『自』奏者に寄り添うヘメロカリス 作:ある日そこに居たであろうクマさん
そこは...
冒険者が集う巨大都市。
オラリオ。
そして...
その中のダンジョン内...
「うわあァァァァッッッ!?」
「ヴォオオオッッッ!!!!!」
その中を走るのは...
四つの影。一つは...
白く、小さく、未だ弱々しい兎のような少年。
もう一つは筋骨隆々の凶悪な肉体を持つ牛の様な姿をした怪物...
そしてもう一つは...
「ケケケケケッ!!どうした、どうした!この程度かよぉ。なあ...
背景、天国のお母さん、お父さん。そしておじいちゃん。見ていますか。特におじいちゃん。僕はお爺ちゃんの言う通りに理想のハーレムを作るため、そして理想の英雄になる為にオラリオにやってきました。
そして僕は今...
今から...
「キャアアアッッッ!助けてぇ!!」
「ヴオォォォッッッ!!!」
何故少年はこんな目にあっているのか...
それは少年がオラリオに来た当初に遡る...
先程の少年。名をベル・クラネル。
彼は元々オラリオから遠く掛け離れた片田舎に暮らしていた。
だが、ある日突然小さき頃より親を亡くした自身の面倒を見てくれていた老人が亡くなってしまったのだ。そしてベルは幼き日より老人やもう一人の自身の親代わりとなっていた人物から聞いた迷宮都市オラリオに旅だった。
しかし、オラリオに来た少年を待ち受けていたのは残酷な現実だった。
オラリオで冒険者をする場合、必要なものは主に
一つ。冒険者登録。これが行えなければそれは正式な冒険者とは認められずダンジョンにも入れない。
二つ。冒険者は必ずどこかのファミリアに属さなければならない事。
そして三つ
この世界には天界から降り立った神々が地上に存在しており彼等からの恩恵を刻むことで冒険者達はダンジョンとそのダンジョンが生み出すモンスター達と戦う事が出来るのだ。
だが...
「全て...断られるとは...」
哀れ、ベルクラネル。彼がオラリオについてはや数時間。彼が尋ねたファミリア全てに門前払いで追い返され、挙げ句の果てには赤髪、糸目の女神?にナンパされる始末...
「一体、どうしたら」
そして思い悩む彼に...
「君、どうしたんだい?」
鶴の一声が掛かった!
そこからは早かった。
彼女は女神のヘスティアといい、彼女に今までの事を話した結果ヘスティアがベルに自身の眷属にならないかと誘い、ベルもそれに大喜びしヘスティアのホーム。まあ、古びた教会の中なのだが...に移動し、そこでヘスティアに
のだが...
数日後...
本来ならベルの居た階層より下の階層に出る筈のモンスター。ミノタウロスが出現し、更にその近くで別の怪物が戦ってより被害は拡大する始末。そして逃亡中の中...
「しまっ!?」
「ヴオォォォッッッ!!!」
ベルが小石につまづいてその場に転倒したのだ。そしてそれを見逃すミノタウロスでは無かった。そのまま怪物はその剛腕でベルの小さな体を潰そうと腕を振り上げた!
振り上げたが...
「邪魔!」
「ヴオモォォッッッ!?」
「ふぇっ」
本来なら何も無いただの壁...そこから生えていたのは...
「スコップ?」
そう、何の変哲もないスコップ。
そして...その一撃は...
「ヴオォォォ...」
「凄い...ミノタウロスを倒した...」
ミノタウロスの肉体とその先にあったダンジョンの壁ごと全てを貫通させ偶然とはいえ、ベルの命を救ったのだ!
そして肝心のベルはというと...
「あぁぁ...」
「?ええっと、ごめん。だれ?」
ベルは見惚れていた。自身が今まで出会った中でも限りなく、上位に近い美しさを持ち、光り輝く真紅の瞳と鳩羽色の髪を併せ持った上に黄色い
そして...
「うっ...」
「う?」
次の瞬間ッ!
「うわあァァッッーーー!!!!」
「えぇぇッッ!?」
ベルは逃げ出した。それはもう脱兎の如く!だが、それは相手への恐怖や命の危機に際したからでは断じて無い!
それは...
「あの子...何だったんだろう...」
「おーい。
「ああ!ごめん!今戻るね!」
未だ彼女もそして彼も知らぬもの。
それは...
これこそが運命が変わった瞬間ッ!
ベル・クラネル。初恋の瞬間である!
そして一方その頃...
もう一組のある人物達は...
「はぁ、はぁ」
「ケケケッ!もうバテたのかぁ?」
「ぐっ...」
まだ戦闘を行っていた。そして彼等についての謎は...
次回 魔の猫と聖の剣鬼 前編...
の前に 迷子の探検隊!お楽しみに!