水平行の別世界   作:??????

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引き続きご指導ご鞭撻のほどよろしくお願いいたしますm(_ _)m


続、海軍丙事件

 一晩経っても、自分は未だに‶馬関要塞”の一室に軟禁されていた(泣)

 

   「……なぁ、拘束は解いて貰ったけど…何で監視附き監禁生活されているの(泣)軍法会議

    も終わったし、‶天号作戦”も上手く折り合いが着いたんでしょ?!なら出して(泣)」

 

千堂 「あのね……うら若き乙女に監視されといて、不平不満しか無いの?そもそもこんなに時間

    が掛かっているのは、あんたがぶち捲けた諸々の不具合のせいで、訂正の軍令とかあんた

    の‶帝国陸軍”の裏付けとか色々とあるからよ!それにあんた逃げるでしょ?!」

 

   「逃げるけど、逃げないよ?……まさか叢雲にも連絡した?したんだな?…どんな様子だっ

    たのかな?」

 

 珍しく千堂は顔を背け、沈痛な面持ちで呟く…

 

千堂 「……流石に同情するわ……」

 

   「逃がして(泣)とにかく逃がして(泣)‶天号作戦”とか一人でもやるから!取り敢えず、速や

    か且つ、とにかく逃がして(泣)」

 

千堂 「五月蠅い!取り敢えず辞世の句でも詠んで、諦めなさい!」

 

   「…〖我が人生に一片の幸無し!〗詠んだ!詠んだから逃がしてください!(泣)」

 

千堂 「……こんなのが‶帝国海軍”の‶提督”なんて……」

 

   千堂が嘆き悲しむ中、扉がノックされる

 

千堂 「はいは~い!今開けるね~」

 

海底要塞で地下要塞である‶馬関要塞”の扉は隔壁扉でもあり、重たい上に内外に鍵がかかっている

 

 ……つまり、扉の開閉時は脱出の好機だ!

 

 千堂が押し拡げた扉の隙間に滑り込み、扉向こうで引っ張る人物を躱して通路に出ようと、身構

 える…が……

 

千堂 「よいしょっと!」

 

  ……今だ!……頭文字がGの様に素早く移動し、扉の隙間に滑り込み、扉の反対側に居た

  フードを被った娘にぶつかる

 

???「何?(ガシッ)えいっ!(ナゲル!)……この感覚は!」

 

 そのフードを被った娘に摑まれ、見事に監禁部屋に投げ返される(泣)……更に追い打ちに

 

???「曲者でありますか?(カンセツキメ!)……この骨の軋みは!」

 

 押さえられ、首と脚の関節を極められて、激痛と苦しみで声も出せなくなる(泣)

 

千堂 「ナイスよ神洲丸ちゃんとあきつ丸ちゃん!」

 

 ぎょえ~(泣)…この投げられ方と関節技の痛みは(泣)やっぱりいつも味わされた……

 機動騎兵実験旅団時代の‶帝国陸軍”式格闘術(泣)

 

あきつ丸「お久しぶりです部隊長殿!通りで技が掛かり易い筈であります!」(STF→腕固め)

 

神州丸 「また悪さして脱柵ですか……お変わりないようで……」

 

千堂  「あ~……‶帝国陸軍”時代からこんな感じだったのね…確認しに来て貰って良かったわ…

     しかしながら懲りずにまだ、逃げようとするなんて……情けない…」

 

腕固め中「そりゃあ隙有れば逃げるでしょ?!(メキメキッ)酷い目に会うのが解ってて、残る意味が

     解らないでしょ?!(メキメキッ)」

 

あきつ丸「部隊長殿が毎回悪さするからであります!(キメキメッ!)旅団長殿は勿論、熊野丸殿や、しま

     ね丸殿達も心配してましたですぞ!」(腕固め→蠍固め)

 

蠍固め中「サソリノー!ノーサソリ!!」

 

神州丸 「あきつ丸さんは帝国陸軍式格闘関節術を69種類、わたくしは帝国陸軍式格闘投擲術

     を48種類、もう一人の……」

 

 開いた隔壁扉からやかましい駆け足と共に入ってくる

 

まるゆ 「大変大変!……アレ?部隊長?!これはこれはお久しぶりです……」(ガサコソ)

 

 背中に背負っている特大運貨筒から手榴弾を取り出す

 

蠍固め中「やぁ、まるゆ君……挨拶替わりの手榴弾は止めてね(泣)逃げれないから、地雷の埋設も

     止めてね(泣)」

 

神州丸 「……もう一人のまるゆさんは帝国陸軍式格闘爆砕術を18種類を会得していますよ」

 

千堂  「相当こいつに苦労してたのね……と言うか、まるゆちゃん、何が大変なの?」

 

まるゆ 「そうでした!(シマイシマイ)下関海峡、彦島方面から深海棲艦が侵入、陸戦隊と思われる新型

     深海棲艦が上陸し交戦中、陸戦経験者は九州側の敷島大将の所に集合ですっ!」

 

  完全に開いた防壁扉から、爆発音や銃火器の砲音が漏れ聞こえてくる

 

千堂  「!急いで征くわよ!ほら、あんたもよ!」

 

蠍固め中「征くから!蠍固め解いてね(泣)」

 

 

           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

名取  「ふえぇ~……数が多いです……」

 

朝風  「第五駆逐隊!いい?みんな、名取さんをしっかり護衛するわよ!」

 

松風  「しかし、いいのかい?お客さんも多いが?」

 

長良  「そうね!名取もしっかり戦いなさい!」

 

春風  「どうしましょう…深海棲艦のお口から続々と小鬼さん達が出ているわ…」

 

旗風  「春姉さん!危ないです!……小鬼を吐き出した深海棲艦達が今度はこちらに来ます!」

 

長良  「‶馬関要塞”内に報告!『‶馬関要塞”直洋上にて新型深海棲艦と交戦中、新型小鬼群‶馬関

     要塞”内多数侵入、注意されたし』

 

 

           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

千堂  「敷島お姉さま!」

 

 九州側の隔壁前に陣取る敷島大将に思ったより早く合流する

 

敷島  「敷島大将、戦況は?ここに陣取っていると言う事は大分押されていると思いますが…」

 

敷島  「ああ、他の坑道もかなり侵入されているな……私の主砲では坑道を崩してしまうし、

     上で戦っている長良達は新型の深海棲艦相手で、こちらまで手が回らん」

 

   ……キャッハハ…キャハハッキャッ……キャハハ…

 

  隔壁の向こうから新型の陸戦隊級の小鬼達の声が響いている

 

千堂  「初瀬お姉さまは?…超特化型防空戦艦の初瀬お姉さまの機銃の水平射撃なら、丁度良い

     のでは?」

 

敷島  「初瀬は三笠と共に本州側で‶皇国海軍”の将官達や負傷者の援護と退路を確保している」

 

千堂  「あのハゲチラカラーズ共~!さっさと逃げやがって!」

 

あきつ丸「ならば我々の出番であります!」

 

神州丸 「まるゆさん、背中の運貨筒から騎銃を」

 

  背中の特大運貨筒を降ろし、中に身体の半分を入れながら、ゴソゴソする

 

まるゆ 「はいです!」つ(妖精さん製三八式騎銃)×3

 

敷島  「その騎銃は妖精さんが作った物か」

 

あきつ丸「この騎銃は我等‶帝国陸軍”機動騎兵実験旅団の魂であります!」

 

 三人は素早く銃点検し、卓越した執銃動作の立て銃をする

 

千堂  「もし余っているなら私にも貸してくれない?」

 

    「…無いよ、人間には妖精さん製の兵器は、使えるのが少ない」

 

  腰に下げた軍刀がずっしりと重い

 

    「基本的に妖精さん達は、人間にも使える用には作れないし、あるにはあるけど、軍刀

     みたいな近接でしか使えない武器位しか無い」

 

千堂  「……なら軍刀で行ってやるわよ!」

 

敷島  「ダメだ、既に守備隊が抜刀隊を結成して攻撃したが、陸戦小鬼群の小火器で肉薄発起点

     まで行けずに半壊撤退しておる」

 

まるゆ 「部隊長はこれを」つ(特製四四式騎銃)

 

    「これは……弐師旅団長の?!」

 

あきつ丸「そうであります!」

 

神州丸 「旅団長が〘残った‶帝国陸軍”の者達に託す〙…と言って私達に預けた騎銃です」

 

千堂  「旅団長さんの?つまりその騎銃は使えるの?」

 

    「使える…神州丸君達が妖精さん達と一緒に作った、たった一つの‶人間用の銃”だ」

 

敷島  「……そうか、前線指揮用か!しかし督戦用にもなり得る物を……艦娘達にそこまで信用

     される人間が陸軍にも居てくれたとはな…」

 

千堂  「そうですね…こんな奴より、よっぽど‶提督”に相応しいわね……」

 

    「ほっとけ…そんな事は解かりきっているし、自覚もしているの!」

 

あきつ丸「そんな事より部隊長殿!我等機動騎兵実験旅団第一部隊戦闘準備完了であります!」

 

まるゆ 「欠員を除き全員、士気、武器、弾薬異常無し!」

 

神州丸 「部隊長殿!攻撃指示願います!」

 

    「あっ……ダメだ……完全に陸軍時代に戻ってる(泣)」

 

あきつ丸「さぁ!黎明の地平線で難敵を打ち破るのであります!」

 

神州丸 「今回も嵐が来ますね…鉄と血の嵐が……」

 

まるゆ 「まるゆ、がんばりまーす!」

 

    「だから!陸軍時代の時みたいに引き摺って持っていくな(泣)だから逃げたのに(泣)

     千堂!見てないで助けろ下さい(泣)」

 

千堂  「……敷島お姉さま、私は負傷者を避難誘導してきます」

 

敷島  「うむ、よろしく頼むぞ」

 

    「見捨てるな~(泣)」

 

 

           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

初瀬  「……制圧完了」

 

斑中将 「ふん!貴女の豆鉄砲も、こういう時は役に立つのだな!」

 

初瀬  「…ここまで逃げれば…後は自分の足でとっとと逃げたら?」

 

鬘中将 「逃げたのでは無い!戦略的退避しただけだ!」(クイックイッ)

 

三笠  「互いにいい加減にしろ!…先に負傷兵を下げる為の安全確保が先だ!」

 

簾大将 「ならばこの上に大型砲台がある、そこまでの経路を確保してくれ」

 

三笠  「解かった、なら今度は先に私が征くから初瀬は後ろの負傷兵達を頼む」

 

  腰の軍刀を抜き、一振りで木々を数本倒してゆく

 

初瀬  「……三笠がそう言うなら…」

 

  初瀬は、下に降り始め、退避経路確保に向かう

 

禿大将 「…百月参謀総長は?」(ヒソヒソ)

 

鬘中将 「…別経路で、脱出されてます」(ヒソヒソ)

 

禿大将 「解かった…あいつらめ……今に見ておれよ」(ヒソヒソ)

 

 

           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

あきつ丸「動くヤツは深海棲艦、動かないヤツはよく訓練された深海棲艦であります!」Zip!Zip!

 

神州丸 「……見て見て!土曜の夜のお祭りみたいですよ!……」Pow!Pow!Pow!

 

まるゆ 「そこに隠れていますね?まるっとお見とおしだぁ~!」Bumb!

 

    「熊野丸君達が居なくて逆に運が良かった……居たら坑道ごと壊されてた(泣)」

 

  まぁこの三人だけでも十分遣り過ぎなんだが……

 

あきつ丸「部隊長殿!敵深海棲艦達が卑怯にも、隔壁扉の裏に隠れているであります!」

 

神州丸 「……あれでは二式12cm迫撃砲の曲射も出来ませんね……」

 

まるゆ 「では、発煙筒と手榴弾で肉薄攻撃しますか?刺突爆雷で征きますか?そ・れ・と・も

     三人で破壊筒を抱えて突撃して、隔壁ごと破壊しますか?」

 

 少し考えて、三人同時に

 

神州丸・あきつ丸・まるゆ「「「三人で破壊筒を抱えて突撃!隔壁ごと破壊しよう!」」」

 

    「止めなさい(泣)……擲弾器出して…自分が隔壁扉を壊して突破口を作るよ……(泣)」

 

 特製四四式騎銃に一応規格が合う二式擲弾器を付け、隔壁扉に撃つ

 

 狙い通り隔壁扉に…行かず、僅かに開いてた隙間に跳弾し、扉の向こう側で爆発する……

 

あきつ丸「……相変わらずどう評価していいか解らない腕前ですな…(Zip!)」(イ゙イ゙ッ…!イ゙ィーッ…!)

 

    「…………ちゃ、ちゃんと、こうなる様に狙ったよ?ホントだよ?」

 

神州丸 「そう言う事にしておきましょ?撃てて当たればいいんですよ?当てるだけで…」Pow!

 

まるゆ 「さぁ!どんどんやっちゃいましょう!(ヒョイ!)」Bumb!

 

    「………何か鬱憤でも溜まっているのかな?……やり過ぎ無いようにね……」

 

 

           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

鬘中将 「やっと着いたか」

 

  道無き道を切り開き高台の砲台に辿り着く

 

三笠  「ここまで来れば一先ず安全でしょう、私も下に降り初瀬達を援護してきます」

 

簾大将 「待て、三笠大将…この砲台や他の砲台を使って下の深海棲艦達を砲撃しよう」

 

三笠  「何をおっしゃる!洋上で戦っている長良達や、ここに向かっている負傷兵達を巻き込ん

     でしまいます…それに‶馬関要塞”内に入り込んだ小鬼群達はどうする気ですか?」

 

禿大将 「……‶馬関要塞”は後20分で爆発する…これで、要塞内と洋上の深海棲艦共を一気に

     殲滅出来よう」

 

三笠  「何ですと?!‶馬関要塞”内には敷島を始め、‶皇国海軍”も‶帝国海軍”もまだ戦っているの

     ですよ!」

 

斑中将 「そもそも貴女達‶帝国海軍”の艦娘達がしっかりと‶馬関要塞”を守らんのが悪いのだ!

     お陰で大事な要所の‶馬関要塞”を失う破目になった!」

 

鬘中将 「…もしや、深海棲艦共と密通して我等皇国軍将官を亡き者に……」

 

  戯言を切って捨てる様な激しい太刀筋を残し刀を仕舞う

 

三笠  「……武人が太平に安心して目の前の安楽を追うならば、兵備の外見がいかにりっぱで

     あっても、それはあたかも砂上の楼閣のようなものでしかなく、ひとたび暴風にあえ

     ばたちまち崩壊してしまうであろう……まことに心すべきであったな……」

 

   背を向け、‶馬関要塞”に向けて歩いていく

 

三笠  「後20分だな?それだけあれば十分だ……良いか?これ以上邪魔をするな…」

 

   歩き出すその背後には、砲塔が切られ落ちる音が響いた

 

 

           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

松風  「ダメだ!壇ノ浦方面に移動している!」

 

長良  「くっ……数が多過ぎて追えないわ!」

 

名取  「み、皆さん!あちらから艦影が……艦娘です!」

 

朝風  「何処の艦隊か解らないけど、応援をお願いしましょ!」

 

  朝風が言うと同時に四つの艦影達が、深海棲艦の群れを押し潰す

 

叢雲  『こちら‶一艦隊”旗艦叢雲よ……丁度イライラしてたので、手助けするわ!』

 

 

           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

敷島  「‶一提督”!そちらの戦況はどうだ?」

 

    「敷島大将……順調と言えば順調ですが……(泣)」

 

  瓦礫の横からチラッと覗いて伝える

 

あきつ丸「あっハハハハハ!!全滅!壊滅!!殲滅ぅ!!!」Zip!Zip!Zip!

 

まるゆ 「まるゆ、最後までちゃんと爆破させるから!」Bumb!

 

神州丸 「下がりなさい、深海棲艦達…ここにいる全員が、死んでるより、生きてる方が好きな筈

     でしょ?あなた達だってそうでしょう?」Pow!Pow!Pow!

 

    「取り敢えず、自分史上怖い女性上位10人中3人が暴れ尽くしてます(泣)」

 

敷島  「……こんな時に悪い知らせだ、後20分も経たずに‶馬関要塞”は爆発する…此処の爆発

     とその後の水圧で深海棲艦達を壊滅させるらしい」

 

    「なんて無茶苦茶な(泣)しかもそんな事じゃ深海棲艦達は倒せない(泣)」

 

敷島  「その通りだ、だからそれまでに外に脱出し、岸で爆発に巻き込まれる深海棲艦達を十字

     砲火で殲滅させる……いけると思うか?」

 

    「……火力がちょっと心配ですが、それならいけると思います」

 

敷島  「よし、では私は主砲でこちら側の脱出口を作るから、‶一提督”は奥で負傷兵を誘導して

     いる千堂少将の手助けをしてやってくれ」

 

    「解かりました…あの3人は一発拳骨食らわせれば正気に戻る筈です」

 

敷島  「う、うむ…試してみよう……」

 

 

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三笠  「これで全員か?」

 

初瀬  「……本州側はこれで全員…九州側は真ん中で出会った千堂少将が誘導してたわ」

 

三笠  「なら大丈夫か…」

 

初瀬  「…トリアエズ…あの高台にいるアイツラを吹っ飛ばしておく?」

 

三笠  「やめておけ、‶そちらの方”に引っ張られるな……ん?…あれは叢雲か!」

 

  三笠達が居る‶馬関要塞”出口から左手、壇ノ浦方面で戦う艦娘達を見る

 

初瀬  「…あの娘が叢雲ね……‶一提督”の初期艦だけあって、荒々しいけど良い動きだわ…」

 

三笠  「他の3人の軽巡も相当な練度の高さだ……これでより十字砲火が効かせられる!」

 

 

           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

川内  「眠い……」

 

那珂  「那珂ちゃんだってオフなのに、頑張っているんだよ?もう少し、がんばろ~♪」

 

神通  「深海棲艦も多いですし…叢雲さんも頭に血が上ってますから…私達が助力しませんと」

 

川内  「そんな事言って神通と叢雲ちゃんは……おっと無線?」

 

  何かを言う前に全方位に向けられた無線が入る

 

三笠  『三笠より各艦へ…後5分程で‶馬関要塞”が爆発する…その後ここに居る艦娘達で十字砲

     火をするので、爆発の引き潮の渦に気を付けろ』

 

川内  「……だってさ叢雲ちゃん、ここが一番狭くて近いから、塞ぎ止めておく?」

 

叢雲  「…そうね……どうせアイツはいっつもギリギリで助かるヤツだから、一番危なく近い

     場所で待たせてもらうわ…」

 

川内  「そうだね、あの‶提督”の運の良さと間が悪い事に付き合うならそれ位が…ふぁ~…

     眠い……」

 

那珂  「もう!すぐにお眠になる!」

 

川内  「これ位が良いんだよ?どうせもうすぐ、間が悪い事が起きるんだからね」

 

 

           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

千堂  「ふっ~ーーーーーーん!!」

 

  全身を使って重くてゴツイ隔壁扉を閉めている千堂をやっと見つけた

 

    「おーい!そこのちっこいお嬢さん、扉閉めるのを手伝おうか?」

 

  声を掛けるけるが、かき消す様に隔壁扉が閉じ、手早くハンドルを回し始める

 

千堂  「お構いなく!こんなの水密扉で慣れているしね…取り残されている人は居なかった?」

 

    「こっちは居ないかな?本州側は?」

 

千堂  「あっちは初瀬お姉さまが見てくれてたわ!…よし!敷島お姉さまの所に戻りながら隔壁

     扉を閉めていきましょ!」

 

    「ほとんどお前が確認しながら閉めているけどな…ちんちくりんなのに、しっかりしてい

     るよな~」

 

千堂  「ふっ…完璧で究極なボンッキュッボンッなセクシー司令だからね~!」

 

  鈍い爆発音が、閉めた隔壁扉の向こうで地響きと共に伝わってくる

 

    「………おい、お前が変な事言うから爆発始まったぞ?」

 

千堂  「なんでよ?!こんなセクシーダイナマイトボディな司令なんて、私しか居ないで

     しょ?!」

 

    ……キュゥゥッ…キャッハハ…キャハハッキャッ……キャハハ…

 

  先程の爆発で海水が流入、新型陸戦隊級小鬼群達が活性化したようだ

 

    「おい千堂……お前、笑われているぞ?……千堂?」

 

  とっくにこの場を離れ、脱出経路の隔壁扉を閉めている!

 

千堂  「あんたには、この絶世の美貌と容姿端麗な司令を笑ったヤツ等を懲らしめる名誉をあげ

     て差し上げますわ!…では宜しくね!」

 

    「おい!(泣)判断が早過ぎ……(キャハッ!)危な!!」

 

   何時の間にか忍び寄ってた小鬼の攻撃を、特製四四式騎銃の折畳んでいる刺突型銃剣で辛う

   じて弾き、押し返す

 

   ……キャッハハ…キャハハッキャッ……キャハハ…キュゥゥッ……キャハハッキャッ……

 

    「あ……こりゃあダメだ(泣)完全に囲まれてる(泣)」

 

  別の脱出経路を探す為に、全速力で逃げ出した

 

 

           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

百月  『……儂じゃが、貴様に手配を…』

 

伊33 『な、何ですか?ひょっとして最近巷で流行っている⦅儂儂詐欺⦆ですか?!私、拐され

     ちゃうんですか?!』

 

百月  『莫迦者!何処の世界に大本営の内線電話に詐欺電話する輩が居るか!』

 

伊33 『…本物だった…そんなに怒鳴らないで下さいよ……それでお土産は?』

 

百月  『……‶馬関要塞”は放棄、帰りの飛行機を用意してくれ…場所は防府で良い』

 

伊33 『了解しました、手配します……お一人ですか?お土産重くないですか?』

 

百月  『……戻ったら、色々と精査するからな?用意しておけ…以上だ』

 

伊33 「(ツーツー…)……切れちゃった…さてと、手配手配♪に~お土産お土産♪」

 

 

           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

   「ヤバい!今回は本格的にやばい(泣)」

 

  前門の隔壁扉、後門の小鬼群、地には爆発、天には時間が迫っている(泣)

 

   「(キコキコキコ)千堂の奴、キッチリ閉めれる隔壁扉、全て閉めていやがる(泣)」

 

  叢雲達に隠れて食堂に銀蠅に忍び込むよりも、コッソリ入渠施設の壁でニヤニヤしてた時

  よりも、今の状況はかなりヤバイ(泣)

 

    「何か、何か無いか?」

 

   取り敢えず隔壁扉を閉め直し、通路を見回す

 

    「……ここはさっき神州丸君達と一緒に戦った場所?……と、言う事は!!」

 

   迫る時間と小鬼群達と断続的に聞こえて来る爆発音に怯えながら目的の物を探す

 

    「あっ、あった!……ひょっとしたらひょっと出来る(泣)」

 

   無造作に転がってた、まるゆ君の特大運貨筒の中身を放り出し、何とか中に入り込む

 

    「きつきつ狭狭だけど、爆弾魔のまるゆ君の運貨筒で対爆性もあるだろうし、球体だから

     水圧にも耐えれる……筈、妖精さん達の技術力を信じよう(泣)」

 

   特製四四式騎銃と軍刀を十字架状にして内壁を押さえつつ、神様、仏様、妖精さん様とお祈

   りをする

 

  ……キャハハ…キュゥゥッ……キャハハッキャッ…キャハハ…キュゥゥッ……

 

    ん?小鬼達が増えている?

 

  …キュゥゥッ……キャハハッキャッ…キュゥゥッ……キャハハ…

 

    軽い浮遊感と共にゆっさゆっさと揺らされ……声も出せないこの状況に絶望する(泣)

 

   …………止めて(泣)神輿じゃないよ(泣)運ばないでね(泣)海の底はイヤだ(泣)…………

 

……キャハハッキャッ…キャハハ…キュゥゥッ…………キャハハ………キャハハッキャッ…………

 

 

           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

あきつ丸「敷島大将殿…中々痛かったであります……」

 

神州丸 「たんこぶが出来ました……」

 

まるゆ 「つば付けとけば大丈夫です!」

 

敷島  「ああ、すまんかったな……」

 

   高台から下の海上の様子を見る

 

千堂  「敷島お姉さま!」

 

敷島  「あれは……千堂少将!ここだ!」

 

千堂  「ぜぇぜぇ……敷島お姉さま…避難誘導終わりました…それと‶馬関要塞”の爆破が始まり

     ました!」

 

敷島  「解かった…‶馬関要塞”崩壊後、対岸の三笠の指示で十字砲火で完全に殲滅させるぞ!」

 

 

           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

  海底下に造られた‶馬関要塞”は、自爆で薄くなった海底と地中を、水圧で自壊しながら、海水

  

  を飲み込み、更に自壊を早めて行くが、当初の大方の予想に反して、結局は深海棲艦に対して

  

  は、足止め程度の威力しか無い事を、壊された高台砲台から呆然と眺めていた……

 

 

鬘中将 「な、何故だ!計算では爆薬による破壊と水圧による爆縮で、最低でも50m級の渦潮が

     出来る筈なのに!」

 

禿大将 「何故だ!何故人間だけで深海棲艦達を倒せぬのだ!」

 

 

           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

 

初瀬  「……愚かね……過信した挙句……自然と深海棲艦達を侮り過ぎよ……」

 

三笠  「だが、それでも我等は深海棲艦達と戦わなければならん……」

 

  僅かではあるが、多数の深海棲艦が動きを止める、今を逃す訳にはいかない

 

三笠   『全艦隊に伝達!直ちに砲撃せよ!主砲、機銃なんでも構わん!浮いてくる深海棲艦を

      狙い撃て!』

 

 

   伝達と共に、四方からの火線が交差し、その中心の深海棲艦は次々と火線に巻き込まれ

 

   爆散、爆沈し、その欠片は海上に浮いてきた‶馬関要塞”の残骸と混ざっていく……

 

   最早戦闘では無く虐殺の様相が出始めた頃にソレが起こる……

 

 

千堂  「?!敷島お姉さま!おかしいですよ……海流が激しい下関海峡で、何故か各残骸が流れ

     ず、むしろ集まってきています!」

 

 

   小鬼群達が集めている様子も無く、また巌流島方面の長良達や壇ノ浦方面の叢雲達からの

 

   近接設定された魚雷で、残骸もろとも攻撃されているので、ほぼ不可能な筈……

 

   ん?今浮いてきた運貨筒……何処かで見たような?

 

 

           ~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

 

 

    「流石にダメかと思った(泣)」

 

  度重なる爆発と爆圧に耐え、同時に激しい上下流の水圧にも耐え、16人の艦娘達の砲撃

  や跳弾にも、瓦礫や深海棲艦等に当り、致命的な損傷も無く海面に浮かぶ、しかし……

 

    「……開閉ハッチが開かない(泣)まだまだ砲音が続いているし(泣)」

 

  幸いまだ浸水しておらず、運貨筒の装甲は、内側で見る限り損傷が無いと思うが、別の問題が

  出てくる

 

    「……空気持つかな……(泣)」

 

  自分は知らなかった……その時、運貨筒を中心に、あんな事やこんな事が起きていた事を…

 




馬関要塞=船島(巌流島)、下関港、下関海峡、門司港に囲まれた内海の海底地下に造られた要塞
     彦島と下関海峡の地下トンネルからは独立している
     両岸の砲台、台場を連結させ、深海棲艦の瀬戸内海への侵入阻止を図る為に造られた
     為、何本もの坑道が複雑に入り組む構造になっている
     下関海峡の海流が非常に激しく、また随時艦娘達による警備、哨戒や防潜網の設置等
     もあり、深海棲艦の通過例がほとんど無くなり、現在、要塞その物の存在意義に疑問
     が持たれている(イメージ的にはマジノ線や万里の長城)

オリジナル設定ですm(_ _)m
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