真木姉弟にはご用心   作:リゼロッテ

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お気に入り1100越え。先週のUA22000越えありがとうございます!

今回、下世話なネタが多いので念のため、本当に念のためR15のタグを追加します。といっても大したことは無いはずなのであくまで念のためです


9話 女子トークは地雷源

 

 真木理佐にとって三上歌歩と過ごす時間は何ものにも変えがたい貴重な時間だ。しかしその空気が何故か重かった。いや、僅かに澱んでいた。

 

 

 

 三上の表情が冴えない。いつも見ているから分かる。何か嫌なことがあったか?いや、それなら私に愚痴の一つでも溢すだろう。菊地原関連なら理央の言ったように報告してくるはずだ。だが三上は口を開かない。受け答えが妙に上の空だ。──許せんな、私の三上に何かしたのならその正体は聞かなければならない。そして己の愚昧さと馬鹿さをそいつに思い知らせねばならない。

 

「何か嫌なことでもあったのか?」

「えっ、うーん。大丈夫、何でもない、よ。」

 

明らかに反応が悪い。まさか脅されてるのか?学校で嫌がらせでも受けたか?いや六頴館には理央がいる。あの弟は手の掛かる奴だが、ボーダーの隊員を理不尽に馬鹿にされて黙ってるほど見下げた奴じゃない。制裁なら下されていてはず、では何だ三上のこの様子は?

 

「大丈夫だ、誰にも言わない。何かあるんだろ?」

 

「えぇっと、その……。」

 

三上は別に誰かに虐めらてるとか嫌がらせを受けてるとかそんなことはなかった。だが、モヤモヤした気分であったことは間違いない。

 

 先日、ラウンジで見かけた真木理央と国近柚宇が仲良く勉強する光景が頭から離れない。忘れてしまいたいと思っても国近の笑顔が離れない。何でだと、何故だと本人に問いただしてしまえたらどれほど楽だったか。

 

 そして今、時間を共にしている真木理佐。彼女にだけは言えるはずも無い悩みだった。他の人に言えるかはさておき「弟くんってそういう趣味なの?」と実の姉に聞けるはずも無かった。だからこそ言葉に詰まっていたのだが、真木理佐からすればそれは更なる不安と怒りを買うだけであった。

 

「何処のどいつだ。三上を悲しませる愚物は?」

 

貴女の弟です、なんて言えない。

 

「大丈夫だ、そいつには制裁を食らわせる。」

 

いつも与えてますよね、なんて思ってはいけない。

 

「だから──」

理央くんっておっぱいが大きな子が好きなの?

 

 

 

 

 

 

 

───────は?

 

時間が止まった。まるでそのシーンだけが切り取られたかのように静止した。思わず口に出してしまい赤面する三上だがもう遅い。流石の真木理佐をもってしても処理が追いつかない。

 

「一体何処から理央の話が……それに胸が、なんだって?」

 

「だからおっぱいが……って言わせないでよ!」

 

 いや先に言ったのは貴女でしょ、などという下世話なツッコミはしてはいけない。

 

「とにかく何がどうなってそういう考えに至ったのか話せ。」

 

「うん。ラウンジでね、理央くんと国近先輩が仲良さそうに勉強してたの。」

 

「ラウンジで?まさか当真先輩の後でか。何やってるんだアイツは。だがそれで何故理央がその……胸がどうという話になるんだ?」

 

「え!?そ、それは……。」

 

「それに胸の大きさなんて大した問題じゃないだろ。お前は可愛い、それは私が保証するよ。」

 

空気が軋んだ。何か地雷のスイッチを踏んでしまったかのようなそんな音がした。

 

「──真木ちゃんには分からないよ。胸が無い人の気持ちなんか。」

 

「えっ。」

 

「真木ちゃんや遥ちゃん、栞ちゃんに私のこの気持ちは分かりっこないよ。」

 

 真木理佐は今まで三上から聞いたことのないような低い声にただただ言葉が出なかった。恨み言のように呟き吐かれたその言葉はショックも大きかった。

 

 そして真木理佐は弟を問い詰めることを今決めた

 

 

 

 

 

─────────

 

おい。一言一句に責任を持って正直に答えろ。私は今、冷静さを欠いている。

 

「それは一大事だ。今すぐ回れ右して自分の部屋に帰って落ち着け。」

 

 いきなりなんだ。大体普段から冷静であの態度なのに冷静じゃなくなったらもうその先は地獄しかねえじゃねぇか。

 

「国近先輩と一緒に居たというのはどういうことだ?」

 

「国近先輩?あぁ、ラウンジで当真先輩に勉強教えてたら何処からか聞き付けて私にもって言って来てな。往来で騒いでうるさいから1時間だけ見てやっただけだが?」

 

「じゃあ胸の大きい奴が好きって話じゃないんだな?」

 

「──ちょっと待て一体何処からそんな話が出た。言っとくが俺たちは姉弟であって兄弟じゃないからな!?」

 

「訳の分からないことを言うな。とにかく明日それを三上に説明しろ、いいな?」

 

「はぁ?何で三上さんの名前が出て「いいな?」分かりました。」

 

ダメだまるで意味が分からん。もうこれ以上追求したりツッコむのも面倒くさい。てか胸がどうとか仮にも弟とする会話じゃねぇだろ。

 

 

 

 翌日は俺は三上さんに事の内容を説明した。もう勝手にしやがれって感じだが、説明が終わると妙に機嫌が良くなっていた。だから何故、いやもう深入りはやめよう。

 

 

 

 

 

 

 

 

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