ある飲食店に5人の子どもと1人の老人が食事をしていた
「ごちそうさまでした」
「おいしかったです!」
「ほんとっ。哀ちゃんはどうだった?」
「ええ、値段の割に結構おいしかったわね」
「ふぃー、食った食った」
「元太くんはちと食いすぎじゃけどな」
この一行はちょうどご飯を食べ終わった様子であった
「でもよぉ博士、なんで急にここに連れてきてくれたんだ?」
黒縁の眼鏡をした子どもが外見にふさわしくない口調で、博士と言われた老人に聞く
「ふふん。どうじゃ!この前、商店街の福引で当てたんじゃ」
老人の手には、福引で当てたのであろう割引券が握られていた
「なんだよ。また割引券もらったのか」
「そうじゃ。今回も哀くんが当ててくれてのう。そのおかげで、今日ここにこれたたんじゃ」
「ええ、哀ちゃんすごいっ」
「本当ですよ!この前も当てていましたよね!」
「そう?」
今回の割引券もその哀ちゃんと呼ばれるクールそうな子が当てたおかげらしい
「いやーほんとほんと、灰原様々だぜ」
そして、最後に太っている子がお腹を叩きながらクールな子にお礼を言う
全員が笑顔で食後の会話をしていると、太っている子がどこかを見て声を荒げる
「うわあっ!」
突然の大声に一緒に来た全員が驚いている
「ちょ、ちょっと元太くん。急に大声を出してどうしたんですか?」
太っている子に細身の子が聞く
「あ、あそこのマンションで女の人が誰かに襲われてたんだよっ」
「なんだとっ!?」
その言葉に黒縁の眼鏡をした子どもが、立ち上がって店の外へと駆けていく
「ちょ、ちょっとコナンくん。待ってくださいよ!」
「待ってコナンくん!」
「ま、まてよコナン!」
クールな子以外子どもたちもそれに続いていて店を出ていった
「あわわわわ。ど、どうしようかの哀くんっ」
「とりあえず、私が警察に連絡をするから、博士はお会計をしておいてちょうだい」
「わ、わかった」
そう言って、各々が行動に移す
ーーー
俺の名前は江戸川コナン、探偵だ
前は工藤新一として生活していたが、黒ずくめの怪しい男たちに妙な薬を飲まされて小学1年生の身体にされてしまった
それからは、幼なじみの家に厄介になったり、少年探偵団の1人として活動している
俺の身体を小さくした黒ずくめの男たちの情報を集めて、いつか必ず捕まえてやるまで俺は諦めねぇ
とりあえず今は、元太が見たというマンションの傷害事件を確認しに行かねーとな
ーーー
コナンたちはマンションの入り口で足止めをされていた
「なんで入れてくれねーんだよ!」
「ごめんね。このマンションに入るには特別な会員証がないと困るんだよ」
コナンたちが突入しようとしていたマンションは、いわゆるお金持ち専用の高級マンションだったようだ
「どうしようコナンくん。このままじゃ、元太くんが言っていた部屋に行けないよ」
そうコナンに言う吉田歩美はおろおろしている
そうしてみんながどうやって入ろうか迷っているときに、ちょうど入居者の人が来たようだった
「あ、松永様おかえりなさいませ」
「あら、コンシェルジュさんただいま」
その品の良い御婦人はコンシェルジュに挨拶をして専用エレベーターに入っていく
「ふぅ、じゃあ君たちもそろそろ帰ってね。ってあれ?」
コンシェルジュが振り返って言うと、そこにコナンたちの姿はなかった
辺りを探すと、どうやら御婦人と一緒にマンション内へ侵入してしまったようだ
「あ、こら!君たち戻って来なさい!」
そう言ってコンシェルジュが走ってくるが、無情にもエレベーターは閉まってしまい、上階へ進んでいく
「あの、君たちここに住んでいるの?」
相乗りされた御婦人は怪しい子どもたちに思わず問いかけてくる
「うん。ここの最上階に住んでいるよ」
「へ!?最上階ですって!?」
「へ?う、うん」
流れるように事件があったとされる部屋に住んでいると、嘘をついたコナンは御婦人の驚きように目を丸くさせた
「あ、あの何か問題でもある?」
「えっ!?あ、いや、そのね?最上階に住んでいる方ってこのマンションと向かいのマンションのオーナーご夫婦だと聞いていたから、ついね?」
コナンは疑問に思った
なぜオーナー夫婦の関係者ってだけで、こんなにも驚かれるのかを
「ねぇ、理由はそれだけじゃないんでしょう?」
コナンの鋭い質問に御婦人は一瞬息をつめた
しかしオーナー夫婦の関係者だと信じているのか、御婦人は諦めたように答える
「内緒にしてほしいのだけど、オーナーご夫婦は財界でもだいぶ力のある方々でね、私の夫もご夫婦の関連の企業で働いているから、あなたを関係者と聞いて驚いちゃっただけなのよ」
「へぇ」
「それにお子さんがいらっしゃるとは聞いたことがなかったから、それにも驚いちゃって」
コナンはなるほどと思った
事件があったと思われるオーナー夫婦は、権力はあり、金持ちで、子どもがいないことがわかった
御婦人はご両親によろしくと言って途中でエレベーターを降りて、コナンたちは最上階へと向かっていくのだった
ーーー
「ここが最上階か」
「うおー!すげーぜ!ここが全部家だなんてよ!」
「こんなに大きい家だったら住んでみたいわ!」
「じゃ、じゃあもし僕がここくらい大きい家を買えたらぼ、僕と、その…」
傷害事件があったとされるところで、はしゃいでいる3人にコナンは声を荒げる
「お前らなぁ!これから犯人いるかもしれないところに行くんだぞ!ちょっとは静かにしてろ!」
コナンに怒鳴られた3人はしゅんとなってしまう
「ふぅ、じゃあ行くぞ」
そう言って、窓から部屋の中を見てみると、特に変わったところはないようだった
玄関前まで戻って来たコナンたちは、事件あったか見てもわからなかったためこれからどうするか悩んでいた
「見た感じ、特に変わったとこはねーけどなぁ」
「元太くん、本当に女の人が殴られているところ見たんですか?」
「俺嘘ついてねーよ!」
男の子3人が悩んでいる間に、歩美がドアの取っ手を掴むと開いてしまった
「あれ?開いてるよ?」
「なんつー不用心な家だよ」
コナンはそう言って、再度覗ける場所を探す
しかし、カーテンは閉まりきって、どうあっても見えない
「うーん。ってお前らっ!何勝手に入ってんだ!?」
コナンが悩んでいると、3人がドアを開けて中へと入って行ったのだった
「ああ、もう!お前ら待て!」
頭をかきながら、3人に続いて入っていくコナンであった
ーーー
「わあ、すごいですね。リビングだけで何畳あるんでしょうか?」
「見てみて!このソファすごく気持ちいよ!」
「こんなに広かったら、サッカーだって出来るんじゃねーの?」
「あはは。元太くん、流石にサッカーは出来ないですよ」
3人は傷害事件の犯人を探すよりも、まるで高級ホテルのような内装にはしゃいでいた
そんな中、コナンは部屋中を探し回って、犯罪の痕跡を見逃さないようしていた
そうして、最後にお風呂を探すことにして、寄ってみるとシャワーの音が聞こえてきた
すわっ犯人が隠蔽工作でもしているのかと思っていると、シャワーの音が止まって、誰かが中から出てきた
「ふぅ、さっぱりし…た?」
出てきたのは、ピンクの髪にタオルを巻いたスタイル抜群の絶世の美女だった
その美女はバスローブを来ていて、コナンが子どもの姿だけじゃなかったら訴えられている状態だ
「おーいコナンくーんどこです…か?」
「コナンどこだー…?」
「コナンくんどこにいる…の?」
3人も来て、コナンと美女が見つめ合っているのを見て、固まってしまった
「コ、コ、コ、コ、コナンくん!だ、誰ですかっこの美人な方は!?」
「おいっコナンなにやってんだよ!?」
「コナンくんのエッチー!!!」
「ち、違うって!この人は今シャワー室から出てきたんだって!」
コナンが3人責められていると、美女が再稼働した
「みこーん!?な、なんでここに子どもがいるんでしょうか!?」
美女が特徴的な驚き方をしていると、コナンたちも美女を見てみこーん?ってなにみたいな反応をしていた
みこーん?いったい誰なんだっ!?