今、ネギたちはダイオラマ魔法球内にて悪魔騒動で出た欠点を重点的に訓練している
そして新入りの那波と村上の2人だが、まずエヴァはパクティオーをさせた
こんな簡単に自分の戦闘能力を増やす方法を試さない手はない
今回2人がパクティオーした相手はネギではなかった
那波はアルカと。村上は小太郎とパクティオーしている
2人にパクティオーについて説明をして、方法についても教えたら、それぞれアルカと小太郎がいいと言ったのだ
選ばれた2人は驚いていたが、エヴァもネギだけに仮契約者が集まるのは危ないと言ったことでとくに揉めないで契約することとなった
そうしてパクティオーした結果出てきたのは、那波がネギで村上が片目の仮面だった
那波のネギは治療した相手のダメージをネギに蓄えて攻撃に転用するというものだった
村上の片目の仮面は、付けている者とそれに触れている者全員を周りから認知させなくさせる強力なものだった
ちなみに那波のネギは野菜の葱だった
それぞれ駆使しながらの魔法の訓練をすることになったが、ここで問題が起きた
那波に魔法の才能がなかったのだ
最初の灯りよ灯れをさせても一向に出来る気配がなく、村上は先に成功して次の課題へと行ってしまうくらいだった
「ふむ。ここまで才能がないのはゴジョウ以来だな」
そう言ってエヴァは本当にどうするか悩んでいる様子だった
桜崎や古菲に気に関して教授させてみたが、それも那波には才能がなかったようだ
これには、エヴァもどうしていいかわからない様子で現状はパクティオーで得たアーティファクトでの訓練をさせている
こんなことをしていても、軽い護身術や戦闘の感覚しか覚えられない
そこで俺はエヴァに言う
「エヴァ、私が那波さんの訓練の担当しようか?」
「む?お前がやるのか?珍しいな」
「うん。多分那波さんは私と似ているんだと思うんだよ」
俺が言った内容に少し考えたあと、理解したのかなるほどと言って那波の訓練を任されたのだった
ーーー
「さて、那波さんこれからは私があなたの担当をします」
俺は那波の前に立ちながら言う
「でも防人さん、私には魔法と気でしたか?その2つの才能がないんですよね?」
「そうだ」
「なら、今から訓練すると言っても私は成長出来るんでしょうか?」
那波は少し落ち込み気味にゴジョウに聞いてくるが、ゴジョウは笑顔で言う
「安心しろ。私も那波さんと同じく精霊魔法の才能がまったくなかった。言ってしまえば那波さんよりも才能がないだろう。だが、そんな私がこれから教えるものを那波さんが習得出来ればその力の可能性は無限大になる」
「え?そんなものがあるんですか?」
そうこれから教えるのは俺の源泉
これがなかったら今の俺はいないと言えるくらいの技術だ
「ああ、これから那波さんには念という技術を覚えてもらう」
ーーー
「ネン、ですか?」
「ああ」
そう言って、ホワイトボードを持ってきて念についてレクチャーしていく
「念とは身体の中にある精孔を開いて細胞を活性化させる技法のことだ」
そう言ってホワイトボードに漢字で『念』と書いていく
「念というのは開いてしまえば誰にでも使用出来る技術となっている。歴史の中で異常に頭がいい者、芸術家として有名な者などが無意識に念を使用していたという仮説もある」
俺の説明に那波はふんふんと聞いている
「そして念には基本と応用の技術がそれぞれある」
ホワイトボードに基本の部分に『練』、『纏』、『絶』、『発』と書き、応用の部分に『周』、『堅』、『硬』、『円』、『隠』と書く
「まずは基本を重点的に訓練して、私が合格を出したら応用の修行に入る」
そう言いつつ、それぞれの意味や効果についても説明した
「ここまではわかったか?」
「はい。ある程度は。でも、なぜ発に関しては説明がなかったんでしょうか?」
俺は基本と応用について説明したが、『発』についてはまだ教えていなかった
「基本と言いながら応用よりも説明がないのはちゃんと意味があるからだ」
「意味ですか?」
「ああ、発とはその者だけのオリジナルの能力を作る際に使用するものだ。話を聞く限り何が問題なんだ、いいことじゃないかと思っただろう。しかしそこが落とし穴なんだ」
那波の目は確かに何が悪いことなんだろうと言っているのがわかった
「大問題だ。発を作る際にはメモリ、つまり容量があって限られた能力しか作れない。しかも一度作った発は基本的に取り消すことが出来ないんだ」
他にも効果が大きいものはメモリが多いことや、制約や誓約についての説明もする
「念能力者の中には念を知らないまま無意識に発を作ってしまって、それ以外の発を作れなくなった者もいるくらいだ」
まぁ俺なんだが
「な、なるほど」
那波は『発』をなぜ最後に教えたかわかったよう
「だからこそ、発で勝手に作らないようにしろ」
「はい」
『発』に関してはある程度念修行に合格を出せたら、作るということに決まったので那波がどの系統かは後日確認することとした
ーーー
「さて、早速修行を始めるが、精孔を開けるには方法が2つある」
「1つは時間をかけて自身で精孔を開けること、普通だったらこちらを選ぶ。安全だからな。もう1つは他の念能力者に強制的に精孔を開けてもらうことだ。これは最悪身体のどこかが壊れたり、中には命を落とす者もいる」
俺の言葉に那波は冷や汗を出している
「では、私はまず自分で精孔を開けるところから修行するんですね」
那波が意気込んで言ってくるが俺はそれを否定する
「いや、那波さんと他のメンバーたちには差が開いてしまっている。だから精孔は俺が開けて、少しでも早く戦えるように鍛える」
「えっ?でも最悪命を落とすって…」
まぁ、確かにあんな話をされたら怖いのは当たり前か
「あぁ、大丈夫だ。仮に失敗しても私がいれな安全だから」
それでも那波の顔は不安でいっぱいのようだ
「とにかく、那波さんが不用意に他人の精孔を開かないようにするための説明だったからな。今回は私がいるから大丈夫大丈夫」
そう言いつつ、俺は念の籠った一撃を那波に与える
「え?」
「そら、精孔が開いたぞ。早く纏をして出力を安定させろ。じゃないと、生命力がどんどんなくなって命危ないぞ」
俺の言葉を聞いて、那波は焦ったように集中して出力を安定させようとする
「ほぅ」
俺は久しぶりに驚いていた
「ここまで才能あるとは思っていなかった」
「はぁはぁ、きゅ、急に、はぁはぁ、やるなん、てびっくりするじゃないですかっ」
怒ったように那波は言ってくるが、俺はそんなことよりも、那波の念能力の才能が良すぎることに驚いていたのだ
ルカやアイリーン、ミラ、そしてマインと俺の嫁たちの誰よりも念能力の才能があったのだ
嫁たちの中で一番才能があるルカでも10万人に一人の才能なのに対して、那波の才能は1千万人に一人の才能といったところだろう
こんな才能の持ち主は俺以外に見たこともなかった
だからこそ俺は那波の怒りも無視して言ってやる
「良かったな那波さん。お前は原石の中でもとびっきりだ」
心はママ