米花町でちんちん出したら逮捕された件について。   作:ひつまぶし太郎

15 / 22
珍しく連日投稿です。
今回ちんちんは出ません。
よろしくお願いします。


第七話。酒は飲んでも飲まれるなとかいう使い古されたタイトル

 

 

「おじさんが監修したゲーム?」

「満天堂新作発表会?」

「そーよ?まったく、コナン君ったら、こんな遅くまで遊んでるなんて!」

 

夜になり、雨も降って。

コナンは現在、リョウと一緒にタクシーで揺られていた。

また暗くなるまでムキになってPK戦をしていたら、蘭が迎えに来たのだ。

今日は夕飯の後に行くところがあるからと。

そう言えば学校行く前そんな話してたな、なんて頭を掻きながらリョウとは別れを告げるつもりだったコナン。

 

だが、迎えが来たコナンをぼけっと手を振りながら見送るリョウの顔が、なんだか寂しそうに見えて。

思わず蘭に、あいつも家に呼べないかな、なんて言ってしまったのだ。

コナンからすれば夕飯を一緒に食べる程度のつもりだったのだが、なぜか夕飯後の予定にまでリョウは同席していた。

 

「まぁ、こんな可愛い子ともっと一緒にいたいって気持ちはわかるけどね♡」

「はあ?」

「…!蘭ねーちゃん、違うよ!?」

 

コナンは瞬時にニヤニヤする蘭が何を言ってるのかを理解した。

リョウは小首を傾げている。

 

宝石のような赤い瞳。

雪のように白い肌、月光のような銀髪。

人形のような相貌。

改めて見ても、本当に見た目だけは美少女だ。

言動にさえ目をつぶれば、血迷う同性すらいるだろう。

 

だが、男だ。

しかもちんちんを出すバカだ。

 

「またまたぁ、コナン君ってば照れちゃって!ねぇねぇ、君なんて名前?私毛利蘭!」

「俺の名前は冴羽獠…都会に巣食う虫けらどもを掃除する…それが俺の仕事だ…」

「え?」

「蘭ねーちゃん。そこのシティーハンター気取りのバカは男の子なんだ…信じられないかもしれないけど…」

 

いやほんとに。

自分の言葉の説得力の無さに嫌気が差しながら、それでもコナンは弁明する。

それを後押しするように、バカがコナンの横でサムズアップした。

 

「女の子ともっこりしたい。どーも小清水涼です」

「えー!嘘!ほんとに!?信じられない!」

「そんなに信用できないならちんちん見る?」

「お前それしたら許さねーからな」

「さすがの僕もバカじゃないって。もっとムードとか考えて出すから」

「ムードとかいいから、ほんと。許さないから」

「お前はそのお姉さんのなんなの?ウォールマリアなの?ちびなのに巨人なの?」

「そうだよ(適当)」

 

そんな会話をしているうちに、やがて蘭もその正体がただのバカであることに気が付き、そこからは普通にからかうでもなく和やか雰囲気で目的地へと向かっていった。

 

 

 

 

「そう思ってたらこれですよ」

 

僕は、眼の前で爆発四散した組織の幹部の焼け跡を眺めながら呟く。

一応あむぴに連絡して組織の動向を探ってもらっているが、どうしようか。

下手すりゃここに黒の組織を狙った殺人犯がいるとみなされて、ビルごと爆破されかねない。

 

困った。

普段なら目立ちすぎて、逆に昔の僕と見た目がすぐに脳内で一致しないという完璧な擬態となる今の容姿も、注目された状態だと悪目立ちもいいところだ。

とはいえ、僕とすれ違ったテキーラが無反応だったあたり、気がつくにしても元保護者3人くらいか。

 

「あれ?何だ楽勝じゃん」

 

昔ならあれやこれやと考えたかもしれないが、守るものを持たない今の僕からすれば全ては些細な問題だった。

せめて保護者には迷惑をかけないようにしよう。

元保護者にはめっちゃ迷惑かけよう、みたいな。

 

「まったく、気楽でいいなお前は…」

「あ、あむぴ。来たんだ?」

「探り屋がここで動かないと怪しすぎるだろう?」

「それはそう」

「それに、足を運ぶのに都合のいい理由もあるしな」

 

都合のいい理由。

まぁ探偵として保護している子どもが現場の近くにいたと言えば、確かに周りに怪しまれないし都合は良いのだろう。

保護者が迎えに来たと言えば現場にもスムーズに近づける。

 

「それに、普通に心配だったんだよ」

「へ、へぇ…やるじゃん」

「ははっ、照れてるのか?」

「べっつにぃー?そんなことありませんけどぉー?」

 

その後しばらく僕の顔を覗き込もうとするあむぴと、顔を背け続ける僕の攻防が発生したのだけど、それは置いておこう。

 

「ああ!だから犯人がクロークに荷物を取りに来る前に全部調べてみてよ!爆弾犯がわかるかも…」

「コラ坊主、スパイ映画の見すぎだぞ!」

 

何かに気がついたコナンが警察官にあしらわれているが、あむぴは気にせずそこに近づいていく。

…堂々としたもんだ。

顔バレとか気にしてないんかね。

いやまぁ広義の意味じゃ部下みたいなもんだから、いいのか。

…いいのか?

 

「…一つ、助言をさせてもらえるのなら。そこの子が言う通り、預けられたカバンは全て調べたほうが良いでしょう。変形した金具の形状からしても、爆発したのはトイレではなくその鞄…」

「誰なんだね君は」

「プライベートアイ…もっとも、今の僕はただの保護者。捜査に口を出す権利は生憎ありませんが…テロの可能性があるなら少しでも多く情報を精査するべきでは?」

 

ノリノリだなぁ、なんて感想はさておき。

とりあえず、事件自体は直ぐに解決した。

無差別テロ、あるいは黒の組織への宣戦布告かとも思われたその爆発事件は、まったく関係のない殺人事件に組織の幹部が巻き込まれただけだったという何とも言えないオチだったのだけど。

不思議なのは、あむぴよりもなんなら少し早く事件の真相にたどり着けていたっぽいコナンの挙動だ。

 

…いやいやいや。

いやいやいやいやいやいや。

まさかまさか。

まさかね。

ないないないない。

 

幼児化なんてそうそうあってたまるか。

 

「…お兄さん、何者?」

「言ったろう?僕はただのしがない探偵さ。それも、この子を迎えに来ただけのね」

「そう…なんだ」

「いつもこの子と仲良くしてくれてありがとう。話には聞いているよ…ただ。一ついいかな?」

 

不敵に笑うあむぴに気圧されたように、コナンが真剣な顔になる。

 

「なに?」

「…もしこの子に恋とかしてるならやめた方が良い。僕の推理通りなら、君の初恋は…あいつだ」

「すみません全然見当違いですありえないです」

 

失礼な。

見た目だけで言えば超可愛いだろ。

 

「あれ?違うのかい?てっきりこいつ、見た目だけはいいからそういう感じかと…」

「急に親バカになると落差が怖いからやめてくれない!?」

「うちの子にいいところ見せたくて張り切ってたんじゃないのか…そうか。なら頚椎メテオストライクはしなくて良さそうだな…」

「今ぼそっととんでもないこと言った?」

「睾丸粉砕拳とかでも良かったんだけどね、ははっ」

「ははっ、じゃないけど!?」

 

このあと、奴らが頻々に取引に利用していたバーも爆発によって粉微塵となり、ようはいつもの奴らのやり方で世間的には跡形もなく奴らの痕跡は消え失せた。

まぁ、幹部が殺されて取引相手が生きてるんだ。

生ビール頼む感覚で、とりあえずで爆破はするだろう。

 

取引相手の会社員さんが今後どうなるかは知らない。

あむぴをちらっと見れば、真剣な顔でメールを打ってるしたぶん証人保護とかするんじゃないかな。

どうでもいいー。

 

「あむぴ、明日はキャンプ行こうぜ。風見さんは…どうだろ。普通あれか。休日上司と遊ぶのって嫌か」

「いいな。今日は流石に少し疲れた。思いっきり料理したい…風見はまぁ、声だけかけよう」

 

今日はそもそも警察官連続殺人事件の捜査で忙しかったのに、急遽組織への報告と同時並行で公安に指示を出して、爆破されるバーの近くからそれとなく人を避難させるという仕事をこなしたのだ。

あむぴが忙しいということは、その部下の風見さんもアホほど忙しいというわけで。

お労しや風見さん。

有能なばっかりにこき使われちゃって。

かわいそう(小並感)。

 

「おいヒロ!どこから湧いた!?」

「かたいこというなよ、ゼロ。こちとら内勤続きで暇なんだ…変装用のマスクって蒸れるし、暑いし。上司の鬼瓦は臭いし…」

「文句多いな!」

「あとデスクワークってだるい。最近ずっと鮫谷さんとバスケしてる」

「働けこのニート警官!」

「キンキンに凍らせて冷やしたポカリ飲みながら見る試合はいいぞ、ゼロ」

「ベンチじゃないのかそれ」

「人は俺を幻の6人目という…」

「試合に出れないだけなのに粋がるなよ?」

「声だけはでかいから。ベンチ温めてるから」

「なんの自慢?」

 

次の日、どこからともなく湧いてきてただ酒を堪能するヒロさんと、なんだかんだ参加してくれた優しい風見さん、あとしこたま料理を作って満足げなあむぴを見ながら、僕はサンドイッチを頬張る。

 

「うめぇ。風見さんそっち食べた?」

「えぇ。美味しかったです。一口いりますか?」

「超いる」

 

まぁ、一部の大人が醜態晒してたけど、平和な証拠ってことでいいんじゃないかな(適当)。

 

「───一番!雲隠れ中の訳アリ警官!一発芸やります!」

「お、なになに?ちんちんがおっきくなっちゃったとか?」

「だはははは!それいいな、今からやるか!じゃあ俺のこの辺に注目してくれ!ノーハンドでチャック開けるから!」

「いえー!ふぅー!ぶっちゃけ見たくなーい!」

「お前ほんとやめろバカ!リョウも煽るな!」

「最低な飲み会すぎる…降谷さんも大変だなぁ…」

「風見ぃ!お前はもっと食え!コーヒーとカップ麺ばっかの食生活いい加減やめろぉ!」

「うわぁこっちまで飛び火した!?」

 

最後は、ヒロさんのギターとボロ泣きしながら熱唱する風見さんの沖野ヨーコメドレー十本耐久リレー鑑賞会で、キャンプの夜は締められた。

あとヒロさんのちんちんも締められた。

急に脱いで見せだしたからだ。

 

実に平和な1日だったと言えるだろう。

翌日大人はみんな二日酔いになったけど。

 

みんな、お酒は程々にね!

お酒は二十歳になってから楽しもう!

小学生で漫画の主人公が飲酒とかしちゃだめなんだぜ!!

そんなやついるわけないけどな!

 

 




主人公の見た目はブルアカのプラナの目を赤くして髪をちょっとぼさっとさせて、アホ毛を生やして縮めた感じです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。