『死』辺獄のスノードロップ   作:ある日そこに居たであろうクマさん

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第七死 ソラ×ノ×ゾルディック

 

 

ハンター試験の二時試験会場から大きく離れた空の上。

 

そこでは...

 

「おい、アレッ!」

 

「必要以上に関わんなッ殺されんぞ!」

 

飛行船の職員達がそう話す先には...

 

「キィィィィッッ!覚えてなさいよ、あのクソジジイ!?」

 

滅茶苦茶に怒り心頭のある存在が居た。

 

それこそが...

 

「わたくしっわたくしっ!辛いんですわァァァッッ!!!」

 

「「「あっええっと」」」

 

ハンター協会の職員達を勝手にかき集めて愚痴を披露する男が居た。

 

誰あろう 『奴』である。

 

「だってわたくしあんなに頑張ったじゃないですの!なのにこの仕打ちはあんまりですわァァァッッ!?」

 

「まっまあ、落ち着けって」

 

「そっそうそう!生きてりゃ絶対良い事もあるさ」

 

今回、一人だけ二時試験から切り離された人物であるロン・ゾルディック。そしてそれと話すのが...

 

「ぐすっところでわたくしと戦わなくて良いんですの?」

 

「「気づいてんのかよッ!?」」

 

「だってオーラと怒気が結構漏れてましたし...」

 

「白い方から」

 

「「早よ言えッッ!!!」」

 

「親子漫才?凄いですわ!お上手、お上手!」

 

「「ちゃうわッッ!!」」

 

ビーストハンター ナックル・バイン。

 

そしてそれに同行している...

 

一つ星(シングル)ハンター モラウ・マッカーナーシ。

 

彼等二人はつい先刻。彼ことロン・ゾルディックがこの試験を受けにくるという事を耳に挟み、その結果協会側の最高責任者であり、同時に一番信用できるネテロの元を訪ねてこの状況へと至るッ

 

「ハァ...だが気づいてたなら話は早いな!オレはナックルッ!ビーストハンターのナックル・バインッ!テメェを今日捕まえる男の名だ!せいぜい震えながら覚えとけえェェッッ!!!」

 

「ナックル・ボイン?」

 

「ナックル・バインだ!バ・イ・ン!!」

 

「ハァ〜あまり無駄だと思うが一応俺も名乗っておこうか。この馬鹿の師匠のモラウっていう者だ。今回は弟子と共にアンタを捕まえる為にこんな本職から離れたとこまでやって来た」

 

そして自己紹介or宣戦布告をするナックルをロンが揶揄う近くで距離を取ったモラウが自身の名を明かし、更に弟子である彼と共にロンを捕まえに来た事を明かす。だがしかし...

 

「えぇ〜もうちょっとこのテーブルのお酒とか飲んでも」

 

「「ダメに決まってんだろ!!」」

 

「なっ何ですって!?許しませんわッ!よくもこのわたくしのストレス発散法を取り上げてくれましたわね!後悔させてあげますわ!」

 

戦闘は急遽始まるッッ!!!

 

「おい!ナックル構えろッ来るぞッ!」

(そもそも何で一ミリ接種しただけでクジラを眠らせる様なもんが効いてねえんだ!?ゾルディック家は毒に耐性があるとは聞いてるがこんなレベルとは思ってもねえぞッ!)

 

「押忍ッ!大丈夫です!もう準備は出来てますからッ」

(ただ不安が残るとしたら一度奴のオーラを見たところ現時点でも天上天下唯我独尊が決まったところでどのタイミングで破産まで持っていけるかが問題なんだが...)

 

それぞれに不安が残り、ロンは飲みかけの瓶の残りの酒を一気に飲み干しながら、怒り散らかし新時代の時間天使を発動。そのままモラウ達に銃口を向けるッッ!!

 

「死になさいッ!!」

 

「「くっ!?」」

 

先ずはオーラを込めた弾丸をロンがナックル達目掛けて発砲。それに対してナックル達はその場から左右に飛ぶ。そもそもこの場所は飛行船の食堂に近い場所であり、百人ほどが余裕を持って食事をできる程の広さを誇る。

 

故にある程度なら戦闘も可能なのだが...

 

「ぐっクソッ!」

 

「ナックル!無事かッッ!!」

(どんな威力してやがるッ)

 

弾丸を避けた筈のナックル。彼の横腹に一からニセンチほどのかすり傷が出来ており、横に一線。細く鋭い切り傷から血が滲み出ていた。

 

「きひひっ新時代の時間天使。この能力で作られたこの銃。これから発射された銃弾は実弾の様な実態を持つ物とそうでない念弾と同じ物。それら二つを切り替える事が出来ますの」

 

「なん...だと!?」

(じゃあ、つまりアレか!事前調査で分かってる能力以外でもこいつにはデフォルトで通常の銃弾をオーラで強化したモンと念弾をどちらも撃てる能力も付いてると...厄介にも程があんだろ!そりゃあ文字通り悪夢みたいな名前も付けられるわな!)

 

ロンの説明曰く、彼の能力 新時代の時間天使の銃から発射される弾丸は彼の意思で念弾とオーラで強化された実弾の二種類があり、それらを切り替える事によって相手の判断を鈍らせる事が出来るというのだ。

 

念弾と実弾。通常の念能力者ならば、当然前者の方が威力はあるだろうと思うが実際は違う。確かに念弾はその性質上念での防御を完全に貫通して攻撃できる。だが、彼の場合は...

 

(奴の場合なら話は別!あのとんでもねえオーラ量から更にあの一瞬だけ見えた周により銃弾への強化ッ!ナックルは運が良かったッ!もし避けるのがあと少し遅かったらッ)

 

全くの別...

 

そしてこの様な状況で次に戦闘を再開したのは...

 

「ウオォォォォッッ!!!」

 

「待てナックルッッ!!」

 

この場で一番暑い男!ナックル・バイン!彼は自らの拳を振り上げながらロン目掛けて真っ直ぐに突撃していく!

 

たが、それはこの場において...

 

「愚かにも程がありますわァッ!!」

 

新時代の時間天使ッ 二の弾(ツヴァイ)!!

 

あまりに愚かな事だった!

 

響いた銃声と共にオーラと能力を帯びた銃弾はそのまま向かってくるナックルの胴体目掛けて突き進む!だがしかし、その様な過程は.....この弾においてなんの意味も持たない!

 

二の弾ことツヴァイ。この弾にある能力は...

 

「ぐあぁぁぁッッ!?」

 

「ナックルッ!」

 

その能力はその弾丸(タマ)()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

つまりは弾丸が放たれた時点でその方向や範囲が決まり、その範囲内の好きな場所に弾丸を跳ばせるという事である。更にその能力故にこの弾丸が相手目掛けて進むという過程そのものが罠となっている訳でもあるのだ。

 

だが、彼女がこの弾を撃ったのは気分でも油断していたからでもない。

 

現にナックルやモラウがそれを目にした一瞬のうちにその弾は消えていた。では何が言いたいのか...

 

ナックルのその不自然な突撃。それに流石の彼も考えなしで突っ込んできたとは思わなかった。

 

故に...

 

(これが()()()だとして...ああ!やはりっ)

 

彼の勘は当たっていたッッ!!!

 

「悪いがこっちは二人とは言え、そちらさんは()()。言うなればモンスターだ。悪いがちょっとした小細工くらいは使わせてもらうぜッ」

 

「なるほど、弱者故の知恵。わたくし、そう言った努力などは嫌いじゃありません事よ」

 

弾丸がねじ込んだナックル。彼の体は空へ消え、そのまま泡の様に眼前から去っていく。そして先程までそこに居たモラウは()()()()()()()()()()()()()()()()()()()の中に溶け込んでいき...

 

「なるほど、最初の彼は本物。ですが、銃弾を避けた時...彼は一度そこにある柱の後ろを通過し、その横へと転がり込んだ」

 

「・ ・ ・」

 

「そして貴方達二人の内どの様な行動をとっても注目が行くのはあのナックルさんの方。故に一瞬とはいえわたくしが貴方から目を離した瞬間、貴方は自身の能力でナックルさんの分身を作り出した。ついでに言うとその原理でナックルさんの分身がこちらに向かってくる時にも煙を撒き散らした」

 

「・・・」

 

「如何でしたか?わたくしの推理」

 

 

ここまでの彼の話。自分達がやったであろうそのトリック。

 

それを聞いた彼等は思わずこう思ったという...

 

ヤベえぇぇぇッッッ!?全部バレてるッッ!!

 

と...

 

奥さん...大当たりですよ 貴方。

 

そんなやり取りをしつつ再び三人はお互いの方へと向かい合う!片方は煙で視野を奪われるも、自身の影もいつでも出せる準備をしつつ新たな能力を見せようとも考え...

 

片や残り二人はいつでも自身の能力で攻撃できる様に...特にナックルの能力を如何に相手に当てるかを考える。

 

だがしかし...

 

ドガアァァァァッッッ!!!!!

 

「なっなんだ!?」

 

「おい!予定にねえぞ!何事だ!?」

 

「...この気配.....何者ですの?」

(いや、ですが...これは...まさかッ!)

 

 

導かれし星...

 

それは正しく『死』を司る終わりの星。

 

彼方より舞い降りしそれは...

 

いずれ真なる『死星』へと至るが為に...

 

 

「悪いが貴様らに用は無い。おれが闘うべきは...

 

 

 

 

 

 

北斗(ほくと)宿命(ほし)ある者のみ」

 

 

その存在を否定するッッ!!!

 

 

そして...

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

『死』は何かを...

 

「感じる...宿命(ほし)の気配を.....」

 

宿命という名の星を感じ取っていた。

 

 

 

 

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