虹を咲かせたい!   作:さかなヒロシ

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直談判

スクールアイドルに会いたいと部室を訪れた秋介と冬樹。しかし現在廃部の危機に瀕しているようで・・・・・・

 

「あー、俺たちは別に部室を撮りにきたわけじゃない。普通科2年の蒼井秋介だ、そんで隣にいるのが・・・」

 

「白河冬樹だ。スクールアイドル部に用があってきた」

 

「もしかして入部希望ですか!?」

 

「おう、と言ってもマネージャー希望だけどな」

 

「入部するのは冬樹だけで俺はその付き添い。えっと、君は・・・」

 

「1年の中須かすみです!よろしくお願いします!」

 

「こちらこそよろしく!それでこの部室が月末までしか使えないってのはどういう意味なんだ?」

 

「生徒会長に言われたんです・・・部員もいなくなって活動実績もないから解散だって・・・・・・」

 

かすみは1年生。彼女が入部した時、もしくは同好会を設立した時には何人か他のメンバーがいたはず。でなければそもそも部室は存在していない。できたばかりの同好会だとしたら活動実績がないのは無理もない。

 

「とりあえず詳しい話を生徒会長に聞きに行ったほうがいいかもな。月末まで猶予があるんだ。同好会を続ける条件くらいは言ってもらわないとな」

 

「それではスクールアイドル同好会解散阻止作戦、開始です!早速生徒会室に行きましょう!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

生徒会室にたどり着く。

 

「本当に直談判するんですよね・・・なんか緊張してきました・・・・・・」

 

「ただ話をするだけだろ?早く行くぞ」

 

そう言って冬樹はノックもせずに生徒会室の扉を開けた。中には三つ編みをおさげにし、眼鏡をかけた女性とが1人。左腕には生徒会長の印である腕章が着けられている。

 

「ノックぐらいしなよ・・・」

 

「蒼井秋介さんの言うとおりですよ、普通科2年白河冬樹さん」

 

「なんでオレの名前知ってんだ・・・会ったのは初めてだろ?」

 

「この生徒会長、学校にいる全員の顔と名前を記憶してるんですよ」

 

「「・・・・・・マジ?」」

 

「マジです」

 

かすみから告げられた衝撃の事実に秋介と冬樹は驚く。虹ヶ咲学園の生徒数を考えればそれがどれだけすごいことなのかは想像がつく。秋介と冬樹は普通科の生徒ですら全員を覚えきれていない。

 

「すごい人なんだな」

 

「でもそういうところが、かすみんは苦手なんですけどぉ。ロボットっぽいというかぁ・・・・・・」

 

「こらこら、失礼なことを言わないの。ただでさえ冬樹のせいで印象悪いんだから」

 

「そんなに怒ることでもないだろー」

 

これから話を聞いてもらおうというのにそれにあった態度ができていないと門前払いを喰らってしまう可能性もあるだろう。あくまで自分たちはお願いをしにきている立場であることを忘れている冬樹である。秋介が冬樹を嗜めている間に生徒会長が3人と会ををしやすい位置まで距離を詰める。

 

「はじめまして、生徒会長の中川菜々です。・・・・・・それで、ロボットみたいな私に何か御用ですか?」

 

「やば、聞こえてた・・・・・・」

 

誰も話していない部屋の中で聞こえていないと思っていたのだろうか。

 

「スクールアイドル同好会の解散の取りやめを希望する」

 

「それはできかねます」

 

解散の取りやめはできない。菜々が語ったのはこの学校は生徒の自主性を重んじ、あらゆる部活動を奨励していること、それはスクールアイドルも例外ではなく必要があれば他校からの編入も受け入れていたこと、同好会の活動も最初はうまくいっていたこと。せつ菜と言うスクールアイドルがこの同好会で実績を出していたが部員間の仲に亀裂を入れたという、が・・・・・・

 

「そんなことないです!亀裂なんか入ってないです!誰も怒ったりなんかしてなかったですもん!わかったようなこと言わないでください」

 

かすみがそれを強く否定する。

 

「今はみんなお休みしてるだけなんです!みんな戻ってきます・・・・・・!」

 

「それはいつですか。人もいない、活動をしていない同好会よりきちんと活動をしているところに部室をあてがうのは間違っていますか?」

 

「間違ってないですけどぉ・・・・・・。でも私たち、まだ・・・・・・」

 

菜々の正論に言い返すことができなくなった。確かに菜々の言っていることは正しい。かすみも頭では分かっていても納得できるがそれでもかすみは諦めきれない。

 

「中川さん、一つ確認してもいいか?」

 

「蒼井さん、なんですか?これ以上話すことはないと思いますが」

 

「同好会は月末に解散すると同時に部室を開け渡す、これに間違いはないよね?」

 

「えぇ、ですので早急に明け渡しの準備を・・・」

 

「月末までに何をすれば納得できる?何も無条件で取りやめてもらうなんてこの2人も思ってないはずだ。だから、生徒会長が納得する条件を言ってくれ」

 

「そうですね・・・・・・・・・10人。10人部員が集まれば同好会の解散は取りやめにしてもいいですよ。これなら5人が活動しなくなっても残りの5人でなんとかなるでしょう」

 

通常、同好会の設立には5人いればいい。しかし、これではせつ菜を除いた以前のいたメンバーと冬樹で条件を満たしてしまう。残りのメンバーが現在活動していないので事実上はかすみと冬樹の2人だけになる。菜々もそうなることを予測していたのだろう。

 

「だってさ。生徒会長はこう言ってるけど2人ともどうする?」

 

「で、でも・・・・・・10人なんて無茶ですよぉ・・・・・・」

 

「かすみ、やる前に諦めたらできるものもできないだろ!同好会を続けるためにそれが必要ってんならやるだけだ!」

 

「し、白河先輩〜!わかりました!10人集めましょう!やってやりますよ〜!」

 

そうして部員10人を集めるために3人は生徒会室を後にした




三人称視点で書くのが難しいので次回からは秋介視点で書いていきます(スクスタもアナタ視点だしね)
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