Re:トリガーには無限の可能性があるんだ!   作:アルピ交通事務局

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第17話

「コレがこうしてああしてで……」

 

 玉狛支部にやってきて黒トリガー使いを相手にした場合を想定しての黒トリガー使い撃退用のトリガーを開発する。

 具体的になにがどうなってというのは頭の中で浮かんでいるので細かな設定とかプログラムとかを入力していく感じである。

 

「えっと…………」

 

「頑張れ、チカ……意外と簡単だ」

 

「うん……」

 

「ただいま〜……お、勉強中かな?」

 

 宇佐美さんが玉狛支部に帰ってきた。

 俺はトリガー開発、遊真は一般教養の勉強……学校側から成績表とかつけられないし内申点とかも無いから課題を出された。

 遊真的にはこんな物を破り捨ててはB級に上がる為の個人ランク戦でB級に上がりそうな奴をカモにB級に上がりたいだろうが、コレをやらないとボーダー推薦で三門第一高校に入れない。提出期限もあるので強制的にやらせている。

 

「俺はトリガー開発ですよ……黒トリガー撃退用の」

 

「ああ……アレは面白い発想だね」

 

「マトリョーシカとかから連想しました」

 

「千佳、ヒントは?」

 

「…………ください……」

 

「有吾さん、なにしてるの?」

 

「修が作った問題の解き方を教える講師……修が教えればそれでいいんだが修は忙しそうだからな」

 

 有吾さんが千佳にヒントが必要かと聞けばもう無理だと千佳はヒントを求めた。

 宇佐美さんがなにをしているかと聞けば俺が作った問題の解き方を教える講師、アドバイザーをしている。

 問題か!と宇佐美さんがホワイトボードに書かれている問題を見る。

 

 

 問1 対戦型のカードゲームで以下の効果の有用性を答えよ

 

 相手のデッキトップ5枚を確認し好きな順番に並べ替える

 

「……修くん……コレって千佳ちゃんに戦術の基礎を教えたいから?」

 

「ええ、そうですよ……将来的に出来る玉狛第二は俺と遊真と千佳の3人になる。遊真と言う小南パイセンをタイマンで倒せる駒、千佳と言う規格外のトリオンを持っている……俺自身はカスで天井も割と直ぐに見えるので戦術面で頑張るしかない。けど、俺だって人間なので考えないし思わない方向性は存在してます。だから、千佳にはこうすればいいとかここはダメなんじゃないかという意見を言えるようになってほしい……戦術はある程度は立てますけど、合う合わないとかありますし」

 

 千佳に戦術を学んでほしいから教えている。

 具体的になにをすればいいのか云々は言わない。原作知識を合わせて色々とやっているが、それでも千佳は原作と大して変わらない。

 戦うと言う意思はあるけども出来れば戦いたくない、そういう事を思っているがなってしまったら受け入れる。でもやっぱり怖い、そんな所だ。

 

「じゃあ、ヒントを与えるぞ。対戦型カードゲームだ。トランプとかじゃなくてカードゲームだ……モンスターを召喚しモンスターの能力を使ったり他のサポートカードを使う。コレが対戦型カードゲームの基礎的な事だ……そして対戦型カードゲームなので相手を倒す、相手を攻撃する……どうやって?」

 

「……モンスターを使う。モンスターの能力とサポートカードを使う……デッキトップ5枚を入れ替えれるのは……相手のデッキを知れる?」

 

「それもあるにはあるが大抵のデッキにも入れておけば問題無い汎用性の高いカードがデッキトップ5枚に固まっていたら?」

 

 汎用性の高いカードがデッキトップ5枚にあるかもしれない。

 そうなったら……どうすればいいのだろうか?相手がどういうデッキ構築なのかが分からない。

 

「ヒントは与えた……これ以上は与えられないな。そこまで与えても無理ならそれは無能だから」

 

「…………デッキトップ5枚を入れ替える………う〜ん……う〜ん……」

 

 割と簡単な問題だが千佳は悩む。

 戦術とかそういう能力が無いのは公式設定集とかに載っているから仕方がないが……1から10まで全ては教えられない。

 コレに関してはホントに優しい、優しすぎる問題だ。何故ならばちゃんとした答えが存在している問題だからだ。答えが無い、そんな考えもあるのか!な国語の問題じゃない。

 

「……有吾さん……………だよね?」

 

「ああ、そんな感じだ」

 

 宇佐美さんは少しだけ考えるが直ぐに答えは出る。

 伊達にA級のオペレーターをやっていない。機械操作以外にも戦術はしっかりと噛っている。

 

「うぅ……千佳ちゃんにヒントを出したいけどここは心を鬼にしないと」

 

 ホントの意味で千佳が成長するにはヒントを出しすぎてはいけない。

 与えられたヒントの中には答えが入っている……が、千佳は分からないとなる。でも、問題という事はなにかしらの答えがある。なにかしらの答えを探さないといけなくて最適解かどうかは分からないがヒントは貰っている。

 

「相手のデッキトップ5枚を入れ替えれるのは強いな」

 

「……強い……」

 

「遊真」

 

「別にヒントじゃないから問題無いだろ?」

 

 相手のデッキトップ5枚を入れ替えるのは強い効果だと遊真は済ました顔で言う。

 コレを戦術に置き換えればとても楽だ……なにかある、なにかある筈だと千佳は思考する。

 

「モンスターカード、サポートカード、デッキトップを入れ替える……相手のデッキトップ5枚を見れればどんなデッキなのかが想像出来る。でも、どんなデッキにでも入れることが出来る汎用性の高いカードがデッキトップ5枚だった場合だとデッキ内容が分からない高いカード……分からない……」

 

 千佳は言葉にしてゆっくりと答えを考える。

 ギブアップと言うのならばギブアップと言えばいいが、答えがある問題で周りの人達はヒントを多く与えてくれている。そして正しい答えがある筈だと千佳は思っている……答えがある問題だからとても優しい。

 

「分からない……答えが分かりたい………………………………………ごめんなさい。分かりません」

 

「じゃあ、更にヒントだ。デッキトップを入れ替えれば相手にとってどういう状況になる?」

 

「……欲しいカードが絶対に来ない?」

 

「その欲しいカードってのはなんだ?」

 

 欲しいカードが絶対に来ない、じゃあそもそもでその欲しいカードはなんなのか?となる。

 強いパワーを持っているもしくはモンスター、もしくは強力なサポートカードが欲しいとなる。

 

「欲しいカードは欲しいカードで……相手の中にあるコンボを決められない?……相手のデッキトップ5枚操作は相手が欲しいカードを相手に渡さない」

 

「……じゃあ、それを戦術に置き換えた応用方法は?」

 

「……相手の得意なフィールドを使わない?そういう感じの状況を起こさせないように色々な妨害が出来る?」

 

「惜しい、もう1つ踏み込め」

 

「……相手の得意なフィールドで戦う?……え、でもそれは自分には不利なんじゃ……」

 

 有吾さんがもう少し踏み込むように言えば出来そうな事はそれの逆、相手の得意なフィールドを用意することだ。

 相手にとって得意なフィールドならばそれは自分にとって不利……自分にとって得意なフィールドで戦った方がお得だ。

 

「ホントにそう思うか?相手が相手の得意なフィールドで戦う、コレが悪いことか?」

 

「………………」

 

 有吾さんが得意なフィールドで戦う、それがダメな事なのか?と聞く。

 自分にとって利益が無いのだから悪いことじゃないの?と千佳は疑問に抱くが、悪いことじゃないなにかがあると言っている。

 なにかあるんじゃないかと千佳は思考する。

 

「………………相手の得意なフィールドだって分かることが良い事?……………相手がなにをするか分かる?」

 

「……もう1回纏めてみろ」

 

 相手の得意なフィールドにした場合、相手の得意なフィールドだと分かる。

 そこに至った。なので千佳に纏めるように言う。

 

「デッキトップ5枚操作は相手に欲しいカードを手にさせない、相手の選択肢を決める。相手の得意なフィールドだと相手はなにをするのかが分かる。あえて相手の得意なフィールドにしてそれに対してカウンターの様な戦術を使う?」

 

「正解だ」

 

 デッキトップ5枚操作は相手の行動を制限させられる。制限させられると言うのならば相手の選択肢は限られている。

 相手の選択肢が限られるという事は読みやすい、それに応じた戦術を取ってくる。相手の手札が分かっているのならばそれなりの対応が出来てカウンターが可能だ。

 

「デッキトップ5枚操作の効果は相手に欲しいカードを取らせないもあるが、わざと欲しいカードを握らせる。コンボに必要なカードを握らせコンボの途中で妨害する。そうすれば最終的に現れる強いモンスターとかが出ない。そして他にもなにか別のコンボに使えていたカードを無駄に消費させる……コレを戦術に置き換えればバトルフィールドを弄くれる場合、あえて相手の得意なフィールドにする。相手にとって得意なフィールドならば定番の手を使う。それに対するカウンター戦術等を用意する。相手の動きが分からないならば動きやすいように誘導する」

 

「…………そういう手もあるんだ……」

 

「……修はなんで分かってるんだ?」

 

「こんなのカードゲームを少しでもやったことある人なら簡単に浮かびますよ」

 

 俺がこんな戦術を知っている理由を聞くが、こんなもんカードゲームやったことがあるなら簡単に浮かぶ。

 相手のデッキトップ5枚から相手のデッキをイメージ出来るのもあったりするが、1番は確認よりも操作だ。デッキトップ5枚を操作することが出来るのは相手の出来ることの制限だ。汎用性の高いカードとかはなんとも言えない……遊戯王とかだったら強欲な壺みたいなドローカードがあればそれで大体は解決するからな。

 

 問2 爆弾の種類を考えろ

 

「爆弾って事はメテオラだね……う〜ん……修くん、コレって複数の答えがある感じだよね?いきなり難易度上がってない?要するにメテオラの使い道を考えろって事でしょ?」

 

「そうですけど……爆弾の使い方を答えろってことはメテオラの使い方がいくらでもある。ただ純粋にメテオラで相手を爆撃する以外の使い道を考えろって事です。答えは幾らあっても問題は無い……千佳、なんでか分かるか?」

 

「……私がレイジさんや小南先輩に勝ってる部分がトリオンだから?」

 

「そう」

 

 俺はパソコン操作を一旦止める。ホワイトボードに綺麗な八角形を描いた。

 トリオン、攻撃、防御・援護、機動、技術、射程、指揮、特殊戦術と八角形の頂点に付ける。コレはボーダー隊員のステータスだ。

 

「まだ千佳の詳細なデータが出ていないからなんとも言えないが、強い隊員はこの八角形が大きくて綺麗だ……じゃあ、満遍なく大きくしよう。そうなると色々なスキルを求められる。射程が欲しいとなれば嫌でも狙撃手にならないといけない。攻撃が欲しいならば攻撃手や射手にならないといけない。どうしても得意不得意があるから無理だ……時間が足りないのもある。だから、どれでも良い。自分の中にある8つの矢印のどれかを突出させる……この中で1番難しいのがトリオンだったら千佳は負けていない。じゃあ、トリオンが武器になる戦闘スタイルを開発しよう。そうすれば他の矢印も自然と伸びる……仮に綺麗な八角形がある。オール7だとしてオール8の人が相手になった場合、データ通りの結果になる。この戦闘スタイルの1番の利点は全ての能力が平均的に高い奴に対して、その大きな数字をぶつけて勝てる。一見、相手の方が格上に見えてもその部分を武器にすれば勝てる……要するに自分の長所を相手にぶつけるんだ」

 

 色々と言ったが自分の長所をぶつける、それこそが戦闘の基本だ。

 じゃあ、自分の中にある戦闘に使える長所がなんだと言われれば……とは言えそれが出来るのは限られている。大抵は最適解探し、外に答えを求めがちで真似をする。

 

「才能の有無は置いといて努力したり時間をかけた分だけそれ相応のリターンがあるものは先にスタートした奴がどうしても勝つ。長距離マラソンと同じだ。途中で速度が落ちるとしてもそれでも前に進む。その点では俺と千佳は劣っている。遊真と宇佐美さんは経験豊富だ」

 

「……うん……飛び級するには満遍なくじゃなくて1つに絞る……トリガーを使った戦いは個性を尊重してるからそれで戦える」

 

「そう、こっちの世界の戦争はレイジさんの様にガタイの良いムキムキがアサルトライフル装備したり戦闘機に乗ったりする。自衛隊なんかの戦い方は個性を否定する、効率を徹底的に突き詰め最適解を出してそれだけで戦う、生身の為に限界があるのでそれの対抗策云々があまり出来ない、既存の電気の科学技術には限界が見えているから個性は否定される。◯◯と言えば◯◯が強い!は不要、個性があるから武器がある。だけどその逆、◯◯と言えば◯◯は下手くそ、個性があるから弱いというケースの方が多い」

 

 戦争において個性とは要らないものだ。

 如何にして素早く細かく丁寧に動いて戦えるのかだが、近界民との戦いもといトリオンでの戦闘は個性が売りだ

 

「……オサム」

 

「なんだ?」

 

「何処で学んだんだ?」

 

「敷いて言うのならばスポーツ漫画、その中でもテニスの王子様と言う漫画だ。テニスプレイヤーとはこうあるべきものという固定概念ではなく、スタミナが売り、パワーが売り、テクニックが売り、スピードが売り、メンタルが売り……相手のスタミナを削る持久戦をする、5試合中の3試合を勝てば良いから先に行う3試合に戦力を寄せる、全てのステータスが高い上で他の人が真似出来ない武器を使う、教科書通りを極める……意外とバカに出来ない」

 

 色々と言っているが、こんなのを何処で学んだんだと遊真が聞いてくる。

 個性を活かした戦術云々は戦争でなくスポーツで学ぶ、テニスの王子様は色々なキャラがいる。全部を可能にするキャラは居ない。1人1人が独自の個性がある。

 

「テニスという1つの競技に対して無数の答えがある……じゃあ、問題を戻すぞ。メテオラと言う爆弾に対する答えを出してくれ」

 

 千佳に色々な問題を出す。

 俺は原作知識とか三雲修じゃない部分のおかげで嫌でもそういうのは分かるし色々と考えてしまう……妄想する事が出来る人は嫌でも頭の回転が速くなるからな。

 

 問3 普通と秀才と天才の違いについて答えよ

 

「コレは…………なんだろ……」

 

 爆弾の色々な使い方を教えたので3問目に移行する。

 普通と秀才と天才の違いについて答える。コレに関しても千佳は悩む。今度は直ぐに答える事が出来ない……宇佐美さんもコレは具体的にどういう風に違うかと言われれば答えづらいと言う顔をしている。有吾さんも答えを出しづらそうにしている。

 コレもコレで答えが無い問題の1つ、普通と秀才と天才の違い……

 

「まぁ、コレはザックリで良い……いや、答えを言うから考察してくれ。天才はまともじゃない奴、秀才は優等生、普通はそのどちらにも当て嵌まらない、天才というのは概念は掴んでも固定概念には捕まらない奴だ」

 

 真面目であることは時として悪癖なんだ。個性を尊重し武器として戦うならば、まともってのは目指しちゃいけない。

 秀才は概念を掴むのが上手い。でも、固定概念に捕まってしまう。天才は概念を掴むのが上手い。でも、固定概念は無い。

 アニメのポケモンのサトシくんが良い一例だ。サトシの戦闘スタイルは◯◯とは◯◯であることという考えに捕まっていない。コレにも使える筈だとなる……とは言え、基礎的な部分が無いので肝心な所やどうでもいいところで負けるのが多い。基礎はしっかりして個性を伸ばすのがやっぱり1番だ。




この修の指揮能力は8,5ぐらいです
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