嫌われ生徒が頑張る話   作:かぼすみかん

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あのぅ…本編読んでたらアザミ出てきたんですが…名前被ったんですが…どうすりゃいいんですか?


嫌われ生徒は偵察をする

 ヘルメットを被った集団を隠れて眺めていると、アビドス高校に攻撃を始めた。

 

 学校に銃を放ち、手榴弾を投げつけ、やりたい放題である。

 

「攻撃、 撃だ!!奴ら  でに弾 の補   たれている!襲撃せよ!!学校を占領するのだ!!」

 

「(聞こえにくいですね)」

 

 あまり遠くはない位置から聞いているが、爆発音と銃声で断片的にしか声は聞こえない。しかし、目的がアビドス高校を襲撃して占領することだというのはわかった。

 

「(私の依頼主も同じ目的なのでしょうか……)」

 

 そんなことを考えていると、校舎から数人の生徒が出てきた。

 

 1人は黒髪ツインテールの猫耳の生えたアサルトライフル。遠距離用のスコープをつけていることから中、遠距離がポジションと考えられる。

 

 2人目はベージュのロングヘアで、両手で抱えている大きな武器は銃はミニガンだ。見るからに火力が高そうで注意した方がよさそうだ。

 

 3人目、ショットガンを持ったピンク髪の小柄な少女。最後に白髪の獣耳を生やした少女。こちらもアサルトライフル。

 

 前衛はこの4人で全てだろうか。もう2人ほどサポーターか狙撃手があると考えてもいいかもしれない。

 

 そんなことを考えていると戦闘が始まる。アビドス側の動きは、ショットガンのピンク髪が素早い動きでヘルメットの集団に突撃して、他はその援護をしているようだ。

 

 盾を構えて、散弾を連射して敵を突破し、周りの敵もドローンやミニガンの制圧射撃によって牽制されて各個撃破されていく。弾切れを起こしても、すぐにドローンによって補給が行われる。

 

 どうやら、アビドスの生徒たちは思っていたよりも練度が高いようだ。しかも相当連携が上手い。

 

 これは指示塔のの存在を疑ったほうがよさそうだ。

 

「…(予想以上に警戒するべきでしょうか……?……あちらの方は?)」

 

 校舎の窓から、タブレットで何か操作をしている人物を発見する。

 

 キヴォトスでは珍しい大人の男性。暑い砂漠にも関わらずスーツを着て、首から下げた名札には、見たことのないマークが見える。

 

 この時、アザミは連邦生徒会にシャーレという機関ができたことをまだ知らなかった。そのため、先生については、アビドス高校にいる大人の男性くらいの認識しかなかった。

 

「あの人がドローンを…?ですが、ドローンを操作しているなら、あんなに堂々と身を晒すでしょうか……」

 

 考えられるパターンは3つ。

 

 1、ドローンにカメラが付いていないため、目視で操作し無らばならないパターン。

 

 2、ドローンを操作しながら、戦場全体を見て指示を飛ばしている援護と指示の一人二役。

 

 3、ドローンは別の人が操作していて、あの大人が指示塔をしている。

 

 ひとつめは恐らく無いだろう。補給や救急箱を輸送しているドローンの形状、種類からあれはカメラが付いているドローンであることは間違いない。

 

 そして、カメラが付いているドローンであれば、わざわざ目視ではなく、上空から見下ろした方が指示をしやすいのに、身を乗り出して確認してするということは、ドローンと指示の一人二役も考えられない。

 

 とならば、彼が指示を出して、アビドスを勝利へと導いたのだろう。

 

「(有能は司令塔は厄介ですね…戦いになればあの男性を最初に無力化して……?)

 

 ふと気づく。通常は生徒にあってキヴォトスの外の人にはないもの。ヘイローが感じられない。

 

 もともとはっきりと見えるようなものでは無いが、そもそもあの大人にはヘイロー自体が備わっていないのだ。つまり、彼は撃たれれば死ぬような、生身で戦場た出ているのだ。

 

 アザミにはその姿がとても愚かに見えた。弾が掠るだけでも重大なのに、隠れようともせず身を曝け出す。

 

 馬鹿か蛮勇か、はたまた怖いもの知らずか。あの大人のとっている行動には疑問しか湧いてこない。無謀にも程がある。なぜそこまでできるのか、あの大人がそこまでする意味は?

 

 わからない。なぜあのような大人がいるのか、疑問しか湧かない。

 

 戦いが終わってアビドスの生徒が校舎に帰って行くのを見て、アザミも帰ろうとする。その心にモヤモヤを残したまま。

 

ーーー

 

 無事にカタカタヘルメット団の襲撃を乗り越えた私は、みんなが戻ってくるまで、あたりを警戒していた。

 

「先生!」

 

 タブレットから、自分を呼ぶ声がして、そちらを向く。

 

"どうしたのアロナ?"

 

「離れた位置から、一人の生徒の反応がありました。戦いには参加していませんでしたが…」

 

 アロナから送られた、その生徒の座標を確認してそちらに視線を送ると、どこかで見覚えのある生徒の姿が見えた。

 

 その黒い背格好の生徒は、気付くのが遅かったためすでに後ろ姿で、2秒ほどしかその目に捉えられなかったが、記憶の中の後ろ姿とその生徒は重なるさった。

 

 初日に電車で見かけた生徒。瑠珠アザミ。どうしてここに?

 

"彼女は何かしてた?"

 

「いえ、ずっとこちらを見ているだけでした。偵察でしょうか?」

 

 わからない。だが、この襲撃に彼女が関わっているのなら、きっとこれで終わりではないだろう。

 

 私は、今度彼女を見かけたら、一度会話をしてみようと心に決めた。




瑠珠アザミの情報④
愛用武器は「花火師(AW50)」
犬より猫派だが、猫より烏が好き
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