかと匣を取り出して開匣、ヘラクレスオオカブトことアルケイデスが出てくる。

 

「うぉ!?ヘラクレスオオカブト!?」

 

「太刀川さん……俺は戦神丸で戦うのは嫌です。なので、帰ってください」

 

「え〜……ぉぅ……」

 

 アルケイデスを出した後に戦神丸では戦わないと言えば太刀川さんはそれでもと喰らいつく……かに見えたがあっさりと引いた。

 二宮さんは太刀川さん攻略法、石を投げるを覚える為に何処かに行った。

 

「……太刀川さんが引いた?……」

 

「アルケイデスの性能半端ないな……」

 

「……そのヘラクレスオオカブト、なんかあんのか?」

 

 戦闘狂の太刀川さんが急にやる気を無くした様になり引いた。読み通りと言うべきかアルケイデスは恐ろしい性能をしている。

 流石はそこそこ手間を掛けて作ったトリガー使いを相手にするのを前提に使った匣兵器だ。藤丸さんがヘラクレスオオカブトになんかあるのかを聞いてくる。

 

「アルケイデスはトリオン体で握り潰せるぐらいには脆いですけど、周りの空気を操る事が出来るんです」

 

「空気を操ったらああなるのか」

 

「……空気の比率は知ってますよね?」

 

「窒素が8割で酸素が2割だろ」

 

「ええ……その比率を変えたりするんですよ」

 

「……それって要するにアレだろ?富士山とかの酸素が薄いところとかで心肺機能を高めるとか酸素カプセルで高濃度の酸素を吸って自然治癒能力を高めるとかだろ?それで太刀川さんをどうにかする事が出来る感じがしねえぞ」

 

「空気の中にある酸素と窒素の比率を変えてそれを取り込めば神経が狂いますが、それ以外にもアルケイデスにはフェロモンを放出する機能があるんです。戦いたいぞという闘争心を剥き出しにしている鎮静フェロモンを放出して今はその気分じゃない、その状態にしたんです」

 

 ヘラクレスオオカブトことアルケイデスは普通のトリオン体で踏み潰せば破壊出来るぐらいには弱い。

 速度はそれなりにあるがパワーは無いが……空気の比率を変えたり色々なフェロモンを放つことが出来る。

 

「トリオン体は無呼吸でも生身の数百倍は動けますが、基本的には人間は呼吸をある程度は意識しないと止めない、無意識で呼吸をする。現に今も弓場さんがトリオン体ですが当たり前の様に呼吸している。トリオン体の栄養吸収率は半端じゃない、比率を変えた空気を吸えばトリオン体はそれをとても高い吸収率で取り込み、生身の肉体に影響が及び酸素中毒になり神経が麻痺をする。勿論タネさえ割れればそれに合わせて取り込む酸素濃度を変えれる……だから今度はフェロモンを使う。鎮静フェロモンなんかでやる気を奪ったりする……他にもストレスを増やして疲れさせるフェロモンで相手のコンディションを最悪にするなんかも出来る……」

 

「お前……真正面からどうにか出来ねえのか?」

 

 やってることが汚いなと藤丸さんはちょっと軽蔑してる感じがする。

 

「太刀川さんを鍛えた忍田本部長の様な指導者のもとボーダーの優れた環境下で徹底的に鍛えても俺自身の基礎戦闘力の底は直ぐに見える。色々と頑張ってますが中々にトリオン器官が成長しない……それこそ米屋さんレベルのトリオンがあれば王道的な戦闘能力はもっと高めれます…………コレでも色々とやったんです。その結果が自分を強化するのでなく相手を弱体化させるデバフな戦法」

 

 クソゲーや死にゲーと言われればそこまでだろう。

 だが、コレ以外に道は無い。勿論俺なりに基礎的な戦闘能力は高めるが限界は直ぐに見えてしまう。

 実に三雲修らしい戦法、答えだなとなる。

 

「1が10になるよりも100を10にする。3の男が4になるのでなく何処かにある3以上の数字に掛け算をする……それが俺の出した答え……と、長々と言いましたけどアルケイデスは扱いが難しいので俺にしか使えません」

 

 この能力は割と知識を使う。だから千佳には貸していない。

 鎮静フェロモン以外にも色々なフェロモンがある。それの知識が必要で、アルケイデスにコレを生み出してと命じて気流を操作してトリオン体にダイレクトに叩き込む。

 

「これ、応用したら惚れ薬とかと同じ能力になったりしますしね」

 

「惚れ薬って……今時そんな物ねえだろ。漫画でも出てこねえぞ」

 

 一番最悪な使い方を知っている。

 アルケイデスの能力を応用すれば惚れ薬と同じ能力になる……藤丸さんは惚れ薬なんて今時無い、オーパーツだなんだと言う。

 じゃあ、使ってみるかとアルケイデスを藤丸さんに近付けて藤丸さんの顔を見つめる。

 

「藤丸さん、クリスマスにデートをしましょうよ」

 

「っ……えっ……あっ……そっ……………」

 

「こういう使い道も出来るんですよ」

 

 藤丸さんにクリスマスにデートをしようと申し込めば藤丸さんは顔を真っ赤にした。

 なにをしたかと言えば性フェロモンなんかを脳に直接送り込んで俺を異性として意識してしまうかの様になりときめく。

 まぁ、こういう風に使うことが出来るんだぞとなったので俺は帰る。

 

「メガネくんはお尻よりおっぱいか……」

 

 玉狛支部に帰れば迅さんに酷いことを言われた。





 ヘラクレスオオカブト型トリオン兵

 戦闘をしてくれるアニマルタイプのトリオン兵が出てくる匣兵器を作る過程で自身のトリオン能力では強いパワーを持ったトリオン兵は生み出せないと判断した結果作られたトリガー使いを想定したトリオン兵。
 羽根を用いて空を飛んだりすることが可能でありヘラクレスオオカブトと同じ原理で空を飛ぶのでコストが掛からない。
 速度はギンヤンマ程なので頑張れば攻撃は当てることは可能であり100円ショップの虫取り網で捕獲しようと思えば頑張ればできる。

 攻撃能力は皆無、防御能力も皆無。固有の能力は2つ、空気の比率等を変える気流操作と無味無臭の様々なフェロモン。

 トリオン体は通常の数百倍息を止める事が出来るが呼吸と言うのは基本的には意識をして止めるもの。
 大抵のトリガー使いは意識して無呼吸で活動をしているわけではないのとトリオン体はとても影響吸収率が高い点から高濃度な酸素を吸わせて酸素中毒にする、フェロモンを匂わせて闘争心等を奪うと言うそこそこ壊れた性能をしている。

 対処法はメテオラなんかの爆弾で爆風を起こして気流を無理矢理動かすこと

 ヘラクレスオオカブト型のトリオン兵なのでヘラクレスからアルケイデスと修は名付けているがトリガー使いを想定したトリオン兵でトリオン兵を撃退するトリオン兵は別に居る。

 元ネタは家庭教師ヒットマンREBORN!の匣兵器
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