一般常識人に新エリー都は生きづらい   作:こなひー

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 今回はちょっと思いついたやつをサックリと書いてみました。


43.ゴミ箱にワープポイント置いたの誰

 バイト終わり、もう何度目か数えていないけれど、俺はパエトーンの行動力に引っ張られていた。

 

 

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 ふん、甘いぞリン。この画面はもう何度か見た。だから例え、唐突な移動始まりでも今更驚きはしな――。

 

 

 

 ▷『箱の賢者』◁

 

 

 

「いや何でゴミ箱の前!?」

「だって丁度いい場所にあるんだもん」

「どういう理屈??」

 

 パエトーンが定期的にジャンクフードを欲する中毒症状、略してパエジャンが発動した。そのため俺はリンに連れられて、ポートエルビスにあるフライドポテトの屋台にやってきた。

 

 ちなみにアキラは別行動。『リンがポテトを買うなら、僕はハ』まで言った瞬間、アンビーに連れ去られた。いや判断が早すぎる。ハンバーガー選びに関しては間違いないから、良いんだけどね。

 

 

 

「おい、そこの少年よ」

「え?」

 

 目の前にあるゴミ箱の蓋が少し開いた、と思ったら謎の声が聞こえてきた。何怖い。もしかして、俺が呼ばれているのだろうか。次に一体何を言われるのだろうか、と不安が一気に押し寄せる。

 

 

 

 

 

「お前も賢者にならないか?」

「ならない」

 

 

 

 

 

 思わず脊髄反射で即答してしまった。だっていくら何でも怪しすぎるんだもの。その見た目で賢者は無理でしょ。

 

「ならば、協会記念コインは持っているか?」

「協会記念コイン? なんか、だいぶ昔に流行ってたやつだったっけ……?」

 

 当時の俺は全く興味なかったけど、当時はディニーみたいな感覚で大量に出回っていたとかなんとか。俺は全く興味無かったから、当然今も持っていない。

 

「あー、サク。無視していいよ。今は持ってないし」

「あ、そうなの?」

 

 心なしか、リンがかなり鬱陶しそうな顔をしている。意外とレアな表情かもしれないな、と思っていると、箱の賢者とやらは鼻を鳴らした。いや鼻どこだよ。

 

「ふん、冷やかしか……」

「シンプルに失礼だなこのゴミ」

「おいゴミで止めるな、せめて箱まで言え」

 

 かなり面倒な賢者だなと思った。特に協力をする気も起きないし、それよりも早くフライドポテト食べたい。屋台の方に目を向けたところで、目の前に青い影があることに気がついた。

 

「じー……」

「あれ、蒼角?」

 

 鬼の角を生やした青い娘、蒼角だった。たまたまリンと同じくフライドポテトが食べたくなったらしく、偶然同じタイミングで来ていたようだ。

 

 今更だけど、蒼角の人前プロキシ呼びはなんとなく注意する気にならない。ただしニコ、テメーはダメだ。……これ、なんかのセリフだったっけかな。

 

「ねぇプロキシ、もしかしてこれの話してるの?」

「そ、それはまさかっ! おい小娘、見せてみろっ!」

 

 蒼角が懐から取り出したのは、金色に輝くコインだった。賢者は早くよこせとガッタンガッタン揺れている。感情むき出し過ぎるだろ、ずっと賢者の要素が見当たらないんだけど。

 

「いーよー、たくさんあるからいっこあげるー」

「え? たくさんあるの?」

 

 蒼角がコインを1枚箱に入れる。そして閉じてから数分後、ドカンと音を立てた後、ペッとコインが俺の方に飛んできた。ギリギリキャッチした所で、ゴミ箱が怒鳴りだした。

 

「……これはコイン型のチョコではないか!」

「ナギねぇからもらった非常食だよ! ゴミ箱もお腹空くんだねー」

「空いとらんわ!」

 

 蒼角が持っているコインの裏には、思い切り『あんぱんメダル』と書かれていた。いかにも月城さんが食いつきそうなデザインである。というかこれ、協会記念コインと全然違うじゃん。

 

「全く、うっかり騙される所だったぞ!」

「騙される所だったんかい」

 

 集めているのにチョコと間違うのは致命的じゃないですかね。ゴミ箱の中じゃ暗いから見分けがつきづらいのかな。

 

「……ねえ蒼角、それってどこで売ってるの?」

「ナギねぇがいつもあんぱんを買ってるところだよ。プロキシも欲しいの?」

 

 あれ、リンが何か悪い顔してる。コインを見て何かを企んでいるように見えるんだけど、どうしたんだろう。

 

 

 

「これを本物と一緒に出せばごまかせるかも……全部集めるのほんっとに大変だから、今度試してみよっかな」

 

 ……プロキシって、大変なんだなぁ。

 

 

 この後のハンバーガーポテト会には、蒼角とアンビーも参加した。ついでにトリガーさんがディップソースを、ビビアンは油取り紙を持って店で待機していた。何で知ってるんだよと思いつつも、結構助かったから気にするのをやめた。




 のんびり進めていた協会記念コイン集め終わった記念でした。

 ちょっとパロネタは入れるけど、安易な中の人ネタには頼らない、となんとなく決めています。
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