米花町でちんちん出したら逮捕された件について。   作:ひつまぶし太郎

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そうだ京都にいこう、エロ本持って。
ってタイトルと迷いました。


第十二話。空はどこまでも

雪。

雪だ。

僕の眼の前には雪があった。

 

…雪を見ると、嫌でも思い出すのは前立腺ブレーキだ。

そして、前立腺ブレーキを思い出すと同時に蘇るのは、自殺を止めるために僕が自分の脳漿をぶちまけたせいで大人たちが盛大に曇ったときの記憶だ。

 

方向性の違う最低な記憶2連に、僕の心を読めるニュータイプでもいたら気絶は必至。

アクシズを落とすレベルで闇落ちするかもしれない。

 

まぁ、簡単に説明するのなら。

なぜかノックバレしたヒロさんと、それを追いかけるバーボンあむぴ。

保護するために追いかけてるあむぴに、迷惑をかけまいと全力で逃げるヒロさんという構図は、結局ヒロさんの方に軍配が上がり、あわやあむぴに殺されたことにしてあむぴだけは疑われないようにする偽装を完璧にした自殺も間際みたいなところに僕が遭遇したのだ。

 

何をしてたかと言われれば、エロ本の破れたページを追いかけていたんだけども。

…ひぃ、すみません!

石は投げないでください!

あー!お客様!お客様困ります!

石は、石は投げないでください!

スパチャはありがとうございます!

感想と評価ここすきもありがとうございます!

でもしょうがないじゃん!事実だもん!

エロ本の破れたページ追いかけてたらたどり着いちゃったんだもん!

 

ご都合主義ってことでいいだろうが!

その都合がエロ本でもさぁ!

人の命が助かってんだぞ!それで十分だろ!

うるせー!知らねー!

なんか都合よく駆けつけたり、かっこよく推理したりみたいな主人公じゃねえよ僕は!

ヒロさんはエロ本パワーで助かった!

かっこよさもエモさもある王道的な理由で助けられる展開はなかった、なかったんだよ…!

それでこの話はおしまいなんだ…!

 

…はぁ。

おっと、取り乱した。

現在逃亡中の身だからか、ちょっと情緒が不安定になってるかもしれない。

 

え、それでなんで僕が頭ぶちまけたかって?

普通にドシリアスな状況にエロ本とガキとかいう情報をぶち込まれて固まったヒロさんの拳銃を奪って頭ぶち抜いただけだ。

 

…それまでの生活で、いまいち信用されていなかったというか。

どちらかと言うと組織の誰かの隠し子なんじゃみたいな、じゃあ人質に使えるのか、こんな無垢な子どもを利用しようとしてるのか俺達はみたいな変な遠慮があったのは知っていたので、言葉じゃ説得できないだろうなぁと思ったのだ。

 

だからこその自殺。

生命を無駄に散らすことの無常さと、闇に潜んで行きていく覚悟を決めてもらう説得をするのに、これほどわかりやすい方法もなかった…と思う。

僕が普通に、怪しみながらも信じて優しくしてくれてたヒロさんが死ぬのが嫌だったから最速最短を選んだというのもあった。

最速最短ついでに最低な方法だったのは認めよう。

他にも方法はあったと言われれば本当にそうだ。

でも僕バカだからわかんねえけどよ…バカだからわかんなかったんだぜ…。

 

ヒロさんは当然ドン引きからの茫然自失、直後に駆けつけたあむぴは嘔吐。

以来僕に対する過保護さが加速したのは、甘んじて受け入れている。

でも死なないしな…みたいな意識はまだ残ってるけど、流石にしーちゃん以外にも僕の死を悲しむ人がいるというのを理解したのであんまり無茶はしないようにしている。

こないだのプラーニャのときは、ヒロさんもプラーニャにブチギレてたけど。

 

とりあえず、これにて状況は一旦リセット。

史上稀に見る最悪な方法で冷静になったと言うか冷水を浴びせられた大人二人は、そこからあっという間に潜伏と死の偽装を終わらせて今にいたる。

 

ガチで死にかけて以来最初の死は、結構な怖さもあったし賭けでもあったが、成功した。

運よくあの地獄を生き残ったけど、もう再生能力はなくなってる可能性すらあったわけだが、その心配は杞憂だった。

めっちゃ元気ビンビン。

むしろ再生能力としては死を覆せるレベルで無法な強さになっていた。

 

大人二人はめっちゃ落ち込んでたけどね。

前立腺ブレーキでリフレッシュするまでは僕が寝てる時に近づいてきて、呼吸してることを確認して胸を撫で下ろすくらいにはトラウマにしてしまったらしい。

ごめんて。

 

で、なんで僕が雪を見ているのかと言われれば。

水族館のペンギンコーナーの前にいるからだ。

 

「かわいい…癒やされる」

「あら、それは素敵なことね」

「…追いつくの早くない?」

 

僕、死ぬほどぶち犯されてぶち犯されて。

ちんちんから白いのじゃなくて血が出るんじゃないかってくらい犯されて、3日間そんな生活を繰り返したあと、ようやくしーちゃんが目を離した隙に逃げてきたんだけど。

睡眠薬混ぜて。

 

───ちよ、まっ!いまいったばっかれぇ…!

───待たない

───んんっ、あぁ!はへぇ…壊れる…壊れちゃうからぁ!

───壊すのよ

───おしりの抜いてぇ!

───中で動かす度におっきくなるくせに?ほんとはもっと欲しいんでしょ?変態

───は、ぁっ…!きゅ、きゅうけ

───そんなのあるわけ無いでしょ。ほら、口開けなさい。唾液飲ませたげる。同時におしりのやつも最大出力にするわね

───お゛♡甘ぁ…!

 

いやエロ本かて。

 

「悪いけど、私もう睡眠薬対策バッチリなの」

「そ、そうなんだ…」

「眠ってる間に、本当に大切なものがどこかに行ってしまったら困るでしょう?」

 

誰だ!

こんな女の子に異常なまでの覚悟を決めさせたバカは!

…はい、僕です。

 

頭をなでられて、体の力が抜ける。

そんな調教の成果の現れた僕に機嫌を良くしたのか、しーちゃんが僕の顎の下をくすぐる。

それだけで、脳内が多幸感に包まれた。

もう手遅れだなぁとは思うけど、こんだけ愛してもらえるなら嬉しい限りだ。

お互い拗らせたなぁ。

なんか共依存してた頃のほうがマシに見える。

普通に性欲込みでなんかよりぐちゃぐちゃになってない?

突き抜けてたらいいってもんじゃないぞほんとに。

開き直ってるだけで共依存なのは変わらないからねこれ。

成長してなくない?

 

「えへへのへ…」

「いい子」

 

いやね。

僕もまぁまぁ重度なマゾなので、好きな子から施される快楽漬け状態もまんざらじゃなかったんだけども。

むしろあと一ヶ月くらいあの生活して全然良かったんだけど。

 

一応捕まった直後に連絡してたとは言え、そろそろ保護者に連絡しとかないとなぁみたいな感じで抜け出したのだ。

ついでに久しぶりの外が楽しくて遠出してしまったのはまぁ、仕方ない。

僕って頭軽いから。

その場のテンションで行動しちゃうのよね。

 

ちなみに、連絡したのはヒロさんだ。

あむぴはベルおばのお付き役としてしばらくバーボンしないとだし、僕が拠点暴くために殺害じゃなくて瀕死という形でジンとウオッカを追い込んだので普通に組織としても忙しい。

ヒロさんがノックバレした頃にはもう組織を抜けていた、かつてライと呼ばれていたFBI捜査官と、何度も話していた幼馴染と一緒にいると言えば、ゆっくりしてこいと言われてしまった。

ほんといい人だな。

死ななくて良かった。

あとなんだろう…確執はないはずなのに、あむぴと赤井さんは相性悪い気がするし。

 

あ、ちゃんとお互い情報共有は行っている。

僕だけでなくしーちゃんやコナン、あとメアリーさんに飲まされた例のお薬の話とか。

戻りたいと思っているのはコナンとメアリーさんたけで、僕もしーちゃんも別にむしろ小学生からやり直せてラッキーとか思ってても、僕らの両親が生み出した薬の被害者のために、解毒薬を開発するというのは吝かではない。

まぁ、薬で変化した僕の体が参考になるかはまだ検査結果待ちだけど、僕のカーネイジモードみたいな感じで一時的に無理矢理身体を成長させる薬みたいなのは出来なくはないんじゃないかな。

 

カーネイジモード。

あれ骨とか筋肉を無理矢理成長させてるせいなのか、常に身体が溶けるような熱と痛みに苛まれるんだよね…。

 

「ねぇ、しーちゃん」

「なに」

「───もう、ガラスの檻はなくなった?」

 

ペンギンコーナーから移動して、眼の前には揺蕩う海月の世界が広がっている。

深い青とカラフルな光が混じり合って、このまま世界に溶けこんでしまいそうなほどの幻想的な光景になっている。

僕らは二人、互いの方を見ずに肩を並べて身を預け合う。

 

「……えぇ、そうね。少なくとも、快晴を飛ぶのも悪くないかもって思えるようにはなった」

「そっか」

「それはそれとして、あの方法を取ったのは許さないし、ちんちん出して捕まってたのも普通にムカつくし、あの舐めたヒーローもどきも許せないけど」

「あはいすみませんほんと。でもヒーローは続けますはい…」

 

暗闇に怯える少女も、自分を犠牲にすればいいと自分を大切にしない少年ももういない。

背は縮んだけど二人の世界は広がった。

狭い世界で、二人だけの世界に溺れることはもうない。

 

可能性に手を伸ばして、歩み続ける。

膝をついても、一度逃げ出しても。

僕らはその果てにたどり着けると確信していた。

 

 

 

 

 

「あれー!リョウくんも京都来てたんだ!」

「なんだよ、みずくせぇな。…なぁ水臭いってなんだ?臭いのか?」

「元太くん…水臭いっていうのは、つまり…親しい間柄ならもっと頼れ!ってことですよ!」

「おー!よく知っておるのぉ光彦くん」

「ふふん、コナン君には負けてられませんからね!」

「何だぁこのガキ。コナンの友達か?」

「お父さん、この子実は男の子なのよ!すごくない!?」

「…何いってんだ蘭…」

「せやで、蘭ちゃん。こんなかわいい子が女の子な訳ないやん?」

「は、はは…」

 

じゃあ帰りましょう。

私達の愛の巣へ。

そういうしーちゃんに引きずられるようにたどり着いた京都駅には、なんだか知り合いが集結していた。

開幕から僕が口を挟む暇もない。

 

コナンだけは、僕がしーちゃんになにされてたか知ってるからか普通に目線を合わせようとしてないけど。

 

「よぉコナン。元気?」

「ったく、バーロー。…やっぱあいつの中身お前かよ」

「ちんちんライダー?」

「そう、それ」

「それじゃわかんないな、ちんちんライダーのことであってる?ねぇねぇ」

 

ほらほら、ちんちんって言えよ、ちんちん。

みたいなふうに絡んでたら、服部平次さんにこのガキ頭悪いなぁって顔で呆れられた。

 

「ねぇねぇ、リョウくん。一緒にいる女の子誰?あ、私吉田歩美!仲良くしようね!」

「───私の名前は灰原哀。気軽に哀って呼んでいいわよ。よろしくね?」

「僕の名前は小清水涼。気軽に哀ちゃんの犬って呼んでくれていいよ。よろしく」

「お前は何言ってくれちゃってんの?」

「仲良くしてね!」

「やめろ肩組むな!」 

「なんだよもう。お互い秘密もなくなった、言うなれば裸の関係だろ?」

「言い方がすごく嫌!」

「あら、私からリョウを奪おうだなんて。いい度胸ね江戸川くん」

「ほらこうなる!絶対二人合わせたらめんどくさいことになると思ってたんだよ!」

 

コナンが頭を抱えるのを見ながら、僕はこれからの学園生活に期待で胸を膨らませていた。

 

べつに、なんてことはない風景なんだけど。

すべてが報われたような気さえした。

 

 

 




というわけで、本作は一旦一区切りとなりました。
正直タイトルやらちんちんライダーの物珍しさもなくなり、あとは消えゆく運命な本作ではありますがここまでこれてよかったなぁと思ってます。
もともと作者の書いた別の作品での野望、ランキングにちんちんを乗せるという目標は一瞬だけ達成できたので満足です。
しばらくは劇場版とか、組織に関係ない原作話とか思いついた時に投稿しながらプロットだけはある組織壊滅編を最終的に書けたらなと思っています。
そんなわけですので、各話への振り返り感想とか。
なんかここまで来ての感想とか。
ぶっちゃけ惰性で読んでるだけでクオリティは下がってきてね?下品すぎる。みたいな、普段はあんまり感想書かないけど、一区切りまで頑張った作者に一言くらいくれてやるかみたいな感じでなにか投げてもらえると作者が喜びます。
お付き合いくださいまして、誠にありがとうございました!
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