帰ってきた演習参加者を港で出迎える…少しでも早く休ませたいからだ
「お疲れ様でした!直ぐに入渠をお願いいたします!」
榛名 「その前に私達の上陸許可を願います」
肩を借りていた利根さんから離れ、許可を求める
「許可します、早く入渠をお願いいたします」
榛名 「ありがとうございます……」
直ぐに利根さんが支え、入渠施設に向かう
利根 「…しっかり叢雲達に説明するのじゃよ?榛名なりに身をもって示したのじゃから……」
すれ違い際に忠告を受ける
はい……自分なりにやってみます(泣)
士官制帽を深く被り直し、一緒に帰ってきた叢雲達に正対する
「え~っとみんなおかえりなさい……怪我とか無かったかな?」
叢雲「……」初霜(ニッコリ)暁(ぷんすか)雷(イライラ)電(はわわ…)響(ジィー)
これは……気まずい(泣)気まず過ぎる(泣)やはり…こうなったら誠意と反省を見せるしか無い!
「ご、」
第六駆「ご?」(ナノデス?)
「ごめんなさい!!!」
勢い良く腰を折り、その勢いのまま手と膝を地面に付け、最後に首を軸に頭を地面に付け、
慣性の法則に従って、摩擦係数が0になった頭から士官制帽が叢雲の足元に飛んでいった
「本当にごめんなさい!皆に黙って演習を組んで、騙し討ちで送り出して本当にごめんなさ
いです!皆を疑った訳じゃないけれど、……いや、言い訳言っても仕方ないけれど、本当
に ご め゙ん゙な゙ざ い゙!!この通り反省しています(泣)」
一気に土下座して謝ると、入相前の光が鏡面仕上げにされた頭に反射し、沈黙の場を照らす
暁 「ぷっ……もうダメ!」
雷 「司令官さん!ぷっ……やり過ぎなのよ!」
電 「なのです!」
響 「Всё ништяк、…………」(プルプル)
初霜 「司令官さん、榛名さん達からお聞きしてましたよ」(ニッコリ)
「だけどね?」(顔上げ)
暁 「や、止めてぇ!!!笑い大破しちゃう…お、お腹が!!!」
雷 「ま、眉毛もまつ毛までぇ!」
電 「なのです!」
響 「Пожалуйста Старшая сестра Оно работает」(プルプル)
「しかし…」
第六駆「「「良いから帽子を被って」」」(ナノデス!)
「はい…(泣)」
仕方なく立ち上がり、叢雲の足元に転がった帽子を拾い上げ、しっかりと被る
その間、叢雲は無言のまま無表情で顔を下げていた
「叢雲…?何処か調子が悪いのかな?」
初霜 「いえ、先程までお元気でしたが」
雷 「そうね、司令官さんに相当文句言ってたわ!」
電 「なのです!」
暁 「○○とか✖✖とか△△△して□□□□□って言ってたけれど…どういう意味だったの
かしら?」
響 「Мда……知らない方がいい事もあるよ」
何それこわひ………しかしさっきまでは確かにいつも通りだったらしい
「…叢雲…改めてごめん……でも良くやってくれた、ありがとう」
その瞬間、叢雲が胸に飛び込み背中に手をまわす
叢雲 「……アンタ本当に馬鹿ね……」
少しくぐもった叢雲の声と息が、胸から耳に伝わる
「……ごめん、榛名さん達から聴いているとは思うけれど…本当にごめん」
叢雲 「皆が…私達がどれだけ心配したか……」
声と息以外の暖みが広がる
「…そうだね…皆を騙してしまったからね…でも良く冷静に判断してくれた」
背中にまわした腕に力が入り、身体をより密着してくる
叢雲 「…アンタに頼まれたからね……」
「ありがとう…自分が考えたへっぽこ作戦行動だったけれど、皆を守って最高の戦果を
出してくれた」
ますます背中にまわした腕に力が入る
「いやぁ……あんなに不利な戦況で闘争心を失くさず、しかもあんな土壇場で起死回生の
魚雷による丁字戦法だもんな~あれはキツイ」
何故か、背中から腰まで下がった腕の力が更に強くなる
「あそこまで、酷い戦局を切り抜けられた、その戦術観と指揮能力有れば、自分の替わり
に司令官になれるね~……叢雲さん?そろそろ背骨がミシミシ痛いんですけれど(泣)」
叢雲 「うるさい!アンタなんか…海の底に沈みなさい!」
ガッチリ背骨を固定され、50000馬力の速さで海に射出される
暁 「レディが解ってないわ…」
雷 「珍しく同意見だわ…」
電 「なのです…」
響 「正に、Милые бранятся только тешатсяだね…」
初霜 「司令官さん、帽子落ちましたよ?」
皆の頭上で放物線を描きながら……
ヌポン!!
水の原子すら滑る程の摩擦係数0の頭から奇跡のノースプラッシュで海中に沈んでいった……
叢雲 「フンっ!」
う~~~ん……………わかんない(泣)
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会議室(食堂)
「お疲れの所申し訳ございませんが、今回の演習戦果判定会議を始めたいと思います」
「本来ならば第三者の演習監督官、監督員が必要ですが、今回は何故か来られないので、
後日纏めて提出させて頂きます、ではお願いいたします」
一応書記兼記録係として、大淀さんが黒板に書いて行く
参加者は、教導艦隊から榛名さん、利根さん、こちらからは自分と初霜君だ…因みに叢雲は部屋
から出てこなかった(泣)
利根 「全てお主が悪い……以上じゃ」
「…利根教官…余りにもあんまりです(泣)叢雲達の今後の戦闘詳報にもなりますので(泣)」
利根 「叢雲達のは後で幾らでも評価してやるが、貴様は兵学校時代から引き続き癸より下じゃ」
「兵学校の通信簿だって甲乙丙丁戊の5段階評価なのに……(泣)」
榛名 「利根さん、私からもお願いいたします…今回の演習で負けたのは、私の指揮運用能力の
欠点改善にも繋がりますので」
利根 「今回の演習は貴女のせいではなく、こやつの作戦行動に従っただけじゃろ…まぁ良い」
お茶に口をつけ、再び話し始める
利根 「では叢雲達が教導艦隊と接触した所から始めるとするか」
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会議は進み、かれこれ一時間が過ぎる
利根 「…今回の演習において、搭乗妖精さんがいる飛行機のアンテナだけ破壊する事故があった
のじゃが…お主なんかしておらんよな?」
「してませんよ?第一自分がどうやってやるんですか…」
利根 「あの時の数十分が勝敗の分け目じゃ…疑いもするじゃろう?言い方は悪いが大淀の紫雲と
先導機に何らかの細工をしたと考えてもおかしくはないのじゃから」
「そんなこと言われてもな…大淀さんの紫雲は艤装と一緒に海軍兵学校経由で別々に届けて
もらいましたし…自分が介入できないですよ…やっぱり(泣)」
榛名 「やはり本当に事故だったのでしょうか…確率的にかなり低いですが…」
利根 「それこそ海から川の水を汲む様な確率じゃ…後続の航空隊からの情報収集したみたいに、
何らかの魔法を使った方が確率的に上じゃが」
「勘弁してくださいよ(泣)残念ながら本当に自分は関係ないですよ(泣)
?? 「こやつは本当に関係ないぞ、そんなにかわいがるな」
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「気を付け!…敬礼!!」
反射的に帝国海軍兵学校時代の身に染みた教練が出てくる
富士 「ちゃんと覚えているようだな」
返礼しながら本来ならば監督官席が用意されている場所に向かう
「直れ!…あ、椅子どうぞ」
富士 「ふむ、皆も座れ」
あ……自分の椅子が無いなった(泣)
富士 「いつも廊下に立たされたから良いだろ?」
バケツが無いだけ良いか(泣)
榛名 「富士校長自ら来られたのですか?本来なら香取さん達が来られると思いましたが…
しかも随伴艦も付けずに……」
富士 「ふむ、その事にも触れるが、まず無線アンテナ破損は事故では無い」
利根 「やはり何らかの魔法を使ったのか?」
「やってませんって(泣)」
富士 「利根よ、お主の艦隊の目としての矜持と教育熱心なのは良いが、もう少し既存概念の概念
視野を広げよ」
榛名 「……あの混戦の中、正確に打ち抜いた方が居たという事ですか?」
富士 「ふむ、更に言えば同じ様な事が演習開始時から発生しておる」
榛名 「………浦賀水道で何かありましたのでしょうか?」
富士 「やはり気付いておったか、こやつの第一艦隊の初動を見ておったのだ」
「……富士校長もお人が悪い(泣)直接引導渡しに来なくても(泣)」
富士 「あの周辺は軍施設が多いが民間人の方も多く住んでおる、万が一に備えるのは当然だ……
だが今回はそれで狙撃された」
利根 「狙撃ですか?…まさか陸上から富士校長を?」
富士 「いや違う、一回目の長距離射撃の直前に、香取と鹿島を電探諸共小破に追い込みおった…
あの二人は我等より前で情報収集しておったからな」
榛名 「…しかし、それこそ流れ弾の可能性が……それを避けるため一司令官も作戦行動書で対処
されていました」
「作戦行動2-5のやつですね……あれは北側、浦賀水道に向かった時は演習終了でした…
おっしゃる通り陸地への流れ弾の恐れがありましたので」
富士 「…一回だけならな、監督員だった二人を帰港させ、随伴艦の伊勢と日向で、第一艦隊の
追跡を暫く続けたのだが、今度は後方からの魚雷を喰らってしまったのだ」
「!?魚雷ですか?…深海棲艦が湾内に…」
利根 「それは無い筈じゃ、演習とはいえあんだけ暴れてれば逆に警戒して来ないじゃろうし、
そもそも外海からの入口である南側は、吾輩達が数日前から欺瞞行動しておったし」
富士 「恐らく時限式の置き魚雷じゃろう…伊勢も日向も我を庇い中破だ…これが二回目だな
三回目は二人を担いで帰港する途中、監督用に置いてきた日向自慢の瑞雲も、同じ様
に無線アンテナだけぶち抜かれたな」
深海棲艦載機に偽装した瑞雲を机の上に置く
富士 「お陰で回収に時間がかかったがな……さて、これだけ続けば事故等の偶然ではなく必然な
のだが……初霜、第一艦隊の誰がやったか解るか?」
初霜 「私は司令官さんとの約束と、第一艦隊を守ってただけですので」(ニッコリ)
富士 「……まぁ良かろう、戦艦3、重巡1、軽巡2、空母機動部隊無効化、教導艦隊の殲滅判定
と認めてやろう…貴様の勝ちだ、良い艦隊を持ったな」
そう言って立ち上がり、歩き始める
「ありがとうございます……お帰りですか?」
富士 「……そうじゃ、褒美を忘れておったな…ふむ…戦略、戦術上重要な拠点に優秀な艦隊が
おるのに要港部ではやりづらいじゃろ」
…………なんか嫌な予感が……(泣)
富士 「この時をもって此処を〝鎮守府”とする」
ぎゃー(泣)チョットお待ちなさって(泣)これ以上色々と色々になる(泣)
「……あの…富士校長……流石にその…何と言うか……」
富士 「一晩で五階級特進させる訳にはいかんが…今後の貴様の〝提督”としての一層の努力
に期待する」
更にぎゃー(泣)終わったorzありとあらゆるあんなことやこんなことが(泣)
富士 「送礼はいらん、提出する演習戦闘詳報も簡単で良いぞ、ではな」
超特大級の爆弾発言を残し、帰って行く(泣)
大淀 「……えっと…会議続けますか?」
榛名 「榛名は大丈夫ですが…」
利根 「無理じゃろう……本人が立ったまま、絶望した顔で静かに泣いておるわ…」
グッバイ(泣)俺の夢の極楽お気楽のんびりまったりスローライフ生活(泣)
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自分の心の中の慟哭と絶望(泣)とは関係なく〝鎮守府”への昇格の話は広がった
榛名さん達は直ぐに演習評価を纏めて帰港したり、お祝いに間宮さん協賛の六駆の艦娘達が
作ってくれたおにぎりを喉に詰まらせたり、工廠で何故か永久脱毛のメンテナンスされたり、
残りの業務を大淀さんが代行して下さり、初霜君は夜間警備に出てくれてる
………………何でこうなった(泣)
早く休む事を促されたけれど、月明かりのみの執務室で一人延々とグチグチしてた(泣)
叢雲 「入るわよ?……何よ?部屋もアンタも暗いわね…」
「いつもは勝手に入って来るのに…どうした?」
叢雲 「さっきの事謝ろうかと思ってね…」
正対した壁に寄りかかる……月明かりと絶妙な影で、ハッキリとは叢雲の姿は見えない
叢雲 「悪かったわね……それと〝鎮守府”昇格と、アンタ〝提督”になったらしいじゃない」
「そうなんだよね……色々と困ったもんだ(泣)仕事がまた増える(泣)
叢雲 「しっかりしなさいよ…私達をあんなに追い詰めたでしょ?しかも士官なら一度はやって
みたい打撃、機動艦隊の両方を指揮したんだから」
「しっかり食い破られているし、ああいうのはな……結局のところもっと戦況を読まないと
ね~……やはり慣れない事はするもんじゃない(泣)」
叢雲 「〝鎮守府”になったし、これから幾らでも慣れるわよ」
「慣れたくない(泣)結局あれやこれや色々とめんどくなるし……叢雲どうした?何かやたら
と遠回しっぽいけれど?」
叢雲 「……〝鎮守府”になってアンタは〝提督”なったから、これから優秀な艦娘が増えるわ
………私みたいな駆逐艦娘よりもね…だから秘書艦娘も…」
「?変えないよ?〝鎮守府”になっても仕事増えるだけだし(泣)〝提督”になっても色々と
押し付けてサボりたいから、そんな事頼めるのは叢雲しか居ないでしょ」
バンッ!とアンテナマストで部屋の電気を付け、つかつかと近づき、いつものように怒りだす
叢雲 「あんた、基本的なことが分かってないんじゃないの!?仕方ないから、ずっと教育してあ
げるわ!」
「いや、遠慮します(泣)」
叢雲 「え・ん・りょ・するな!キッチリみっちり〝提督”が何たるかをその身体に刻みこんで
あげるわよ!…なに、不満なの?」
「ありません(泣)」
誰か、自分の夢の極楽お気楽のんびりまったりスローライフ生活を返してください(泣)
演習監督官・監督員=演習の第三者としての評価、演習地周辺の安全管理等の監察を行う 当然オリジナル設定です