今の状況は、正直に言って、ものすごくおいしい状況だと思う。だが、あまり、女の人に、耐性が無い俺にとっては、ただ『はずかしい』としか思えなかった。
(うう・・・恥ずかしい、ものすごく恥ずかしい、背中が当たってるし、髪の毛の匂いがすごい、とても良い匂いだ。何よりうずくまって顔を見せないようにしてる所が・・・かわいい。耳も赤くなって、恥ずかしがっているのが・・・やっぱりかわいい。すごくかわいい、こっそり「うう・・・」って言ってて、恥ずかしいっていうのが丸分かりで、かわいさしかない。・・・ホントにかわいいなあ。)
優利がさとりについて考えているが、優利は忘れていた、自分の記憶力の無さを、そして、さとりが心を読む妖怪という事を。心を読んでしまったさとりは。
(うう・・・恥ずかしい、優利さんの考えが、次々と頭の中に入ってくる・・・髪の毛の匂いって、何嗅いでるのよ、まあたしかに、気をつけてるけど、良いにおいって、そんなにいいのかしら。!・・・耳まで赤くなってるって、そんなに赤くなってるの、「うう・・・」恥ずかしい、聞こえてるし、!・・・また、かわいいって、そんなにかわいいのかしら?)
さとりは悶えていた。自分が『かわいい』と言われた事が無いため、慣れていなかったのだ、自分の顔が熱くなってるのが分かる。そしてこの後も、『かわいい』と思われ続けて、二時間後。
(やっと寝てくれた・・・恥ずかしくてとても寝れない。)
、とても眠れない状況に悟りはあった。今では、すっかり眠ってしまい、落ち着いてる優利だが、先程までは、さんざん、『かわいい』を連呼していて、想像力たくましいを思ったのだが、さとりにとっては、邪魔でしかなかった。
(はあ、まったく。咏林さんがあんな事いわなければ。)
~数時間前~
「う~ん、これは・・・。」
「えっと、どうですか?咏林さん。」
「・・・。」
今の状況は、背中を怪我して動けない、ベットで上半身を立たせて、自分の体が大丈夫かと心配している優利さんと、けが人を部屋まで連れて来て、ベットのそばで立ってて、無言で見守ってる私と、その治療に来て優利のそばの椅子に座って難しい顔をして、診察している咏林さんがいた。
「これは察するに、脊髄に傷が付いてるわね。」
「え!?、脊髄に傷が付いたら、直らないんじゃあ!。」
「大丈夫よ、遺伝子を採取すればつくr「いやちょっと待ってください、脊髄作るって言いました?」
「ええ、言いましたけど。」
どうやら、優利さんは、脊髄を作る事に、相当驚いてるようだ。外の世界では、作れないのだろうか。
「え、どうやって作るんですか?」
「簡単に言って、
1、遺伝子を採取する。
2、遺伝子を解析する。
3、遺伝子を細胞化する。
4、あなたの脊髄を作る。
という感じね。」
「・・・なんで作れるんですか?」
「私の能力『あらゆる薬を作る程度の能力』で。」
「・・・それ、現代の人が聞いたら、即、首吊るレベルですよ。」
「ふ~ん、まあどうでもいいわ。とりあえず、体を動かすのは、医者として薦めないわ。という事で、さとりさん、話があるので、廊下へ。」
「あ、はい。」
立ち上がった、咏林さんについてく途中で二つの心の声が聞こえた。
(・・・あれ?もしかして、俺死ぬ?大体こういうパターンって、向こうで『実は、あの人の余命は・・・』『え・・・そんな。』みたいな感じで・・・俺、終わった。)
という、勝手に絶望している優利さんの心と。
(ふふふ、これ、さとりさんが聞いたら、驚くわよ~。ふふふ・・・。)
ニヤニヤしている、咏林さんの心だった。
「・・・で、なんの用ですか。」
(まあまあ、ふふふ・・・あの人の介護についてなんですけど。)
「介護については、ペットにやらせるつもりですけど。それより、心で伝えて、思ってる事を隠そうとしないでください。」
(いや、ここは、あなたがやるべきだと思うのよ。)
「何故です?」
「だって、あなたが優利さんに怪我を負わせたんでしょ?」
「・・・えっ。」
思いかげない言葉がやってきた。自分の顔が青ざめていくのが、分かる。
_______本当の事を言われたのだから。
「えっ? いや、何で、じゃなくてええと、え?」
「ふふふ、混乱してるわね。まあ、無理も無いわよね、自分の部屋には、自分と優利さんしかいないのに、何故誰もいないのに、知ってるのかが。」
「・・・はあ、誰から知ったんですか?」
「空さんから。適当に空飛んでたら『さとり様が、男に弾幕をぶつけてるのを偶然見た。』って言ってたわ。」
(お空~、なんでそんな事ばかり覚えてるのよ。鳥頭のくせに。)
口がひきつって、怒りを抑えようとするが、話は続く。
「にしても、空さん、面白い事言ってね、私が『なんで忘れんぼなのに、それだけ覚えてたの?』って聞いたら、
『空は3歩歩いたら忘れるかも知れないけど、その時空、飛んでたから!』って、おかしくって・・・ふふっ。」
(おかしくな~い!)
肩をわなわなさせ、笑いを堪えている咏林さんをにらむ。途中、(空、3歩歩いたら、忘れるんだから、歩かなければいいんだよ!)などと言ってる、咏林さんから見た、お空の言葉がフラッシュバックしている。すると、再び咏林さんが口を開いた。
「じゃあ、あなたは、あんな事考えてる優利さんの事を、放って置くの?」
「・・・え?」
未だにお腹と、口を抑えて、笑いを堪えている咏林さんに、そう言われた後、能力を使い、優利さんの心を読もうとすると、あの時、弾幕を撃たなければよかった。と後悔する程、悩んでいる声が聞こえた。
(うわあ、他人の家に勝手に落ちて来て、勝手に死に急いで、他人の家で死ぬって、迷惑以外のなんでもないじゃん。最悪だ、もう本当に最悪だ、死にたくなるレベルで、最悪だ、あどうせ死ぬんだった。つーか、どうしよう、他人のベットで死ぬのは、駄目だ、絶対寝たくないし、それで新しいのに、買い替えたのだったら、金の無駄使いだし、かといって、どっかでくたばるとしても、もし、ここから、出る事がばれたら、この家にどれだけの災難が降りかかるか・・・いや、それ以前に、『ここに住むなら、家族です。』って言われたばっかりだし、その直後に死亡宣告とか、まじしゃれにもならない。ああ、もうどうしよ、もはやこれまでか。)
この心の声を聞いた瞬間、私の顔の血が無くなった様に感じるほど、青ざめて行くのが分かる。そして私の中には、もはや『罪悪感』しかなかった。
~現在~
「・・・原因、私だったわね・・・。」(ボソッ)
思わずつぶやく。そりゃそうだ、今までに起きた事は、すべて自分のせいなのだから。優利が何も考えてない事から、眠っている事を確認すると、優利の方を向く。顔は男にしてはかわいらしく、端整な顔つきだった。髪の毛は藍色で、瞳も藍色だ。そして、その目から__________涙が流れていた。
「・・・え?」
起き上がり再び確認する。これは明らかに涙だ。右目の涙が、左目の瞼に重なり、枕に落ちる涙が大きくなっている。
(たしか、寝ている時に出ている涙は、『日中のストレスを発散させるために出る。』のはず・・・一体どれだけのストレスを溜め込んでるのかしら。)
涙は止まる事を知らず、どんどん出てくる。その顔はどこか悲しげだ。彼の記憶を読めば、その原因も分かるのだろうけど、さとりは表層意識しか読めないので分からない。わざわざトラウマを呼び覚ます事も考えたのだが、この悲しい顔を見ていたら、止めたくなった。何もできない私は、ただ、頭を撫でてあげる事しかできなかった。だけどその手に優利の手が触れた。
「・・・触れられるのがいやなの?」
そっとささやきかける。優利は少しだが、頭が上下に動いた。
「・・・そう、じゃあお休み。」
そういった後、さとりは眠りについた。
お空のネタ、一回やってみたかったんですよね。それに2828にしたかったのに、最初しかできてない、しかも2828が少ないという・・・orz
訂正がありましたら感想やコメントをくれるとありがたいです。