最高神の力を手にしてすぐ、知らないうちにレベルビリオンになってました   作:案山子ニ斜メ

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第5話 エルフが来た

 

ここ最近、クロトの生活が急激に賑やかになった。理由は単純明快。4人家族になったからだ。

 

シャルシャ「姉さん。本でも読もうか。」

 

ファルファ「うん!シャルシャが読んでくれる本、面白くて好き!」

 

シャルシャ「それじゃあ。ローレッタの『エルフ民族興亡史』第三巻の第五章第二節、『フラント州のクラー朝における商業政策』。」

 

クロト「(専門書過ぎる!)」

 

シャルシャ「クラー朝の初代であるクラン家の私兵はやがて強大化し、フラント州のエルフにおける軍閥のような地位を得た。そしてついに・・・。」

 

クロト「(エルフかぁ・・・。そういえば、会ったことないなぁ・・・。)」

 

コンコン。(ドアのノック音)

 

クロト「(ん?こんな夜にお客様?)」

 

クロトはドアを開けた。そこにいたのは・・・

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ボンッ!キュッ!ボ〜ンッ!

 

 

っといったスタイルなエルフの娘が立っていた。

 

エルフ「あの・・・。」

 

シャルシャ「エルフさんだ。」

 

クロト「えっと、どういったご要件でしょうか?」

 

エルフ「あの・・・私狙われてて・・・高原の神様に・・・助けてほしいです!」

 

そう涙目でクロトに助けを求めるエルフ。

 

クロト「助けてほしいって、この辺はオークはいませんが。」

 

エルフ「オークじゃないです!上級魔族のベルゼブブから助けてほしいんです!」

 

バタン。

 

それを聞いた瞬間。クロトはドアを閉めた。

 

エルフ「ちょっと!なんで静かに無言で閉めるんですか!?お願いしますよ!高原の神様しか助けてくれそうな人が思いつかなかったんです!」

 

クロト「そんな怖いモンスターと戦いたくありません!なので他を当たってください!」

 

エルフ「そんなー!凄い腕っぷしって聞きましたよ!」

 

クロト「いーやーだー!」

 

エルフ「お願いします!最強の暴走ワンダフルストロング神様!」

 

クロト「勝手にレスラーみたいな名前つけるんじゃねぇーーーーー!!」

 

 

 

***************

 

 

 

仕方なくエルフを家に入れ、ライカが紅茶を出した。

 

エルフ「私、フラント州という所にある小さなエルフの国から来ました。調薬師のハルカラと申します。」

 

ファルファ「調薬師?」

 

シャルシャ「薬を作る仕事。」

 

ファルファにそう教えるシャルシャ。

 

クロト「それで、調薬師の君がなんでベルゼブブに追われているの?」

 

ハルカラ「実は私、調薬師の中で結構稼いでいる方でして、滋養強壮に効くキノコや植物の成分を集めて、『栄養酒』というお酒を造っていたんです。」

 

クロト「栄養酒?」

 

 

 

ハルカラ「疲れた時はこれ一本!頭スッキリ!体バッチリ!ハルカラ印の栄養酒!辛い仕事を乗り切ろう!」

 

 

 

つまり現代世界でいう栄養ドリンクが栄養酒ということ。

 

ハルカラ「ゴクゴクゴク・・・ぷはぁー!ハッスルチャージ!」

 

クロト「(栄養ドリンクそのまんまじゃん!僕も仕事の時に飲んでたんだけど・・・。)」

 

ハルカラ「この栄養酒、各地で大評判になり爆発的にヒットしました。集落に工場を作っても生産が追いつかないぐらいガッポガポにウッハウハで〜。」

 

クロト「それはもう分かった。」

 

ライカ「で、どうしてベルゼブブが?」

 

ハルカラ「その方が入手して飲んだらしいんです。でも、魔族にとっては毒だったみたいで。服用した後、倒れて高熱を出し、危うく地獄に逝きかけたと・・・。」

 

クロト「つまり、そのきっかけでベルゼブブに恨みを買ったということだね。」

 

ハルカラ「そうです。『こんな毒薬を作った奴は絶対に殺してやる!』っと息巻いているみたいで・・・。私は集落を追われてしまいました。もう居場所ばないんです〜・・・お願いです!助けてください〜・・・。」

 

そう言い土下座をし、クロトに助けを求めるハルカラ。

 

ファルファ「パパ、エルフのお姉さん可哀想・・・。」

 

シャルシャ「帰る所がないのを見るのは忍びない・・・。」

 

クロト「はぁ・・・分かりした。あなたを助けm・・・。」

 

ハルカラ「ありがとうございますーーー!」

 

クロト「早っ!」

 

ハルカラは嬉しさのあまり、クロトに抱きつく。

 

クロト「ただし!ベルゼブブとやり合う気はありません。匿うだけですよ。」

 

こうしてエルフの娘、ハルカラをしばらくクロトの家に泊めることにした。

 

 

 

 

 

 

◆翌朝◆

 

クロト「悪しき心を持つ者よ、この網に掛かりて自由を奪われるが良い。この網は意思持つ如く、お前に降りかかるだろう・・・ハアァァァァッ!」

 

クロトは万が一に備え、家の周りに結界を張った。

 

クロト「よし、こんなところかな。これでベルゼブブが入ってくる心配はないよ。」

 

ハルカラ「ありがとうございます!」

 

結界を張り終えた後、家に戻り朝食になった。

 

全員「いただきまーす!」

 

ハルカラ「うっ、うっ・・・。」

 

しばらくすると、ハルカラは何故か泣いていた。

 

ライカ「あの、どうかしましたか・・・?」

 

ハルカラ「うう・・・仕事が忙しい時は外食続き・・・追われる身になってからは森の木の実を拾って飢えを凌いだ日々もありました・・・。こうやって暖かい食卓を囲めるのはすごく久しぶりで〜・・・。」

 

ファルファ「ハルカラさん、元気出して!」

 

シャルシャ「ハルカラさん。シャルシャの好きな木苺のジャム分けてあげる。」

 

ハルカラ「あ〜〜〜ありがとうございます〜。」

 

二人の励ましに、ハルカラは号泣した。

 

 

 

 

 

 

 

その日の午後。クロトとハルカラは近くの森に入ってた。なんでもハルカラがキノコを取りたいそうで、一人だと危ないと思いクロトも付いていくことにした。

 

ハルカラ「すみませんお師匠様。私のわがままに付き合っていただいて。」

 

クロト「まぁ、助けるって約束したしね。ここには魔物はあんまりいないといっても、万が一ベルゼブブと遭遇したら大変だから。」

 

ハルカラ「お師匠様って優しいのですね。あ!ありました。アカツキダイオウタケ。こっちはオオマルダケ。それにネズミコロガリタケです。」

 

クロト「すごいキノコの量。」

 

ハルカラ「私、得意分野はキノコなんです。気をつけてください。直接食べると危ない毒キノコも交じってますからね。でも例えばこのキノコは、10分程煮沸すると毒が分解されて消えるんですよー。そしたら食卓でも使えます。」

 

クロト「へぇー。」

 

ハルカラ「ちなみに毒はほんわか気持ち良いらしいので、通は少し残して調理するのです。」

 

クロト「(そのキノコ、ギリギリだ・・・。)」

 

しばらくしてキノコは十分な量が取れ、二人は河川敷で取ったキノコを食べる。

 

クロト「いや〜、結構とれた〜。キノコ狩りなんて初めてだから思いのほか楽しくなっちゃったよ。ありがとうハルカラ。」

 

ハルカラ「いえいえ、楽しんでいただけたようでなによりです。お、小さいのが焼けてきましたよ〜。」

 

そう言いハルカラは焼けたキノコを皿に乗せて、瓶に入った黒いソースで和える。

 

ハルカラ「これ、『エルヴィン』というソースです。何種類かの豆を発酵させて作ってます。」

 

クロト「(この香り・・・もしかして醤油?)」

 

クロトは焼けたキノコを食べてみる。

 

クロト「っ!!ウマ〜イ!(やっぱり醤油だ!)」

 

ハルカラ「どんどん食べてくださいね〜。」

 

クロト「こんなに食べられるキノコが多かったなんて知らなかったよ。」

 

ハルカラ「伊達にエルフは森の中で暮らしてはいませんよ。ふっふっふ。」

 

クロト「森の恵みを最大限に活用出来る方法をフラタ村の人達に教えていきたいなぁ。」

 

ハルカラ「ナイスアイディアです!ふっふっふ。」

 

クロト「娘やライカにも体験させてやりたいな。」

 

ハルカラ「いくらでもご案内出来ますよ・・・あっはっは!」

 

クロト「ちょっと〜。ハルカラ笑い過ぎだよ〜。」

 

ハルカラ「本当ですね~。でも止まらないんですよね〜。ふっふっふっふ・・・。」

 

クロト「ん?」

 

するとクロトはハルカラの様子がおかしい事に気づく。

 

クロト「あ、あのぉハルカラ・・・もしかして君、毒キノコを食べたんじゃあ・・・?」

 

ハルカラ「ふふ・・・ふふふ・・・何をおっしゃいます私はキノコ博士ですよ〜。シマナミダケは毒はないです。ダイダイホソリダケも毒はないです。サンカククリダケは()()()()()()。ふっふっふ〜。」

 

クロト「いや、毒キノコ交じってるぞおい!!」

 

ハルカラ「うあああ!本当だ!薬用ゾーンのやつを入れていました・・・。」

 

クロト「仕分けが雑過ぎるだろ!」

 

ハルカラが笑いが止まらなかったのも、毒キノコの影響であった。だが、これだけではなかった・・・。

 

クロト「まだ僕が食べていないキノコか・・・不幸中の幸いかぁ・・・。」

 

ハルカラ「私は一ついただいてましたね・・・。」

 

クロト「そのキノコってどんな症状が出るの?」

 

ハルカラ「精神が高揚して笑いが止まらなくなり・・・ハァ・・・更に、()()作用もあります・・・。」

 

クロト「ん?さいいん?」

 

ハルカラ「一時的に淫らな気持ちになってしまうという事です・・・あれ〜?」

 

クロト「っ!!」

 

するとハルカラの様子が変わり、危険を感じたかクロトは素早く後ろへ下がった。

 

ハルカラ「何故逃げるんですか?お師匠様〜♡」

 

クロト「あなたに毒が回っている恐れがあるからだよ!」

 

ハルカラ「お師匠様・・・私とイイことしませんか?むしろ・・・してください〜♡」

 

クロト「断るっ!!」

 

ハルカラ「大丈夫ですよ〜。絶対に気持ち良くなりますから♡」

 

クロト「全然大丈夫じゃねぇよ!あとこっち来るな!」

 

ハルカラ「お願い♡」

 

『マキシマムガシャット!』

 

『キメワザ!』

 

『ゴッドマキシマムマイティクリティカルフィニッシュ!』

 

ドッカーーーーーーーン!!!

 

ハルカラ「わーーーーーーー!!!!!」

 

クロトは暴走したハルカラを止める為、すぐさま『ガシャコンキースラッシャー』と『ゴッドマキシマムマイティXガシャット』を取り出し、装填し、ハルカラに放った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、『ゴッドマキシマムマイティXガシャット』の力のお陰でハルカラの毒は解毒し、ハルカラは申し訳なさそうに土下座した。

 

ライカ「あの・・・一体何があったんですか?」

 

クロト「ちょっと色々あって・・・ガシャットの力でなんとか解毒出来たから良かったけど・・・。」

 

ハルカラ「私が粗相を・・・すいません、何も聞かないでください・・・お詫びのキノコ料理です。」

 

テーブルには、たくさんのキノコ料理が並んであった。

 

ファルファ「美味しい〜!」

 

シャルシャ「とても良い味付け!」

 

ライカ「美味しいです!」

 

ハルカラ「でしょ〜!シマナミタケは包み焼きにするとふっくらしてて最高なんです〜!」

 

クロト「切り替え早っ!」

 

ライカ「ハルカラさんのお陰で、料理のレパートリー増えますね。」

 

ハルカラ「エヘ!ありがとうございます〜。」

 

こうして、今日も何事もなく1日を過ぎていった。

 

 

 

 

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