主人公バレちゃった
その日はいつもと同じようにハンター協会からの依頼である犯罪者を追っていた
追っていたといっても相手の゛念゛能力的に追っていることを悟らせるわけにはいかないので、対象にバレないようにしている
そこでついに対象が寝る準備をしている。人間である限り、睡眠は必要だからな
ここ3日寝ないで追っていた苦労が報われる気分であった
「zzz」
それから約1時間ほどやっと対象が寝てくれた
俺は゛絶゛をしながら対象に近づき持っていたナイフで喉元を切った
俺は徒手で闘うんじゃなかったのかって?
いやいやこういう場面では徒手よりもナイフのほうが便利なんだよ
なんて説明しながら不思議の国のアリス(アリス・イン・ワンダーランド)に収納していく。そして約1年ぶりに能力をゲットすることが出来たのであった
やった!と喜ぼうとした俺の後ろから気配がし、俺はすぐに臨戦態勢になり、相手を見る
相手は黒いスーツを着た男だった
「(誰だこいつ?どこの手のもんだ?)」
俺はそれなりの数の犯罪者を処理してきた。そのため恨みを持っている者は多い
だから今回も誰かの恨みをぶつけに来たのかと考えた
しかし俺の予想はだいぶ違っていた
「…まさかあなたがこういう手段を取ってくるとは」
「ふむ、別件で来たつもりだったがまさかこんな大ごとになるとはこっちも思わなんだ」
俺を襲って来た黒いスーツの男のような者たちが10人ほどと、ひとりの老人がいた
「別件ですか。ちなみになんの用件で?」
「何でもハンター協会の依頼で生きたまま捕縛をかなりの確率で殺しをしているという話を聞き、なぜそんなことをするのか知りたかった」
ちっ結構派手に動きすぎたか
「それであなたが来たということですか、ネテロ会長」
そう今俺の目の前にいる老人はハンター協会会長のネテロだ
「まさか11年前のノーマードの街事件の犯人がハンターをしているとは」
「…」
「お主が故意にノーマードの街を滅ぼしたのではないことは知っておる。あの街にいたヘイケイはわしも追っていたのでな」
「そうですか」
「だからといってわしはハンター協会会長でもある。自分の意見を通すわけにもいかないのでな。それで提案なんだがおとなしく捕まってくれんかの」
「お断りします」
即答である
誰が監獄行きをおとなしく了承するかっての
だがこれはまずい。周りの黒いスーツたちはどうとでもなるがネテロ会長は駄目だ。まだ敵わない。この5年でだいぶ強くなったがまだ勝てないだろう
さて、どうするか
「そうか。では手荒だが実力行使といこう」
ネテロのオーラが一瞬膨らんだかと思ったら、目の前にネテロがいた
「っ!?」
速い!
「ほぉ、今のを防ぐか。やはり天才であったか。いや秀才でもあるか」
今の一撃でこちらの実力を見切られた
強者は戦う前に勝利の道筋が見えている。もうネテロのなかでは俺に勝つ算段はついているのだろう
このままでは時間が経てば負けてしまう
そんなことを考えながら俺は不思議の国のアリス(アリス・イン・ワンダーランド)をチラッと見てそれを見つけた
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不思議な出口(ランダム・ドア)
能力
・自分が知らないところへ転移することができる
制約
・一度使った後、1時間のインターバルが必要
誓約
特になし
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俺は自分のステータスに新しく載ったそれを見た瞬間迷わず使用した
「じゃあな」
「っ待て!」
ネテロの驚いた顔を見ながら俺は俺も知らないところへ転移した
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「っ…ゔゔ、ここは?」
俺が目を覚ましたときそこは森だった
だがこんな植生は見たことがない
そんなことを思いながら森の中を歩いていくと、そこには見たことがない怪物がいた
「…なんだこいつ」
俺は絶句しながらそいつを見ていると、その怪物がこちらを見た
「っ」
無理だ。あれは人間には勝てないものだ。怪物の目を見た俺は逃げることしか考えられなかった
そうして俺はもう一度不思議な出口(ランダム・ドア)を発動した
お読みいただきありがとうございます
今後とも拙作をよろしくお願いします