Re:トリガーには無限の可能性があるんだ! 作:アルピ交通事務局
「私が後ろを持ってるから遊真くんは安心して前を向いて自転車を漕いでて」
「チカ……つまんないウソをつくんだな」
「自転車に乗る奴は1回は通る道だ」
空閑に自転車の乗り方を教えている。補助輪等については最初から無し、最初から無しなので転ぶ転ぶ。
なので最初は後ろを持って感覚を掴む、向こうの世界でバリバリと戦っていただけあって体を動かすという意味合いで1つのコツを掴んだ!となったので試しに千佳が途中までは持っているフリをすれば転んだ。
自転車は乗るのにコツが居る。BMWの上手い奴はホントに次元が違いすぎる。
1回、ちゃんとした大会を見に行ったが自転車ってあそこまで器用に乗りこなせるんだなとなった。
「お〜居た居た。楽しそうにしてるな」
「あ、迅さん……今忙しいんじゃ」
「大丈夫だ」
空閑の自転車の特訓をしていると迅さんが現れた。
迅さんは忙しいんじゃないのかと千佳が聞く。ラッドが判明したらC級含め総動員でラッドの駆除をした。
今日も今日とてラッドを退治しているんじゃないかと思えば迅さんは大丈夫だと言ってくる。
「3人が居なかったらイレギュラー門の原因が分からなくてさ……ホントに助かったよ」
「そうですか……じゃあ、お礼と言うのは少しだけ図々しいですがモガミソウイチと言う人を知らないですか?空閑はその人を頼りにこっちの世界に来たんです」
「っ……そうか……最上さんは……」
「……死んでるってこと?」
「ああ、そうだ……メガネくん、千佳ちゃん、遊真、明日辺りにでも玉狛支部に来てくれないか?」
「「嫌です」」
「そうか……………え!?」
詳しい詳細等について色々と説明をしてくれるのだろうから明日にでも玉狛支部のとなるので断った。
迅さんは色々説明したりボーダーを経由したりとか色々な事を言ってくるのだろうが、そうはいかないと千佳と俺は断る。
「迅さん、俺がこの数日の間なにもしてないと思いましたか?いえ、そもそもで俺がなにもしてないと思いましたか?」
「えっと……どういうこと?」
「空閑の親父さん、空閑有吾さんはこちらの世界の人間です。なので死んだら死亡届云々を出さないといけない。戦死した云々を色々と説明して、偉い人にこの国の偉い政府の人に空閑は向こうの世界の人間とこちらの世界の人間のハーフだと公式に認めてもらいました」
「……そうなのか?」
「オサムがポンポンと手続きしたけど嘘とかそういうのは特に……けど、半分はこっちの世界の住人って正式に認めてもらったから、向こうの世界は無理でもこっちの世界でやらかしたらこっちの世界の法律で裁かれるとかどうとかで……結局なにがしたかったんだ?」
「俺を監視している奴等は俺に近界民との繋がりがある疑いがあるから、空閑は近界民じゃなくてハーフでちゃんと国籍を得たこの国の人間として登録……迅さん」
「なにかな?」
「今回の一件、具体的にはラッドを見つけた云々はどういう風にボーダーの上の偉い人達に伝わってるんですか?」
ここだ……ここが1番重要なポイントだ。ここを聞き間違えれば色々と大変だからここをしっかりとしないといけない。
「どうって、メガネくんがラッドを見つけたってことにしてあるけど」
「それじゃあ向こう側に恩賞的なので金一封の贈呈ではなく対談する権利をください。向こう側も会いたいと思っているのは確かなので……玉狛支部で上手いこと丸め込んで美味しいところを貰われたら困ります」
「っ……………」
「迅さんはボーダーに俺達を連れてくる事が出来た、空閑はボーダーの偉い人にモガミソウイチさんについて聞ける……Win-Winな関係性ですね」
「………………分かった、分かったよ……」
向こう側が予知で上手いこと交渉したりするのならば使える手は大体は使う。
空閑と千佳と一緒にボーダーの偉い人達に会う権利を貰った。迅さんは上手い具合に誤魔化すか揉み消すつもりだろうが、そう上手くはいかせない。向こう側の住人に会う権利はしっかりと手に入れた。
「はじめましてボーダーの偉い人の皆さん、俺は三雲修……こっちに居る小さな男が空閑遊真、小さな女の子が雨取千佳……空閑遊真は親父さんである空閑有吾さんがなにかあった時にモガミソウイチさんに頼れと向こうの世界からきたそうです」
「っ、近界民!?」
「おっと、そっちがその態度ならばこっちも……カモン、アルケイデス」
城戸司令、忍田本部長、唐沢さん、根付さん、鬼怒田さん、林藤支部長のボーダーの偉い人達の前に後日やってきた。
三輪隊の三輪さんも居るので早めに終わらせておくかとアルケイデスが入っている匣兵器を取り出してアルケイデスを出した。
ヘラクレスオオカブトが出てきたので驚き忍田本部長や林藤支部長がトリガーらしき物を握っている。
「はい、どうぞ」
機密事項の書類ではあるがコピーしていいと偉い人が言っていたのでコピーした。
なんだと渡された紙に目を通すボーダーの偉い人達
「ざっくりと言えば空閑は日本人として日本の国籍を手に入れました。なので近界民とか色々と言って発砲した場合は覚悟しておけと言う書類ですね」
「そんなバカな!?何故こんなことが」
「…………成る程、コレは参ったな」
近界民と思わしき存在は日本人として正式に認められた、三輪さんはありえないと叫ぶがそこまで交渉に持ち込んだんだ。
唐沢さんがここでハッキリと政府の人間と繋がっていると言うことについて理解し、自分達にとって色々と不利な立ち位置に俺が立っていると言うことについて気付く。
「………………………空閑有吾はなにが起きた?」
城戸司令は有吾さんの身について聞いた。
「黒トリガーになって死んだよ……モガミソウイチさんについて知りたいんだけど、どうなってるの?」
「最上さんは死んだよ……風刃を残してな」
モガミソウイチさん、もとい最上さんが何処なのかを聞けば死んだとハッキリと迅さんは言った。
黒トリガーを残して死んでしまった。自分を見て何名かリアクションを取っていたが、最上さんらしき人物は居ない。心の何処かでもしかしたらと言う思いがありそれは的中した。
「そっか……オサム」
「空閑のそのトリオン体に有吾さんのトリオンがある。そこから有吾さんの人格と記憶を引き継いだトリオン兵なら作れるが、黒トリガーの分解に関してはそもそも黒トリガー自体が無いから研究に着手した事が無い」
色々とトントン拍子で話が進んでいる。
それだったら俺も頑張れば黒トリガーを戻せるんじゃないかと思うが生憎な事に黒トリガーに関しては研究サンプルが無いので一切出来てない。あったとしてもそれと同じ能力を持ったトリガーの量産とかそっちに重視する。
「最上さんは昔のボーダー、つまりは旧ボーダーの創設に携わっていて俺は色々と恩を受けた。だから本来最上さんが見ていた面倒を俺が見たいんだが」
林藤支部長が世話になったからと言う。現時点で空閑の保護者は居ないも同然なのでそれに関しては空閑に任せる方針だ。
一先ずは空閑に関しては話し合いを終えた。空閑は日本人、そういうことになっているので勝手に処理とかしたらボーダーはそういう組織という扱いになり後々どうなるのかは言うまでもない。
「それで、俺についてですが俺は殆ど独学でトリガー工学を学んでいて政府の人にトリガーを売りつけて日銭を稼いでる感じです」
「バカな!独学トリガー工学を学んだだと!?」
「別におかしくはないでしょう。近界民の世界でしか採取出来ない特殊なレアメタルでのみトリガーを作れるというわけじゃない。こちらの世界で存在している素材を用いてトリガーを作る、更には量産することも可能なんですから」
俺について色々と言ってくるので先に説明をしておく。
俺は政府の人にトリガーを売りつけている。トリガーと言っても兵器としての側面を持つトリガーではない。車の自動運転機能とかそれぐらいのトリガーを売りつけている。車の自動運転機能は先進国でも運転手は絶対に必要だがトリガー技術というかレプリカレベルの人工知能があれば免許持ってない人だけでどうにかなる車の自動運転機能が出来た。
「独学……天才か貴様は」
「まさか……色々なところで詰んでいるのでね……トリオンとかトリオンとかトリオンとか」
ホントにトリオン能力が2じゃなかったらもうちょっとマシな物を作っていたよ。
鬼怒田さんがありえないとか色々と思っているけれども殆ど転生特典の影響だ。
「……それで、俺をどうしたいですか?」
「……」
独学でトリガー工学を身に着けてボーダー以上にトリガー工学に進んでいる技術者が居る。
中学生でコレならばスカウトするのは当然の事だが城戸司令はどうすべきかと考えている。ここでなにかを言った場合は言い返される、こっち側が向こうがなにかを言ってくるのを想定しているのならばこちらは遠慮なく言おう。
「俺はこの国の政治家の偉い人とのコネを持っています……その人に対してトリガーの魅力を沢山語りました。例えば歯車を回すだけのトリガーがあると、コレを聞いてもピンと来る人はバリバリの科学系でしょう……俺は政治家の偉い人にトリガーの魅力を沢山語った。そして近界民についても語った。近界民の世界があって1つの国しかないのではなく幾つも国が存在していると……トリガーの魅力は色々とある。そして近界民は人間であり話し合いが通じる相手だ……答えだけを言えば日本の政府は近界民を
「っ……………」
「俺は貴方達の様にこちらの世界を守るんだと秘密の組織として活動なんて不可能なのは理解している。最高のハッピーエンドを迎えたいとも思わない。ただ自分とその周りが幸せならばある程度は構わない……見知らぬ誰かに手を伸ばそうと言う思いはあれども分かっているんだ、その見知らぬ誰かの手を掴んでも引っ張り上げて助け出す力を持っていないのを」
政府にトリガーを売りつけただけでなくトリガーの利点、近界民に関して色々と説明をした。
勿論俺にとって都合の良い形に動くように、ボーダーは民間組織だからな、そっちがそういう事をするならばこちらも動く。
「……具体的にはなにをするつもりなんだい?」
「ここに居るおじさん連中なら分かりますよね、昔よりも年々猛暑なんかが続いているのを。じゃあ、エアコンの力を借りようとなるけれどもエアコンを動かす動力源の電気代は年々高くなっている。こちらの世界の今の文明は石油と電気を用いた文明、そこに新しくトリオンを加える。若者の農業等の一次産業離れ、タクシーやバスの運転手が減っている、他にも色々な社会問題を日本は抱えている。外国の社会情勢はよく分からないけどもその辺に疎い俺でも分かることは沢山ある……トリオンを用いた科学技術や農業や工業をする為のトリオン体の用意、そうすることで社会が抱えている一部の問題を一気に解決することが出来る……だから、トリガー工学を知っている俺と契約をしてくれと言った」
「っ、近界民を人間だと認めるのか!?奴等は敵だ」
「三輪さん……感情論だけで動くなら出ていってください」
自分にとって都合の良いことを色々と言っている自覚はあるが、それでもトリガーを使えば一部の社会問題を解決する事が可能だ。
三輪さんは近界民を人間だと認めることについて認められるかといっている。感情論で動いているのならば早急にこの場から出ていってほしい。
「別に俺は近界民に対して憎悪を抱くことに関しては文句は言わないですよ。けど、怒りの矛先を向けるのは間違っている。こちらの世界に対して軍事侵攻や誘拐や拉致を目的とする近界民ならば遠慮なく殺してもいい。ただしここに居るのはホントにしっかりとしている良識ある大人だ。だから家族の仇だなんだと言って4年半前に襲撃してきた近界民を殺そうとしたりしたら適当な理由で殺させない、殺してしまえば倫理観なんかが狂ってしまうから……近界民の世界と言っても色々とある、1つの国が1つの星みたいな関係性だ。そいつらを全滅させると言うのならば子供みたいな夢を語らないでほしい。日本の方針としては確実に何処かの段階で話し合いが通じる国と交渉をする。ボーダーという民間組織が勝手に同盟を結ばずに日本と言う1つの国で同盟や和平を結ぶ」
文明や文化が違うと言うのは分かっているがハッキリと言えば無理なんだ。
近界民に対して防衛戦をするのは構わない、向こうの世界は資源の奪い合いで戦争を起こしている。資源の奪い合いの戦争はこちらの世界でも普通にあったことだから今更そこが間違いだなんだとは言わない。
「俺が出来るのはトリガー工学、要するにトリガーと言う名のトリオンを動力源に動く便利な機械の開発ぐらい……トリオン能力はカス、運動性能が高いわけでもない。精々頭が良いぐらいの人間で、政府の人にトリガーを使ってこういう事は出来ないか聞かれた際に色々とアドバイスを送っている……ハッキリと言うけども俺に出来る事には限界があるし限界が見えている。だから出来ない事は他人に頼る。国同士の同盟や和平の交渉なんて俺には出来ない事だ」
「………………」
「秘密の組織だった頃の貴方達のミスは貴方達でどうにかしようと考えていたこと、30人を行くか行かないかぐらいの人間でどうにかする事が出来ると言うのが烏滸がましい。そして失敗をしている」
俺に対してどういう対応をするべきかと考えているみたいだけど、俺はその辺はハッキリと言っておく。
旧ボーダーは色々と失敗をした。悪の組織と戦う秘密の組織が30人ぐらいだなんてハッキリと言えば狂っている。
城戸司令もそれは分かっているのか痛い目に遭う経験をしたからかボーダー隊員を募集するという行いをしている。一応は言っていることには間違いはないので城戸司令達は反論しない。
「まぁ、そう悲観する事は無いと思いますよ。ボーダーという組織はスポンサーを集めている、スポンサーのシステムは金を出すから自社の物をアピールしてくれもしくはその会社が研究したりしている物を売ってくれだ。営業担当の人がとても出来る人だけれど何れは兵器以外のトリガー、例えば自動翻訳機なんかを売らないといけない。たまたまそれを先に俺がやった、ただそれだけの事だ」
「……………君の目的は?」
「俺は人生楽しく生きれて周りの人達が幸せならそれで構わない、同じ日本人でも青森なんかの行ったことが無い所の人達まで面倒は見れない。そのレベルになったら大金を渡すからそれで自然災害の復興支援をする、それぐらいですね」
俺が言いたいことや言えることは大体言った。
城戸司令は表情が変わらないから読みにくいけれど、根付さんや鬼怒田さんは困っている。ボーダーの1番の利点であるトリガー技術、それを持っているボーダーの人間じゃない日本人が居る。それはボーダーにとって不都合な存在だ。現に俺は政府の人にトリガー技術があれば日本の社会が抱えている問題を解決出来ると言っている。その辺を交渉材料にすれば色々と儲ける事が出来たし防衛線を敷く事が出来たがそれを木っ端微塵に壊した。ハッキリと言えば迷惑だろう。
「政府の偉い人はボーダーに対して深く干渉はしないですよ。異世界とのホントの戦争をしている民間組織は狂っているけれども、それを管理下に置けば軍隊を持たない条約とかややこしいですし失敗したら失敗したでボーダーと言う組織が全て悪いと押し付けれるので……とは言え、鎖国はしない。友好的な近界民が居たとしてそれを近界民だからを理由に突っぱねたら覚悟はしておけとの事です」
「っぐ……おのれ……」
「成る程……それは好都合だ……結局のところ君はどういう立ち位置に居るんだい?」
「俺の立ち位置はフラフラしてますよ。ボーダー隊員を目指したけどトリオンが低いを理由に落とされた。かと言って政府と協力して少しずつトリガー文明を日本に取り入れるというプロジェクトに積極的に関わらない。政府の人が更に偉くなって日本を豊かな文明国になる為の政の手伝いなんて難しい。俺は政府の偉い人にこういうトリガーを開発した、こういうトリガーを開発出来ないか頼まれている……別にボーダーにスカウトされたとしてもそれはそれで構わないですよ」
近界民=友好的に出来ていない外国人という認識をしてもらった。
だから好き勝手は出来ないと分かれば鬼怒田さんが悔しそうな顔をしている。悪いが原作知識は悪用させてもらっている。
唐沢さんは過干渉も不干渉もしないほど良い立ち位置なのでそれは都合がいいという。
「構わないのか?」
「ええ、別に構いませんよ。少なくとも出さないとか色々と言っているくせに学校にイレギュラー門が開いてその場に誰も居ない状況、そんな状況が今後続くならば戦えるエンジニアとしてボーダーに入隊するのはありと言えばありですから」
忍田さんが意外そうにする。どうせ迅さんが色々な手を使ってくる、先に打てる手は打っておいたが迅さんならばそれを先に越えてくる。
今後のことを考えればメガネくん達は絶対に必要になる云々を言ってくる。少なくともこちらには独学でトリガー工学を学んでいる人間が居るのだからスカウトの1つや2つ、したいというものだ。
「政府の人達にはトリガーを用いればコレが出来るアレが出来るの甘い誘惑をした。けど、向こうの世界については殆ど言ってないし俺自身も行ったことが無いからなにも知らない……だからボーダーがしている遠征に加わるのも1つの手……炎神戦隊ゴーオンジャーの様に完全に門を開けない鎖国バリアを張れるならば文句は言わない。ただしそれをする意味を理解しているならば……少なくとも、政府は開国して友好的な近界民を味方につけて防衛力は上げたいらしい」
「…………君自身はボーダーに入隊する意思はあるんだね」
「ええ、ただし俺は隊員としてですが。技術者としては基本的には好き勝手する。コレを解析してくれ、なんかはせずに独学でアプローチをする。勿論、完成品が欲しい!となるのならば買い取ってもらう……そういう形式でならボーダー隊員になりますよ」
忍田さんが俺にボーダー入隊の意思があるかの最終確認をする。
技術者としては働かない、アレを作れコレを作れ云々はボーダーの人に任せて俺は俺自身を強化したり作ってみたいなと思える物を作るだけだ。そういう形式でも良いならボーダーに入隊して隊員として活動はする。
「じゃあ、玉狛支部で引き取るわ……多分、うちじゃないと扱いきれないだろうから」
それでいいならばと林藤支部長が玉狛支部で引き取ると言った。
色々と滅茶苦茶言ってるしワガママも言っているので玉狛支部じゃないと扱いきれないと判断を下した。
「とりあえずどれが良いのか悪いのかとかそういうのは1回玉狛支部で判断するから……」
「そうですか……じゃあ、コレで終わりという事で」
俺が正式にボーダーに入隊することが決まった。とりあえずは1回玉狛支部に来てくれ、そこから色々と話がある。
三輪さんがこっちを敵視しているのが分かるがもうちょっと考えてほしいと思いつつも会議は終わり林藤支部長の車に乗せられ玉狛支部に向かった。