才能はすべてを巻き込む   作:メガシャキ

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ゴジョウは能力の使用をためらいません


ゲスト出演はもったいない2

屋台を巡り、みんなでお揃いのキーホルダーを手に入れたりと遊んでいたが、そこへ突然大勢の警察官が来て、記憶喪失の女性を連れて行ってしまった

 

子どもたちはとても悲しそうにしていたが、コナンが警察病院に保護されたと言って安心させた

 

それからもゴジョウたちの権限で優先的にトロピカルランドを周ったが、顔は晴れてはいなかった

 

何とも後味の悪いものになってしまったが、今日はこれで解散となった

 

ゴジョウとたまにお礼を言ったコナンたちは、博士の車でこの日は帰る

 

「ああ、もうお前ら!この問題は警察に任せるしかねーんだよ!」

 

いつまでもいじけんじゃねえとコナンはついに怒鳴ってしまう

 

「コナンくん薄情ですね」

 

「コナンくん残酷」

 

「人の心ねーのかよお前」

 

怒鳴られた3人は、ジト目でコナンを見て、それぞれ貶してくる

 

「お、お前らがいつまでもくよくよしてっから喝入れてやったんだろうが!」

 

そんなことを言われたコナンはさらに大きな声で言い返すが、返ってきたのは冷めた視線だった

 

「少し言い過ぎじゃよ。君たちもコナンくんは慰めようとしてくれているんじゃよ」

 

「「「はぁ」」」

 

まるでしょうがないなぁとでも言うように、ため息をつく3人にコナンは青筋をたてるのであった

 

ーーー

 

「たまが言っていたあの子たち結構おもしろかったね」

 

「ふふふ。旦那様ならそういうと思っておりました」

 

どうやら、たまも俺と同じことを考えていたみたいだ

 

最初、風呂上がりの嫁さんのバスローブ姿を見ようなんざどうしてやろうかと思ったが、今日初めて会って、こいつおもしろいなと感じた

 

「特にあの黒縁の眼鏡をかけた子、あれはこの世界に来てから1番魂が輝いている」

 

「やっぱりそうですよね!他の子も良かったですが、あの子はとりわけイケ魂でしたもの」

 

俺と同じことを感じたのか、たまも黒縁の眼鏡をかけた子について語っている

 

「あれは、言ってしまえば主人公だな」

 

「主人公ですか?」

 

「ああ、漫画とかにいる主人公と一緒だ。たいていそういう奴らの魂の輝きは一際違う。どんな困難が待ち受けようとも、それを突破してくる。つまり、王道を行くものってところだ」

 

「なるほど。一里あります」

 

だが、逆にそういう奴らが敵になると、途端に面倒になる

 

あいつらは、自分が成長するまで絶対に生きるし、なぜか敵だった者が主人公の仲間になっている

 

他にも理不尽なことが多々出てくるのが、主人公という生き物だ

 

「あとは、あの記憶喪失の女性だけど、調べはついた?」

 

俺はめちゃくちゃ怪しい記憶喪失の女性を思い出しながらたまに聞く

 

「はい。諜報機関に調査させて、わたくし自身でも調べました」

 

俺はこの世界で色々な期間を作っている

 

まず、この世界に来たときに能力をフル活用して、金と権力を集めて確たる地位を持った

 

その後、能力でステータスを確認して経歴と思想が問題ない者たちを雇い、会社や私生活でも手足のように使えるようにした

 

そして、この世界でも有数の金と権力を持った俺はいつでも動かせるよう社会を回す側の者になった

 

まぁ、だいたいの世界で同じようなことをしているが

 

それで、今回の調査も頼んだら爆速で情報を集めてくれた

 

調査の結果はどうやら彼女は通称黒の組織と言われているところの幹部らしい

 

名前はキュラソー、一度覚えたものは暗記出来るという特異な能力を持っているようだ

 

現在彼女は、侵入した場所でノックの情報を盗み出し、逃げたとのこと

 

ノックとはノンオフィシャルカバー略だ。組織に潜入して内側から情報を集める者たちのことである

 

「なるほど。日本にとっちゃ、危険視している組織に潜入している奴のことバレたら結構な痛手だろうな」

 

まぁ、彼女逃走中に記憶喪失になったみたいだ

 

これでわかった。なぜ彼女がトロピカルランドにいたか、どうして記憶喪失になったか

 

いやーおもしろくなってきた

 

え?調査したこと警察とかに教えないのかって?

 

いやだよ。それじゃあおもしろくない

 

このスリル満点の状況で主人公はどう対応するのか見てみたいじゃない!

 

ふははははははは!

 

「あのー、そのコナンくんですが、彼ってキュラソーのいた組織によって幼児化されたらしいですよ」

 

…ファッ!?

 

ーーー

 

「なぁ、やっぱりどうにかなんねぇかな?」

 

「でも元太くん。警察病院なんて普通は入れないですよ」

 

少年探偵団の3人は道路を歩きながら、記憶喪失の女性、キュラソーに会うための方法を探している

 

「あ!あそこにいるのゴジョウさんじゃない?」

 

おーいと言って3人はゴジョウに近づく

 

「おや、少年探偵団の諸君昨日ぶりだね」

 

ゴジョウは明らかに高そうな車に乗って、携帯電話をいじっているところに声をかけられた

 

「うわぁ!すごいです!」

 

「たっかそうな車だぜぇ」

 

「うん!園子お姉さんの車と同じくらいすごい!」

 

ゴジョウに近づいた3人は子どもらしく、車に夢中になっている

 

「あー、君たち何か用事があったんじゃないのかい?」

 

ゴジョウが話を進めようと先を促す

 

「あ、そうでした!…あの昨日の記憶喪失の女性なんですが」

 

「ふむ。あそこの店で聞こうか」

 

そう言ってゴジョウは子どもたちを車に乗せて、高そうな飲食店に入る

 

「これはゴジョウ様!ようこそいらっしゃいました」

 

「うん。ちょっと2階使わせてね」

 

「かしこまりました」

 

ゴジョウは子どもたちを伴って2階に行き、好きなだけ頼んでいいと言う

 

「ほんとうかよっ!?」

 

「ええ、いいんですか!?」

 

「やったー!」

 

「うんうん、遠慮しないでいっぱい食べて大丈夫」

 

子どもたちはその言葉に自分が食べたいものを片っ端から頼んでいく

 

「うめぇうめぇ!」

 

「このハンバーグすごく美味しいです!」

 

「こっちのチキンも美味しい!」

 

光彦と歩美はお腹に限界あるので、好きなものを厳選して食べているようだ

 

逆に元太はテーブルにあるものをとにかくかきこんで、皿を空にしていく

 

そうしてある程度食べ終わったあと、光彦が聞いてくる

 

「でもこんなに食べてもよかったんでしょうか?」

 

「大丈夫大丈夫。俺ここのオーナーもやっているから」

 

光彦は驚きながらも、オーナーってすごいと考えていた

 

「ふぃー、食った食った!これでうな重があったら完璧だったな」

 

「もう元太くん、せっかく食べさせてもらったのに失礼でしょ!」

 

「うっ」

 

そんなやり取りにゴジョウ苦笑しながら、改めて3人から話を聞く

 

「えっと、実はですね…」

 

ーーー

 

話を聞くと、彼らは昨日会った記憶喪失の女性と面会をしたいが、場所が警察病院なので入れないらしい

 

どうにかならないかとのことだ

 

「ふむ。俺も知らない仲じゃないからな。よし任せろ!」

 

そう言ってゴジョウはどこかに電話をかける

 

「うん、そう。警察病院の。じゃよろしく。おーい、これで面会出来ると思うよ」

 

「ほんとうですか!?」

 

「本当本当。ただ、俺と同伴が条件だから離れないようにね」

 

「「「はい!」」」

 

大きな声で返事をした3人はゴジョウの車で警察病院へと向かっていった

 

ーーー

 

「お待たせいたしました」

 

今回お守りを担当させられる佐藤刑事と高木刑事が丁寧な動作で挨拶してくる

 

「ご苦労さま。悪いけど、この子たちのこと頼んだよ」

 

「「はっ!」」

 

2人が子どもたちを連れて、面会の場所まで行く。しばらく待つと、記憶喪失の女性ことキュラソーが来た

 

周りには監視の刑事たちがいるが、子どもたち気にせずまた会えたことを喜んでいる

 

キュラソーは子どもたちとボードゲームをして楽しんでいる

 

「どうも初めまして、警視庁捜査一課、警部の目暮と言います」

 

「うん?ああ、防人コンシェルンの防人五条です。あなたが目暮警部ですか。お噂はかねがね」

 

「ほぉ、私のことをご存知でしたか」

 

「ええ、何でも相当の切れ者だと伺っています」

 

俺も目暮警部も本心を出さず、相手の出方を探っている状態だ

 

ふむ、面会臭ぇ…

 

「目暮警部、単刀直入に聞きますが、私に何のご用でしょうか?」

 

「はぁ、ええ、今回は上からあなたの希望を叶えさせろという指示が来たので、特別に面会を許可しましたが、通常は面会など出来ない人物なのだそうです。出来れば、今後はこのようなことがないようお願い致します」

 

「くくくっ」

 

俺は思わず笑ってしまった

 

「…何かおかしいことでも?」

 

「いえ、私に意見したのはあなたで2人目ですよ」

 

そう、俺がこの世界であらゆるものを手に入れてから口を出す者は出なくなった

 

だが、この目暮警部は政治家でも顔を伺う俺に臆せず意見を言ったのだ。これで笑わない奴がいるだろうか?

 

「気に障りましたかな」

 

「いやいや、日本の警察も捨てたもんじゃないなと考えていましたよ」

 

俺が笑顔で言うと、目暮警部は目を丸くしていた

 

さて、俺は今気分いい

 

ちょっとだけ、今回の件手を貸してやろうかな

 

ーーー

 

「目暮警部、険しい顔をされてますが、何かありましたか?」

 

眉間に皺を出している目暮に、白鳥警部が声をかける

 

「ああ、白鳥くんか。いやなに、さきほど防人コンシェルンの会長にちょっと嫌味を言ってしまってな」

 

白鳥が固まった

 

「そ、それは本当ですか!?」

 

「あ、ああ」

 

「そうですか。目暮警部、これから大変かもしれないですが、頑張ってください」

 

「は?」

 

では私はここで、と言って白鳥が離れていく

 

白鳥は知っていた。自分の実家でも足元にも及ばない防人五条に嫌味を言うなど自殺行為だということを

 

だが、もっと知らなかったことは、ゴジョウが目暮警部のことを気に入ったということだろう

 

ちなみにもうひとりの意見を言った人物はまた今度




情報収集は能力使ったほうが早い
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