Re:トリガーには無限の可能性があるんだ! 作:アルピ交通事務局
「「「おめでとう!」」」
「……なにが?」
「隠すなって!B級に昇格したんだろ?」
何時もの様に学校に向かえば三好を含めたクラスの奴等がおめでとうと言ってきた。
なにが?と思えばB級に昇格したことについて言ってきてスマホを見せてくる。ボーダーの公式サイトに俺の名前が載ってる!と三好は嬉しそうにしている……
「ボーダーの人間じゃないって言ってたのにボーダーに入ったんだな」
「入らないといけない状況になったところはある……」
三好は俺がボーダーの人間じゃないと思っていたのにボーダーに入っていた事を意外そうにする。
俺的には入りたくて入ったと言うよりは迅さんにハメられて入れられたに近い。その気になれば向こうに行く手立てはある。
ボーダーって実際どんな感じなんだ?等の質問攻めにあう……答えていい情報とそうじゃない情報があるので質問はやめてくれと思いながらも昼休みを迎えた。
「オサム、モテモテだったな」
「モテモテで嬉しいとは思わない」
一躍クラスの人気者になっていると遊真は笑みを浮かべている。
まだB級に上がっていないからお前はこんな風にならない……三門第一高校はボーダー隊員が当たり前だからこういう空気は発生しないだろうな。でも、三好は……いや、深くは考えないでおこう。
「修くん、遊真くん、お待たせ……」
「どうもっす」
「同じ狙撃手志望の出穂ちゃん」
「ああ、あの時に居たな」
千佳が狙撃手志望の出穂と一緒に屋上にやってきた。どうもと頭を下げたので俺達もどうもと頭を下げた。
千佳がアイビスで大穴を開けた時に狙撃手志望の新人C級の中に居た、それはハッキリと覚えている。千佳の土下座を見れた。
「メガネ先輩、なんだかんだでボーダーに入ったんすね」
「玉狛支部の人に上手い具合にハメられてな……ぶっちゃけ千佳の規格外のトリオンと俺のトリガー工学があれば大抵の事はどうにでもなるんだ」
なんだかんだでボーダーに入っていることについて指摘されたので誰とは言わないがハメられたと言っておく。
千佳の規格外のトリオンとトリガー工学があれば大体どうにかなる。空王丸の上からのトリオン爆弾でどうにかなる。
「トリガー工学かぁ……やっぱ難しいんすか?」
「一般的な電子工学とは色々と違うな……なにせ不可能と言われている瞬間移動を可能にしている。嵐山隊の嵐山さんが瞬間移動、つまりはテレポートが出来るトリガーを使っているだろ?ああいう感じの皆が想像するベタなテレポートは電気だけの科学では現段階では殆ど不可能と言われている」
瞬間移動は現代の科学技術はまだ不可能だ。
正確には色々とあるが皆がイメージしているテレポートみたいな感じの瞬間移動は色々と……量子力学とかクソややこしいのに入る。
「トリガーではそれを可能としている……林藤支部長に経費や開発費としてある程度は落とせるけども一応は金になる物を作ってくれと頼まれていて義手とか義足を作っている。鋼の錬金術師みたいに神経がしっかりと通っているトリオンで動く機械の腕だ」
「普通にスゴいっすね」
「いや、トリガー工学で基準で見れば割と簡単な方なんだ……極論を言えばトリオン体に換装すればそれでいいんだが、トリオン体に換装したらなにやらかすか分からないし、こう、アイアンマンみたいなトリオン体の上から着るパワードスーツみたいなのを作る感じで」
「オサム、それトリオンとか大丈夫なのか?」
「パワードスーツに関しては色々と考えてる……こち亀で出てきた感じの補助器具のパワードスーツがベストだなと思っている」
こち亀でたまに登場する中川コンツェルンが作っているパワードスーツ的なの。
装備をすればキツい肉体作業云々をどうにかする事が出来る……が、こういうのをやればな……色々と五月蝿いんだ。著作権とか特許とかが。特に特許に関しては大体の技術が「それってこち亀で出ましたよね?」と言われて申請が通らない時がある。
なんか声が大きいとか声が小さいとか言ってくる音声機能もこち亀で出てきたから特許の申請に手間がかかったって聞いたことがある。
「っと、失礼」
電話が掛かってきた。今は学校に居る時間なんだから空気を読めよ。
電話の向こうの相手は国の偉い人だ……三門市をベースに土地開発するとかそういう話はあんまりやらないんだがな。
「はい、穂村尊です……合言葉はハートブレイズ…………ええ、対近界民用に……え?使用許可を取った?……まぁまぁ、世界的ですよ。何処の宗教とは言いませんけどもそこ以外とは仲良しですよ…………ええっ!?アレは完全に俺の趣味で作った遊び道具ですよ!なに勝手に交渉の道具にしてるんですか!?……それ以外にデザインが浮かばなかったんですよ……カードに封印?カードキャプターさくらみたいなやり方だと杖で叩かないといけないんで……はい、はい……覚えとけよ、クソが」
「修くん、荒れてるね」
「……個人の趣味で作った物が売られた」
政府の偉い人が使えそうな物だからなのと後で色々と文句を言われない為に使用許可を貰った。
その結果、俺の完全な個人の趣味で作っているとある物が売られた……向こう側がスゴく気に入っているみたいだ。でもアレはホントに俺の個人的な趣味で作った物だ。だから許可なく売られるのはシンプルにムカつく。まぁ、俺も許可なく二次創作したと言われればそこまでだろうが。
「増田さんが喜んで!と言っていたらしいけども、完全に遊びたいからだろうな……」
「メガネ先輩、大変ッスね……因みになにを?」
「今度、遊ばせてやるから……ハマる奴はめっちゃハマる」
クソぉ、アレは完全に個人の趣味なんだ。1000種類以上のデータ用意するのクソダルいから……そういうのは不霊夢の仕事だ。
夏目がなにを売られたのか?と言う疑問を抱いた。近い内にそれで遊ばせてやるとだけ言っておく……俺はハマり過ぎて夏休みの宿題をやらずに母さんに怒られた。
「そういえば、上からなんか色々とあったよな?」
「あ、来てたッスね……非常事態にはC級もトリガーを使っていいとか、避難誘導をしろとか」
「その手の訓練全くしてねえんだがな……」
一般市民を守りながらの戦いをする、既存のランク戦ではそれをしない。
ただどうやって生き残るのか相手を倒すのかに特化している。スコアアタックみたいなやり方やなにかしらの防衛戦、逃走中みたいに基本的には◯◯をして、途中でパワーアップ出来たり相手を弱体化出来るミッションが開催されるとかそういうのが面白そうだろう。
防衛戦は防衛戦でも文字通り誰かを守るを加えての防衛戦の訓練はしていない。多分、そういうのはA級の人達でも苦手な分野のバトルだ。
「……」
「どうしたの?」
「トリガー使い撃退用のトリガーは昨日完成したが、それに合った戦闘の訓練をした隊員が居ないなとな」
黒トリガー使いに対して対抗するトリガーを昨日完成した。
それに合った独特というか専用の戦闘訓練をしないといけないが時間が無い……何故かって?
「っ……来る!」
今日が迅さんが予知していた大規模な侵攻がある日だから。
雲行きが怪しいなと思っていると千佳のサイドエフェクト、自分にとって害意な存在かどうかを当てる野生の勘もしくは本能的な物が敵が来るのだと感じ取る。それと同時にジリリリと警報音が鳴り響いた。
『緊急警報!緊急警報!門、大量発生!市民の皆様は直ちに避難をしてください!』
「なっ……なんじゃありゃ!?」
「エグいな」
近界民が開く門が大量に発生した。
学校に発生したわけではない、ただ本部の基地からそれなりに距離がある学校の屋上からでも尋常じゃないぐらいに門が開いている。
あのレベルの門が開いているのでそこから現れるトリオン兵云々を考えれば俺は思わずエグいと言う。
「み、三雲、どどど、どうすれば……」
「落ち着け三好。夏目と千佳が学校の奴等を避難誘導するからそれの指示に従うんだ、一般市民には被害は及ぼさない……先生、学校に居るボーダー隊員はここに居る4名で遊真と俺は現場に向かいます」
屋上から急いで教室に戻れば三好が慌てていた。
落ち着けと言ってどうするのかを判断した。遊真と俺は現場に向かう、千佳と夏目は避難誘導だ。
先生に学校に居るボーダー隊員は4名だから無茶は言えないとだけ言っておき、この後にどうするのかを言った。千佳と夏目はトリガーを起動した。学校の先生が主導、ヤバそうなのが来た場合はC級をベースに動くことになっている。
「あった!よかった!」
学校の人達が動き出している中で俺はある物を探した。
最近だと全然見かけないが学校ならば確実にある。学校の何処に置いてあるのかあんまり覚えていなかったが、ここだったよなと向かった。
「オサム、なにしてるんだ?」
「どうせ現場に向かっても俺のスペックじゃ強いトリオン兵は倒せないからな、戦神丸を呼ぶんだ……このテレホンカードで」
「アレって電話で呼ぶんスか!?」
「そうだ。電話だ……メッセージアプリでメッセージを送ったらたまに既読スルーするから電話を使わないと呼べないんだ」
戦神丸を呼び出す為に学校に置かれている公衆電話に向かった。
戦神丸を呼び出す一番正しいやり方、専用のテレホンカードを使い戦神丸の番号に掛ける……メッセージアプリとかそういうのでやり取りしてもいいんだが、その場合だと既読スルーするからな。そしてテレホンカード自体がトリオンの塊なので戦神丸側から表に出るのにトリオンを消費しないという便利物
「1000−10−0っと……あ、もしもし戦神丸か?今直ぐに来てくれ……え?なに?どのキャラも魅力的?……口説き落とすんじゃなくて突き放して嫌われるのが精神的に来る?……75回電話をかければその時点でルートは確定だからな。情報を教えてくれる系のキャラに付き合うことになったんだってNTRされる?いや、それはそうだろう、そういうルートなんだから。それが嫌ならば4にしろ、4はヤンデレになったと思えば口説けるからな。まぁ、逆を言えばそれしか口説けなくなる……あのな、実際に彼女とかが出来たらそっちの方が嬉しい……って、長電話してる場合じゃないからさっさと来い!」
戦神丸に電話をすれば戦神丸がギャルゲーにハマっているのだがとあるヒロインを口説く為に他の全てのヒロインに嫌われてるのが悲しいと言っている。ギャルゲーで口説こうとしないヒロインに対する接し方は色々とある。接し方を間違えれば口説き落としたいヒロインを口説き落とせなくなるから……いや、マジでなにしてんだあいつは。
雷っぽいのが校庭に発生したと思えば戦神丸が出てきた。
「全く、空王丸とかはなんだかんだでしっかりと来るのにお前はなんで1回アクションを踏むんだ」
「……オサムに呼び出されるまで、なにしてんだ?」
さっきまでのぐだぐだな会話を見て、俺に呼び出されるまでの間なにしてるんだ?と遊真は疑問を抱く。
戦神丸は人工知能搭載してて電話越しならば会話を出来たりする……呼び出していない間は色々とやっている。ダイエットとかギャルゲーとかパターゴルフとか意外と多趣味だ……それが原因で来れない時が1回だけあったから軽く殺意が湧いたが。
まぁ、なにはともあれ戦神丸は来てくれたので搭乗しようとすると遊真からレプリカが出てきた。ニュインとレプリカが出てきたと思えばちびレプリカを作り出す。
『オサム、戦神丸は近距離戦闘特化でオサムの貧弱なトリオンで動かしている。通信に割くトリオンですら大事な物だろう。私が代わりに本部や支部に通信を取ろう』
「ありがとう……ホントならそういうのは不霊夢の仕事なんだけどな……後、貧弱は余計だ」
戦神丸に蓄えられているトリオン……俺のトリオンが非常に残念なので少ない。
5時間動かせることが出来ればそれでいい……ただ動かすだけで5時間で戦闘で出力とかを上げないといけない……モールモッドには余裕で勝てるぐらいには戦神丸は強い。パイセンが途中でメテオラ使えばいい!と気付くまでは小南パイセンの足止めが出来ている。それなりに出来る……ただ、うん……どうするか……。
「こちら玉狛第二もとい三雲修、空閑遊真と共に現場に急行」
尚、戦神丸の方が足が速いので空閑は戦神丸に乗っている。
『至急現場に』
「ええ……ところで遊真の黒トリガーの使用許可をください。状況が状況だけに使わないとダメでしょう?」
忍田本部長に現場に迎えと言われたのでついでだから遊真の黒トリガーの使用許可を貰う。
この状況で使えないとか言い出せば流石にそれは無いだろうと思った。
『空閑隊員の黒トリガーの使用を許可しよう』
『ただし警戒区域外での活動は禁止だ』
「……遊真の黒トリガーの情報がボーダー内で定着していないから、なにかの拍子に味方に撃たれるからで?」
『それもあるが黒トリガーは貴重な戦力だ。市民の避難誘導等に使えない』
まぁ、それもそうか。
反論とかそういうのを言う意味は特に無い。現場に辿り着いたので戦神丸の二本の刃で敵をバッサバッサと切り倒す。
『おかしい』
「なにがだ?」
『オサムが倒したモールモッドのトリオン等を解析したがそれなりにトリオンを使われている中々の物だ。他の地域、酷いところだと大軍が埋め尽くされているらしい。如何にトリオン兵が使い捨てとは言え過剰な戦力だ……』
「……多分、そろそろトリガー使いを倒せる強いトリオン兵が来る。そしてそれを倒せる奴が来たらトリガー使いが来るだろ……A級はともかくB級はピンキリだ、個人のポイントだけを見れば攻撃手として5番以内に入る人もB級でモールモッドを単独で倒せないのもB級の中に居る……」
『だが、そうなると……敵もあれやこれやで戦力を分散させてしまう』
「考え方が違う、こっちの世界の人間で近界民を相手に出来るのはボーダーだけだ。モールモッド1体でも市街地に出せばその時点でモールモッドが無双する。そしたらC級が出てくる。戦闘能力は低くてもトリオン能力は充分な奴等が多いっと!?」
「こちら茶野隊!人型近界民を」
それっぽい推理を見せていると茶野隊から発砲された。
俺ではなく遊真が発砲されたので戦神丸の槍の棒の部分をクルクルと回転させて弾けば茶野隊が通信を取る。
それと同時に門が開いた……見たことが無い、いや、知っているには知っているが一応は初対面のトリオン兵……ラービットが出てきた。
「✕ノ字斬り!」
アレはさっさと倒しておかないと厄介だ。
戦神丸の必殺技、✕ノ字斬りを使えばラービットは切り裂かれた……よし、ラービット相手でも戦神丸は通じる……。
「どうやら無事な様だね」
「見た目が違うけど……自前の?」
「嵐山隊、到着しました」
「あ、嵐山さん!人型の近界民が!」
「落ち着いて、彼は味方だ」
嵐山隊も現場に駆けつけた。俺達が無事なのを見て安心しているが茶野隊が人型近界民が!と言う。
嵐山さんは話は聞いているっぽいのか遊真は味方だと言った……それと同時に爆撃音が鳴り響いた。
「なにがあった?」
『本部がイルガーによって爆撃された、装甲が硬いので崩壊は一切ない……だが後2体イルガーがいる』
『それならば問題は無い』
ボーダーの回線がおかしくなっているがレプリカの回線は無事だった。
なにが起きているかを聞けば本部の基地がイルガーの爆撃があった。自爆特攻で突撃してきたがこの前千佳が壁に大穴を開けたおかげで装甲を強化していて壊れなかった。まだ2体のイルガーが居るのでこのままだと危ういと言うが本部長は問題無いと言う。
「このままだとC級が一番危ないです……戦える俺が向かっていいですか?」
『ロボット以外に戦える手立てはあるのか?』
「ありますよ……中距離戦用のトリガーはしっかりと用意してます」
戦神丸を表に出せば色々と噂されたりするのがオチだろう。
メディア的にもまだ出しづらいとかそういうのもあるだろうし、俺1人で問題は無いのか?と言うのがある。戦闘能力に関しては俺はまだブランド力を持っていないから仕方がないと言えば仕方がない。けど、色々な事を想定して色々と用意はしている。
中距離戦に特化しているトリガーもしっかりと用意していると言えば城戸司令は答えた。
『ならば向かうといい』
城戸司令から許可は貰えた。
周りを安全にしてから戦神丸から降りた。
「って、貴方生身で乗ってたの!?」
「無駄にトリオンを消費したくないんだ」
戦神丸から降りれば生身で乗っていたことについて驚かれる。
トリオン体を構築するトリオンすら俺には勿体無いんだ。少しでも節約するところは節約しておかないといけない。
木虎にコイツは正気か!?と呆れられるが、コレぐらい三雲修でもしていただろう。
「本部長、このまま彼1人で行くのは危険です!なにをしでかすか分かりません!私の同行を許可してください!」
『木虎か……分かった。許可をしよう』