人気どころか妖精さん気の無い桟橋を登り、キョロキョロ周りを見渡すと、工廠から〝あちらの
世界”での馴染みの姿を見つける
那珂 「ヤッホー明石ちゃん〝あちらの世界”ぶり」
明石 「あんたね…〝あちらの世界”であんな別れ方したのに〝こちらの世界”では軽いわね…」
那珂 「アイドルですから☆彡」キランッ!
明石 「ハイハイ…で、どうするの?」
那珂 「マネージャーさんさん…〝提督”さんは何処にいるかな?…なるべくなら〝鎮守府”は壊し
たくないから~」
明石 「……一つ教えて?何で貴女達は〝提督”を欲しがるの?今回の条件なら〝鎮守府”を封鎖す
るだけで済むのに」
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響 「夜が明けて来たね…そろそろ時間切れだよ?」
綾波 「そうですね、でも神通さん達が向かっていますから、〝提督”さんを確保出来るのが早い
ですね」
響 「японяла、綾波さん達の目的は〝提督”さんなんだね」
綾波 「…そうですよ、理由は皆バラバラですが、私達が再び南海区に帰るには〝提督”さんが
必要なんです、〝提督”さんが居れば、皆を助けられます」
響 「……本当にそうかな?」
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夕立 「かなり滅茶苦茶っぽい!」
暁 「あ、当たり前よ!暁はレディなんだから!」
雷 「暁姉ぇ!体力が限界でしょ?私達も手伝うわよ!」
電 「なのです!」
夕立 「皆纏めてかかって来るっぽい!」
暁 「不要よ!夕立さんは〝あの時”と違って〝今”は一人で闘っているわ!だったら私も一人で
闘う!」
夕立 「?!春雨の替わりなんて誰もいない!」
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時雨 「そう、替わりは誰もいない、まして〝両方の世界”で本当に大事なモノを失った僕は
皆が残った南海区に取り返しに征かないとダメなんだ!」
咄嗟に砲でも機銃でもなく、艦娘の"生身“の拳を繰り出す
初霜 「……本当に大事なモノを全て失ったのですか?」
"生身“の拳を受け止め、初霜は静かに聴いた
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夕張 「神通さんだけのが厄介じゃないの!」
ある時は大胆に探照灯を点けながら肉迫したかと思えば、夜明け前の残された暗がりに消えた様
に姿を眩ませ、魚雷だけ置いていく
大淀 「…でも、もう直ぐです!薄明が海面を照らしています!」
……練度を積めば、今以上になるわ…ただまだ足りない…
探照灯照射だけで弾、神経を消費させ、碌に調整していない魚雷で集中力、体力を削っていく
……あの艦娘達と同じ時間が足りない……早く戻ってもう一度自ら示さなければ!
大淀 「夕張さん!危ない!」
……隙を作りましたね?無理して体勢が崩れて注意が逸れましたよ?
自分自身の非情さを自戒しつつ、突撃した
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那珂 「……それぞれ理由はあるけれど、私達は南海区に帰らなければならないの!私達はあそこ
に置いて来た色々なモノを取り返すの!だから〝提督“さんが必要なの!」
明石 「……成程ね…その為ならどんな〝提督“でも良いの?ひょっとしたら貴女達の誰かに合わ
ないかも知れないし、合うかもしれない……特にあなたはどうなの?」
那珂 「那珂ちゃんは……違う!私は死にたがっている、皆を救える〝提督“が欲しい!だから、
〝提督“さんに会わせて!」
明石 「……フゥ…そうねぇあの〝提督“さんは、あそこに居るわ」
鎮守府の港口の先の水平線を指差す
那珂 「えっ……とっくの昔に逃げちゃったの?」
明石 「違うわよ……やりそうだけど……あーでも今回は戦場に出ているわ、〝こちらの世界“で
は、ほぼ欠陥品のアレを使ってね」
那珂 「もしかして〝艦隊司令部施設“?しかも人間で?砲どころか機銃や訓練弾すら掠っただけ
で命に関わるのよ?」
明石 「そうね、だけどあの〝提督“さんは迷わず乗ったわ…⦅これで君達の戦場を感じられる⦆
ってね?」
那珂 「……」
明石 「バカでスケベで考え無しでいい加減で怠惰だけど、退屈だけはしないと思うわ」
那珂 「散々な言い方だね~…でもそんな〝提督“さんとその艦隊なら私と皆を救ってくれるかも
知れない」
上空に向けて三発の発光弾を打ち上げる
那珂 「今の発光弾は、作戦終了、失敗、成功の順番に上げたの…意味は、作戦は失敗、私は
〝提督“さんに着いて行くけど、後は皆に任せるって意味よ」
明石 「そうね、皆来てくれたら良いわね」
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より体勢を崩させるべく、機銃掃射をしながら一気に間合いを詰め、残りの弾を打ち込む
寸前に、薄明が照らす空に三発の発光弾が打ち上がる
神通 「何故?」
僅かな躊躇いで夕張さんが大淀さんを庇い、再び距離を離さずえなくなる
大淀 「神通さん、今の発光弾は?」
神通 「……私達の作戦は失敗ですが、妹はそちらの〝鎮守府“にお世話になるそうです」
夕張 「神通さんは?どうするの?」
神通 「……私は南海区に帰って、私の教え子達を救いに行きます……例え魂だけでも……申し訳
ございませんが、妹をよろしくお願いいたします……」
「それは、よろしくされたくないな~…」
神通 「!?」
大淀 「〝提督“さん!まだ安全とは……」
「えっ?もう大丈夫…アチッ!」
夕張 「まだ砲塔や艤装の摩擦熱があるから、そっちの意味で安全じゃないよ?」
「艤装もこんなに熱くなるのか……やはり戦場に出ないと細かい所とか解らないな~」フゥフゥ
神通 「〝艦隊司令部施設“?」
「そうですよ~…ごめんなさい大淀さん……後ろ向いてくれませんか?」
大淀さんが、ゆっくりと振り返ってくれて、神通さんと正対する
「チョットみちみちで申し訳ございません……ただ、妹さんがこちらの〝鎮守府“に来てく
れるなら神通さんも来てくれませんか?」
神通 「……何故ですか?」
「自分はご覧の通り戦場では何も出来ませんが、他の皆は戦ってくれています……少しでも
経験と練度を上げて欲しい……そうすれば、自分達も南海区まで行けるかも知れない…」
神通 「……」
「少なくとも一人でいくより教え子達を救える確率が上がります……お願いします、決して
一人では行かないで下さい」
神通 「……解かりました…人の身でありながら、指揮官先頭、率先垂範を表している〝提督“の
言葉を信じます」
「ありがとうございます!……いや~こんなに強くて凄い美人さんが居てくれたら、これか
らとても心強いな~」
神通 「!!さ、先に妹の所に行きます、し、失礼します///」
「はっやーい…ま、いいか!これで更に色々とサボれるぞ!……アレ?何か⦅うわぁ…⦆
って顔しているよ?」
夕張・大淀「「叢雲さん(ちゃん)に言いつけますよ!?」
「何故(泣)」
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夕立 「!……那珂ちゃんさん、何故っぽい?」
雷 「あの発光弾はなに?」
電 「なのです?」
夕立 「うぅ……今回は私達の負けっぽい!でも次は必ず勝ってみせる!」
暁 「待って夕立!このままだと次は私達が負けるわ!」
雷・電「えっ!?暁姉ぇさんが負けを認めた?(なのです!)」
暁 「〝あちらの世界のあの時”私達は夕立達に附いていけなかったわ」
夕立 「あの時の暁ちゃんは、比叡さんと二人で探照灯を危険を顧みずに点けて、お相手を照らし
てくれたし、自分の身で妹達を守ったじゃない」
暁 「そうよ!だけど〝こちらの世界”では、まだ解らないわ!だから同じ様な事が起きる前に
私達を鍛えて欲しい!」
夕立 「夕立が鍛える……?」
暁 「そうよ!拳で語りあったなら、互いに高められる筈よ!そう!あのレディの頂点に!!」
夕立 「レディって凄い!夕立もレディになる!」
ガシッと熱い握手
雷・電「……何だか解らないうちに、何だか巻き込まれたけれど……何だか上手くいったみたいだ
から良っかたのかな…(なのです…)」
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響 「あっちの話は纏まったようだね……綾波さんはどうする?私は、暁姉さんと夕立さんの
組み合わせは心配なんだけど」
綾波 「ですね~…かなり心配ですので、私もお手伝いしますよ~」
響 「それは心強い」
綾波 「それに、貴女達がこんなに個性的な方々にした〝提督” さんも気になりますね~」
響 「……ひょっとしてскромныйって言ったの気にしているのかな?」
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時雨 「……僕の負けだ………」
初霜 「そうですか……」
時雨 「これからまた、南海区に行ける艦娘を探す時間が無い……いっそ後を追いたいよ……」
初霜 「もう一度伺います、本当に大事なモノを全て失ったのですか?」
時雨 「結構厳しい事を聞くね君は……あんな地獄みたいな場所に居て全員無事な事がある訳ない
じゃないか!……僕は誰一人も欠けて欲しくないんだ……」
初霜 「信じていないのですね…しかもそんな地獄に行く事を付き合ってくれた夕立さん達は大事
なモノでは無いと?」
時雨 「それは……」
初霜 「まだ何も失っていませんよ?少なくても自分から諦めたら本当に全てを失います」
時雨 「……君は本当に厳しいな…解ったよ、信じて、やるだけやるよ……夕立や川内さん達も
いるしね」
初霜 「私達もいます、皆で頑張りましょう」(ニッコリ)
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叢雲 「あ、アンタもう夜は明けたわよ?まだ続ける気?」
川内 「何言っているの?夜からやっているから、まだ夜戦だよ?」
叢雲 「作戦終了でしょ!勝っても負けても!」
川内 「夜戦には関係ないよ?そんな事より夜戦!夜戦!!」
叢雲 「あ~もう!!ホントーっに夜戦バカね!」
川内 「そんなに褒めないでよ///幾ら夜戦好きだからって!」
叢雲 「褒めて無い!……弾も魚雷もなくなったけれど、こうなったら徹底的にやってやるわ!」
川内 「やったー!24時間365日5時間48分46秒間、全て夜戦だー!」
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伊勢 「……あの二人まだやってますよ……とうとう海水の掛け合いが始まった……」
富士 「ふむ、一応演習監督官として見に来たが…酒の肴に良さそうだ」
日向 「そんな事もあろうかと、瑞雲の浮舟に自慢の純米吟醸を付けて置きました……今の季節な
ら吞み頃の温度かと…」
富士 「ふむ、ではいただくとするか」
伊勢 「ずるい!私にも、ご相伴に預からせて下さい!」
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「……で、呑んで……この時間まで監督し続けていたのですか?」
富士 「ふむ、そうだが…何かいけなかったか?」
「いえいえ…二人共拳骨してまで止めて連れて来てくれてありがとうございます……バケツ
かけてもまだ寝ていますが……(泣)」
富士 「ふむ、そうか…後は良きに計らえ」
「……実は酔ってません?」
富士 「久々に良いのが見れたからな……良くぞあいつらを艦隊に加えてくれた」
「自分は何もしていないですよ…皆それぞれ説得してくれましたから……」
富士 「ふむ、那珂を説得したのは明石か?」
「そうです、〝鎮守府”で待機してくれてた明石さんです…ひょっとして那珂ちゃんが懸念
点だったのですか?」
富士 「あやつが一番落としどころが難しかった…貴様が居なかったのが功を奏したな」
「まぁ上手くいったなら良かったです……これで暫く安心安全お気楽極楽です!」
富士 「ふむ、これからも〝提督”として精進するのだぞ」
そう釘を刺しつつ席を立つ
富士 「…やはり少し酔っておるようだな…大事な話を忘れておった」
「……途轍もなく物凄く嫌な予感がするのですが…そのまま忘れておきませんか?」
富士 「大本営が貴様に興味を持っておる…今度発動する作戦に貴様を入れる腹積もりらしい」
「ギャー(泣)な、なななななななんで自分なんですか(泣)他にも一杯いるでしょ(泣)」
富士 「人間の〝提督”でしかも最重要な皇都湾内の深海棲艦を駆逐という戦果を挙げたのだ、
そんな大戦果を挙げられたのは今のところ二人しか居ないからな」
「もう一人のそいつにやらせれば良いじゃないですか!自分みたいなへっぽこ万年最下位
記録保持者よりもよっっっっっっっっぽど役に立ちますよ!」
富士 「あやつは既に別の枠で入っておる……貴様の同期だ」
「………エット、ボク、ドウキノ、ソツギョウセイ、イマセンヨ?」
富士 「千堂 千里(せんどう ちさと)主席卒業生だ」
「終わった(泣)……確かにアイツなら別枠扱いなのは解ります(泣)」
富士 「ふむ、そういう事だ、ではな」
「待って下さい(泣)せめて大本営の方を何とかして下さいよ(泣)幾ら何でも〝鎮守府”に
なって日が浅すぎですよ(泣)」
富士 「残念だが、大本営相手では〝帝国海軍”は何も出来ん……例え理不尽な作戦であろうとも
な……大本営は〝皇国陸軍”〝皇国海軍”〝帝国海軍”の最高統帥機関だからな」
「…………(泣)せ、せめてその作戦の解る範囲を教えてください(泣)」
富士 「…貴様には〝天号作戦”で大体解るだろう、大本営内にも〝あちらの世界”を知っておる奴
がおるな…だから貴様に興味を持ったのだろう」
「……ずっと忘れて欲しかった(泣)」
富士 「我等〝帝国海軍”も出来るだけ手助けはしてやるが、貴様の艦隊の初霜と響も作戦予定
に入っている筈だから〝帝国海軍”としてやれる事は少ない」
「ですよね(泣)」
富士 「もし打開したいのなら千堂と協力しろ、千堂ならそんなに悪くはならん筈だ、ではな」
「何もかもが終わった(泣)自分の超お気楽極楽夢のキャッキャッウフフな恩給年金が(泣)」
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大本営皇国海軍参謀総長室
秘書艦娘「入ります!」
参謀総長「入れ」
秘書艦娘「百月大将、例の方の資料をお持ちしました」
百月 「…貴様何度言ったら解るのだ?この部屋でそう言う含みを使うなと…名前にはあるが、
貴様の頭に耳が無いのか?」
伊33 「ありますよ…それに私の名前は伊号第三十三潜水艦です!耳どころか頭まで耄碌したんで
すか?」
百月 「……貴様相変わらず一言多いぞ、全く……これで全部か?」
伊33 「はい、皇国海軍、帝国海軍、憲兵本部、諜報部、よもやま話等々関係各所調べました…
忍び込んで」
百月 「……正規の奴も一緒に纏めておるのだろうな?」
伊33 「はい!盗聴したやつや、覗き見した今朝の演習までバッチリです!」
百月 「……まぁ良い、後は儂が精査する、貴様はお茶を入れてこい…熱いお茶をな?」
伊33 「はい、喜んで!玉露とか言う良いお茶が手に入りましたので、お入れしますね~」
百月 「………さて、コイツは…はたして使える奴なのか?」
その資料の表紙には、〝一提督さんの生態日記”と書かれていた
大本営=〝皇国陸軍”〝皇国海軍”〝帝国海軍”の最高統帥機関、これを統帥する組織は3つしか無い
皇国海軍参謀総長=本来は大本営の〝皇国陸軍”所属であったが深海棲艦の脅威により〝皇国海
軍”所属になり、兼任するようになる、この一人に幾つかの部署が集中している
当然オリジナル設定です、誰が何と言ってもオリジナル設定です
伊33=伊号第三十三潜水艦でミミと言われるのを必死に避けている、本音が駄々洩れ&失言&一言
余計が玉に瑕、オリジナル設定&オリジナル艦娘です